波百一型潜水艦
表示
(波一〇一型潜水艦から転送)
波101型潜水艦 | |
---|---|
艦級概観 | |
艦種 | 二等潜水艦 |
艦名 | |
前級 | |
次級 | |
性能諸元 | |
排水量 | 基準370t、常備429t 水中493t |
全長 | 44.50m |
全幅 | 6.10m |
吃水 | 4.04m |
機関 | 中速ディーゼル1基1軸 水上:400馬力 水中:150馬力 |
電池 | 120個 (1号17型または1号22型) |
速力 | 水上:10.0kt 水中:5.0kt |
航続距離 | 水上:10ktで3,000海里 水中:2.3ktで46海里 |
燃料 | 重油:32トン |
乗員 | 21名 |
兵装 | 25mm機銃単装1基 |
備考 | 安全潜航深度:100m 物資搭載量:60トン |
波百一型潜水艦(はひゃくいちがたせんすいかん)は、大日本帝国海軍の潜水艦の艦級。潜輸小型(せんゆこがた)ともよばれた。輸送任務のために太平洋戦争中に開発されたもので、魚雷発射管や艦載砲を有さず武装は機銃のみであった。父島、南鳥島などへの近海での輸送任務の他、哨戒任務、蛟龍の母艦として用いられた。1944年から1945年にかけて10隻が竣工し、戦没艦はなかったが終戦後速やかに処分された。
同型艦
[編集]仮称艦名 | 艦名 | 建造 | 起工 | 進水 | 竣工 | その後 |
---|---|---|---|---|---|---|
第4601号艦 | 波号第百一潜水艦 | 川崎重工業 泉州工場 →艦船工場 |
1944年 6月8日 |
1944年 8月22日 |
1944年 11月22日 |
1945年9月15日除籍。 1945年10月清水沖にて海没処分。 |
第4602号艦 | 波号第百二潜水艦 | 川崎重工業 泉州工場 →艦船工場 |
1944年 6月8日 |
1944年 8月22日 |
1944年 12月6日 |
1945年9月15日除籍。 1945年10月清水沖にて海没処分。 |
第4603号艦 | 波号第百三潜水艦 | 川崎重工業 泉州工場 →艦船工場 |
1944年 6月29日 |
1944年 10月21日 |
1945年 2月3日 |
1945年11月30日除籍。 1946年4月1日五島沖にて海没処分。 |
第4604号艦 | 波号第百四潜水艦 | 三菱重工業 神戸造船所 |
1944年 7月1日 |
1944年 9月30日 |
1944年 12月1日 |
1945年9月15日除籍。 1945年10月清水沖にて海没処分。 |
第4605号艦 | 波号第百五潜水艦 | 川崎重工業 泉州工場 →艦船工場 |
1944年 6月29日 |
1944年 10月31日 |
1945年 2月19日 |
1945年11月30日除籍。 1946年4月1日五島沖にて海没処分。 |
第4606号艦 | 波号第百六潜水艦 | 三菱重工業 神戸造船所 |
1944年 7月1日 |
1944年 10月30日 |
1944年 12月15日 |
1945年11月30日除籍。 1946年4月1日五島沖にて海没処分。 |
第4607号艦 | 波号第百七潜水艦 | 三菱重工業 神戸造船所 |
1944年 8月1日 |
1944年 12月20日 |
1945年 2月7日 |
1945年11月30日除籍。 1946年4月1日五島沖にて海没処分。 |
第4608号艦 | 波号第百八潜水艦 | 川崎重工業 泉州工場 →艦船工場 |
1944年 9月5日 |
1944年 12月28日 |
1945年 5月6日 |
1945年11月30日除籍。 1946年4月1日五島沖にて海没処分。 |
第4609号艦 | 波号第百九潜水艦 | 三菱重工業 神戸造船所 |
1944年 8月1日 |
1945年 1月10日 |
1945年 3月10日 |
1945年11月30日除籍。 1946年4月1日五島沖にて海没処分。 |
第4610号艦 | 波号第百十潜水艦 | 川崎重工業 泉州工場 →艦船工場 |
1944年 9月5日 |
1945年 1月12日 |
1945年8月17日工程40%で工事中止。 1946年4月15日紀伊水道で海没処分。 | |
第4611号艦 | 波号第百十一潜水艦 | 三菱重工業 神戸造船所 |
1944年 11月16日 |
1945年 3月2日 |
1945年 7月13日 |
1945年11月30日除籍。 1946年4月1日五島沖にて海没処分。 |
第4612号艦 | 波号第百十二潜水艦 | 三菱重工業 神戸造船所 |
1944年 11月16日 |
1945年 4月15日 |
1945年8月17日工程90%で工事中止。 1946年4月15日紀伊水道で海没処分。 |
潜水隊の変遷
[編集]第十六潜水隊
[編集]第六艦隊第7潜水戦隊に所属していた波101・波102・波104と、丁型の伊369・伊372で編成。海中3型で編成された先代の第16潜水隊が、所属艦の除籍により昭和11年4月1日に解隊されて以来、2代目となる。主に中部太平洋での輸送・哨戒任務に従事した。昭和20年9月2日に解隊された。
- 1945年(昭和20年)3月20日:伊369、伊372、波101、波102、波104で編成。(兼)第16潜水隊司令今和泉喜次郎大佐。第六艦隊。
- 1945年(昭和20年)4月15日:第11潜水戦隊より波103を編入。
- 1945年(昭和20年)5月17日:第11潜水戦隊より波105を編入。
- 1945年(昭和20年)7月1日:波103、波105は第34潜水隊に転出。
- 1945年(昭和20年)7月18日:横須賀で伊372戦没。9月15日除籍。
- 1945年(昭和20年)9月2日:解隊。所属艦は9月15日除籍。
参考文献
[編集]- 雑誌「丸」編集部『写真 日本の軍艦 第12巻 潜水艦』(光人社、1990年) ISBN 4-7698-0462-8
関連項目
[編集]- 伊三百六十一型潜水艦(丁型)
- 伊号第三百七十三潜水艦(丁型改)
- 丁型改2潜水艦
- 大日本海軍艦艇一覧
- 三式潜航輸送艇 - 日本陸軍の輸送潜水艇。