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赤穂郡

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

兵庫県赤穂郡の位置(緑:上郡町 薄黄:後に他郡に編入された区域 水色:後に他郡から編入した区域)

赤穂郡(あこうぐん)は、兵庫県播磨国)の

人口12,933人、面積150.26km²、人口密度86.1人/km²。(2024年10月1日、推計人口

以下の1町を含む。

郡域

1879年明治12年)に行政区画として発足した当時の郡域は、上記1町のほか、下記の区域にあたる[1]

歴史

近世以降の沿革

知行 村数 村名
幕府領 幕府領 24村 上土井村、○真広村、二木村、○小河村、門野村、榊村、二柏野村、大杉野村、與井村、與井新村、新山寺、佐用谷村、宇野山村、休次村、中野村(現・上郡町)、原村、牟礼東村、下村、山野里村、河野原村、苔縄村、赤松村、細野村、大酒村
旗本領 12村 上松村、入野村、東後明村、高野須村、西後明村、宮野尾村、八洞村、雨内村、出村、田井村、若狭野村、奥野山村
藩領 播磨赤穂藩 1町
39村
真木村、鳥撫村、織方村、木生谷村、大津村、新田村、塩屋村、加里屋町[3]、中村、尾崎村、新浜村、坂越村、南野中村、北野中村、砂子村、浜市村、木津村、目坂村、根木村、高野村、佐方村、那波村、陸村、相生村、池之内村、楢原村、真殿村、中山村、栗栖村、下菅生村、上菅生村、黒沢村、西有年村、宿村[4]、船坂村、落地村、上栗原村、下栗原村、別名村、名村
摂津尼崎藩 28村 下土井村、下田村、瓜生村、上村、森村、中野村(現・相生市)、金坂村、釜出村、金出地村、鍋倉村、野桑村、尾長谷村、上郡村、西之山村、神明寺村、宇治山村、奥村、高田宿村、正福寺村、周世村、高山村、行頭村、大皆坂村、大持村、井上村、大枝村、細念村、小赤松村
播磨安志藩 18村 下頃村、菅谷村、能下村、三濃山村、富万寺[5]、小野豆村、釜島村、横尾村、大枝新村、鍛冶村、倉尾村、小皆坂村、黒石村、抜位村、市原村、柏野村、楠木村、国見村
赤穂藩・尼崎藩 2村 岡村、竹万村
幕府領・藩領 旗本領・尼崎藩 1村 寺田村
  • 明治初年 - 栗栖村・下菅生村・上菅生村が合併して東有年村となる。(1町122村)
  • 明治2年(1869年) - 旗本領が兵庫県の管轄となる。
  • 明治3年(1870年
    • 11月 - 兵庫県の管轄地域が生野県の管轄となる。
    • 黒沢村が東有年村に合併。(1町121村)
  • 明治4年
  • 明治5年(1872年) - 根木村・周世村が合併して立巌村となる。(2町120村)
  • 明治9年(1876年)(2町113村)
    • 8月21日 - 第2次府県統合により兵庫県の管轄となる。
    • 真木村・鳥撫村が合併して鷆和村となる。
    • 小皆坂村・黒石村・抜位村・市原村が合併して旭日村となる。
    • このころ細念村・鍛冶村・倉尾村が合併して岩木村となる。
    • 国見村が楠木村に合併。
  • 明治10年(1877年)(2町106村)
    • 宿村・船坂村が合併して梨ヶ原村となる。
    • 上栗原村・下栗原村が合併して栗原村となる。
    • 名村・大皆坂村・岡村が合併して八保村となる。
    • このころ鍋倉村・大杉野村・富万寺が合併して大富村となる。
    • このころ新山寺が奥村に合併。
  • 明治11年(1878年)(2町102村)
    • 高野須村・宮野尾村が合併して野々村となる。
    • 田井村・奥野山村が合併して福井村となる。
    • 門野村が榊村に、下頃村が下田村にそれぞれ合併。
  • 明治12年(1879年1月8日 - 郡区町村編制法の兵庫県での施行により、行政区画としての赤穂郡が発足。郡役所が加里屋町に設置。

町村制以降の沿革

1.赤穂町 2.相生村 3.塩屋村 4.尾崎村 5.新浜村 6.坂越村 7.高雄村 8.那波村 9.若狭野村 10.矢野村 11.高田村 12.上郡村 13.鞍居村 14.赤松村 15.船坂村 16.有年村(紫:赤穂市 赤:相生市 桃:たつの市 黄:上郡町 橙:佐用郡佐用町)
  • 明治22年(1889年4月1日 - 町村制の施行により、以下の町村が発足。(1町15村)
    • 赤穂町 ← 加里屋町、上仮屋町、中村(現・赤穂市)
    • 相生村 ← 相生村、揖西郡野瀬村(現・相生市)
    • 塩屋村 ← 塩屋村、新田村、大津村、木生谷村、織方村、鷆和村(現・赤穂市)
    • 尾崎村(単独村制。現・赤穂市)
    • 新浜村(単独村制。現・赤穂市)
    • 坂越村 ← 坂越村、北野中村、南野中村、浜市村、高野村、砂子村(現・赤穂市)
    • 高雄村 ← 立巌村、目坂村、木津村、真殿村、中山村(現・赤穂市)
    • 那波村 ← 那波村、佐方村、陸村、池之内村(現・相生市)
    • 若狭野村 ← 野々村、入野村、東後明村、西後明村、若狭野村、福井村、上松村、出村、八洞村、雨内村、下土井村、寺田村(現・相生市)
    • 矢野村 ← 榊村、能下村、釜出村、金坂村、中野村、森村、三濃山村、瓜生村、上村、菅谷村、二木村、真広村、上土井村、小河村、下田村(現・相生市)、二柏野村(現・たつの市)
    • 高田村 ← 中野村、正福寺村、神明寺村、宇治山村、宇野山村、小野豆村、與井新村、與井村、奥村、休次村、釜島村、佐用谷村、高田宿村、西之山村(現・上郡町)
    • 上郡村 ← 上郡村、井上村、大持村、山野里村、竹万村(現・上郡町)
    • 鞍居村 ← 野桑村、尾長谷村、大富村、金出地村(現・上郡町)
    • 赤松村 ← 苔縄村、大枝村、大枝新村、岩木村、柏野村、細野村、赤松村、河野原村、楠木村(現・上郡町)、旭日村(現・上郡町、佐用郡佐用町)、大酒村、小赤松村(現・佐用郡佐用町)
    • 船坂村 ← 八保村、栗原村、落地村、行頭村、下村、別名村、高山村、梨ヶ原村(現・上郡町)
    • 有年村 ← 東有年村、西有年村、横尾村、楢原村、牟礼東村、原村(現・赤穂市)
  • 明治24年(1891年3月25日 - 矢野村の一部(二栢野)が揖西郡西栗栖村に編入。
  • 明治29年(1896年7月1日 - 郡制を施行。
  • 大正2年(1913年
    • 1月1日 - 相生村が町制施行して相生町となる。(2町14村)
    • 4月1日 - 上郡村が町制施行して上郡町となる。(3町13村)
  • 大正12年(1923年)4月1日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。
  • 大正15年(1926年)7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
  • 昭和6年(1931年11月1日 - 那波村が町制施行して那波町となる。(4町12村)
  • 昭和11年(1936年8月1日 - 坂越村が町制施行して坂越町となる。(5町11村)
  • 昭和12年(1937年)4月1日 - 塩屋村・尾崎村・新浜村が赤穂町に編入。(5町8村)
  • 昭和14年(1939年)4月1日 - 那波町が相生町に編入。(4町8村)
  • 昭和17年(1942年10月1日 - 相生町が市制施行して相生市となり、郡より離脱。(3町8村)
  • 昭和26年(1951年9月1日 - 赤穂町・坂越町・高雄村が合併して赤穂市が発足し、郡より離脱。(1町7村)
  • 昭和29年(1954年)8月1日 - 若狭野村・矢野村が相生市に編入。(1町5村)
  • 昭和30年(1955年
    • 3月25日 - 赤松村の一部(大酒・小赤松および旭日のうち字抜位)が佐用郡久崎町に編入。上郡町・高田村・鞍居村・船坂村および赤松村の残部(苔縄・大枝・大枝新・岩木・柏野・細野・赤松・河野原・楠木および旭日の残部)が合併し、改めて上郡町が発足。(1町1村)
    • 4月1日 - 有年村が赤穂市に編入。(1町)

変遷表

自治体の変遷
明治22年以前 明治22年4月1日 明治22年 - 昭和9年 昭和10年 - 昭和19年 昭和20年 - 昭和29年 昭和30年 - 昭和64年 平成1年 - 現在 現在
相生(おお)村 大正2年1月1日
町制 相生町
昭和14年4月11日
改称
相生(あいおい)町
昭和17年10月1日
市制 相生市
相生市 相生市 相生市 相生市
那波村 昭和6年11月1日
町制 那波町
昭和14年4月1日
相生町に編入
若狭野村 若狭野村 若狭野村 昭和29年8月1日
相生市に編入
矢野村 矢野村 矢野村
明治24年3月25日
揖西郡
西栗栖村に編入
揖保郡西栗栖村 昭和26年4月1日
揖保郡新宮町
揖保郡新宮町 平成17年10月1日
たつの市
たつの市
赤穂町 赤穂町 赤穂町 昭和26年9月1日
赤穂市
赤穂市 赤穂市 赤穂市
塩屋村 塩屋村 昭和12年4月1日
赤穂町に編入
尾崎村 尾崎村
新浜村 新浜村
坂越村 坂越村 昭和11年8月1日
町制 坂越町
高雄村 高雄村 高雄村
有年村 有年村 有年村 有年村 昭和30年4月1日
赤穂市に編入
上郡村 大正2年4月1日
町制 上郡町
上郡町 上郡町 昭和30年3月25日
上郡町
上郡町 上郡町
高田村 高田村 高田村 高田村
鞍居村 鞍居村 鞍居村 鞍居村
船坂村 船坂村 船坂村 船坂村

赤松村 赤松村 赤松村 赤松村
昭和30年3月25日
佐用郡
久崎町に編入
昭和33年6月15日
佐用郡上月町
平成17年10月1日
佐用郡佐用町
佐用郡
佐用町

行政

歴代郡長
氏名 就任年月日 退任年月日 備考
1 明治12年(1879年)1月8日
大正15年(1926年)6月30日 郡役所廃止により、廃官

脚注

  1. ^ 住居表示実施地区の境界は不詳。
  2. ^ 領主から年貢免除の特権を与えられた土地。
  3. ^ 記載は加里屋村。
  4. ^ 記載は「安室・宿村」。明治以降は梨原宿村とも称した。
  5. ^ 記載は留万寺。

参考文献

  • 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 28 兵庫県、角川書店、1988年9月1日。ISBN 4040012801 
  • 旧高旧領取調帳データベース

関連文献

  • 岩崎元一 編『赤穂郡史話』豊岡与一、1892年。NDLJP:765372 

関連項目