コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

タアン民族解放軍

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。CommonsDelinker (会話 | 投稿記録) による 2024年7月16日 (火) 23:27個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (「SSA-S.svg」 を 「Shan_State_Army_(South)_Flag.svg」 に差し替え(CommonsDelinkerによる。理由:File renamed: Criterion 2 (meaningless or ambiguous name)))であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

タアン民族解放軍
ミャンマー内戦に参加
タアン民族解放軍の旗
活動期間 1992年1月 (1992-01) –現在
活動目的 トーアン民族主義
連邦主義[1]
指導者 タ・アイ・ボン英語版
タ・ボン・チョー英語版
タ・ホッ・プラーン
本部 ミャンマーシャン州ナムサン英語版
活動地域 シャン州北部
兵力 1,500[2]–3,500[3]
5,000 (自称)[1]
上位組織 パラウン州解放戦線
前身 パラウン州解放軍
関連勢力

北部同盟[4]

アラカン軍

その他の同盟

敵対勢力

政府

その他の敵

戦闘 ミャンマー内戦
ウェブサイト https://www.pslftnla.org/
テンプレートを表示

タアン民族解放軍(タアンみんぞくかいほうぐん、英語:Ta'ang National Liberation Army)、略称:TNLAは、ミャンマーの反政府軍の1つで、パラウン州解放戦線(PSLF)の軍事部門である。

ケシ農場やヘロイン精製工場の破壊工作が有名[3]。解放軍に捕まったケシ密輸業者は逮捕され、押収されたケシは焼却される[6]。政府のケシ撲滅作戦に協力した事もある。解放軍の目的はトーアン族の自治である[7]

2016年11月20日にミャンマー民族民主同盟軍アラカン軍、それにカチン独立軍の一部と共に北部同盟を結成し、ここからカチン独立軍を除いた3勢力で2019年に三兄弟同盟を結成している[8]

歴史

最初はパラウン州解放機構軍(PSLO/A)として誕生した。 機構軍は1991年に政府と停戦条約を結び、2005年に武装解除した。 機構軍の解散後、トーアン人指導者のタ・アイ・ボンとタ・ボーン・チョーはパラウン州解放戦線の軍事部門として、トーアン人の自治権獲得闘争のためにタアン民族解放軍を設立した。 現在はカチン独立軍等と共にシャン州で作戦を展開している[2]

2010年総選挙後、ミャンマー政府は2008年憲法に基づいてシャン州北部にトーアン人のためのパラウン自治区を設置した。 この自治区は国内で最も発展が遅れた地域の1つで、学校や病院が殆どない[2]

2018年5月12日、政府軍との衝突によって少なくとも19人が殺害された[9]

2021年2月にクーデターで成立した軍事政権とも対立しており、同じく軍事政権打倒を目指す民主派勢力と連携し2023年10月下旬より総攻撃を開始。シャン州内でアラカン軍ミャンマー民族民主同盟軍とともに国軍と武力衝突し、軍の拠点や中華人民共和国へ通じる主要道路を占拠した[10]。その結果、ミャンマー北部の中国との国境近くや西部州における複数の軍事拠点や街を制圧する事態となったため、中国が仲介に乗り出し同年12月に軍事政権側との交渉を行った[11]。2024年1月10日から11日にかけて両者は中国の仲介で同国の昆明市にて和平交渉を行い、三兄弟同盟として軍事政権と一時停戦で合意。交渉を通じた問題解決を目指すこととなった[12]

脚注

  1. ^ a b Hay, Wayne (17 February 2016). “Myanmar rebels continue fight despite ceasefire deal”. www.aljazeera.com. http://www.aljazeera.com/blogs/asia/2016/02/myanmar-rebels-continue-fight-ceasefire-deal-160217144556153.html 18 December 2016閲覧。 
  2. ^ a b c Myanmar Peace Monitor - TNLA”. 2018年5月12日閲覧。
  3. ^ a b Larsen, Niels (23 April 2015). “On Patrol With Myanmar Rebels Fighting Both the Army and Drug Addiction - VICE News” (英語). VICE News (Crime and Drugs). https://news.vice.com/article/on-patrol-with-myanmar-rebels-fighting-both-the-army-and-drug-addiction 
  4. ^ Lynn, Kyaw Ye. “Curfew imposed after clashes near Myanmar-China border”. Anadolu Agency. http://aa.com.tr/en/asia-pacific/curfew-imposed-after-clashes-near-myanmar-china-border/689281 21 November 2016閲覧。 
  5. ^ မွန်ပြည်လွတ်မြောက်ရေးတပ်တော် - Mon Liberation Army (M.L.A) ၏ ရဲဘော်၊ ရဲမေများ ညီနောင်မဟာမိတ် T.N.L.A ထံတွင် စစ်ပညာသင်ယူခဲ့ကြသော ပုံရိပ်အချို့။” (ビルマ語). Facebook (2024年2月28日). 2024年3月1日閲覧。
  6. ^ a b Veits, Chris (July 2015). “Are the TNLA a threat to peace in Myanmar? - Inside the TNLA's war on drugs”. Journeyman Pictures. https://www.youtube.com/watch?v=CI7Gd2EpRGQ 
  7. ^ Haquet, Charles; Bolzinger, Bertrand (2014年). “Burma: Rubies and Religion - Java Films”. Dreamway Productions (Java Films). http://www.javafilms.fr/spip.php?article1795 
  8. ^ 佐々木研「ミャンマーにおける現行和平プロセスの動向」『東洋文化研究所紀要』第178巻、東京大学東洋文化研究所、2021年2月、394(43)-366(71)、CRID 1390009683056631936doi:10.15083/0002003224hdl:2261/0002003224ISSN 056380892024年6月18日閲覧 
  9. ^ “軍と武装勢力の衝突で19人死亡 ミャンマー”. AFP. (2018年5月12日). オリジナルの2018年3月20日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20180512124824/https://www.afpbb.com/articles/-/3174370 2024年3月20日閲覧。 
  10. ^ ミャンマー国軍、中国国境の要衝失う 少数民族武装勢力との戦闘で”. AFP (2023年11月2日). 2023年11月2日閲覧。
  11. ^ “ミャンマー軍事政権、中国の仲介で武装勢力と会談”. ロイター. (2023年12月12日). https://jp.reuters.com/world/security/PNG4OENFQZJWZPC7QI5JK3A27U-2023-12-12/ 2024年1月12日閲覧。 
  12. ^ “ミャンマー少数民族武装勢力、軍事政権と一時停戦で合意”. ロイター. (2024年1月12日). https://jp.reuters.com/world/security/36WKOYNCK5PS7MGBDKM5JOCQLY-2024-01-12/ 2024年1月12日閲覧。