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「佐渡 (海防艦)」の版間の差分

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'''佐渡'''（さど）は、[[大日本帝国海軍|日本海軍]]の[[海防艦]]<ref name="S17達233号">[[#達昭和17年8月]]pp.19-22『達第二百三十三號　昭和十六年度及昭和十七年度ニ於テ建造ニ着手ノ驅逐艦一隻、潜水艦五隻、海防艦四隻、掃海艇二隻及特務艦一隻ニ左ノ通命名ス　昭和十七年八月二十日　海軍大臣 嶋田繁太郎｜三菱重工業株式會社長崎造船所ニ於テ建造　驅逐艦 若月(ワカツキ)|呉海軍工廠ニ於テ建造　伊號第四十潜水艦 伊號第四十一潜水艦 伊號第四十二潜水艦 伊號第五十二潜水艦|川崎重工業株式會社ニ於テ建造　呂號第百九潜水艦|株式會社大阪鐡工所ニ於テ建造　海防艦 擇捉(エトロフ)　特務艦 白埼(シラサキ)|三井造船株式會社玉工場ニ於テ建造　海防艦 松輪(マツワ)|日本鋼管株式會社鶴見造船所ニ於テ建造　海防艦 佐渡(サド)|浦賀船渠株式會社ニ於テ建造　海防艦 隠岐(オキ)|株式會社東京石川島造船所ニ於テ建造　第二十三號掃海艇|三菱重工業株式會社横濱船渠ニ於テ建造　第二十六號掃海艇』</ref>。
'''佐渡'''（さど）は、[[大日本帝国海軍|日本海軍]]の[[海防艦]]。普遍的には[[択捉型海防艦]]の3番艦とされているが、[[海軍省]]が定めた艦艇類別等級では[[占守型海防艦]]の7番艦。
普遍的には[[択捉型海防艦]]の3番艦とされているが<ref name="寺崎、佐渡">[[#寺崎、補助艦艇|補助艦艇奮戦記]]246頁『佐渡(さど)』</ref>、[[海軍省]]が定めた艦艇類別等級では[[占守型海防艦]]の7番艦<ref name="S17内令第1554" /><ref name="S19内令738" /><ref name="S19内令1159" />。

== 概要 ==
海防艦（かいぼうかん）'''佐渡'''（さど）は、日本海軍が[[JFEエンジニアリング|日本鋼管]]株式会社鶴見造船所で建造し<ref name="寺崎、佐渡" />、[[1943年]]（昭和18年）[[3月27日]]に竣工した[[海防艦]]（[[マル急計画]]、甲型海防艦）<ref name="写真7巻佐渡">[[#写真七|写真日本の軍艦7巻]]232頁〔海防艦『占守型・擇捉型・御蔵型・鵜来型』行動年表　◇佐渡◇〕』</ref><ref name="叢書四六209" />。
竣工から間もなく姉妹艦[[松輪 (海防艦)|松輪]]と共に[[海上護衛隊#第一海上護衛隊|第一海上護衛隊]]に編入され<ref name="S1803佐鎮(5)49">[[#S18.03佐鎮日誌(5)]]p.49『二十七(天候略)八、佐渡ノ本籍ヲ佐鎭トシ第一海上護衛隊ニ編入セラル|(略)｜一、金剛、榛名ニ測波器整備工事施行方受令(官房艦機密第一三三〇號)/二、海防艦佐渡浦賀ニ於テ竣工』</ref>、東南アジア方面（日本本土～台湾～シンガポール間）の船団護衛任務に従事した<ref name="寺崎、佐渡" /><ref name="寺崎、松輪">[[#寺崎、補助艦艇|補助艦艇奮戦記]]245頁『松輪(まつわ)』</ref>。
同年[[11月15日]]、[[海上護衛総司令部]]の設立に伴い、第一海上護衛隊所属の本艦も同部隊の麾下となった<ref name="海護総(1)2情況">[[#海護総司令部(1)]]pp.2-3『(ロ)我軍ノ情況(一)海上交通保護及對潜作戰強化ノ爲昭和十八年十一月十五日附東京ニ海上護衛總司令部設置セラレ第一、第二海上護衛隊ヲ直属シ海上交通保護及對潜作戰ニ關シ各鎭守府各警備府(海南警備府ヲ除)司令長官ヲ指揮スルコトトナリ同日海軍大學校ニ将旗ヲ掲揚セリ』</ref><ref name="叢書四六344">[[#叢書46|海上護衛戦(戦史叢書)]]344頁『第一海上護衛隊の護衛作戦/概要』</ref>。

[[1944年]]（昭和19年）5月頃から[[ヒ船団]]の護衛に加わり、[[大鷹型航空母艦]]と行動を共にする<ref name="叢書46ヒ61" />。
8月16日より、第一海上護衛隊の掃蕩隊に所属<ref name="叢書四六354" /><ref name="S1908第一海護(1)10">[[#S19.08第一海護日誌(1)]]pp.10-11『(イ)掃蕩隊　敵潜掃蕩隊トシテ軍隊区分ヲ以テ護衛艦四隻ヲ一隊トシ掃蕩隊ハ舩団ノ附近ニ不即不離間接並ニ直接護衛ニ任ジツツ機宜行動敵潜ノ補捉攻撃ニ任ズルコトト定メタリ　編制左ノ如シ｜七月二十八日　第一掃蕩小隊　第二一掃海隊(掃三八、掃三九)指揮官21wg司令/第二掃蕩小隊　朝風、屋代　指揮官屋代艦長/第三掃蕩小隊　草垣、松輪　指揮官草垣艦長/八月六日附第一掃蕩小隊ニ鳩ヲ編入／八月十三日附　第二掃蕩小隊　屋代、松輪、日振　指揮官屋代艦長／八月十六日　第二掃蕩小隊　第二一掃蕩隊、鳩、屋代　指揮官21wg司令/第三掃蕩小隊　佐渡、松輪、日振、擇捉　指揮官佐渡艦長(第三掃蕩小隊ハ八月二十四日解隊ス)』</ref>。
[[8月17日]]、佐渡および僚艦（[[択捉 (海防艦)|択捉]]、[[松輪 (海防艦)|松輪]]、[[日振 (海防艦)|日振]]、[[朝風 (2代神風型駆逐艦)|朝風]]）は[[台湾]]から'''[[ヒ71船団]]'''に合流、空母[[大鷹 (空母)|大鷹]]等と共にシンガポールへ向かう<ref name="叢書四六384">[[#叢書46|海上護衛戦(戦史叢書)]]384-385頁『ヒ七一船団の被害』</ref><ref name="木俣空母695">[[#木俣空母|日本空母戦史]]695頁</ref>。
だがヒ71船団はアメリカ海軍潜水艦複数隻に襲撃され、[[8月18日]]夜から大鷹や[[速吸 (給油艦)|速吸]]沈没等の大損害を受ける<ref name="寺崎速吸">[[#寺崎、補助艦艇|補助艦艇奮戦記]]276頁『速吸(はやすい/給油艦)』</ref><ref name="S1908経過(2)10" />。
対潜掃蕩に従事した海防艦3隻（佐渡、松輪、日振）も遭難現場からマニラへ移動中<ref name="叢書四六384" />、[[8月22日]]に米潜水艦2隻（[[ハーダー (SS-257)|ハーダー]]、[[ハッド (潜水艦)|ハッド]]）の襲撃により<ref name="S1908経過(3)2">[[#S19.08.21-08.30経過概要|昭和19年8月経過概要(3)]]p.2〔昭和19年8月22日(経過)〕</ref>、揃って撃沈された<ref>[[#海護総司令部(4)]]p.15(8月22日)『海防艦佐渡、松輪、日振 敵潜掃蕩中「コレヒドール」ノ西約三五浬ニ於テ雷撃ヲ受ケ沈没』</ref><ref name="大井2014角川321" />。


== 艦歴 ==
== 艦歴 ==
=== 竣工まで ===
[[マル急計画]]の海防艦甲型、仮称艦名第312号艦として計画。[[1942年]][[2月21日]]<ref name="meiji100-207-828" /><ref name="zenkanteisi-shiryo21" />、[[JFEエンジニアリング|日本鋼管]]株式会社鶴見造船所で起工。[[8月20日]]、「'''佐渡'''」と命名され、本籍を[[佐世保鎮守府]]と仮定し、[[占守型海防艦]]の7番艦に定められる。[[11月28日]]<ref name="meiji100-207-828" /><ref name="zenkanteisi-shiryo21" />、進水。
海防艦'''佐渡'''（さど）は、[[1941年]]（昭和16年）に決定した[[マル急計画]]により、日本海軍が建造した急造海防艦<ref>[[#叢書46|海上護衛戦(戦史叢書)]]75頁『護衛用艦艇の建造』</ref><ref name="叢書四六209">[[#叢書46|海上護衛戦(戦史叢書)]]209-210頁『海防艦の竣工と護衛艦艇の増勢』</ref>。海防艦甲型<ref name="叢書四六209" />、仮称艦名第312号艦として計画。[[1942年]]（昭和17年）[[2月21日]]<ref name="meiji100-207-828" /><ref name="zenkanteisi-shiryo21" />、[[JFEエンジニアリング|日本鋼管]]株式会社鶴見造船所で起工。

[[8月20日]]、日本海軍は建造中の[[阿賀野型軽巡洋艦]]を[[矢矧 (軽巡洋艦)|矢矧]]<ref>[[#達昭和17年8月]]p.19『達第二百三十二號 佐世保海軍工廠ニ於テ建造中ノ軍艦一隻ニ左ノ通命名セラル｜昭和十七年八月二十日 海軍大臣嶋田繁太郎｜軍艦 矢矧(ヤハギ)』</ref>、[[秋月型駆逐艦]]を[[若月 (駆逐艦)|若月]]、海防艦4隻をそれぞれ[[択捉 (海防艦)|択捉]]・[[松輪 (海防艦)|松輪]]・[[佐渡 (海防艦)|佐渡]]・[[隠岐 (海防艦)|隠岐]]と命名する<ref name="S17達233号" />。
同日附で各艦は艦艇類別等級表に登録<ref name="S17内令第1554" />。
海防艦4隻（択捉、松輪、佐渡、隠岐）は[[占守型海防艦]]に類別<ref name="S17内令第1554">[[#内令昭和17年8月(3)]]pp.5-6『内令第一五五四號　艦艇類別等級別表左ノ通改正ス　昭和十七年八月二十日海軍大臣 嶋田繁太郎｜軍艦、巡洋艦二等阿賀野型ノ項中「阿賀野」ノ下ニ「、能代、矢矧」ヲ加フ　同、航空母艦ノ項中「飛鷹」ノ下ニ「、冲鷹」ヲ加フ｜驅逐艦、一等初春型ノ項中「子日、」ヲ、同白露ノ項中「山風、」ヲ、同朝潮型ノ項中「、霰」ヲ削リ、同秋月型ノ項中「新月」ノ下ニ「、若月」ヲ加フ／潜水艦、一等伊十五型ノ項中「伊號第三十九」ノ下ニ「、伊號第四十、伊號第四十一、伊號第四十二」ヲ、同伊十六型ノ項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ<br>｜伊五十二型｜伊號第五十二｜<br>同、二同呂百型ノ項中「呂號第百七」ノ下ニ「、呂號第百九」ヲ加フ／海防艦、占守型ノ項中「石垣」ノ下ニ「、擇捉、松輪、佐渡、隠岐」ヲ加フ／掃海艇、第十九號型ノ項中「第二十二號」ノ下ニ「、第二十三號」ヲ、「第二十五號」ノ下ニ「第二十六號」ヲ加フ』</ref>。
佐渡は、占守型の7番艦となる<ref name="S19内令738">[[#内令昭和19年6月]]pp.6-7『内令第七百三十八號　艦艇類別等級別表中左ノ通改正ス　昭和十九年六月五日　海軍大臣 嶋田繁太郎／驅逐艦、一等松型ノ項中「桑」ノ下ニ「、杉、槇、樅」ヲ加フ／潜水艦、一等伊三百六十一号型ノ項中「伊號第三百七十一」ノ下ニ「、伊號第三百七十二」ヲ、同伊四百型ノ項中「、伊號第四百二」ノ下ニ「、伊號第四百四」ヲ加フ／海防艦ノ部中占守型及御藏型ノ項ヲ左ノ如ク改ム　｜占守型|占守、國後、八丈、石垣、擇捉、松輪、佐渡、隠岐、壹岐、對島、平戸、福江、天草、満珠、干珠、笠戸｜　｜御藏型|御藏、三宅、淡路、能美、倉橋、屋代、千振、日振、大東、草垣、昭南｜　｜鵜來型|鵜來、沖縄、奄美、粟國｜　　同第一號型ノ項中「第四十三號」ノ下ニ「、第五十一號、第六十一號」ヲ、同第二號型ノ項中「第三十四號」ノ下ニ「、第三十六號、第三十八號、第四十號、第四十二號、第四十四號、第四十六號」ヲ加フ』</ref>。
また、5隻（矢矧、択捉、松輪、佐渡、隠岐）の本籍は[[佐世保鎮守府]]所属と仮定された<ref>[[#内令昭和17年8月(3)]]pp.1-2『内令第千五百四十八號／驅逐艦 若月　伊號第四十潜水艦　伊號第四十一潜水艦　伊號第四十二潜水艦　第二十六號掃海艇　右本籍ヲ横須賀鎭守府ト假定ス／伊號第五十二潜水艦　特務艦 白埼　右本籍ヲ呉鎭守府ト假定ス／軍艦 矢矧　海防艦 擇捉　海防艦 松輪　海防艦 佐渡　海防艦 隠岐　右本籍ヲ佐世保鎭守府ト假定ス／呂號第百九潜水艦　第二十三號掃海艇　右本籍ヲ舞鶴鎭守府ト假定ス／昭和十七年八月二十日　　海軍大臣　嶋田繁太郎』</ref>。

[[11月28日]]<ref name="meiji100-207-828" /><ref name="zenkanteisi-shiryo21" />、佐渡は進水。

[[1943年]]（昭和18年）[[2月20日]]、日本海軍は[[松林元哉]]中佐（当時、軽巡[[五十鈴 (軽巡洋艦)|五十鈴]]副長。五十鈴は[[第三次ソロモン海戦]]での損傷を修理中）を佐渡艤装員長に任命する<ref name="jirei1057">{{アジア歴史資料センター|C13072089800|昭和18年2月23日(発令2月20日付)海軍辞令公報(部内限)第1057号 p.2}}</ref>。
[[2月24日]]、鶴見造船所内の佐渡艤装員事務所は事務を開始<ref>{{アジア歴史資料センター|C12070429800|海軍公報(部内限)第4334号　昭和18年3月8日(月) p.42}}『○事務開始　佐渡艤装員事務所ハ二月二十四日横濱市鶴見區末廣町二ノ一日本鋼管株式會社鶴見造船所内(八洲寮)ニ於テ事務ヲ開始セリ｜玉波艤装員事務所ハ二月二十六日大阪藤永田造船所内ニ於テ事務ヲ開始セリ｜○事務所撤去　第三十五號驅潜艇艤装員事務所ヲ二月二十八日撤去セリ　追而郵便物ハ呉郵便局氣付　第三十五號驅潜艇』</ref>。

[[3月27日]]、竣工<ref name="写真7巻佐渡" /><ref name="S1803佐鎮(5)49" />。松林中佐（佐渡艤装員長）は佐渡海防艦長（初代）となる<ref name="jirei1082">{{アジア歴史資料センター|C13072090100|昭和18年3月29日(発令3月27日付)海軍辞令公報(部内限)第1082号 p.53}}</ref>。同日附で、佐渡艤装員事務所は撤去された<ref>{{アジア歴史資料センター|C12070430200|海軍公報(部内限)第4359号　昭和18年4月7日(水) p.28}}『○事務所撤去　海防艦松輪艤装員事務所ヲ三月二十三日撤去セリ(略)海防艦佐渡艤装員事務所ヲ三月二十七日撤去セリ　追テ郵便物發送先ハ　横須賀郵便局氣付(略)風早艤装員事務所ヲ三月三十一日撤去セリ　追テ郵便物發送先ハ　横須賀郵便局氣付　特務艦風早』</ref>。
本籍を佐世保鎮守府に定められる<ref name="S1803佐鎮(5)49" /><ref>[[#内令昭和18年3月(3)]]pp.41-42『内令第五百十七號　海防艦 佐渡　右本籍ヲ佐世保鎭守府ト定メラル／第二十三號掃海艇　右本籍ヲ舞鶴鎭守府ト定メラル　舞鶴鎭守府籍 第二十三號掃海艇　右警備掃海艇ト定メラル　　昭和十八年三月二十七日　海軍大臣 嶋田繁太郎』</ref>。
本艦より先に竣工した[[松輪 (海防艦)|松輪]]や<ref name="写真7巻松輪">[[#写真七|写真日本の軍艦7巻]]232頁〔海防艦『占守型・擇捉型・御蔵型・鵜来型』行動年表　◇松輪◇〕』</ref><ref>[[#S18.03佐鎮日誌(1)]]p.8『(ヘ)經過摘要｜二十三日｜松輪ヲ佐鎭部隊ニ編入セラル／三十一日｜松輪ヲ第一海上護衛隊ニ編入セラル』</ref>、3月27日竣工の佐渡は<ref name="S1803佐鎮(5)49" />、それぞれ[[南西方面艦隊]]麾下の[[海上護衛隊#第一海上護衛隊|第一海上護衛隊]]に編入された<ref name="叢書四六209" /><ref name="叢書四六231">[[#叢書46|海上護衛戦(戦史叢書)]]231-232頁『第一海上護衛隊の護衛作戦/本期間における兵力増減状況』</ref>。
一方で、同隊から転出する[[駆逐艦]]（[[春風 (2代神風型駆逐艦)|春風]]、[[松風 (2代神風型駆逐艦)|松風]]、[[三日月 (睦月型駆逐艦)|三日月]]）や[[水雷艇]]もあった<ref name="叢書四六231" /><ref name="S1803一海護(1)p14">[[#S18.03第一海護日誌(1)]]p.14『(3)二十七日　(海防)佐渡ヲ當隊ニ編入セラル/(4)三十一日　(海防)松輪ヲ當隊ニ編入セラル/(5)〃　三日月當隊ヨリ削除セラル(三水戰ニ編入)』</ref>。


=== 昭和18年の行動 ===
[[1943年]][[3月27日]]、竣工。本籍を佐世保鎮守府に定められ、[[南西方面艦隊]][[海上護衛隊#第一海上護衛隊|第一海上護衛隊]]に編入。竣工当日に[[横須賀港|横須賀]]へ回航され、[[4月18日]]まで在泊。[[4月1日]]、同隊軍隊区分北支隊に編入。21日、[[門司港|門司]]へ回航。24日、J船団（7隻）を護衛し、門司発。29日、[[高雄市|高雄]]着。
[[1943年]]（昭和18年）[[3月27日]]をもって第一海上護衛隊に編入された佐渡は<ref name="S1803佐鎮(5)49" /><ref name="S1803一海護(1)p14" />、竣工当日に[[横須賀港|横須賀]]へ回航され、[[4月18日]]まで在泊<ref name="寺崎、佐渡" /><ref name="写真7巻佐渡" />。整備作業中の[[4月1日]]、同隊軍隊区分北支隊に編入された。4月21日、[[門司港|門司]]へ回航。24日、J船団（7隻）を護衛し、門司発。29日、[[高雄市|高雄]]着。


[[5月3日]]、258船団<ref group="注釈">戦時日誌中の「作戦経過概要」による</ref>（6隻）を護衛し、高雄発。7日、門司着。12日、P船団（3隻）を護衛し、門司発。15日、高雄着。18日、第一海上護衛隊[[司令官]]の[[大日本帝国海軍の旗章#将旗|将旗]]を高雄庁舎から本艦に移揚し、263船団<ref group="注釈">戦時日誌中の「作戦経過概要」による</ref>（9隻）を護衛し、高雄発。22日、門司着。27日、第一海上護衛隊司令官の将旗は高雄庁舎に復帰。31日、161船団（7隻）を護衛し、門司発。
[[5月3日]]、258船団<ref group="注釈">戦時日誌中の「作戦経過概要」による</ref>（6隻）を護衛し、高雄発。7日、門司着。12日、P船団（3隻）を護衛し、門司発。15日、高雄着。18日、第一海上護衛隊[[司令官]]の[[大日本帝国海軍の旗章#将旗|将旗]]を高雄庁舎から本艦に移揚し、263船団<ref group="注釈">戦時日誌中の「作戦経過概要」による</ref>（9隻）を護衛し、高雄発。22日、門司着。27日、第一海上護衛隊司令官の将旗は高雄庁舎に復帰。31日、161船団（7隻）を護衛し、門司発。


[[6月4日]]、高雄着。8日、270船団（8隻）を護衛し、高雄発。門司の手前で分離し、佐世保へ回航。12日-27日まで、[[佐世保海軍工廠]]で修理に従事。28日、W船団（3隻）を護衛し、門司発。以後、門司-[[台湾]]-[[マニラ]]-[[シンガポール]]を結ぶ線での護衛に従事。[[11月15日]]、第一海上護衛隊は[[海上護衛総司令部]]隷下となる。
[[6月4日]]、高雄着。8日、270船団（8隻）を護衛し、高雄発。門司の手前で分離し、佐世保へ回航。12日-27日まで、[[佐世保海軍工廠]]で修理に従事。28日、W船団（3隻）を護衛し、門司発。以後、門司-[[台湾]]-[[マニラ]]-[[シンガポール]]を結ぶ線での護衛に従事。[[8月1日]]、第一海上護衛隊の軍隊区分は廃止され、全艦が第一海上護衛隊司令官の直率となった<ref name="叢書四六231" />。


[[10月5日]]、佐渡海防艦長は松林元哉中佐<!-- 佐世保鎮守府附 -->から谷口信義中佐に交代する<ref name="jirei1231">{{アジア歴史資料センター|C13072093500|昭和18年10月6日(発令10月5日付)海軍辞令公報(部内限)第1231号　p.45松林免職、p.46谷口補職}}</ref>。
[[1944年]][[3月15日]]、佐渡は、[[輸送船]]13隻で編成されたヒ50船団を[[駆逐艦]]「[[汐風 (駆逐艦)|汐風]]」と共に護衛してシンガポールを出港。18日、船団は[[ブンタウ|サンジャック]]に到着し、20日に出港。24日にマニラに到着し、27日に出港。30日に高雄に到着し、4月1日に出港。2日に[[馬公市|馬公]]に寄港し、4日に出港。8日に門司に到着した。
[[11月15日]]、日本海軍は[[海上護衛総司令部]]（司令長官[[及川古志郎]]大将）を新編する<ref>[[#叢書46|海上護衛戦(戦史叢書)]]301-303頁『海上護衛総司令部の設置』</ref>。第一海上護衛隊所属の本艦も同部隊の麾下となった<ref name="叢書四六344" /><ref>[[#海護総司令部(1)]]pp.4-6『(二)兵力部署(十一月十五日)』</ref>。佐渡は[[11月21日]]から佐世保海軍工廠で入渠整備をおこなう。12月、佐渡や択捉等は佐世保で修理と整備を実施（佐渡は12月下旬まで）<ref>[[#S18.12第一海護日誌(1)]]pp.6-7『(ホ)入渠修理工事実施ノタメ行動セザリシ艦艇』</ref><ref name="S1812一海護(1)p12">[[#S18.12第一海護日誌(1)]]pp.12-15『(四)麾下艦舩部隊ノ行動』(昭和18年12月)</ref>。[[12月31日]]、佐渡は「ヒ29船団」を護衛して門司を出撃した<ref name="S1812一海護(1)p12" /><ref>[[#S18.12第一海護日誌(1)]]p.24『別表第八　舩団護衛状況(馬來直航航路)昭和十八年十二月　第一海上護衛隊司令部』</ref>。


=== 昭和19年の行動 ===
[[5月3日]]、ヒ61船団を護衛し、門司発。17日、シンガポール着。23日、ヒ62船団を護衛し、シンガポール発。[[6月8日]]、門司に到着後佐世保へ回航し、[[7月8日]]まで[[エンジン|主機械]]の整備。13日、門司発のヒ69船団に同行し、マニラまで対潜掃蕩に従事。マニラからは通常の護衛を行い、31日、シンガポール着。
[[1944年]]（昭和19年）1月4日から6日まで[[高雄港]]（[[台湾]]）に、9日から10日まで[[マニラ]]に立ち寄ったヒ29船団（護衛艦、佐渡）は、1月15日に[[シンガポール]]到着<ref name="S1812一海護(2)p10">[[#S18.12第一海護日誌(2)]]pp.10-13『(四)麾下艦舩部隊ノ行動』(昭和19年1月)</ref><ref name="S1812一海護(2)21">[[#S18.12第一海護日誌(2)]]p.21『別表第一　舩団護衛状況(馬來直航航路)昭和十九年一月　第一海上護衛隊司令部』</ref>。
1月19日、佐渡は[[ヒ30船団]]を護衛して同地発<ref name="S1812一海護(2)p10" /><ref name="S1812一海護(2)21" />。30日から31日まで高雄港に立ち寄る<ref name="S1812一海護(2)p10" /><ref name="S1812一海護(2)21" />。
だがヒ30船団は米潜水艦[[タンバー (潜水艦)|タンバー]] (''USS Tambor, SS-198'')に襲撃される。
[[2月3日]]以降<ref name="S1812一海護(2)46">[[#S18.12第一海護日誌(2)]]p.46『別表第二　舩団護衛状況(馬來直航航路)昭和十九年二月　第一海上護衛隊司令部』</ref>、タンバーの雷撃によりタンカー五洋丸（五洋商船、8,469トン）<ref>[[#喪失一覧(2)]]p.38『<ins>昭和19年2月(1944年)A</ins>　｜3｜C｜五洋丸｜8,469｜五洋商船｜雷撃｜28-32N　124-04E 』</ref><ref>[[#S19.02船舶(損傷)]]p.1(昭和19年2月)｜3｜（28-53N 124-19E？　(南支那海)｜五洋丸｜内地民間｜八四九六｜佐渡｜敵(潜水艦)ノ攻撃ヲ受ケ航行不能』</ref>、
ありあけ丸（日本海運、5,149トン）<ref>[[#喪失一覧(2)]]p.38『<ins>昭和19年2月(1944年)A</ins>　｜3｜C｜ありあけ丸｜5,149｜日本海運｜雷撃｜〃(28-32N　124-04E) 』</ref><ref>[[#S19.02船舶(沈没)]]p.2(昭和19年2月)｜3｜（28-53′124-19E？　(南支那海)｜ありあけ丸｜内地民間｜五〇〇〇｜佐渡｜敵(潜水艦)ノ攻撃ヲ受ケ沈没』</ref>が撃沈された。佐渡は2月6日から8日まで[[基隆市]]（台湾北部）に避泊<ref name="S1812一海護(2)p35">[[#S18.12第一海護日誌(2)]]pp.35-38『(四)麾下艦舩部隊ノ行動』(昭和19年2月)</ref>。「タモ01A船団」を護衛し、[[2月12日]]佐世保に到着した<ref name="S1812一海護(2)p35" /><ref name="S1812一海護(2)46" />。
本艦は、佐世保海軍工廠で修理と整備改造工事を実施（同時期、姉妹艦択捉も佐世保で整備中）<ref>[[#S18.12第一海護日誌(2)]]pp.30-31『(チ)入渠修理工事実施ノタメ行動セザリシ艦艇』・『擇捉｜自二月十一日 至二月二十日｜佐世保海軍工廠｜船体機関整備』・『佐渡｜自二月十三日 至二月十九日｜仝右(佐世保海軍工廠)｜爆雷投下軌道増設、艦橋防彈鈑整備、応急灯整備、右舷燃料「ポンプ」修理、発電機関開放検査』</ref>。


[[2月23日]]、佐渡は「ヒ49船団」を護衛して門司を出撃<ref name="S1812一海護(2)p35" />。航海中、高雄港で海防艦[[占守 (海防艦)|占守]]がヒ49船団に合流する<ref name="S1812一海護(2)46" /><ref name="S1812一海護(2)p35" />。
[[8月4日]]、ヒ70船団を護衛し、シンガポール発。12日から単艦分離し、対潜掃蕩を行いつつ[[基隆市|基隆]]へ向かう。16日、高雄で軍隊区分掃蕩隊第三掃蕩小隊を「[[松輪 (海防艦)|松輪]]」「[[日振 (海防艦)|日振]]」「[[択捉 (海防艦)|擇捉]]」と編成し、同[[小隊]]は佐渡海防艦長の[[指揮 (軍事)|指揮]]下で行動。17日から[[ヒ71船団]]に同行したが、同船団が[[アメリカ海軍|アメリカ]][[潜水艦]]の攻撃により損害を出したため、小隊（当時は擇捉欠）は遭難現場に留まり、潜水艦の掃討にあたった。しかし、成果は無く、21日には現場を引き払いマニラへ向かう。22日0400ごろ、小隊の各艦は{{coor dm|14|25|N|120|00|E|}}の[[バターン半島]]{{仮リンク|マリベレス|en|Mariveles, Bataan}}の西方50キロ地点でアメリカ潜水艦「[[ハーダー (SS-257)|ハーダー]]」と「[[ハッド (潜水艦)|ハッド]]」に発見された。[[海防艦]]は、ルソン島寄りから松輪、日振が平行し、佐渡はその後ろを航行し、三角形の[[陣形]]を成していた<ref name="a">[[#海防艦戦記]]p.108</ref>。攻撃は0500時-0830時までの間に行われた。まず、ハーダーが日振と松輪を目標に、ハッドが佐渡を目標に攻撃し、3隻は損害を受ける。佐渡は、ハッドからの[[魚雷]]1本が中央部に命中して航行不能となった<ref name="a"/><ref name="b">[[#Blair ]]p.718</ref>。その後、ハッドの三度目の攻撃でさらに被雷し、[[沈没]]した<ref name="b"/>ほか、他の2艦も[[撃沈]]された。海防艦長の谷口信義[[中佐]]以下乗員73名が[[戦死]]した。残存艦が擇捉のみとなった第三掃蕩小隊は、24日に編成を解かれた。
3月6日から7日、佐渡は[[ブンタウ|サンジャック]]（ベトナム）寄港<ref name="S1812一海護(2)p55">[[#S18.12第一海護日誌(2)]]pp.55-58『(四)麾下艦舩部隊ノ行動(其ノ一)』(昭和19年3月)</ref>。占守は途中でヒ49船団から分離、佐渡とは別行動となる（シンガポール移動後、占守・択捉・[[三宅 (海防艦)|三宅]]・[[壱岐 (海防艦)|壱岐]]で[[ヒ48船団]]を護衛）<ref name="S1812一海護(2)p55" /><ref name="S1812一海護(2)p71">[[#S18.12第一海護日誌(2)]]p.71『別表第二　舩団護衛状況(馬來直航航路)昭和十九年三月　第一海上護衛隊司令部』</ref>。
3月7日のサンジャック出撃時、「ヒ49船団」護衛艦は2隻（佐渡、[[汐風 (駆逐艦)|汐風]]）となった<ref name="S1812一海護(2)p55" />。
その後、「シサ01A船団」を臨時に護衛した佐渡は<ref>[[#S18.12第一海護日誌(2)]]p.74『別表第五　舩団護衛状況(馬來直航南部)昭和十九年三月　第一海上護衛隊司令部』</ref>、シンガポールに移動した<ref name="S1812一海護(2)p55" />。


[[3月15日]]、護衛艦2隻（佐渡、汐風）は[[輸送船]]13隻で編成された「ヒ50船団」を護衛してシンガポールを出港<ref name="S1812一海護(2)p55" /><ref name="S1812一海護(2)p71" />。18日、船団は[[ブンタウ|サンジャック]]に到着し、20日に出港<ref name="S1812一海護(2)p55" /><ref name="S1812一海護(2)p71" />。24日にマニラに到着し、27日に出港<ref name="S1812一海護(2)p55" /><ref name="S1812一海護(2)p71" />。30日高雄港に到着<ref name="S1812一海護(2)p55" /><ref name="S1812一海護(2)p71" />。
[[10月10日]]、佐渡は占守型海防艦から削除され、帝国海防艦籍から除かれた。
4月1日に出港、2日に[[馬公市|馬公]]に寄港<ref name="S1904一海護(1)p13">[[#S19.04第一海護日誌(1)]]pp.13-15『(四)麾下艦舩部隊ノ行動(其ノ一)』(昭和19年4月)</ref><ref name="S1904一海護(1)p31">[[#S19.04第一海護日誌(1)]]p.31『別表第二　舩団護衛状況(馬來直航航路)昭和十九年四月　第一海上護衛隊司令部』</ref>。4日に出港<ref name="S1904一海護(1)p13" /><ref name="S1904一海護(1)p31" />。8日に門司に到着した<ref name="S1904一海護(1)p13" /><ref name="S1904一海護(1)p31" />。
その後、佐世保海軍工廠で修理と整備を実施<ref>[[#S19.04第一海護日誌(1)]]pp.5-6『(リ)入渠修理工事実施ノタメ行動セザリシ艦艇』</ref>。

4月29日、[[特設護衛船団司令部|第八護衛船団司令部]]は佐渡にて事務を開始する<ref>{{アジア歴史資料センター|C12070477000|海軍公報(部内限)第4682号　昭和19年5月6日(土) p.13}}『○事務開始(略)○第八護衛船團司令部ハ四月二十九日海防艦佐渡ニ於テ事務ヲ開始セリ』</ref>。
5月上旬、佐渡は「ヒ61船団」に加わる<ref name="叢書46ヒ61">[[#叢書46|海上護衛戦(戦史叢書)]]379頁『大鷹(旧名春日丸)(一)ヒ六一船団』</ref><ref name="海総護(3)5月3日">[[#海護総司令部(3)]]p.11〔作戰經過概要〕『三(所在略)「三五〇五船團」(旗艦朝凪)〇七三〇東京灣發／「ヒ六一」船團(旗艦佐渡)大鷹等〇四〇〇六連發｜呂號第百十三潜水艦ニ對スル海上護衛司令長官ノ作戰指揮ヲ解カル』</ref>。
[[5月3日]]、第八護衛船団司令官[[佐藤勉 (海軍軍人)|佐藤勉]]少将（旗艦、佐渡）を指揮官とするヒ61船団は<ref name="海総護(3)5月3日" /><ref name="S1904一海護(2)27">[[#S19.04第一海護日誌(2)]]p.27『別表第二　舩団護衛状況(馬來直行航路)昭和十九年五月　第一海上護衛隊司令部』</ref>、護衛艦（大鷹型航空母艦《[[大鷹 (空母)|大鷹]]》、駆逐艦《[[朝顔 (駆逐艦)|朝顔]]、[[響 (吹雪型駆逐艦)|響]]、[[電 (吹雪型駆逐艦)|電]]》、海防艦《佐渡、倉橋、第五号、第七号、一七号》）で加入船舶11隻を護衛し、門司発<ref name="叢書46ヒ61" /><ref name="木俣空母686">[[#木俣空母|日本空母戦史]]686-688頁『大鷹の護送作戦』</ref>。
5月8日、輸送船「あかね丸」が米潜水艦（[[ホー (潜水艦)|ホー]]）の雷撃で小破したものの<ref name="木俣空母686" /><ref name="S1904一海護(2)27" />、ヒ61船団はマニラを経由して<ref>[[#海護総司令部(3)]]p.13〔作戰經過概要〕『九(所在略)竹船團部隊一七〇〇「ハルマヘラ」着／「ヒ六一」船團二一〇〇「マニラ」着』</ref>、17日（18日とする資料あり）シンガポールに到着した<ref name="叢書46ヒ61" /><ref name="木俣空母686" />。
だがマニラでヒ61船団より分離した日栄丸船団（駆逐艦《電、響》、タンカー《日栄丸、あづさ丸、建川丸》）は<ref name="木俣空母686" />、途中で駆逐艦[[電 (吹雪型駆逐艦)|電]]（第6駆逐隊）を米潜水艦[[ボーンフィッシュ (SS-223)|ボーンフィッシュ]]の雷撃で喪失した<ref>[[#海護総司令部(3)]]p.14〔作戰經過概要〕『一四(所在略)(略)驅逐艦電　日榮丸船團(ヒ六一船團ニ加入五月三日門司發十日一六三〇右船團ヨリ分離マニラ發)護衛中十四日〇四二〇北緯五度三分東經一一九度三六分ニ於テ敵潜ノ雷撃ヲ受ケ沈没』</ref><ref name="叢書(46)446">[[#叢書46|海上護衛戦(戦史叢書)]]446-447頁『米潜水艦に撃沈されたわが駆逐艦一覧表』</ref>。

5月23日、「ヒ62船団」は護衛艦（空母《大鷹》、海防艦《佐渡〔ヒ62船団旗艦〕、倉橋、第五号、第七号、一三号》）で加入船舶8隻を護衛し、シンガポール発<ref>[[#海護総司令部(3)]]p.16〔作戰經過概要〕『二三(所在略)「ヒ六二」船團(旗艦佐渡)〇七三〇昭南發』</ref><ref name="叢書46ヒ62">[[#叢書46|海上護衛戦(戦史叢書)]]379-380頁『大鷹(旧名春日丸)(二)ヒ六二船団』</ref>。マニラを経由して<ref name="S1904一海護(2)27" /><ref>[[#海護総司令部(3)]]p.32〔作戰經過概要、昭和十九年六月　海上護衛總司令部〕『一(所在略)ヒ六二船團(旗艦佐渡、大鷹、倉針、海防艦五號、七號、十三號)部隊〇四〇〇マニラ發』</ref>、7-8日に六連および門司到着<ref name="叢書46ヒ62" /><ref>[[#海護総司令部(3)]]p.33〔作戰經過概要〕『七(所在略)ヒ六二船團部隊〇七三〇 六連着』</ref>。佐渡は佐世保へ回航し、[[7月8日]]まで[[エンジン|主機械]]の整備を行う。

7月中旬、佐渡は「ヒ69船団」に加わる<ref name="叢書46ヒ69">[[#叢書46|海上護衛戦(戦史叢書)]]380-381頁『神鷹(旧獨商船シャルンホルスト号)/(一)ヒ六九船団』</ref><ref name="木俣空母689">[[#木俣空母|日本空母戦史]]689-692頁『第一航空艦隊への飛行機輸送(七月)』</ref>。
[[7月14日]]、第五護衛船団司令官[[吉冨説三]]少将（旗艦、香椎）を指揮官とする「ヒ69船団」は、護衛艦（練習巡洋艦《[[香椎 (練習巡洋艦)|香椎]]》、大鷹型空母《[[神鷹 (空母)|神鷹]]》、海防艦《千振、佐渡、第七号、一七号）で加入船舶14隻（航空機輸送任務の[[大鷹 (空母)|大鷹]]と[[海鷹 (空母)|海鷹]]を含む）を護衛し<ref name="木俣空母689" /><ref>[[#海護総司令部(3)]]p.53〔作戰經過概要〕『一三(所在略)「ヒ六九」船團(第五護衛船團司令官　旗艦香椎、神鷹其他)一六〇〇六連發　大鷹、海鷹輸送任務ヲ帯ビ「マニラ」迄右船團ト同行』</ref>、門司を出撃した<ref name="叢書46ヒ69" />。
7月18日、一七号海防艦が潜水艦（[[タイルフィッシュ (潜水艦)|タイルフィッシュ]]）の雷撃で小破、船団を離脱した（高雄に回航）<ref name="叢書46ヒ69" /><ref>[[#木俣空母|日本空母戦史]]690頁では、第17号を撃破した潜水艦は別の3隻として艦名を特定していない。</ref>。他艦に被害なく、20日マニラ到着<ref name="叢書46ヒ69" /><ref>[[#海護総司令部(3)]]p.55〔作戰經過概要〕『二〇(所在略)「ヒ六九」船團二一〇〇「マニラ」着／「ヒ六八」船團一三〇〇「マニラ」着』</ref>。ここで輸送任務の空母2隻（大鷹、海鷹）は分離<ref name="木俣空母689" />。[[ヒ68船団]]等に加入して内地に帰投した<ref>[[#海護総司令部(3)]]p.55〔作戰經過概要〕『二三(所在略)「ヒ六八」船團〇六〇〇門司ニ向ケ「マニラ」發(以下略)』</ref>。
一方、ヒ69船団は護衛艦に海防艦2隻（一三号、一九号）を加えて25日にマニラを出撃<ref name="叢書46ヒ69" /><ref>[[#海護総司令部(3)]]p.56〔作戰經過概要〕『二五(所在略)「ヒ六九」船團部隊昭南ニ向ケ〇五三〇「マニラ」發(以下略)』</ref>。7月31日、ヒ69船団はシンガポールに到着した<ref name="木俣空母689" /><ref>[[#海護総司令部(3)]]p.57〔作戰經過概要〕『三一(所在略)「ヒ六九」船團部隊昭南着』</ref>。

[[8月4日]]、吉冨少将（第五護衛船団司令官、旗艦香椎）を指揮官とする「ヒ70船団」は<ref name="木俣空母689" />、護衛艦（練習巡洋艦《香椎》、空母《神鷹》、秋月型駆逐艦《[[霜月 (駆逐艦)|霜月]]》、海防艦《千振、佐渡、一三号、一九号》）で加入船舶8隻を護衛し、シンガポールを出撃<ref>[[#海護総司令部(4)]]p.12〔作戰經過概要〕『五(所在略)ヒ七〇船團八隻香椎(五ES旗艦)神鷹、霜月、千振、佐渡、海一三、一九號海防艦四日二一〇〇昭南發』</ref><ref name="叢書46ヒ70">[[#叢書46|海上護衛戦(戦史叢書)]]381頁『神鷹/(二)ヒ70船団』</ref>。
マニラから来た軽巡洋艦[[北上 (軽巡洋艦)|北上]]（第十六戦隊）が途中合流し、日本に向かった<ref>[[#S19.07十六戦隊日誌(1)]]p.59『六日一八一七北上艦長(宛略)本艦左ニ依リ佐世保ニ回航ノ予定 一.九日〇五〇〇「マニラ」発十日一三〇〇頃N一七-五五E一一六-一五附近ニ於テ「ヒ七〇」船団ト合同 爾後同船団ト同航十六日一三〇〇佐世保着(以下略)』</ref><ref>[[#S19.07十六戦隊日誌(1)]]p.41『北上ハ九日「マニラ」發高速船團ニ加入シテ十四日佐世保着爾後本修理ニ従事中ナリ』</ref>。
[[8月12日]]午前8時頃、ヒ70船団は{{coor dm|26|19|N|122|33|E|}}地点で敵潜水艦を発見、佐渡・一三号海防艦と神鷹機が撃沈したと記録する<ref name="叢書46ヒ70" /><ref>[[#海護総司令部(4)]]p.14〔作戰經過概要〕『一二(所在略)〇八〇〇北緯二六度一九分東經一二二度三三分ニ於テヒ七〇船團部隊中ノ神鷹飛行機敵潜ヲ發見 佐渡及十三號海防艦ト共同攻撃効果概ネ確實』</ref>。ただし米国側に対応艦の記録はない<ref name="木俣空母689" /><ref name="叢書46ヒ70" />。<!--ヒ70船団は8月15日門司着<ref>[[#海護総司令部(4)]]p.14〔作戰經過概要〕『一五(所在略)ヒ七〇船團部隊一四三〇門司着｜雲鷹ヲ附属部隊ヨリ除キ第一海上護衛隊ニ編入ス』</ref> -->
佐渡は同日よりヒ70船団から分離し、対潜掃蕩を行いつつ[[基隆市|基隆]]へ向かった。

[[8月16日]]、第一海上護衛隊は軍隊区分掃蕩隊第三掃蕩小隊を海防艦4隻（佐渡、[[松輪 (海防艦)|松輪]]、[[日振 (海防艦)|日振]]、[[択捉 (海防艦)|擇捉]]）に改編し、同[[小隊]]は佐渡海防艦長の[[指揮 (軍事)|指揮]]下で行動することになった<ref name="叢書四六354">[[#叢書46|海上護衛戦(戦史叢書)]]354-355頁『護衛強化と掃蕩隊の編成』</ref>。

=== 沈没 ===
{{Main|ヒ71船団}}

佐渡がヒ70船団を護衛中の8月上旬、日本海軍は南方向け重要船団'''ヒ71船団'''を編成していた<ref name="叢書46ヒ71">[[#叢書46|海上護衛戦(戦史叢書)]]380頁『大鷹(旧名春日丸)(二)ヒ七一船団』</ref><ref name="S1908第一海護(1)45">[[#S19.08第一海護日誌(1)]]p.45『別表第二　舩団護衛状況(馬來直行々路)昭和十九年八月』</ref><ref name="S1908第一海護13">[[#S19.08第一海護日誌(1)]]pp.13-14『(二)ヒ七一舩団(船団十七隻護衛艦八隻)ハ重要舩団ナルヲ以テ高雄ヨリ第三掃蕩小隊及朝風計五隻ヲ加ヘ護衛兵力ヲ強化シ万全ヲ期シ「マニラ」ニ向ケ発航セシメタリ然ルニ十八日〇五二四永洋丸ハ雷撃ヲ受ケタルヲ以テ夕凪護衛シ高雄ニ引返ヘサシメ舩団ハ更ニ配備ヲ嚴ニシ南下セシガ比島北西岸ニ達スル頃天候急変シ雨風向南西風速十二米視界不良トナリ舩団隊形稍乱レタリ 二二二五舩団後尾ニアリシ大鷹雷撃ヲ受ケ沈没シ舩団ハ緊急斉動ヲ行ヒタルモ視界不良ナルト各舩何レモ單獨高速ニテ避退セシタメ舩団ハ支離滅裂トナリ二三一〇帝亜丸　十九日〇〇三三阿波丸 能代丸　〇三二〇速吸　〇五一〇帝洋丸雷撃ヲ受ケ帝亜丸 速吸 帝洋丸ハ沈没　能代丸中破　阿波丸小破　玉津丸ハ行方不明(沈没)トナリ大被害ヲ蒙レリ依ツテ「サンフエルナンド」ニ集結ヲ命ジ立直シタル後「マニラ」ニ回航セリ』</ref>。
空母[[大鷹 (空母)|大鷹]]（艦長[[杉野修一]]大佐）<ref name="S1908第一海護(1)45" /><ref name="叢書46ヒ71" />、駆逐艦2隻（夕雲型駆逐艦[[藤波 (駆逐艦)|藤波]]、神風型駆逐艦[[夕凪 (2代神風型駆逐艦)|夕凪]]）<ref name="叢書四六384" />、海防艦複数隻を護衛に附け<ref>[[#宇野雷跡|特攻船団]]141頁</ref><ref>[[#海護総司令部(4)]]p.13(8月8日)『ヒ七一船團二〇隻 平戸(六ES旗艦)大鷹、倉橋、御蔵 海一一 藤波、夕凪、昭南〇六〇〇 六連發｜海防艦昭南第一海上護衛隊ニ編入』</ref>、第三掃蕩小隊（佐渡、松輪、日振、択捉）と駆逐艦[[朝風 (2代神風型駆逐艦)|朝風]]も[[台湾]]からヒ71船団に加わることになった<ref name="叢書四六384" /><ref name="S1908第一海護13" />。

[[8月17日]]<ref name="S1908第一海護(1)45" /><ref name="S1908第一海護13" />、松輪を含め護衛艦艇（佐渡、松輪、日振、択捉、朝風）は[[馬公市]]（[[台湾]]、[[澎湖諸島]]）でヒ71船団に合流する<ref name="木俣空母695" /><ref name="S1908第一海護(1)19" />。
だが同船団は[[アメリカ海軍|アメリカ]][[潜水艦]]複数隻に狙われていた<ref>[[#大井2014角川|海上護衛戦(角川2014))]]319-320頁</ref>。
マニラに向け航行中の[[8月18日]]朝、米潜水艦[[レッドフィッシュ (潜水艦)|レッドフィッシュ]]の雷撃で永洋丸が被雷<ref name="S1908第一海護13" />。駆逐艦[[夕凪 (2代神風型駆逐艦)|夕凪]]護衛下で高雄に引き返した<ref name="木俣空母695" /><ref name="S1908経過(2)9">[[#S19.08.11-08.20経過概要|昭和19年8月経過概要(2)]]p.9『ヒ七一船団(経過)』</ref>。
同日夜、悪天候でヒ71船団の陣形が乱れる中<ref name="S1908第一海護13" />、空母[[大鷹 (空母)|大鷹]]が米潜水艦[[ラッシャー (潜水艦)|ラッシャー]]に雷撃されて{{coor dm|18|12|N|120|22|E|}}地点で沈没<ref name="叢書46ヒ71" /><ref>[[#S19.08第一海護日誌(1)]]p.6『(ﾊ)大鷹ヒ71舩団(八月一七馬公発「マニラ」行)ヲ護衛一八日夜呂宋距岸三浬ヲ南下中二二二五北緯一八度一二分東経一二〇度二二分ニ於テ敵潜水艦ノ雷撃ヲ受ケ沈没セリ』</ref><ref>[[#海護総司令部(4)]]p.15(8月18日)『大鷹ヒ七一船團護衛中二二二八北緯一八度一〇分東經一二〇度二二分ニ於テ敵潜水艦ノ雷撃ヲ受ケ沈没』</ref>。
混乱したヒ71船団を、米潜水艦は次々に襲撃<ref>[[#宇野雷跡|特攻船団]]147-150頁『大船団壊滅す』</ref>。[[速吸 (給油艦)|速吸]]沈没（潜水艦[[ブルーフィッシュ (潜水艦)|ブルーフィッシュ]]による）<ref name="寺崎速吸" />、[[帝亜丸]]沈没（潜水艦ラッシャーによる）<ref>[[#喪失一覧(3)]]p.10(昭和19年8月)『18｜C｜帝亜丸｜17,537｜帝國船舶｜雷撃｜18-12N 120-20E』</ref>、[[帝洋丸 (タンカー)|帝洋丸]]沈没（潜水艦ブルーフィッシュによる）<ref>[[#喪失一覧(3)]]p.10(昭和19年8月)『19｜b｜帝洋丸｜9,849｜日東汽船｜雷撃｜17-30N 119-30E』</ref>、[[玉津丸]]沈没（潜水艦[[スペードフィッシュ (潜水艦)|スペードフィッシュ]]による）<ref>[[#喪失一覧(3)]]p.10(昭和19年8月)『19｜a｜玉津丸｜9,589｜大阪商船｜雷撃｜18-12N 120-20E』</ref>、[[能代丸 (特設巡洋艦)|能代丸]]損傷（ラッシャーによる）と[[阿波丸]]損傷（ブルーフィッシュによる）という大被害を出した<ref name="木俣空母697">[[#木俣空母|日本空母戦史]]697-698頁</ref><ref name="S1908経過(2)10">[[#S19.08.11-08.20経過概要|昭和19年8月経過概要(2)]]p.10『ヒ71船団損害一覧』</ref>。
択捉は損傷した「能代丸」の護衛をおこなった（19日に合流）<ref name="S1908第一海護(1)19">[[#S19.08第一海護日誌(1)]]pp.19-21『(四)麾下艦舩部隊ノ行動(其ノ一)』(昭和19年8月)</ref><ref name="S1908経過(2)9" /><ref>[[#ヒ71能代丸]]p.63『◎十九日接岸以後ノ行動左表ノ通』</ref>。

第三掃蕩小隊（佐渡、松輪、日振）は遭難現場に留まり潜水艦の掃討にあたったが成果は無く<ref name="叢書四六384" />、21日には現場を引き払いマニラへ向かう<ref name="S1908経過(3)2" /><ref name="大井2014角川321">[[#大井2014角川|海上護衛戦(角川2014))]]321-322頁</ref>。[[8月22日]]0400ごろ<ref name="S1908第一海護p6松輪">[[#S19.08第一海護日誌(1)]]p.6『(ﾆ)佐渡、松輪、日振 ヒ七一舩団(八月一七日馬公発「マニラ」行)掃蕩小隊(擇捉缺)トシテ航行中八月二十二日〇五〇〇ヨリ〇八三〇迄ニ北緯一四度二五分東経一二〇度〇分ニ於テ敵潜水艦ノ雷撃ヲ受ケ何レモ沈没セリ』</ref>、[[小隊]]の各艦は{{coor dm|14|25|N|120|00|E|}}の[[バターン半島]]{{仮リンク|マリベレス|en|Mariveles, Bataan}}の西方50キロ地点でアメリカ潜水艦「[[ハーダー (SS-257)|ハーダー]]」と「[[ハッド (潜水艦)|ハッド]]」に発見された。[[海防艦]]は[[ルソン島]]寄りから松輪、日振が平行し、佐渡はその後ろを航行し、三角形の[[陣形]]を成していた<ref name="a">[[#海防艦戦記]]p.108</ref>。攻撃は、0500時-0830時までの間に行われた。

まず、ハーダーが日振と松輪を目標に、ハッドが佐渡を目標に攻撃し、3隻は損害を受ける<ref>[[#木俣潜水艦|潜水艦攻撃]]120-122頁『ハーダー(米)1944年8月24日』</ref>。佐渡は、ハッド<ref>[[#寺崎、補助艦艇|補助艦艇奮戦記]]246頁(佐渡項目の解説ではハーダーに撃沈されたとする)</ref>からの[[魚雷]]1本が中央部に命中して航行不能となった<ref name="a"/><ref name="b">[[#Blair ]]p.718</ref>。その後、ハッドの三度目の攻撃でさらに被雷し、[[沈没]]した<ref name="b"/>。佐渡海防艦長の谷口信義[[中佐]]以下乗員73名が[[戦死]]した。
佐渡と同航していた松輪<ref name="寺崎、松輪" /><ref name="写真7巻松輪" />および日振<ref>[[#寺崎、補助艦艇|補助艦艇奮戦記]]253頁『日振(ひぶり)』</ref><ref name="写真7巻日振">[[#写真七|写真日本の軍艦7巻]]234頁〔海防艦『占守型・擇捉型・御蔵型・鵜来型』行動年表　◇日振◇〕』</ref>も、ハーダーとハッドにより撃沈された<ref name="大井2014角川321" />。

残存艦が択捉のみとなった第三掃蕩小隊は、24日に編成を解かれた<ref name="叢書四六354" /><ref name="S1908第一海護(1)10" />。同日、ハーダーはマニラ湾において、[[第二十二号海防艦]]と[[スチュワート (DD-224)|第102号哨戒艇]]により撃沈された<ref>[[#木俣潜水艦|潜水艦攻撃]]122-124頁</ref><ref>[[#木俣水雷|日本水雷戦史]]482頁</ref>。
マニラ到着以後のヒ71船団は、加入船舶12隻を護衛艦艇6隻（平戸、倉橋、二号海防艦、御蔵、藤波、28号駆潜艇）で護衛し[[8月26日]]同地出発、9月1日[[シンガポール]]に入港した<ref name="叢書四六384" />。

[[10月10日]]<ref name="写真7巻松輪" />、海防艦2隻（松輪、佐渡）は占守型海防艦<ref name="S19内令1159">[[#内令(秘)昭和19年10月(2)]]p.35『内令第一一五九號　艦艇類別等級別表中次ノ通改正ス　昭和十九年十月十日　海軍大臣<br/>軍艦、巡洋艦二等長良型ノ項中「長良、」「、名取」ヲ、同航空母艦大鷹型ノ項中「大鷹、」ヲ、同敷設艦ノ部中「、白鷹」ヲ削ル<br/>驅逐艦、一等神風型ノ項中「、朝風」「、夕凪」ヲ、同初雪型ノ項中「、敷波」ヲ、同白露型ノ項中「、五月雨」ヲ、同松型ノ項中「松、」ヲ削ル<br/>潜水艦、一等伊十型ノ項中「、伊號第十」ヲ、同伊十七型ノ項中「、伊號第二十九」ヲ、伊十六型ノ項中「伊號第十六、」ヲ、同伊五十二型ノ項中「、伊號第五十五」ヲ、同二等呂三十五型ノ項中「、呂號第四十八」ヲ、同二等呂三十五型ノ項中「、呂號第四十八」ヲ、同呂五百型ノ項中「、呂號第五百一」ヲ削ル<br/>海防艦、'''占守型ノ項中「、松輪、佐渡」ヲ'''、同御藏型ノ項中「、日振」「、草垣」ヲ削ル<br/>輸送艦、一等第一號型ノ項中「第二號、」ヲ、同二等第百一號型ノ項中「、第百二十九號」「、第百三十三號」「、第百五十二號」ヲ削ル<br/>掃海艇、第十九號型ノ項中「、第二十八號」ヲ削ル<br/>驅潜艇、第一號型ノ項中「、第六號」ヲ削ル』</ref>、
帝国海防艦籍<ref name="S19内令1165号">[[#内令(秘)昭和19年10月(2)]]pp.36-37『内令第一一六五號　　呉鎭守府在籍 軍艦 白鷹|佐世保鎮守府在籍　軍艦 大鷹|舞鶴鎭守府在籍 軍艦 長良　軍艦 名取　　右帝國軍艦籍ヨリ除カル｜横須賀鎭守府在籍　驅逐艦 朝風　驅逐艦 五月雨|呉鎭守府在籍 驅逐艦 敷波|佐世保鎭守府在籍 驅逐艦 夕凪|舞鶴鎭守府在籍 驅逐艦 松　　右帝國驅逐艦籍ヨリ除カル｜横須賀鎭守府在籍　伊號第十六潜水艦　呂號第五百一潜水艦|呉鎭守府在籍　伊號第二十九潜水艦　伊號第五十五潜水艦|佐世保鎭守府在籍　伊號第十潜水艦|舞鶴鎭守府在籍　呂號第四十八潜水艦　　右帝國潜水艦籍ヨリ除カル｜佐世保鎭守府在籍　海防艦 松輪　海防艦 佐渡　海防艦 日振|舞鶴鎭守府在籍　海防艦 草垣　　右帝國海防艦籍ヨリ除カル｜横須賀鎭守府在籍　第二號輸送艦|呉鎭守府在籍　第百五十二號輸送艦|佐世保鎭守府在籍　第百二十九號輸送艦　第百三十三號輸送艦　　右帝國輸送艦籍ヨリ除カル｜横須賀鎭守府在籍　第二十八號掃海艇　　右帝國掃海艇籍ヨリ除カル｜佐世保鎭守府在籍　第六號掃海艇　　右帝國掃海艇籍ヨリ除カル｜佐世保鎭守府在籍　特務艦 速吸|舞鶴鎭守府在籍　特務艦 鶴見　　右帝國特務艦籍ヨリ除カル｜昭和十九年十月十日　海軍大臣』</ref>のそれぞれから除籍された。


== 艦長 ==
== 艦長 ==
;艤装員長
;艤装員長
#松林元哉[[中佐]]：[[1943年]][[2月20日]] - 1943年[[3月27日]]
#松林元哉[[中佐]]：[[1943年]][[2月20日]]<ref name="jirei1057" /> - 1943年[[3月27日]]<ref name="jirei1082" />
;海防艦長
;海防艦長
#松林元哉中佐：1943年3月27日 - 1943年[[10月5日]]
#松林元哉中佐：1943年3月27日<ref name="jirei1082" /> - 1943年[[10月5日]]<ref name="jirei1231" />
#谷口信義中佐：1943年10月5日 - [[1944年]][[8月22日]] - [[戦死]]。同日付任海軍[[大佐]]に[[殉職|特進]]。
#谷口信義中佐：1943年10月5日<ref name="jirei1231" /> - [[1944年]][[8月22日]] - [[戦死]]。同日付任海軍[[大佐]]に[[殉職|特進]]。


== 脚注 ==
== 脚注 ==
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<references group="注釈" />
<references group="注釈" />
;脚注
;脚注
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== 参考文献 ==
== 参考文献 ==
<!--ウィキペディア推奨スタイル、著者五十音順 -->
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*<!--カイボウカン1962 -->{{Cite book|和書|author=海防艦顕彰会（編）|year=1982|title=海防艦戦記|publisher=海防艦顕彰会/原書房|ref=海防艦戦記}}
*<!-- キマタ1977-->{{Cite book|和書|author=木俣滋郎|year=1977|month=7|title=日本空母戦史|publisher=図書出版社|ref=木俣空母}}
*<!-- キマタ1986 -->{{Cite book|和書|author=木俣滋郎|year=1986|month=3|title=日本水雷戦史|publisher=図書出版社|ref=木俣水雷}}
*<!-- キマタ2016 -->{{Cite book|和書|author=木俣滋郎|coauthors=|year=2016|month=5|origyear=1989|chapter=|title=潜水艦攻撃　{{smaller|日本軍が撃沈破した連合軍潜水艦}}|publisher=潮書房光人社|series=光人社NF文庫|isbn=978-4-7698-2949-2|ref=木俣潜水艦}}
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*<!-- テラサキ -->{{Cite book|和書|author=寺崎隆治ほか|coauthors=|year=2016|month=6|origyear=|title=補助艦艇奮戦記　{{smaller|縁の下の力持ち支援艦艇の全貌と戦場の実情}}|publisher=潮書房光人社|isbn=978-4-7698-1620-1|ref=寺崎、補助艦艇}}
**(164-287頁){{small|戦史研究家}}伊達久『日本海軍補助艦艇戦歴一覧　{{small|水上機母艦、潜水母艦、敷設艦、一等輸送艦、二等輸送艦、敷設艇、電纜敷設艇、哨戒艇、駆潜艇、水雷艇、海防艦、砲艦、特務艦、全三三二隻の太平洋戦争}}／海防艦（五十七隻）
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* [http://www.jacar.go.jp/index.html アジア歴史資料センター（公式）]（防衛省防衛研究所）
**{{Cite book|和書|id=Ref.C12070115300|title=昭和17年1月～12月達/達昭和17年8月|ref=達昭和17年8月}}
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**{{Cite book|和書|id=Ref.C08030139800|title=昭和18年6月1日～昭和18年11月30日　第1海上護衛隊戦時日誌(2)|ref=S18.06第一海護日誌(2)}}
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**{{Cite book|和書|id=Ref.C08030140200|title=昭和18年12月1日～昭和19年3月31日　第1海上護衛隊戦時日誌(1)|ref=S18.12第一海護日誌(1)}}
**{{Cite book|和書|id=Ref.C08030140300|title=昭和18年12月1日～昭和19年3月31日　第1海上護衛隊戦時日誌(2)|ref=S18.12第一海護日誌(2)}}
**{{Cite book|和書|id=Ref.C08030140600|title=昭和19年4月1日～昭和19年5月31日　第1海上護衛隊戦時日誌(1)|ref=S19.04第一海護日誌(1)}}
**{{Cite book|和書|id=Ref.C08030140700|title=昭和19年4月1日～昭和19年5月31日　第1海上護衛隊戦時日誌(2)|ref=S19.04第一海護日誌(2)}}
**{{Cite book|和書|id=Ref.C08030141000|title=昭和19年6月1日～昭和19年7月31日　第1海上護衛隊戦時日誌(1)|ref=S19.06第一海護日誌(1)}}
**{{Cite book|和書|id=Ref.C08030141100|title=昭和19年6月1日～昭和19年7月31日　第1海上護衛隊戦時日誌(2)|ref=S19.06第一海護日誌(2)}}
**{{Cite book|和書|id=Ref.C08030141400|title=昭和19年8月1日～昭和19年11月30日　第1海上護衛隊戦時日誌(1)|ref=S19.08第一海護日誌(1)}}
**{{Cite book|和書|id=Ref.C08030137300|title=昭和18年11月15日～昭和19年11月30日　海上護衛総司令部戦時日誌(1)|ref=海護総司令部(1)}}
**{{Cite book|和書|id=Ref.C08030137400|title=昭和18年11月15日～昭和19年11月30日　海上護衛総司令部戦時日誌(2)|ref=海護総司令部(2)}}
**{{Cite book|和書|id=Ref.C08030137500|title=昭和18年11月15日～昭和19年11月30日　海上護衛総司令部戦時日誌(3)|ref=海護総司令部(3)}}
**{{Cite book|和書|id=Ref.C08030137600|title=昭和18年11月15日～昭和19年11月30日　海上護衛総司令部戦時日誌(4)|ref=海護総司令部(4)}}
**{{Cite book|和書|id=Ref.C08050010000|title=昭和16年～20年　喪失船舶一覧表(2)|ref=喪失一覧(2)}}
**{{Cite book|和書|id=Ref.C08050010100|title=昭和16年～20年　喪失船舶一覧表(3)|ref=喪失一覧(3)}}
**{{Cite book|和書|id=Ref.C16120639600|title=昭和19.1.1～昭和19.3.31　太平洋戦争経過概要　その7/第三段作戦(船舶被害「沈没」之部)19年2月1日～19年2月29日|ref=S19.02船舶(沈没)}}
**{{Cite book|和書|id=Ref.C16120639700|title=昭和19.1.1～昭和19.3.31　太平洋戦争経過概要　その7/第三段作戦(船舶被害「損傷」之部)19年2月1日～19年2月29日|ref=S19.02船舶(損傷)}}
**{{Cite book|和書|id=Ref.C16120644600|title=昭和19.7.1～昭和19.8.31　太平洋戦争経過概要　その9/19年8月1日～19年8月10日|ref=S19.08.01-08.10経過概要}}
**{{Cite book|和書|id=Ref.C16120644700|title=昭和19.7.1～昭和19.8.31　太平洋戦争経過概要　その9/19年8月11日～19年8月20日|ref=S19.08.11-08.20経過概要}}
**{{Cite book|和書|id=Ref.C16120644800|title=昭和19.7.1～昭和19.8.31　太平洋戦争経過概要　その9/19年8月21日～19年8月31日|ref=S19.08.21-08.30経過概要}}

*[[海軍省]]
*[[海軍省]]
:*昭和15年4月10日付 内令第243号。
:*昭和15年4月10日付 内令第243号。
97行目: 236行目:
:*昭和19年12月8日付 秘海軍辞令公報 甲 第1663号。
:*昭和19年12月8日付 秘海軍辞令公報 甲 第1663号。
:*第一海上護衛隊戦時日誌。
:*第一海上護衛隊戦時日誌。

*駒宮真七郎 『戦時輸送船団史』、出版共同社、1987年、ISBN 4-87970-047-9
== 関連項目 ==
*[[世界の艦船]] No. 507 増刊第45集 『日本海軍護衛艦艇史』、[[海人社]]、1996年。
*[[佐渡島]]
*[[戦史叢書]] 第31巻 『海軍軍戦備(1) -昭和十六年十一月まで-』、[[朝雲新聞|朝雲新聞社]]、1969年。
*[[海上護衛隊]]
*[[福井静夫]] 『写真 日本海軍全艦艇史』、ベストセラーズ、1994年。ISBN 4-584-17054-1
*[[海上護衛総司令部]]
*[[丸 (雑誌)|丸スペシャル]] No. 28 日本海軍艦艇シリーズ 『海防艦』、[[潮書房光人社|潮書房]]、1979年。
*[[特設護衛船団司令部]]
*明治百年史叢書 第207巻 『昭和造船史 第1巻（戦前・戦時編）』、[[原書房]]、1977年。
*[[大鷹型航空母艦]]
*{{cite book| last = Bauer| first = K. Jack| coauthors = Roberts, Stephen S.| title = Register of Ships of the U.S. Navy, 1775-1990: Major Combatants|publisher = Greenwood Press| year = 1991| location = Westport, Connecticut| pages = 271-273| isbn = 0-313-26202-0 |ref=Bauer}}
*{{Cite book|和書|author=海防艦顕彰会（編）|year=1982|title=海防艦戦記|publisher=海防艦顕彰会/原書房|ref=海防艦戦記}}


{{日本の海防艦}}
{{日本の海防艦}}

2017年9月25日 (月) 15:39時点における版

佐渡
佐渡（1943年、東京湾）
佐渡（1943年、東京湾）
基本情報
建造所 日本鋼管鶴見造船所
運用者  大日本帝国海軍
艦種 海防艦
級名 占守型海防艦
建造費 5,112,000円（予算成立時の価格）
艦歴
計画 マル急計画
起工 1942年2月21日[1][2]
進水 1942年11月28日[1][2]
竣工 1943年3月27日
最期 1944年8月22日被雷・沈没
除籍 1944年10月10日
要目（竣工時）
基準排水量 870トン
全長 77.70m
最大幅 9.10m
吃水 3.05m
主機 艦本式22号10型ディーゼルx2基
推進 2軸
出力 4,200hp
速力 19.7ノット
燃料 重油 200トン
航続距離 16ノットで8,000海里
乗員 定員146名[注釈 1]
兵装 三年式45口径12センチ単装平射砲x3基
25mm連装機銃x2基
九四式爆雷投射機x1基
爆雷x36個
搭載艇 短艇x4隻
ソナー 九三式水中聴音機x1基
九三式水中探信儀x1基
テンプレートを表示

佐渡（さど）は、日本海軍の海防艦[3]。 普遍的には択捉型海防艦の3番艦とされているが[4]、海軍省が定めた艦艇類別等級では占守型海防艦の7番艦[5][6][7]。

概要

海防艦（かいぼうかん）佐渡（さど）は、日本海軍が日本鋼管株式会社鶴見造船所で建造し[4]、1943年（昭和18年）3月27日に竣工した海防艦（マル急計画、甲型海防艦）[8][9]。 竣工から間もなく姉妹艦松輪と共に第一海上護衛隊に編入され[10]、東南アジア方面（日本本土～台湾～シンガポール間）の船団護衛任務に従事した[4][11]。 同年11月15日、海上護衛総司令部の設立に伴い、第一海上護衛隊所属の本艦も同部隊の麾下となった[12][13]。

1944年（昭和19年）5月頃からヒ船団の護衛に加わり、大鷹型航空母艦と行動を共にする[14]。 8月16日より、第一海上護衛隊の掃蕩隊に所属[15][16]。 8月17日、佐渡および僚艦（択捉、松輪、日振、朝風）は台湾からヒ71船団に合流、空母大鷹等と共にシンガポールへ向かう[17][18]。 だがヒ71船団はアメリカ海軍潜水艦複数隻に襲撃され、8月18日夜から大鷹や速吸沈没等の大損害を受ける[19][20]。 対潜掃蕩に従事した海防艦3隻（佐渡、松輪、日振）も遭難現場からマニラへ移動中[17]、8月22日に米潜水艦2隻（ハーダー、ハッド）の襲撃により[21]、揃って撃沈された[22][23]。

艦歴

竣工まで

海防艦佐渡（さど）は、1941年（昭和16年）に決定したマル急計画により、日本海軍が建造した急造海防艦[24][9]。海防艦甲型[9]、仮称艦名第312号艦として計画。1942年（昭和17年）2月21日[1][2]、日本鋼管株式会社鶴見造船所で起工。

8月20日、日本海軍は建造中の阿賀野型軽巡洋艦を矢矧[25]、秋月型駆逐艦を若月、海防艦4隻をそれぞれ択捉・松輪・佐渡・隠岐と命名する[3]。 同日附で各艦は艦艇類別等級表に登録[5]。 海防艦4隻（択捉、松輪、佐渡、隠岐）は占守型海防艦に類別[5]。 佐渡は、占守型の7番艦となる[6]。 また、5隻（矢矧、択捉、松輪、佐渡、隠岐）の本籍は佐世保鎮守府所属と仮定された[26]。

11月28日[1][2]、佐渡は進水。

1943年（昭和18年）2月20日、日本海軍は松林元哉中佐（当時、軽巡五十鈴副長。五十鈴は第三次ソロモン海戦での損傷を修理中）を佐渡艤装員長に任命する[27]。 2月24日、鶴見造船所内の佐渡艤装員事務所は事務を開始[28]。

3月27日、竣工[8][10]。松林中佐（佐渡艤装員長）は佐渡海防艦長（初代）となる[29]。同日附で、佐渡艤装員事務所は撤去された[30]。 本籍を佐世保鎮守府に定められる[10][31]。 本艦より先に竣工した松輪や[32][33]、3月27日竣工の佐渡は[10]、それぞれ南西方面艦隊麾下の第一海上護衛隊に編入された[9][34]。 一方で、同隊から転出する駆逐艦（春風、松風、三日月）や水雷艇もあった[34][35]。

昭和18年の行動

1943年（昭和18年）3月27日をもって第一海上護衛隊に編入された佐渡は[10][35]、竣工当日に横須賀へ回航され、4月18日まで在泊[4][8]。整備作業中の4月1日、同隊軍隊区分北支隊に編入された。4月21日、門司へ回航。24日、J船団（7隻）を護衛し、門司発。29日、高雄着。

5月3日、258船団[注釈 2]（6隻）を護衛し、高雄発。7日、門司着。12日、P船団（3隻）を護衛し、門司発。15日、高雄着。18日、第一海上護衛隊司令官の将旗を高雄庁舎から本艦に移揚し、263船団[注釈 3]（9隻）を護衛し、高雄発。22日、門司着。27日、第一海上護衛隊司令官の将旗は高雄庁舎に復帰。31日、161船団（7隻）を護衛し、門司発。

6月4日、高雄着。8日、270船団（8隻）を護衛し、高雄発。門司の手前で分離し、佐世保へ回航。12日-27日まで、佐世保海軍工廠で修理に従事。28日、W船団（3隻）を護衛し、門司発。以後、門司-台湾-マニラ-シンガポールを結ぶ線での護衛に従事。8月1日、第一海上護衛隊の軍隊区分は廃止され、全艦が第一海上護衛隊司令官の直率となった[34]。

10月5日、佐渡海防艦長は松林元哉中佐から谷口信義中佐に交代する[36]。 11月15日、日本海軍は海上護衛総司令部（司令長官及川古志郎大将）を新編する[37]。第一海上護衛隊所属の本艦も同部隊の麾下となった[13][38]。佐渡は11月21日から佐世保海軍工廠で入渠整備をおこなう。12月、佐渡や択捉等は佐世保で修理と整備を実施（佐渡は12月下旬まで）[39][40]。12月31日、佐渡は「ヒ29船団」を護衛して門司を出撃した[40][41]。

昭和19年の行動

1944年（昭和19年）1月4日から6日まで高雄港（台湾）に、9日から10日までマニラに立ち寄ったヒ29船団（護衛艦、佐渡）は、1月15日にシンガポール到着[42][43]。 1月19日、佐渡はヒ30船団を護衛して同地発[42][43]。30日から31日まで高雄港に立ち寄る[42][43]。 だがヒ30船団は米潜水艦タンバー (USS Tambor, SS-198)に襲撃される。 2月3日以降[44]、タンバーの雷撃によりタンカー五洋丸（五洋商船、8,469トン）[45][46]、 ありあけ丸（日本海運、5,149トン）[47][48]が撃沈された。佐渡は2月6日から8日まで基隆市（台湾北部）に避泊[49]。「タモ01A船団」を護衛し、2月12日佐世保に到着した[49][44]。 本艦は、佐世保海軍工廠で修理と整備改造工事を実施（同時期、姉妹艦択捉も佐世保で整備中）[50]。

2月23日、佐渡は「ヒ49船団」を護衛して門司を出撃[49]。航海中、高雄港で海防艦占守がヒ49船団に合流する[44][49]。 3月6日から7日、佐渡はサンジャック（ベトナム）寄港[51]。占守は途中でヒ49船団から分離、佐渡とは別行動となる（シンガポール移動後、占守・択捉・三宅・壱岐でヒ48船団を護衛）[51][52]。 3月7日のサンジャック出撃時、「ヒ49船団」護衛艦は2隻（佐渡、汐風）となった[51]。 その後、「シサ01A船団」を臨時に護衛した佐渡は[53]、シンガポールに移動した[51]。

3月15日、護衛艦2隻（佐渡、汐風）は輸送船13隻で編成された「ヒ50船団」を護衛してシンガポールを出港[51][52]。18日、船団はサンジャックに到着し、20日に出港[51][52]。24日にマニラに到着し、27日に出港[51][52]。30日高雄港に到着[51][52]。 4月1日に出港、2日に馬公に寄港[54][55]。4日に出港[54][55]。8日に門司に到着した[54][55]。 その後、佐世保海軍工廠で修理と整備を実施[56]。

4月29日、第八護衛船団司令部は佐渡にて事務を開始する[57]。 5月上旬、佐渡は「ヒ61船団」に加わる[14][58]。 5月3日、第八護衛船団司令官佐藤勉少将（旗艦、佐渡）を指揮官とするヒ61船団は[58][59]、護衛艦（大鷹型航空母艦《大鷹》、駆逐艦《朝顔、響、電》、海防艦《佐渡、倉橋、第五号、第七号、一七号》）で加入船舶11隻を護衛し、門司発[14][60]。 5月8日、輸送船「あかね丸」が米潜水艦（ホー）の雷撃で小破したものの[60][59]、ヒ61船団はマニラを経由して[61]、17日（18日とする資料あり）シンガポールに到着した[14][60]。 だがマニラでヒ61船団より分離した日栄丸船団（駆逐艦《電、響》、タンカー《日栄丸、あづさ丸、建川丸》）は[60]、途中で駆逐艦電（第6駆逐隊）を米潜水艦ボーンフィッシュの雷撃で喪失した[62][63]。

5月23日、「ヒ62船団」は護衛艦（空母《大鷹》、海防艦《佐渡〔ヒ62船団旗艦〕、倉橋、第五号、第七号、一三号》）で加入船舶8隻を護衛し、シンガポール発[64][65]。マニラを経由して[59][66]、7-8日に六連および門司到着[65][67]。佐渡は佐世保へ回航し、7月8日まで主機械の整備を行う。

7月中旬、佐渡は「ヒ69船団」に加わる[68][69]。 7月14日、第五護衛船団司令官吉冨説三少将（旗艦、香椎）を指揮官とする「ヒ69船団」は、護衛艦（練習巡洋艦《香椎》、大鷹型空母《神鷹》、海防艦《千振、佐渡、第七号、一七号）で加入船舶14隻（航空機輸送任務の大鷹と海鷹を含む）を護衛し[69][70]、門司を出撃した[68]。 7月18日、一七号海防艦が潜水艦（タイルフィッシュ）の雷撃で小破、船団を離脱した（高雄に回航）[68][71]。他艦に被害なく、20日マニラ到着[68][72]。ここで輸送任務の空母2隻（大鷹、海鷹）は分離[69]。ヒ68船団等に加入して内地に帰投した[73]。 一方、ヒ69船団は護衛艦に海防艦2隻（一三号、一九号）を加えて25日にマニラを出撃[68][74]。7月31日、ヒ69船団はシンガポールに到着した[69][75]。

8月4日、吉冨少将（第五護衛船団司令官、旗艦香椎）を指揮官とする「ヒ70船団」は[69]、護衛艦（練習巡洋艦《香椎》、空母《神鷹》、秋月型駆逐艦《霜月》、海防艦《千振、佐渡、一三号、一九号》）で加入船舶8隻を護衛し、シンガポールを出撃[76][77]。 マニラから来た軽巡洋艦北上（第十六戦隊）が途中合流し、日本に向かった[78][79]。 8月12日午前8時頃、ヒ70船団は北緯26度19分 東経122度33分 / 北緯26.317度 東経122.550度 / 26.317; 122.550地点で敵潜水艦を発見、佐渡・一三号海防艦と神鷹機が撃沈したと記録する[77][80]。ただし米国側に対応艦の記録はない[69][77]。 佐渡は同日よりヒ70船団から分離し、対潜掃蕩を行いつつ基隆へ向かった。

8月16日、第一海上護衛隊は軍隊区分掃蕩隊第三掃蕩小隊を海防艦4隻（佐渡、松輪、日振、擇捉）に改編し、同小隊は佐渡海防艦長の指揮下で行動することになった[15]。

沈没

→詳細は「ヒ71船団」を参照

佐渡がヒ70船団を護衛中の8月上旬、日本海軍は南方向け重要船団ヒ71船団を編成していた[81][82][83]。 空母大鷹（艦長杉野修一大佐）[82][81]、駆逐艦2隻（夕雲型駆逐艦藤波、神風型駆逐艦夕凪）[17]、海防艦複数隻を護衛に附け[84][85]、第三掃蕩小隊（佐渡、松輪、日振、択捉）と駆逐艦朝風も台湾からヒ71船団に加わることになった[17][83]。

8月17日[82][83]、松輪を含め護衛艦艇（佐渡、松輪、日振、択捉、朝風）は馬公市（台湾、澎湖諸島）でヒ71船団に合流する[18][86]。 だが同船団はアメリカ潜水艦複数隻に狙われていた[87]。 マニラに向け航行中の8月18日朝、米潜水艦レッドフィッシュの雷撃で永洋丸が被雷[83]。駆逐艦夕凪護衛下で高雄に引き返した[18][88]。 同日夜、悪天候でヒ71船団の陣形が乱れる中[83]、空母大鷹が米潜水艦ラッシャーに雷撃されて北緯18度12分 東経120度22分 / 北緯18.200度 東経120.367度 / 18.200; 120.367地点で沈没[81][89][90]。 混乱したヒ71船団を、米潜水艦は次々に襲撃[91]。速吸沈没（潜水艦ブルーフィッシュによる）[19]、帝亜丸沈没（潜水艦ラッシャーによる）[92]、帝洋丸沈没（潜水艦ブルーフィッシュによる）[93]、玉津丸沈没（潜水艦スペードフィッシュによる）[94]、能代丸損傷（ラッシャーによる）と阿波丸損傷（ブルーフィッシュによる）という大被害を出した[95][20]。 択捉は損傷した「能代丸」の護衛をおこなった（19日に合流）[86][88][96]。

第三掃蕩小隊（佐渡、松輪、日振）は遭難現場に留まり潜水艦の掃討にあたったが成果は無く[17]、21日には現場を引き払いマニラへ向かう[21][23]。8月22日0400ごろ[97]、小隊の各艦は北緯14度25分 東経120度00分 / 北緯14.417度 東経120.000度 / 14.417; 120.000のバターン半島マリベレス（英語版）の西方50キロ地点でアメリカ潜水艦「ハーダー」と「ハッド」に発見された。海防艦はルソン島寄りから松輪、日振が平行し、佐渡はその後ろを航行し、三角形の陣形を成していた[98]。攻撃は、0500時-0830時までの間に行われた。

まず、ハーダーが日振と松輪を目標に、ハッドが佐渡を目標に攻撃し、3隻は損害を受ける[99]。佐渡は、ハッド[100]からの魚雷1本が中央部に命中して航行不能となった[98][101]。その後、ハッドの三度目の攻撃でさらに被雷し、沈没した[101]。佐渡海防艦長の谷口信義中佐以下乗員73名が戦死した。 佐渡と同航していた松輪[11][32]および日振[102][103]も、ハーダーとハッドにより撃沈された[23]。

残存艦が択捉のみとなった第三掃蕩小隊は、24日に編成を解かれた[15][16]。同日、ハーダーはマニラ湾において、第二十二号海防艦と第102号哨戒艇により撃沈された[104][105]。 マニラ到着以後のヒ71船団は、加入船舶12隻を護衛艦艇6隻（平戸、倉橋、二号海防艦、御蔵、藤波、28号駆潜艇）で護衛し8月26日同地出発、9月1日シンガポールに入港した[17]。

10月10日[32]、海防艦2隻（松輪、佐渡）は占守型海防艦[7]、 帝国海防艦籍[106]のそれぞれから除籍された。

艦長

艤装員長
  1. 松林元哉中佐：1943年2月20日[27] - 1943年3月27日[29]
海防艦長
  1. 松林元哉中佐：1943年3月27日[29] - 1943年10月5日[36]
  2. 谷口信義中佐：1943年10月5日[36] - 1944年8月22日 - 戦死。同日付任海軍大佐に特進。

脚注

注釈
  1. ^ この数字は特修兵を含まない
  2. ^ 戦時日誌中の「作戦経過概要」による
  3. ^ 戦時日誌中の「作戦経過概要」による
脚注
  1. ^ a b c d 『昭和造船史 第1巻』、p. 828
  2. ^ a b c d 『写真 日本海軍全艦艇史』資料篇、p. 21
  3. ^ a b #達昭和17年8月pp.19-22『達第二百三十三號　昭和十六年度及昭和十七年度ニ於テ建造ニ着手ノ驅逐艦一隻、潜水艦五隻、海防艦四隻、掃海艇二隻及特務艦一隻ニ左ノ通命名ス　昭和十七年八月二十日　海軍大臣 嶋田繁太郎｜三菱重工業株式會社長崎造船所ニ於テ建造　驅逐艦 若月(ワカツキ)|呉海軍工廠ニ於テ建造　伊號第四十潜水艦 伊號第四十一潜水艦 伊號第四十二潜水艦 伊號第五十二潜水艦|川崎重工業株式會社ニ於テ建造　呂號第百九潜水艦|株式會社大阪鐡工所ニ於テ建造　海防艦 擇捉(エトロフ)　特務艦 白埼(シラサキ)|三井造船株式會社玉工場ニ於テ建造　海防艦 松輪(マツワ)|日本鋼管株式會社鶴見造船所ニ於テ建造　海防艦 佐渡(サド)|浦賀船渠株式會社ニ於テ建造　海防艦 隠岐(オキ)|株式會社東京石川島造船所ニ於テ建造　第二十三號掃海艇|三菱重工業株式會社横濱船渠ニ於テ建造　第二十六號掃海艇』
  4. ^ a b c d 補助艦艇奮戦記246頁『佐渡(さど)』
  5. ^ a b c #内令昭和17年8月(3)pp.5-6『内令第一五五四號　艦艇類別等級別表左ノ通改正ス　昭和十七年八月二十日海軍大臣 嶋田繁太郎｜軍艦、巡洋艦二等阿賀野型ノ項中「阿賀野」ノ下ニ「、能代、矢矧」ヲ加フ　同、航空母艦ノ項中「飛鷹」ノ下ニ「、冲鷹」ヲ加フ｜驅逐艦、一等初春型ノ項中「子日、」ヲ、同白露ノ項中「山風、」ヲ、同朝潮型ノ項中「、霰」ヲ削リ、同秋月型ノ項中「新月」ノ下ニ「、若月」ヲ加フ／潜水艦、一等伊十五型ノ項中「伊號第三十九」ノ下ニ「、伊號第四十、伊號第四十一、伊號第四十二」ヲ、同伊十六型ノ項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
    ｜伊五十二型｜伊號第五十二｜
    同、二同呂百型ノ項中「呂號第百七」ノ下ニ「、呂號第百九」ヲ加フ／海防艦、占守型ノ項中「石垣」ノ下ニ「、擇捉、松輪、佐渡、隠岐」ヲ加フ／掃海艇、第十九號型ノ項中「第二十二號」ノ下ニ「、第二十三號」ヲ、「第二十五號」ノ下ニ「第二十六號」ヲ加フ』
  6. ^ a b #内令昭和19年6月pp.6-7『内令第七百三十八號　艦艇類別等級別表中左ノ通改正ス　昭和十九年六月五日　海軍大臣 嶋田繁太郎／驅逐艦、一等松型ノ項中「桑」ノ下ニ「、杉、槇、樅」ヲ加フ／潜水艦、一等伊三百六十一号型ノ項中「伊號第三百七十一」ノ下ニ「、伊號第三百七十二」ヲ、同伊四百型ノ項中「、伊號第四百二」ノ下ニ「、伊號第四百四」ヲ加フ／海防艦ノ部中占守型及御藏型ノ項ヲ左ノ如ク改ム　｜占守型|占守、國後、八丈、石垣、擇捉、松輪、佐渡、隠岐、壹岐、對島、平戸、福江、天草、満珠、干珠、笠戸｜　｜御藏型|御藏、三宅、淡路、能美、倉橋、屋代、千振、日振、大東、草垣、昭南｜　｜鵜來型|鵜來、沖縄、奄美、粟國｜　　同第一號型ノ項中「第四十三號」ノ下ニ「、第五十一號、第六十一號」ヲ、同第二號型ノ項中「第三十四號」ノ下ニ「、第三十六號、第三十八號、第四十號、第四十二號、第四十四號、第四十六號」ヲ加フ』
  7. ^ a b #内令(秘)昭和19年10月(2)p.35『内令第一一五九號　艦艇類別等級別表中次ノ通改正ス　昭和十九年十月十日　海軍大臣
    軍艦、巡洋艦二等長良型ノ項中「長良、」「、名取」ヲ、同航空母艦大鷹型ノ項中「大鷹、」ヲ、同敷設艦ノ部中「、白鷹」ヲ削ル
    驅逐艦、一等神風型ノ項中「、朝風」「、夕凪」ヲ、同初雪型ノ項中「、敷波」ヲ、同白露型ノ項中「、五月雨」ヲ、同松型ノ項中「松、」ヲ削ル
    潜水艦、一等伊十型ノ項中「、伊號第十」ヲ、同伊十七型ノ項中「、伊號第二十九」ヲ、伊十六型ノ項中「伊號第十六、」ヲ、同伊五十二型ノ項中「、伊號第五十五」ヲ、同二等呂三十五型ノ項中「、呂號第四十八」ヲ、同二等呂三十五型ノ項中「、呂號第四十八」ヲ、同呂五百型ノ項中「、呂號第五百一」ヲ削ル
    海防艦、占守型ノ項中「、松輪、佐渡」ヲ、同御藏型ノ項中「、日振」「、草垣」ヲ削ル
    輸送艦、一等第一號型ノ項中「第二號、」ヲ、同二等第百一號型ノ項中「、第百二十九號」「、第百三十三號」「、第百五十二號」ヲ削ル
    掃海艇、第十九號型ノ項中「、第二十八號」ヲ削ル
    驅潜艇、第一號型ノ項中「、第六號」ヲ削ル』
  8. ^ a b c 写真日本の軍艦7巻232頁〔海防艦『占守型・擇捉型・御蔵型・鵜来型』行動年表　◇佐渡◇〕』
  9. ^ a b c d 海上護衛戦(戦史叢書)209-210頁『海防艦の竣工と護衛艦艇の増勢』
  10. ^ a b c d e #S18.03佐鎮日誌(5)p.49『二十七(天候略)八、佐渡ノ本籍ヲ佐鎭トシ第一海上護衛隊ニ編入セラル|(略)｜一、金剛、榛名ニ測波器整備工事施行方受令(官房艦機密第一三三〇號)/二、海防艦佐渡浦賀ニ於テ竣工』
  11. ^ a b 補助艦艇奮戦記245頁『松輪(まつわ)』
  12. ^ #海護総司令部(1)pp.2-3『(ロ)我軍ノ情況(一)海上交通保護及對潜作戰強化ノ爲昭和十八年十一月十五日附東京ニ海上護衛總司令部設置セラレ第一、第二海上護衛隊ヲ直属シ海上交通保護及對潜作戰ニ關シ各鎭守府各警備府(海南警備府ヲ除)司令長官ヲ指揮スルコトトナリ同日海軍大學校ニ将旗ヲ掲揚セリ』
  13. ^ a b 海上護衛戦(戦史叢書)344頁『第一海上護衛隊の護衛作戦/概要』
  14. ^ a b c d 海上護衛戦(戦史叢書)379頁『大鷹(旧名春日丸)(一)ヒ六一船団』
  15. ^ a b c 海上護衛戦(戦史叢書)354-355頁『護衛強化と掃蕩隊の編成』
  16. ^ a b #S19.08第一海護日誌(1)pp.10-11『(イ)掃蕩隊　敵潜掃蕩隊トシテ軍隊区分ヲ以テ護衛艦四隻ヲ一隊トシ掃蕩隊ハ舩団ノ附近ニ不即不離間接並ニ直接護衛ニ任ジツツ機宜行動敵潜ノ補捉攻撃ニ任ズルコトト定メタリ　編制左ノ如シ｜七月二十八日　第一掃蕩小隊　第二一掃海隊(掃三八、掃三九)指揮官21wg司令/第二掃蕩小隊　朝風、屋代　指揮官屋代艦長/第三掃蕩小隊　草垣、松輪　指揮官草垣艦長/八月六日附第一掃蕩小隊ニ鳩ヲ編入／八月十三日附　第二掃蕩小隊　屋代、松輪、日振　指揮官屋代艦長／八月十六日　第二掃蕩小隊　第二一掃蕩隊、鳩、屋代　指揮官21wg司令/第三掃蕩小隊　佐渡、松輪、日振、擇捉　指揮官佐渡艦長(第三掃蕩小隊ハ八月二十四日解隊ス)』
  17. ^ a b c d e f 海上護衛戦(戦史叢書)384-385頁『ヒ七一船団の被害』
  18. ^ a b c 日本空母戦史695頁
  19. ^ a b 補助艦艇奮戦記276頁『速吸(はやすい/給油艦)』
  20. ^ a b 昭和19年8月経過概要(2)p.10『ヒ71船団損害一覧』
  21. ^ a b 昭和19年8月経過概要(3)p.2〔昭和19年8月22日(経過)〕
  22. ^ #海護総司令部(4)p.15(8月22日)『海防艦佐渡、松輪、日振 敵潜掃蕩中「コレヒドール」ノ西約三五浬ニ於テ雷撃ヲ受ケ沈没』
  23. ^ a b c 海上護衛戦(角川2014))321-322頁
  24. ^ 海上護衛戦(戦史叢書)75頁『護衛用艦艇の建造』
  25. ^ #達昭和17年8月p.19『達第二百三十二號 佐世保海軍工廠ニ於テ建造中ノ軍艦一隻ニ左ノ通命名セラル｜昭和十七年八月二十日 海軍大臣嶋田繁太郎｜軍艦 矢矧(ヤハギ)』
  26. ^ #内令昭和17年8月(3)pp.1-2『内令第千五百四十八號／驅逐艦 若月　伊號第四十潜水艦　伊號第四十一潜水艦　伊號第四十二潜水艦　第二十六號掃海艇　右本籍ヲ横須賀鎭守府ト假定ス／伊號第五十二潜水艦　特務艦 白埼　右本籍ヲ呉鎭守府ト假定ス／軍艦 矢矧　海防艦 擇捉　海防艦 松輪　海防艦 佐渡　海防艦 隠岐　右本籍ヲ佐世保鎭守府ト假定ス／呂號第百九潜水艦　第二十三號掃海艇　右本籍ヲ舞鶴鎭守府ト假定ス／昭和十七年八月二十日　　海軍大臣　嶋田繁太郎』
  27. ^ a b 「昭和18年2月23日(発令2月20日付)海軍辞令公報(部内限)第1057号 p.2」 アジア歴史資料センター Ref.C13072089800 
  28. ^ 「海軍公報(部内限)第4334号　昭和18年3月8日(月) p.42」 アジア歴史資料センター Ref.C12070429800 『○事務開始　佐渡艤装員事務所ハ二月二十四日横濱市鶴見區末廣町二ノ一日本鋼管株式會社鶴見造船所内(八洲寮)ニ於テ事務ヲ開始セリ｜玉波艤装員事務所ハ二月二十六日大阪藤永田造船所内ニ於テ事務ヲ開始セリ｜○事務所撤去　第三十五號驅潜艇艤装員事務所ヲ二月二十八日撤去セリ　追而郵便物ハ呉郵便局氣付　第三十五號驅潜艇』
  29. ^ a b c 「昭和18年3月29日(発令3月27日付)海軍辞令公報(部内限)第1082号 p.53」 アジア歴史資料センター Ref.C13072090100 
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  31. ^ #内令昭和18年3月(3)pp.41-42『内令第五百十七號　海防艦 佐渡　右本籍ヲ佐世保鎭守府ト定メラル／第二十三號掃海艇　右本籍ヲ舞鶴鎭守府ト定メラル　舞鶴鎭守府籍 第二十三號掃海艇　右警備掃海艇ト定メラル　　昭和十八年三月二十七日　海軍大臣 嶋田繁太郎』
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  71. ^ 日本空母戦史690頁では、第17号を撃破した潜水艦は別の3隻として艦名を特定していない。
  72. ^ #海護総司令部(3)p.55〔作戰經過概要〕『二〇(所在略)「ヒ六九」船團二一〇〇「マニラ」着／「ヒ六八」船團一三〇〇「マニラ」着』
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  79. ^ #S19.07十六戦隊日誌(1)p.41『北上ハ九日「マニラ」發高速船團ニ加入シテ十四日佐世保着爾後本修理ニ従事中ナリ』
  80. ^ #海護総司令部(4)p.14〔作戰經過概要〕『一二(所在略)〇八〇〇北緯二六度一九分東經一二二度三三分ニ於テヒ七〇船團部隊中ノ神鷹飛行機敵潜ヲ發見 佐渡及十三號海防艦ト共同攻撃効果概ネ確實』
  81. ^ a b c 海上護衛戦(戦史叢書)380頁『大鷹(旧名春日丸)(二)ヒ七一船団』
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  84. ^ 特攻船団141頁
  85. ^ #海護総司令部(4)p.13(8月8日)『ヒ七一船團二〇隻 平戸(六ES旗艦)大鷹、倉橋、御蔵 海一一 藤波、夕凪、昭南〇六〇〇 六連發｜海防艦昭南第一海上護衛隊ニ編入』
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  89. ^ #S19.08第一海護日誌(1)p.6『(ﾊ)大鷹ヒ71舩団(八月一七馬公発「マニラ」行)ヲ護衛一八日夜呂宋距岸三浬ヲ南下中二二二五北緯一八度一二分東経一二〇度二二分ニ於テ敵潜水艦ノ雷撃ヲ受ケ沈没セリ』
  90. ^ #海護総司令部(4)p.15(8月18日)『大鷹ヒ七一船團護衛中二二二八北緯一八度一〇分東經一二〇度二二分ニ於テ敵潜水艦ノ雷撃ヲ受ケ沈没』
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    • 『昭和19.1.1～昭和19.3.31　太平洋戦争経過概要　その7/第三段作戦(船舶被害「損傷」之部)19年2月1日～19年2月29日』。Ref.C16120639700。 
    • 『昭和19.7.1～昭和19.8.31　太平洋戦争経過概要　その9/19年8月1日～19年8月10日』。Ref.C16120644600。 
    • 『昭和19.7.1～昭和19.8.31　太平洋戦争経過概要　その9/19年8月11日～19年8月20日』。Ref.C16120644700。 
    • 『昭和19.7.1～昭和19.8.31　太平洋戦争経過概要　その9/19年8月21日～19年8月31日』。Ref.C16120644800。 
  • 昭和15年4月10日付 内令第243号。
  • 昭和17年8月20日付 達第233号、内令第1548号、内令第1554号、内令第1556号。
  • 昭和18年3月27日付 内令第514号、内令第515号、内令第517号。
  • 昭和19年6月5日付 内令第738号。
  • 昭和19年10月10日付 内令第1159号、内令第1165号。
  • 昭和18年2月23日付 海軍辞令公報 （部内限） 第1057号。
  • 昭和18年3月29日付 海軍辞令公報 （部内限） 第1082号。
  • 昭和18年10月6日付 海軍辞令公報 （部内限） 第1231号。
  • 昭和19年12月8日付 秘海軍辞令公報 甲 第1663号。
  • 第一海上護衛隊戦時日誌。

関連項目

国旗は建造国
転用艦a
一等海防艦b
二等海防艦b
三等海防艦c
新造艦
戦利艦
  • a. 1942年7月1日までに除籍もしくは他艦種に類別変更
  • b. 1931年5月30日等級廃止
  • c. 1912年8月28日三等廃止、二等に類別換え
  • d. 就役後他艦種に類別変更
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