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「赤石岳」の版間の差分

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{{Infobox 山
{{Infobox 山
|名称 = 赤石岳
|名称 = 赤石岳
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|標高 = 3,120.<small>06</small><ref name="kijyun">{{Cite web |url=http://sokuseikagis1.gsi.go.jp/ |title=基準点成果等閲覧サービス |publisher=[[国土地理院]] |accessdate=2012-08-27}}</ref>
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|地図 = {{Embedmap|138.1572|35.4611|300}}赤石岳の位置{{日本の位置情報|35|27|40|138|09|26|赤石岳|35.4611,138.1572|赤石岳}}
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[[ファイル:KaiKOmaGaTake&KisoKomaGaTakeTagged.jpg|thumb|250px|上空より南アルプス、左下に赤石岳]]
{{mapplot|138.1572|35.4611|赤石岳の位置}}
'''赤石岳'''(あかいしだけ)は[[赤石山脈]]の[[長野県]]と[[静岡県]]にまたがる[[標高]]3,120 [[メートル|m]]の[[山]]である。[[南アルプス国立公園]]内にあり<ref name="minami alps park">{{Cite web |url=http://www.env.go.jp/park/minamialps |title=南アルプス国立公園 |publisher=[[環境省]] |accessdate=2010-12-13}}</ref>、[[日本百名山]]<ref name="fukada">{{Cite book|和書| author=[[深田久弥]] |year=1982 |month=7 |title=日本百名山 |publisher=[[朝日新聞出版]] |pages=311-314 |isbn=4-02-260871-4}}</ref>及び[[新日本百名山]]<ref>{{Cite book|和書 |author=[[岩崎元郎]] |year=2006 |month=4 |title=新日本百名山登山ガイド・下 |publisher=[[山と渓谷|山と溪谷]] |pages=76-79| isbn=4-635-53047-7}}</ref>に選定されている。
[[File:KaiKOmaGaTake&KisoKomaGaTakeTagged.jpg|thumb|250px|上空より南アルプス、左下に赤石岳]]
'''赤石岳'''(あかいしだけ)は[[赤石山脈]]の[[長野県]]と[[静岡県]]にまたがる[[標高]]3,120[[メートル|m]]の[[山]]である。[[南アルプス国立公園]]内にあり、[[日本百名山]]<ref name="fukada">[[深田久弥]]の著書『日本百名山』([[朝日新聞]]、ISBN 4-02-260871-4)、P311</ref>及び[[新日本百名山]]<ref>[[岩崎元郎]]の著書『ぼくの新日本百名山』(朝日新聞、ISBN 4-02-261526-5)</ref>に選定されている。


== 概要 ==
== 概要 ==
[[北岳]]・[[間ノ岳]]・[[悪沢岳]]に次いで、南アルプスで4番目の高さである。山頂には一等[[三角点]]が設置されており、一等三角点としては最高所のものとなっている。山頂直下の南に赤石岳[[山小屋#設備等に拠る分類|避難小屋]]があり、約700m北に'''小赤石岳'''のピークがある。
[[北岳]]・[[間ノ岳]]・[[悪沢岳]]に次いで、南アルプスで4番目の高さである。山頂には一等[[三角点]](点名が「赤石岳」)が設置されており<ref name="kijyun" />、一等三角点としては最高所のものとなっている<ref name="sangakushi">{{Cite book|和書 |author=[[日本山岳会]] |year=2005 |month=11 |title=新日本山岳誌 |publisher=[[ナカニシヤ出版]] |isbn=4-779-50000-1 |page=1060-1061}}</ref><ref>一等三角点のある日本一低い山は、[[蘇鉄山]]である。</ref>。山頂直下の南に赤石岳[[山小屋#設備等に拠る分類|避難小屋]]があり、約700 m北に'''小赤石岳'''のピークがある。


稜線の東側斜面にはいくつかの[[圏谷]]が見られ、これは日本国内では最南端の[[氷河]]の痕跡である<ref>{{Cite web |url=http://www.city.shizuoka.jp/deps/seiryuu/ryosen04.html |title=赤石岳周辺 |publisher=静岡市 |accessdate=2012-08-27}}</ref>。南西斜面には「ゴーロ帯」と呼ばれる岩石氷河の地形が見られる<ref>{{Cite web |url=http://www.city.shizuoka.jp/deps/seiryuu/bio2121.html |title=岩石氷河 |publisher=静岡市 |accessdate=2012-08-27}}</ref>。山頂付近では[[線状凹地]]が見られる<ref>{{Cite web |url=http://www.city.shizuoka.jp/deps/seiryuu/Gtheme04.html |title=線状凹地 |publisher=静岡市 |accessdate=2012-08-27}}</ref>。山体は輝緑[[凝灰岩]]や[[火山砕屑岩|火砕岩]]などから構成される<ref name="sangakushi" />。また、小赤石岳から赤石岳山頂にかけては[[森林限界]]の[[ハイマツ]]帯で、多くの[[高山植物]]のお花畑が広がっていて、[[ライチョウ]]の生息地となっている。山域にも分布する赤石山脈が[[和名]]の由来である「アカイシリンドウ」<ref name="sangakushi" />は、[[環境省レッドリスト]]の絶滅危惧IB類(EN)の指定を受けている<ref>{{Cite web |url=http://www.biodic.go.jp/rdb/rdb_top.html |title=絶滅危惧情報 |publisher=環境省 |date=2007-08 |accessdate=2012-08-27}}</ref>。[[亜高山帯針葉樹林|亜高山帯]]には、[[ダケカンバ]]、[[シラビソ]]、[[トウヒ]]、[[ツガ]]などの[[原生林]]が広がる<ref name="sangakushi" />。[[ニホンカモシカ]]、[[ツキノワグマ]]、[[ニホンジカ]]などの[[哺乳類]]が生息する。静岡県側の周辺の山域は、[[特種東海製紙]]の井川社有林となっている<ref>{{Cite web |url=http://www.tt-paper.co.jp/environment/shayurin01.html |title=井川社有林 |publisher=特種東海製紙 |accessdate=2012-08-27}}</ref>。
稜線の東側斜面にはいくつかの[[圏谷]]が見られ、これは日本国内では最南端の[[氷河]]の痕跡である。また、小赤石岳から赤石岳山頂にかけては[[森林限界]]の[[ハイマツ]]帯で、多くの[[高山植物]]のお花畑が広がっていて、[[ライチョウ]]の生息地となっている。


== 山名の由来 ==
== 山名の由来 ==
山腹の南斜面は[[大井川]][[支流]]の'''赤石沢'''の源流になっている。山名は赤石沢に多い山体の一部を構成する赤色のラジオリヤ[[チャート (岩石)|チャート]]岩盤に由来し、明治以降に称されるようになったとされている<ref>コンサイス日本山名辞典[[三省堂]]、[[1992年]]、ISBN 4-385-15403-1、P4</ref>。赤石山脈の名はこの山から転用されたものである。
山腹の南斜面は[[大井川]][[支流]]の'''赤石沢'''の源流になっている。山名は赤石沢に多い山体の一部を構成する赤色のラジオリヤ[[チャート (岩石)|チャート]]岩盤に由来し、明治以降に称されるようになったとされている<ref name="sangakushi" /><ref name="jiten">{{Cite book|和書 |editor=徳久球雄(編集) |date=1992-10 |title=コンサイス日本山名辞典 |publisher=[[三省堂]] |isbn=4-385-15403-1 |edition=修訂版 |pages=4}}</ref>。赤石山脈の名はこの山から転用されたものである。[[1820年]]([[文政]]3年)の『駿河記』で「赤石嶽」と表記されていた<ref name="sangakushi" />。日本の[[天文学]]者の[[秋山万喜夫]]は、1999年2月5日に発見した[[小惑星]]に「赤石岳」と命名している。


== 登山 ==
== 登山 ==
[[明治]]時代には[[地質学]]者の[[ハインリッヒ・エドムント・ナウマン]]、[[植物学]]者の[[河野齢蔵]]、[[ウォルター・ウェストン]]、[[小島烏水]]などが登頂している<ref name="y1000">{{Cite book|和書 |date=1992-08 |title=日本の山1000 |series=山溪カラー名鑑 |publisher=山と溪谷社 |isbn=4635090256 |pages=460-461}}</ref>。[[1957年]](昭和32年)に第12回静岡[[国民体育大会|国体]]の登山部門が南アルプスが会場になって以降、この山域への登山者が増加した<ref name="yamashita">{{Cite book|和書 |author=山下春樹 |date=1998-07-15 |title=赤石・聖・荒川三山を歩く |publisher=山と溪谷社 |pages=138-139 |isbn=4-635-17121-3}}</ref>。
=== 歴史 ===
=== 歴史 ===
* {{和暦|1879}}に、[[内務省 (日本)|内務省]]陸地局の梨羽晴起と寺沢正明らが測量登山が行われた<ref name="nenshi">目で見る日本登山史(日本登山史年表)』[[山と渓谷|山と溪谷社]]、2005年、ISBN 4-635-17814-5、P7</ref>。
* [[1879年]](明治12年) - [[内務省 (日本)|内務省]]陸地局の梨羽晴起と寺沢正明らが測量登山が行われた<ref name="nenshi">{{Cite book|和書 |editor=山と溪谷社 |year=2005 |month=10 |title=目で見る日本登山史(日本登山史年表) |publisher=山と溪谷社 |pages=7,8,14頁 |isbn=4-635-17814-5}}</ref><ref name="y300">{{Cite book|和書 |year=1997 |month=3 |title=日本三百名山 |publisher=[[毎日新聞社]] |pages=243 |isbn=4620605247}}</ref>。
* [[1886年]](明治19年) - 堀本丈吉が赤石岳への登山開拓し<ref name="y300" />[[1901年]](明治34年)から[[1902年]](明治35年)頃まで、多くの講中登山が行われた<ref name="fukada" />。
* {{和暦|1881}}7月に、山頂に一等三角点が設置された<ref name="y1000">『日本の山1000』山と溪谷社、1992年、ISBN 4-635-09025-6、P460</ref>。
* [[1891年]](明治22年)[[9月2日]] - 山頂に一等三角点が設置された<ref name="sangakushi" /><ref name="y300" />。
* {{和暦|1886}}に、堀本丈吉が赤石岳への道開拓し、{{和暦|1901}}から{{和暦|1902}}頃まで、多くの講中登山が行われた<ref name="fukada" />。
* {{和暦|1892}}[[8月19日]]に、[[イギリス人|英国人]]の[[ウォルター・ウェストン]]が小渋川からのルートで外国人として初登頂<ref name="nenshi" /><ref>『日本アルプスの登山と探検』ウォルター・ウェストン(著)、[[岩波文庫]]、ISBN 4-00-334741-2、P373</ref>。
* [[1892年]](明治25年)[[8月19日]] - [[イギリス人|英国人]]の[[ウォルター・ウェストン]]が小渋川からのルートで外国人として初登頂<ref name="nenshi" /><ref>{{Cite book|和書 |author=[[ウォルター・ウェストン]] |editor=[[岩波文庫]] |year=2005 |month=10 |title=日本アルプスの登山と探検 |publisher=山と溪谷社 |pages=373 |isbn=4-00-334741-2}}</ref>。
* {{和暦|1906}}に、[[日本山岳会]]の[[小島烏水]]が「赤石山の記」(『山岳』第1年1号)でこの山を紹介した<ref name="fukada" />。
* [[1906年]](明治39年) - [[日本山岳会]]の[[小島烏水]]が「赤石山の記」(『山岳』第1年1号)でこの山を紹介した<ref name="fukada" />。
* {{和暦|1909}}7に、小島烏水らが[[西山温泉 (山梨県)|西山温泉]]から[[荒川岳|悪沢岳]]などを縦走して登頂。小渋川を経て[[小渋温泉]]へ下った<ref name="nenshi" />。
* [[1909年]](明治42年)7 - 小島烏水らが[[西山温泉 (山梨県)|西山温泉]]から[[荒川岳|悪沢岳]]などを縦走して登頂。小渋川を経て[[小渋温泉]]へ下った<ref name="nenshi" />。
* {{和暦|1926t}}に、[[東海パルプ]]の前身、東海紙業の創業者で[[大倉財閥]]の[[大倉喜八郎]]が、88歳の時に「自分の所有地の一番高いところに登りたい」と、約200人の人足を引き連れ、[[駕籠]]に担がれて、大名登山のごとく赤石岳に登頂した逸話がある<ref name="y1000" />。
* [[1926年]](大正15年) - [[東海パルプ]]の前身、東海紙業の創業者で[[大倉財閥]]の[[大倉喜八郎]]が、88歳の時に「自分の所有地の一番高いところに登りたい」と、約200人の人足を引き連れ、[[駕籠]]に担がれて、大名登山のごとく赤石岳に登頂した逸話がある<ref name="y1000" />。
* {{暦|1964}}[[6月1日]]に、南アルプス国立公園に指定される<ref>[http://www.env.go.jp/park/minamialps/ 南アルプス国立公園]、[[環境省]]、2010年12月13日閲覧。</ref>。
* [[1964年]](昭39年)[[6月1日]] - 周辺の山域が南アルプス国立公園に指定される<ref name="minami alps park" />。


=== 登山ルート ===
=== 登山ルート ===
各方面からの[[登山道]]が開設されている<ref>{{Cite web |url=http://www.city.shizuoka.jp/deps/kouiki/kankou_alpus_top.html|title=南アルプス登山情報 |publisher=静岡市 |accessdate=2012-08-27}}</ref>。
* '''南アルプス縦走ルート''' - 赤石山脈の主稜線に沿った[[登山道]]。北側からは[[塩見岳]]、三伏峠、[[小河内岳]]、高山裏避難小屋、[[荒川岳|荒川中岳]]、荒川小屋、大聖寺平(だいしょうじだいら)、小赤石岳を経て赤石岳に致る。南側からは聖平、[[聖岳]]、[[兎岳 (長野県)|兎岳]]、百間平、赤石岳岳避難小屋を経て、赤石岳に至る。
* '''南アルプス縦走ルート''' - 赤石山脈の主稜線に沿った登山道。北側からは[[塩見岳]]、三伏峠、[[小河内岳]]、高山裏避難小屋、[[荒川岳|荒川中岳]]、荒川小屋、大聖寺平(だいしょうじだいら)、小赤石岳を経て赤石岳に致る。南側からは聖平、[[聖岳]]、[[兎岳 (長野県)|兎岳]]、百間平、赤石岳岳避難小屋を経て、赤石岳に至る。
* '''椹島ロッジ(さわらじま)からのルート''' - 椹島ロッジから千枚岳の南尾根の清水平、蕨段、駒鳥池を通り、千枚小屋、千枚岳、[[荒川岳|悪沢岳]]、中岳避難小屋、荒川中岳を経て荒川前岳で赤石山脈の主稜線に合流する。
* '''椹島ロッジ(さわらじま)からのルート''' - 椹島ロッジから千枚岳の南尾根の清水平、蕨段、駒鳥池を通り、千枚小屋、千枚岳、[[荒川岳|悪沢岳]]、中岳避難小屋、荒川中岳を経て荒川前岳で赤石山脈の主稜線に合流する。
* '''赤石岳東尾根からのルート''' - 椹島ロッジから赤石岳東尾根(大倉尾根)の赤石小屋、富士見平、ラクダの背を経て小赤石岳と赤石岳との鞍部で赤石山脈の主稜線に合流する。
* '''赤石岳東尾根からのルート''' - 椹島ロッジから赤石岳東尾根(大倉尾根)の赤石小屋、富士見平、ラクダの背を経て小赤石岳と赤石岳との鞍部で赤石山脈の主稜線に合流する。
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* '''しらびそ峠からのルート''' - [[しらびそ峠]]から林道経由で天竜川支流の遠山川の北股沢の大沢渡を渡渉し、大沢山荘、唐松峠を経て大沢岳で赤石山脈の主稜線に合流する。
* '''しらびそ峠からのルート''' - [[しらびそ峠]]から林道経由で天竜川支流の遠山川の北股沢の大沢渡を渡渉し、大沢山荘、唐松峠を経て大沢岳で赤石山脈の主稜線に合流する。


[[ファイル:Akaishidake from Kamikochidake 2003-11-23.jpg|thumb|200px|[[上河内岳]]から望む赤石岳、山頂部に赤石岳避難小屋がある]]
=== 周辺の山小屋 ===
=== 周辺の山小屋 ===
南アルプスの南部の大部分は[[東海パルプ]]の所有地となっており、多くの[[山小屋]]はすべて東海パルプの子会社である東海フォレストが運営管理している<ref>[http://www.city.shizuoka.jp/deps/kanko/kankou_alpus_yamagoya.html 静岡市観光情報 南アルプスの山小屋]、20101213日閲覧。</ref>。[[畑薙第一ダム]]から椹島(さわらじま)ロッジ及び二軒小屋ロッジの登山口までの区間で、東海フォレストがリムジンバスを運行している。名目上は東海フォレスト経営の各宿泊施設の「送迎バス」という扱いになっている。
南アルプスの南部の大部分は[[東海パルプ]]の所有地となっており、多くの[[山小屋]]はすべて東海パルプの子会社である東海フォレストが運営管理している<ref>{{Cite web |url=http://www.city.shizuoka.jp/deps/kanko/kankou_alpus_yamagoya.html |title=南アルプスの山小屋 |publisher=静岡市 |accessdate=2010-12-13}}</ref>。[[畑薙第一ダム]]から椹島(さわらじま)ロッジ及び二軒小屋ロッジの登山口までの区間で、東海フォレストがリムジンバスを運行している。名目上は東海フォレスト経営の各宿泊施設の「送迎バス」という扱いになっている。大部分の[[山小屋]]で、営業期間外は、緊急避難用として、一部が解放されている。
{| class="wikitable"
{| class="wikitable"
!名称!!所在地!!収容<br>人数!![[キャンプ]]<br>指定地!!備考
!名称!!所在地!!収容<br>人数!![[キャンプ]]<br>指定地!!備考
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|赤石小屋||赤石岳の東尾根の富士見平の下||100||[[テント]]15張||rowspan="4"|&nbsp;
|赤石小屋||赤石岳の東尾根の富士見平の下||style="text-align:right;"|100||[[テント]]15張||rowspan="4"|&nbsp;
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|-
|赤石岳避難小屋||赤石岳南の山頂直下||40||
|赤石岳避難小屋||赤石岳南の山頂直下||style="text-align:right;"|40||
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|荒川小屋||荒川前岳と小赤石岳との鞍部||100||テント30張
|荒川小屋||荒川前岳と小赤石岳との鞍部||style="text-align:right;"|100||テント30張
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|-
|百間洞山の家||赤石岳と大沢岳との鞍部の百間洞上部||60||テント20張
|百間洞山の家||赤石岳と大沢岳との鞍部の百間洞上部||style="text-align:right;"|60||テント20張
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|-
|椹島ロッジ||[[大井川]]の東俣林道の標高1,120mの椹島登山口||200||テント20張||入浴施設あり
|椹島ロッジ||[[大井川]]の東俣林道の標高1,120mの椹島登山口||style="text-align:right;"|200||テント20張||入浴施設あり
|-
|-
|広河原小屋||小渋川の最上部の大聖寺平への尾根の取付||30||テント5張||無人
|広河原小屋||小渋川の最上部の大聖寺平への尾根の取付||style="text-align:right;"|30||テント5張||無人
|}
|}
* 大部分の[[山小屋]]で、営業期間外は、緊急避難用として、一部が解放されている。


== 地理 ==
== 地理 ==
[[日本の山一覧 (高さ順)|日本で7番目に高い山]]であり、赤石山脈(南アルプス)で4番目に高い山である。
=== 周辺の山 ===
=== 周辺の山 ===
[[File:Akaishi Mountains2 from Mount Ena 2010-12-12.JPG|thumb|300px|[[恵那山]]から望む初冬の赤石岳周辺の山と[[富士山]]]]
[[ファイル:Akaishi Mountains2 from Mount Ena 2010-12-12.JPG|thumb|300px|[[恵那山]]から望む初冬の赤石岳周辺の山と[[富士山]]]]
[[赤石山脈]](南アルプス)の主稜線の南部にある。東側に尾根(大倉尾根)が延びる<ref>塩見・赤石・聖岳 2010年版(山と高原地図42)[[昭文社]]、ISBN 978-4-398-75722-7</ref>。
赤石山脈の主稜線の南部にある。北側から延びる主稜線は、山頂で西南西に向きを変え大沢岳へと延びる。山頂の北側0.7 kmには、小赤石岳(標高 3,081 m)の小ピークがある。北側にある荒川岳との鞍部は大聖寺平と呼ばれている。小赤石岳と赤石岳の間から東側に尾根(大倉尾根)が延びる<ref>{{Cite book|和書 |date=2012-03-16 |title=塩見・赤石・聖岳 |series=[[山と高原地図]] |publisher=[[昭文社]] |isbn=978-4398758415}}</ref>。西側の大沢岳との間にある平坦な地点は百間平と呼ばれ、隆起準平原の地形が見られる<ref name="yamashita" />。
{| class="wikitable"
{| class="wikitable"
!山容
!山容!!名称!![[標高]]<br>([[メートル|m]])!![[三角点]]<br>等級!!赤石岳との<br>[[距離]]([[キロメートル|km]])!!備考
!山名
![[標高]]<ref name="kokudo" /><br>([[メートル|m]])
![[三角点]]等級<br />基準点名<ref name="kijyun" />
!赤石岳からの<br />方角と距離([[キロメートル|km]])
!備考
|-
|-
|[[File:13 Arakawadake from Shiomidake 2000-7-9.jpg|70px]]||[[荒川岳|悪沢岳]]||3,141||||4.9||<small>[[日本百名山]]</small>
|[[ファイル:13 Arakawadake from Shiomidake 2000-7-9.jpg|70px]]
|[[荒川岳|悪沢岳]]
|3,141
|
|{{direction2|NNE}} 4.9
|<small>日本百名山</small>
|- style="background-color:#ccc"
|- style="background-color:#ccc"
|[[File:Koakaishidake from Arakawadake 1998-11-11.jpg|70px]]||'''小赤石岳'''||3,081||||0.7||
|[[ファイル:Koakaishidake from Arakawadake 1998-11-11.jpg|70px]]
|'''小赤石岳'''
|3,081
|
|{{direction2|NNE}} 0.7
|
|- style="background-color:#ccc"
|- style="background-color:#ccc"
|[[ファイル:07 Akaishidake from Hijiridake 2001-9-25.jpg|70px]]
|[[File:Akaishidake from senmaidake 07 1994 7 31.jpg|70px]]||[[赤石岳]]||3,120.<small>06</small>||一等<ref>[http://sokuservice1.gsi.go.jp/datums/ 基準点成果等閲覧サービス]、[[国土地理院]]、2010年12月13日閲覧。</ref>||0||<small>日本百名山</small>
|[[赤石岳]]
|3,120.<small>06</small>
| 一等<br />「赤石岳」
|{{direction2|O}} 0
|<small>[[日本百名山]]</small>
|-
|-
|[[File:Oosawadakezoom from hijiridake 2001 9 25.jpg|70px]]||[[大沢岳]]||2,819.<small>36</small>||三等||3.8||
|[[ファイル:Oosawadakezoom from hijiridake 2001 9 25.jpg|70px]]
|[[大沢岳]]
|2,819.<small>36</small>
| 三等<br />「大沢岳」
|{{direction2|WSW}} 3.6
|-
|-
|[[File:Usagidake from kousagi 1994 7 29.jpg|70px]]||[[兎岳 (長野県)|兎岳]]||2,818||rowspan="2"|&nbsp;||4.9||<small>(三等三角点)</small><br>2799.<small>33</small>m
|[[ファイル:Usagidake from kousagi 1994 7 29.jpg|70px]]
|[[兎岳 (長野県)|兎岳]]
|2,818
|(三等)「兎岳」</small><br />2799.<small>33</small> m
|{{direction2|SW}} 4.9
|
|-
|-
|[[File:21 Hijiridake from Minamidake 1996-11-16.jpg|70px]]||[[聖岳]]||3,013||4.6||<small>日本百名山</small>
|[[ファイル:21 Hijiridake from Minamidake 1996-11-16.jpg|70px]]
|[[聖岳]]
|3,013
|
|{{direction2|SSW}} 4.6
|<small>日本百名山</small>
|-
|-
|[[File:Mt Fuji from okuhijiridake 2001 9 25.jpg|70px]]||[[笊ヶ岳]]||2,628.<small>96</small>||二等||10.1||<small>[[日本二百名山]]</small>
|[[ファイル:Mt Fuji from okuhijiridake 2001 9 25.jpg|70px]]
|[[笊ヶ岳]]
|2,628.<small>96</small>
| 二等<br />「笊ケ岳」
|{{direction2|SSE}} 10.1
|<small>[[日本二百名山]]</small>
|-
|-
|[[File:01 Fujisan from Yamanakako 2004-2-7.jpg|70px]]||[[富士山]]||3,775.<small>63</small>||二等||53||<small>日本百名山</small>
|[[ファイル:01 Fujisan from Yamanakako 2004-2-7.jpg|70px]]
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|[[国別の最高地点一覧|日本の最高峰]]<br /><small>日本百名山</small>
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=== 源流の河川 ===
=== 源流の河川 ===
以下の源流となる[[河川]]は、[[太平洋]]へ流れる。
以下の源流となる[[河川]]は、[[太平洋]]へ流れる。渓谷部には[[イワナ]]や[[アマゴ]]などが生息する。
* 小渋川[[天竜川]]の[[支流]]
* 小渋川 - [[天竜川]]の[[支流]]。山頂の北西22.9 kmには、[[小渋ダム]]がある。
* 奥西河内[[大井川]]の支流
* 奥西河内、赤石沢 - [[大井川]]の支流。山頂の南東6.6 kmには、[[赤石ダム]]がある。

* 赤石沢(大井川の支流)
=== 交通・アクセス ===
* [[東海旅客鉄道|JR東海]][[飯田線]][[飯田駅]]の東南東31.2 kmに位置する<ref name="jiten" />。
* [[大井川鐵道]][[大井川鐵道井川線|井川線]][[井川駅]]の北北西28.2 kmに位置する。
* 東側の大井川の左岸には森林開発用の静岡市道東俣林道が通り、そこから東南東山腹へと林道が延びている。[[静岡県道60号南アルプス公園線]]が[[畑薙第一ダム]]でこの林道に接続している。沼平のゲートから北側は一般車両の乗り入れが禁止されている。周辺には登山者用の沼平駐車場と畑薙夏期臨時駐車場がある。沼平から椹島ロッジ及び二軒小屋まで登山シーズン中、宿泊者向けのリムジンバスが運行されている。
* [[長野県道253号赤石岳公園線]]が、西側山麓の長野県下伊那郡大鹿村側大河原の[[国道152号]]から赤石岳公園まで延びている。周辺に[[小渋温泉]]がある。


== 関連画像 ==
== 関連画像 ==
{{Commonscat|Mount Akaishi}}
{{Commonscat|Mount Akaishi}}
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ファイル:akaishi.JPG|<small>[[荒川岳]]より</small>
ファイル:akaishi.JPG|<small>[[荒川岳]]から望む赤石岳</small>
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ファイル:Akaishidake from Koakaishidake 1998-10-26.jpg|<small>赤石岳より</small>
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ファイル:Akaishidake from Kamikochidake 2003-11-23.jpg|<small>[[上河内岳]]より</small>
ファイル:Mount Akaishi from Mount Hijiri.jpg|<small>[[岳]]から望む赤石岳</small>
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== 参考文献 ==
== 参考文献 ==
* 『アルペンガイド10 南アルプス 』山と溪谷社、[[2009年]](平成21年)、ISBN 978-4-635-01358-1
* 『アルペンガイド10 南アルプス 』山と溪谷社、[[2009年]](平成21年)、ISBN 978-4-635-01358-1
* 『赤石・聖・荒川三山を歩く』山と溪谷社、[[1998年]](平成10年)、ISBN 4-635-17121-3

== 関連図書 ==
* 『三省堂 日本山名事典』三省堂、ISBN 978-4-385-15404-6
* 『日本の山1000』山と溪谷社、ISBN 4-635-09025-6
* 『新日本山岳誌』[[ナカニシヤ出版]]、ISBN 4-7795-0000-1
* 『新・分県登山ガイド(改訂版) 静岡県の山』山と溪谷社、ISBN 978-4-635-02371-9
* 『新・分県登山ガイド(改訂版) 静岡県の山』山と溪谷社、ISBN 978-4-635-02371-9
* 『南アルプス お花畑と氷河地形』[[静岡新聞社]]、ISBN 978-4-7838-0545-8
* 『南アルプス お花畑と氷河地形』[[静岡新聞社]]、ISBN 978-4-7838-0545-8


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
* [[赤石山脈]](南アルプス)、[[南アルプス国立公園]]
* [[赤石山脈|赤石山脈(南アルプス)]]、[[南アルプス国立公園]]
* [[日本百名山]]、[[新日本百名山]]
* [[日本百名山]]、[[新日本百名山]]、[[一等三角点百名山]]
* [[日本の山一覧 (高さ順)]]・第7位、[[日本の山一覧 (3000m峰)]]
* [[日本の山一覧 (高さ順)]]・第7位、[[日本の山一覧 (3000m峰)]]
* [[高山植物]]、[[ライチョウ]]
* [[蘇鉄山]] - 一等三角点のある山としては日本一低い。


== 外部リンク ==
{{日本の山一覧 (3000m峰)}}
* [http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?longitude=138.15741595373&latitude=35.461184540896 地図閲覧サービス(赤石岳)](国土地理院)
* [http://tenki.jp/mountain/famous100/point-184.html 赤石岳の情報]([[日本気象協会]])
* [http://m-alps-live.jp/ 南アルプス衛星ライブカメラ](静岡市)

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[[pnb:ٹلہ اکیشی]]

2012年8月27日 (月) 11:44時点における版

赤石岳
千枚岳から望む赤石岳
標高 3,120.06[1] m
所在地 日本の旗 日本
長野県下伊那郡大鹿村
静岡県静岡市葵区
位置 北緯35度27分40秒 東経138度09分26秒 / 北緯35.46111度 東経138.15722度 / 35.46111; 138.15722座標: 北緯35度27分40秒 東経138度09分26秒 / 北緯35.46111度 東経138.15722度 / 35.46111; 138.15722[2]
山系 赤石山脈
種類 氷食尖峰隆起
赤石岳の位置(日本内)
赤石岳
赤石岳の位置
プロジェクト 山
テンプレートを表示
上空より南アルプス、左下に赤石岳

赤石岳(あかいしだけ)は赤石山脈長野県静岡県にまたがる標高3,120 mである。南アルプス国立公園内にあり[3]日本百名山[4]及び新日本百名山[5]に選定されている。

概要

北岳間ノ岳悪沢岳に次いで、南アルプスで4番目の高さである。山頂には一等三角点(点名が「赤石岳」)が設置されており[1]、一等三角点としては最高所のものとなっている[6][7]。山頂直下の南に赤石岳避難小屋があり、約700 m北に小赤石岳のピークがある。

稜線の東側斜面にはいくつかの圏谷が見られ、これは日本国内では最南端の氷河の痕跡である[8]。南西斜面には「ゴーロ帯」と呼ばれる岩石氷河の地形が見られる[9]。山頂付近では線状凹地が見られる[10]。山体は輝緑凝灰岩火砕岩などから構成される[6]。また、小赤石岳から赤石岳山頂にかけては森林限界ハイマツ帯で、多くの高山植物のお花畑が広がっていて、ライチョウの生息地となっている。山域にも分布する赤石山脈が和名の由来である「アカイシリンドウ」[6]は、環境省レッドリストの絶滅危惧IB類(EN)の指定を受けている[11]亜高山帯には、ダケカンバシラビソトウヒツガなどの原生林が広がる[6]ニホンカモシカツキノワグマニホンジカなどの哺乳類が生息する。静岡県側の周辺の山域は、特種東海製紙の井川社有林となっている[12]

山名の由来

山腹の南斜面は大井川支流赤石沢の源流になっている。山名は赤石沢に多い山体の一部を構成する赤色のラジオリヤチャート岩盤に由来し、明治以降に称されるようになったとされている[6][13]。赤石山脈の名はこの山から転用されたものである。1820年文政3年)の『駿河記』で「赤石嶽」と表記されていた[6]。日本の天文学者の秋山万喜夫は、1999年2月5日に発見した小惑星に「赤石岳」と命名している。

登山

明治時代には地質学者のハインリッヒ・エドムント・ナウマン植物学者の河野齢蔵ウォルター・ウェストン小島烏水などが登頂している[14]1957年(昭和32年)に第12回静岡国体の登山部門が南アルプスが会場になって以降、この山域への登山者が増加した[15]

歴史

登山ルート

各方面からの登山道が開設されている[19]

  • 南アルプス縦走ルート - 赤石山脈の主稜線に沿った登山道。北側からは塩見岳、三伏峠、小河内岳、高山裏避難小屋、荒川中岳、荒川小屋、大聖寺平(だいしょうじだいら)、小赤石岳を経て赤石岳に致る。南側からは聖平、聖岳兎岳、百間平、赤石岳岳避難小屋を経て、赤石岳に至る。
  • 椹島ロッジ(さわらじま)からのルート - 椹島ロッジから千枚岳の南尾根の清水平、蕨段、駒鳥池を通り、千枚小屋、千枚岳、悪沢岳、中岳避難小屋、荒川中岳を経て荒川前岳で赤石山脈の主稜線に合流する。
  • 赤石岳東尾根からのルート - 椹島ロッジから赤石岳東尾根(大倉尾根)の赤石小屋、富士見平、ラクダの背を経て小赤石岳と赤石岳との鞍部で赤石山脈の主稜線に合流する。
  • 小渋川からのルート - 天竜川支流の小渋川を何度も渡渉し、広河原小屋、船窪を経て、大聖寺平で赤石山脈の主稜線に合流する。
  • しらびそ峠からのルート - しらびそ峠から林道経由で天竜川支流の遠山川の北股沢の大沢渡を渡渉し、大沢山荘、唐松峠を経て大沢岳で赤石山脈の主稜線に合流する。
上河内岳から望む赤石岳、山頂部に赤石岳避難小屋がある

周辺の山小屋

南アルプスの南部の大部分は東海パルプの所有地となっており、多くの山小屋はすべて東海パルプの子会社である東海フォレストが運営管理している[20]畑薙第一ダムから椹島(さわらじま)ロッジ及び二軒小屋ロッジの登山口までの区間で、東海フォレストがリムジンバスを運行している。名目上は東海フォレスト経営の各宿泊施設の「送迎バス」という扱いになっている。大部分の山小屋で、営業期間外は、緊急避難用として、一部が解放されている。

名称 所在地 収容
人数
キャンプ
指定地
備考
赤石小屋 赤石岳の東尾根の富士見平の下 100 テント15張  
赤石岳避難小屋 赤石岳南の山頂直下 40
荒川小屋 荒川前岳と小赤石岳との鞍部 100 テント30張
百間洞山の家 赤石岳と大沢岳との鞍部の百間洞上部 60 テント20張
椹島ロッジ 大井川の東俣林道の標高1,120mの椹島登山口 200 テント20張 入浴施設あり
広河原小屋 小渋川の最上部の大聖寺平への尾根の取付 30 テント5張 無人

地理

日本で7番目に高い山であり、赤石山脈(南アルプス)で4番目に高い山である。

周辺の山

恵那山から望む初冬の赤石岳周辺の山と富士山

赤石山脈の主稜線の南部にある。北側から延びる主稜線は、山頂で西南西に向きを変え大沢岳へと延びる。山頂の北側0.7 kmには、小赤石岳(標高 3,081 m)の小ピークがある。北側にある荒川岳との鞍部は大聖寺平と呼ばれている。小赤石岳と赤石岳の間から東側に尾根(大倉尾根)が延びる[21]。西側の大沢岳との間にある平坦な地点は百間平と呼ばれ、隆起準平原の地形が見られる[15]

山容 山名 標高[2]
(m)
三角点等級
基準点名[1]
赤石岳からの
方角と距離(km)
備考
悪沢岳 3,141 北北東 4.9 日本百名山
小赤石岳 3,081 北北東 0.7
赤石岳 3,120.06  一等
「赤石岳」
0 日本百名山
大沢岳 2,819.36  三等
「大沢岳」
西南西 3.6
兎岳 2,818 (三等)「兎岳」
2799.33 m
南西 4.9
聖岳 3,013 南南西 4.6 日本百名山
笊ヶ岳 2,628.96  二等
「笊ケ岳」
南南東 10.1 日本二百名山
富士山 3,776.24[22] (二等)「富士山」
3,775.63 m
東 53.0 日本の最高峰
日本百名山

源流の河川

以下の源流となる河川は、太平洋へ流れる。渓谷部にはイワナアマゴなどが生息する。

交通・アクセス

関連画像

脚注

  1. ^ a b c 基準点成果等閲覧サービス”. 国土地理院. 2012年8月27日閲覧。
  2. ^ a b 日本の主な山岳標高(静岡県)”. 国土地理院. 2012年8月27日閲覧。
  3. ^ a b 南アルプス国立公園”. 環境省. 2010年12月13日閲覧。
  4. ^ a b c 深田久弥『日本百名山』朝日新聞出版、1982年7月、311-314頁。ISBN 4-02-260871-4 
  5. ^ 岩崎元郎『新日本百名山登山ガイド・下』山と溪谷社、2006年4月、76-79頁。ISBN 4-635-53047-7 
  6. ^ a b c d e f g 日本山岳会『新日本山岳誌』ナカニシヤ出版、2005年11月、1060-1061頁。ISBN 4-779-50000-1 
  7. ^ 一等三角点のある日本一低い山は、蘇鉄山である。
  8. ^ 赤石岳周辺”. 静岡市. 2012年8月27日閲覧。
  9. ^ 岩石氷河”. 静岡市. 2012年8月27日閲覧。
  10. ^ 線状凹地”. 静岡市. 2012年8月27日閲覧。
  11. ^ 絶滅危惧情報”. 環境省 (2007年8月). 2012年8月27日閲覧。
  12. ^ 井川社有林”. 特種東海製紙. 2012年8月27日閲覧。
  13. ^ a b 徳久球雄(編集) 編『コンサイス日本山名辞典』(修訂版)三省堂、1992年10月、4頁。ISBN 4-385-15403-1 
  14. ^ a b 『日本の山1000』山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、1992年8月、460-461頁。ISBN 4635090256 
  15. ^ a b 山下春樹『赤石・聖・荒川三山を歩く』山と溪谷社、1998年7月15日、138-139 頁。ISBN 4-635-17121-3 
  16. ^ a b c 山と溪谷社 編『目で見る日本登山史(日本登山史年表)』山と溪谷社、2005年10月、7,8,14頁 頁。ISBN 4-635-17814-5 
  17. ^ a b c 『日本三百名山』毎日新聞社、1997年3月、243頁。ISBN 4620605247 
  18. ^ ウォルター・ウェストン 著、岩波文庫 編『日本アルプスの登山と探検』山と溪谷社、2005年10月、373 頁。ISBN 4-00-334741-2 
  19. ^ 南アルプス登山情報”. 静岡市. 2012年8月27日閲覧。
  20. ^ 南アルプスの山小屋”. 静岡市. 2010年12月13日閲覧。
  21. ^ 『塩見・赤石・聖岳』昭文社山と高原地図〉、2012年3月16日。ISBN 978-4398758415 
  22. ^ 富士山情報コーナー”. 国土交通省富士砂防事務所. 2012年8月27日閲覧。

参考文献

関連項目

外部リンク