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東松浦郡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
日本 > 九州地方 > 佐賀県 > 東松浦郡
佐賀県東松浦郡の位置(緑:玄海町)

東松浦郡(ひがしまつうらぐん)は、佐賀県

人口5,032人、面積35.92km²、人口密度140人/km²。(2024年10月1日、推計人口

以下の1町を含む。

郡域

1878年明治11年)に行政区画として発足した当時の郡域は、上記1町に唐津市を加えた区域にあたる。

歴史

郡発足までの沿革

知行 村数 村名
藩領 肥前唐津藩 1町
147村
唐津城下[1]、切木村、赤坂村、湯野尾村、座川内村、杉野浦村、湯野浦村、小十官者村、梨川内村、後川内村、万賀里川村[2]、仁田野尾村、大浦村、中浦村、瓜ヶ坂村、満越村、上ヶ倉村、有浦上村、有浦下村、中尾村、大良村、藤平村、永田村、八尋峰村、田代村、諸浦村、長倉村、新田村、牟形村、轟木村、大串新田村、梅崎村、寺浦村、田野村、新木場村、入野村、星賀村、犬頭新田、納所村、鶴牧村、加部島村、小川島村、加唐島、馬渡島、向島、仮屋村、石田村、大薗村、浜野浦村、平尾村、普恩寺村、今村、値賀川内村、小加倉村、石室村、串村、波戸村、名古屋村、加倉村、菖蒲村、岩野村、高野村、八床村、打上村、横竹村、屋形石村、横野村、大友村、小友村、呼子村、丸田村、中野村、塩鶴村、中里村、赤木村、名場越村、山道村、野中村、石原村、枝去木村、平昌津村、馬部村、神集島、湊村、相賀村[3]、鳩川村、浦村、唐房村[4]、佐志村、徳須恵村[5]、山彦村、行合野村、田中村、竹有村、成淵村、重河内村、菅牟田村、稗田村、岸山村、上平野村、下平野村、小平野村、千々賀村、養母田村、畑島村、山田村(和多田組)、唐津村、和多田村、見借村、大石村、神田村、竹木場村、奥村、唐川村、大島、鏡村、塩屋村、満島、高島、原村、西原村、中原村、久里村、夕日村、柏崎村、半田村、矢作村、梶原村、柳瀬村、山田村(鏡組)、野田村、池原村、伊岐佐村、黒岩村、相知村、梶山村、佐里村、久保村、牟田部村、山本村、石志村、大杉村、橋本村、双水村、大野村、山崎村、中山村、志気村
対馬府中藩 43村 馬川村、荒川村、木浦村、仁部村、滝川村、藤川村、白木村、平原村、南山村、五反田村、岡口村、谷口村、淵上村、浜崎村、浜崎浦、横田上村、横田下村、砂子村、町切村、横枕村、本山村、長部田村、鷹取村、鳥巣村、星領村、天川村、広川村、鳥越村[6]、平之村、浦川内村、広瀬村、中島村、牧瀬村、楠村、田頭村、湯屋村、千束村、厳木村、笂木村、平山上村、平山下村、岩屋村、瀬戸木場村、波瀬村
唐津藩・対馬府中藩 1村 宇木村[7]
  • 明治2年8月7日1869年9月12日) - 府中藩が改称して厳原藩となる。
  • 明治4年
  • 明治5年5月29日1872年7月4日) - 佐賀県(第2次)の管轄となる。
  • 明治初年
    • 小十官者村が切木村の、田代村・中尾村・藤平村・永田村・八尋峰村が大良村の、名場越村・山道村・野中村・石原村・平昌津村・馬部村が枝去木村[8]の、小平野村が下平野村の、奥村が神田村の、塩屋村が鏡村の、矢作村・梶原村が半田村の、柳瀬村が平原村の、梶山村が相知村の、それぞれ枝村扱いとなる。(1町172村)
    • 山田村(鏡組)・野田村が合併して東山田村となる。
  • 明治9年(1876年

郡発足以降の沿革

  • 明治11年(1878年
    • 10月28日 - 郡区町村編制法の長崎県での施行により、松浦郡のうち唐津城下ほか1町172村の区域に行政区画としての東松浦郡が発足。郡役所が唐津城下に設置。
    • 唐津城下の一部(東寺町・同心町および船宮町・十人町の各一部)が大石村に合併。
  • 明治12年(1879年) - 砂子村が浜崎村に合併。(1町171村)
  • 明治16年(1883年
    • 5月9日 - 佐賀県(第3次)の管轄となる。
    • 大石村の一部(明治11年に唐津城下から編入した区域)が分立して東村となる。(1町172村)
1.唐津町 2.満島村 3.鏡村 4.浜崎村 5.大村 6.七山村 7.厳木村 8.相知村 9.久里村 10.鬼塚村 11.北波多村 12.唐津村 13.切木村 14.入野村 15.有浦村 16.値賀村 17.名古屋村 18.呼子村 19.湊村 20.打上村 21.佐志村(紫:唐津市 桃:玄海町)
  • 明治22年(1889年4月1日 - 町村制の施行により、以下の町村が発足。特記以外は全域が現・唐津市。(1町20村)
    • 唐津町 ← 唐津城下、東村
    • 満島村 ← 満島、高島
    • 鏡村 ← 鏡村、半田村、宇木村
    • 浜崎村 ← 浜崎村、横田上村、横田下村、東山田村、星領村[一部]
    • 大村 ← 南山村、五反田村、岡口村、谷口村、淵上村、平原村、鳥巣村
    • 七山村 ← 滝川村、木浦村、仁部村、荒川村、馬川村、池原村、藤川村、白木村
    • 厳木村 ← 厳木村、広瀬村、浦川内村、中島村、牧瀬村、瀬戸木場村、波瀬村、笂木村、岩屋村、本山村、天川村、広川村、鳥越村、平之村、星領村[大部分]
    • 相知村 ← 相知村、鷹取村、長部田村、楠村、町切村、田頭村、湯屋村、横枕村、千束村、中山村、山崎村、牟田部村、久保村、佐里村、平山上村、平山下村
    • 久里村 ← 伊岐佐村、黒岩村、大野村、双水村、夕日村、久里村、柏崎村、中原村、原村、西原村
    • 鬼塚村 ← 養母田村、和多田村、千々賀村、山田村、畑島村、山本村、橋本村、石志村
    • 北波多村 ← 徳須恵村、大杉村、岸山村、稗田村、志気村、行合野村、田中村、竹有村、山彦村、下平野村、上平野村、成淵村
    • 唐津村 ← 唐津村、大石村、大島、神田村、見借村、竹木場村、唐川村、菅牟田村、重河内村
    • 切木村 ← 切木村、赤坂村、湯野浦村、杉野浦村、中浦村、大浦村、満越村、瓜ヶ坂村、万賀里川村、仁田野尾村、座川内村、湯野尾村、大良村、後川内村、梨川内村
    • 入野村 ← 入野村、犬頭新田、星賀村、向島、納所村、鶴牧村、寺浦村、梅崎村、新木場村、上ヶ倉村、田野村
    • 有浦村 ← 小加倉村、有浦下村、有浦上村、長倉村、諸浦村、新田村、轟木村、牟形村、大串新田(現・玄海町)
    • 値賀村 ← 今村、値賀川内村、普恩寺村、平尾村、浜野浦村、大薗村、石田村、仮屋村(現・玄海町)
    • 名古屋村 ← 名古屋村、串村、波戸村、加唐島、馬渡島
    • 呼子村 ← 呼子村、大友村、小友村、加部島村、小川島村
    • 湊村 ← 湊村、相賀村、神集島、屋形石村、横野村、中里村
    • 打上村 ← 打上村、菖蒲村、赤木村、石室村、丸田村、加倉村、岩野村、高野村、塩鶴村、中野村、八床村、横竹村
    • 佐志村 ← 唐房村、佐志村、浦村、鳩川村、枝去木村
  • 明治29年(1896年7月28日 - 大村が改称して玉島村となる。
  • 明治30年(1897年6月1日 - 郡制を施行。
  • 大正11年(1922年
  • 大正12年(1923年)4月1日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。
  • 大正13年(1924年)1月1日 - 満島村が唐津町に編入。(2町18村)
  • 大正15年(1926年)7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
  • 昭和3年(1928年8月1日 - 呼子村が町制施行して呼子町となる。(3町17村)
  • 昭和6年(1931年2月1日 - 唐津村が唐津町に編入。(3町16村)
  • 昭和7年(1932年)1月1日 - 唐津町が市制施行して唐津市となり、郡より離脱。(2町16村)
  • 昭和10年(1935年9月1日(4町14村)
    • 相知村が町制施行して相知町となる。
    • 佐志村が町制施行して佐志町となる。
  • 昭和16年(1941年11月3日 - 佐志町が唐津市に編入。(3町14村)
  • 昭和23年(1948年10月1日 - 久里村の一部(伊岐佐・黒岩・大野)が相知町に、一部(原・柏崎)が鏡村にそれぞれ編入。
  • 昭和27年(1952年5月3日 - 厳木村が町制施行して厳木町となる。(4町13村)
  • 昭和29年(1954年11月1日 - 鏡村・久里村・鬼塚村・湊村が唐津市に編入。(4町9村)
  • 昭和31年(1956年9月30日(6町4村)
    • 浜崎町・玉島村が合併して浜崎玉島町が発足。
    • 名護屋村・打上村が合併して鎮西町が発足。
    • 値賀村・有浦村が合併して玄海町が発足。
  • 昭和32年(1957年12月31日 - 切木村の一部(湯野尾・座川内および大良の一部)が玄海町に編入。
  • 昭和33年(1958年)1月1日(7町2村)
    • 入野村が切木村の一部(仁田野尾・万賀里川・瓜ケ坂・満越・大浦・中浦・杉野浦・湯野浦および切木・赤坂の各一部)を編入のうえ改称して肥前村となる。肥前村が即日町制施行して肥前町となる。
    • 切木村の残部(大良・後川内・梨川内および切木・赤坂の各残部)が唐津市に編入。
  • 昭和41年(1966年)11月1日 - 浜崎玉島町が改称して浜玉町となる。
  • 平成17年(2005年)1月1日 - 浜玉町・厳木町・相知町・北波多村・肥前町・鎮西町・呼子町が唐津市と合併し、改めて唐津市が発足、郡より離脱。(1町1村)
  • 平成18年(2006年)1月1日 - 七山村が唐津市に編入。(1町)

変遷表

自治体の変遷
明治22年以前 明治22年
4月1日
明治22年 - 昭和10年 昭和11年 - 昭和40年 昭和41年 - 昭和64年 平成元年 - 現在 現在
七山村 七山村 七山村 七山村 平成18年1月1日
唐津市に編入
唐津市
唐津町 唐津町 昭和7年1月1日
市制
唐津市 唐津市 平成17年1月1日
唐津市
満島村 大正13年1月1日
唐津町に編入
唐津村 昭和6年2月1日
唐津町に編入
佐志村 佐志村 昭和10年9月1日
町制 佐志町
昭和16年11月3日
唐津市に編入
鬼塚村 鬼塚村 昭和29年11月1日
唐津市に編入
湊村 湊村
鏡村 鏡村
久里村 久里村
相知村 昭和10年9月1日
町制
相知町 相知町
厳木村 厳木村 昭和27年5月3日
町制
厳木町
名古屋村 大正11年1月1日
改称
名護屋村
昭和31年9月30日
鎮西町
鎮西町
打上村 打上村
浜崎村 大正11年7月1日
町制 浜崎町
昭和31年9月30日
浜崎玉島町
昭和41年11月1日
改称
浜玉町
大村 明治29年7月28日
改称
玉島村
呼子村 昭和3年8月1日
町制
呼子町 呼子町
北波多村 北波多村 北波多村 北波多村
入野村 入野村 昭和33年1月1日
町制改称
肥前町
肥前町
切木村 切木村 昭和33年1月1日
入野村に編入
即日町制改称
肥前町
昭和33年1月1日
唐津市に編入
唐津市
昭和32年12月31日
玄海町に編入
玄海町 玄海町 玄海町
有浦村 有浦村 昭和31年9月30日
玄海町
値賀村 値賀村

行政

長崎県東松浦郡長
氏名 就任年月日 退任年月日 備考
1 明治11年(1878年)10月28日
明治16年(1883年)5月8日 佐賀県に移管
佐賀県東松浦郡長
氏名 就任年月日 退任年月日 備考
1 明治16年(1883年)5月9日
大正15年(1926年)6月30日 郡役所廃止により、廃官
東松浦郡長を務めた主な人物

脚注

  1. ^ 唐津城下各町の総称。無高のため記載なし。本項では便宜的に1町として扱う。
  2. ^ 記載は曲川村(205石余)。
  3. ^ 記載は古賀村。
  4. ^ 記載は唐坊村。
  5. ^ 記載は徳末村。
  6. ^ 記載は鳥越分。
  7. ^ 有喜村(唐津藩領)・宇木村(厳原藩領)に分かれて記載。
  8. ^ 明治期の郷長類では野中村あるいは馬部村が本村扱いとなっているが、本項では「旧高旧領取調帳」に記載されている枝去木村を本村として扱う。

参考文献

  • 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 41 佐賀県、角川書店、1982年3月1日。ISBN 4040014103 
  • 旧高旧領取調帳データベース

関連文献

  • 松代松太郎『東松浦郡史』久敬社、1925年。NDLJP:1020689 

関連項目

先代
松浦郡
行政区の変遷
1878年 -
次代
(現存)