二戸郡
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(江牛村から転送)
人口10,181人、面積300.03km²、人口密度33.9人/km²。(2024年11月1日、推計人口)
以下の1町を含む。
- 一戸町(いちのへまち)
郡域
[編集]明治11年(1878年)に行政区画として発足した当時の郡域は、上記1町のほか、概ね以下の区域にあたる。うち現八幡平市域、葛巻町域は後に岩手郡に編入されている。
歴史
[編集]古くは糠部郡の一部であった。中世以降南部氏領となる。初見は寛永11年(1634年)の徳川家光判物。
近世以降の沿革
[編集]- 幕末時点では陸奥国に所属し、全域が盛岡藩領であった。「旧高旧領取調帳」に記載されている明治初年時点に存在した村は以下の通り。なお、「旧高旧領取調帳」には金田一川向村の記述があるが、矢沢村のうちとみられる。(74村)
- 福岡村、坂本村、白鳥村、仁佐平村、摺糠村、馬羽松村、中山村、火行村、小繋村、宇別村、平糠村、小友村、女鹿村、根反村、冬部村、姉帯村、田野村、泉沢村、月館村[1]、岩清水村、出ル町村、中里村、小鳥谷村、岩館村[2]、一戸村、高善寺村、楢山村、西法寺村、面岸村、鳥越村、似鳥村、荒屋村、五日市村、目名市村、滝又村、曲田村、御山村、漆沢村、岩屋村、浄法寺村、福田村、沢口村、安比村、大簗村、川又村、吉田村、大清水村、駒ヶ嶺村[3]、杉沢村、大田村、長流部村、長渡路村、大森村、岩淵村、江牛村、里川目村、松岡村、浅沢村、田山村、釜沢村、金田一村、矢沢村、野々上村、海上村、根森村、米沢村、石切所村、下斗米村、本田村、田中館村、足沢村、上斗米村、外山村、堀野村
- 明治初年(65村)
- 火行村が中山村に合併。
- 泉沢村が出ル町村に合併されたとみられる。
- 岩清水村が出ル町村に合併。
- 沢口村・大簗村が安比村に合併。
- 本田村・田中館村が上斗米村に合併。
- 足沢村が上斗米村に合併されたとみられる。
- 外山村が米沢村に合併されたとみられる。
- 明治元年12月7日(1869年1月19日) - 盛岡藩が戊辰戦争後の処分により、領地を没収される。弘前藩取締地となる。
- 明治2年
- 明治4年11月2日(1871年12月13日) - 第1次府県統合により青森県の管轄となる。
- 明治6年(1873年) - 摺糠村・馬羽松村が中山村に合併。(63村)
- 明治7年(1874年) - 同年から明治9年(1876年)の間に根森村が上斗米村に合併。(62村)
- 明治8年(1875年) - 坂本村が白鳥村に、五日市村・岩屋村が浅沢村に、目名市村・滝又村・曲田村が荒屋村に、川又村・岩淵村・松岡村が漆沢村に、吉田村・長流部村・長渡路村が御山村に、杉沢村・大田村・里川目村・江牛村が浄法寺村に、大森村が大清水村に、矢沢村が仁佐平村に、海上村が野々上村にそれぞれ合併。(43村)
- 明治9年(1876年)5月25日 - 第2次府県統合により岩手県の管轄となる。
- 明治11年(1878年)11月26日 - 郡区町村編制法の岩手県での施行により、行政区画としての二戸郡が発足。郡役所が福岡村に設置。
町村制以後の沿革
[編集]- 明治22年(1889年)4月1日 - 町村制の施行により、以下の町村が発足。特記以外は現・二戸市。(2町13村)
- 福岡町(福岡村の一部が単独町制)
- 一戸町 ← 高善寺村、一戸村[一部[4]を除く](現・一戸町)
- 金田一村 ← 金田一村、釜沢村、野々上村、下斗米村[一部]
- 斗米村 ← 米沢村、上斗米村[旧足沢村を除く]、下斗米村[一部]
- 爾薩体村 ← 仁佐平村、堀野村、白鳥村、福岡村[一部]
- 石切所村 ← 石切所村、福岡村[一部[5]]
- 浪打村 ← 鳥越村、楢山村、岩館村、根反村、一戸村[一部[4]](現・一戸町)
- 鳥海村 ← 西法寺村、女鹿村、小友村、中里村、月館村、出ル町村(現・一戸町)
- 小鳥谷村 ← 小鳥谷村、小繋村、平糠村、宇別村、中山村(現・一戸町)
- 姉帯村 ← 姉帯村、面岸村(現・一戸町)
- 田部村 ← 田野村、冬部村(現・岩手郡葛巻町)
- 御返地村 ← 似鳥村、安比村、福田村、上斗米村[旧足沢村]
- 浄法寺村 ← 浄法寺村、御山村、漆沢村、駒ヶ嶺村、大清水村
- 荒沢村 ← 荒屋村、浅沢村(現・八幡平市)
- 田山村 ←(単独村制。現・八幡平市)
- 明治24年(1891年)4月1日 - 郡制を施行。
- 大正12年(1923年)4月1日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。
- 大正15年(1926年)7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
- 昭和10年(1935年)時点での当郡の面積は1,225.07平方km、人口は63,309人(男31,403人・女31,906人)[6]。
- 昭和15年(1940年)12月25日 - 浄法寺村が町制施行して浄法寺町となる。(3町12村)
- 昭和17年(1942年)7月1日 - 「二戸地方事務所」が福岡町に設置され、本郡を管轄。
- 昭和30年(1955年)
- 昭和31年(1956年)9月30日 - 荒沢村・田山村が合併して安代町が発足。(4町5村)
- 昭和32年(1957年)11月1日 - 一戸町・姉帯村・小鳥谷村・鳥海村・浪打村が合併し、改めて一戸町が発足。(4町1村)
- 昭和47年(1972年)4月1日 - 福岡町・金田一村が合併して二戸市が発足し、郡より離脱。(3町)
- 平成14年(2002年)4月1日 - 安代町の所属郡が岩手郡に変更。(2町)
- 平成18年(2006年)1月1日 - 浄法寺町が二戸市と合併し、改めて二戸市が発足、郡より離脱。(1町)
変遷表
[編集]自治体の変遷
明治以前 | 明治初年 - 明治22年 | 明治22年 4月1日 町村制施行 |
明治22年 - 昭和40年 | 昭和41年 - 昭和63年 | 平成元年 - 現在 | 現在 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
石切所村 | 石切所村 | 石切所村 | 昭和30年3月10日 福岡町 |
昭和47年4月1日 二戸市 |
二戸市 | 平成18年1月1日 二戸市 |
二戸市 | |
福岡村 | 一部[5] | 福岡村 | ||||||
一部 | 福岡町 | |||||||
一部 | 爾薩体村 | |||||||
仁佐平村 | 仁佐平村 | |||||||
矢沢村 | 明治8年 仁佐平村に合併 | |||||||
白鳥村 | 白鳥村 | |||||||
坂本村 | 明治8年 白鳥村に合併 | |||||||
堀野村 | 堀野村 | |||||||
安比村 | 安比村 | 御返地村 | ||||||
沢口村 | 明治初年 安比村に合併 | |||||||
大簗村 | ||||||||
似鳥村 | 似鳥村 | |||||||
福田村 | 福田村 | |||||||
足沢村 | 明治初年頃 上斗米村に合併 |
上斗米村 | ||||||
上斗米村 | 斗米村 | |||||||
本田村 | 明治初年 上斗米村に合併 | |||||||
田中館村 | ||||||||
根森村 | 明治7年~明治9年頃 上斗米村に合併 | |||||||
米沢村 | 米沢村 | |||||||
外山村 | 明治初年頃 米沢村に合併 | |||||||
下斗米村 | 一部 | 下斗米村 | ||||||
一部 | 金田一村 | 金田一村 | ||||||
金田一村 | 金田一村 | |||||||
釜沢村 | 釜沢村 | |||||||
野々上村 | 野々上村 | |||||||
海上村 | 明治8年 野々上村に合併 | |||||||
浄法寺村 | 浄法寺村 | 浄法寺村 | 昭和15年12月25日 町制 浄法寺町 |
浄法寺町 | 浄法寺町 | |||
杉沢村 | 明治8年 浄法寺村に合併 | |||||||
大田村 | ||||||||
里川目村 | ||||||||
江牛村 | ||||||||
漆沢村 | 漆沢村 | |||||||
川又村 | 明治8年 漆沢村に合併 | |||||||
岩淵村 | ||||||||
松岡村 | ||||||||
大清水村 | 大清水村 | |||||||
大森村 | 明治8年 大清水村に合併 | |||||||
御山村 | 御山村 | |||||||
吉田村 | 明治8年 御山村に合併 | |||||||
長流部村 | ||||||||
長渡路村 | ||||||||
駒ヶ嶺村 | 駒ヶ嶺村 | |||||||
高善寺村 | 高善寺村 | 一戸町 | 昭和32年11月1日 一戸町 |
一戸町 | 一戸町 | 一戸町 | ||
一戸村 | 一部[4]を除く | 一戸村 | ||||||
一部[4] | 浪打村 | |||||||
岩館村 | 岩館村 | |||||||
鳥越村 | 鳥越村 | |||||||
楢山村 | 楢山村 | |||||||
根反村 | 根反村 | |||||||
姉帯村 | 姉帯村 | 姉帯村 | ||||||
面岸村 | 面岸村 | |||||||
小鳥谷村 | 小鳥谷村 | 小鳥谷村 | ||||||
宇別村 | 宇別村 | |||||||
小繋村 | 小繋村 | |||||||
中山村 | 中山村 | |||||||
火行村 | 明治初年 中山村に合併 | |||||||
摺糠村 | 明治6年 中山村に合併 | |||||||
馬羽松村 | ||||||||
平糠村 | 平糠村 | |||||||
出ル町村 | 出ル町村 | 鳥海村 | ||||||
泉沢村 | 明治初年頃 出ル町村に合併 | |||||||
岩清水村 | 明治初年 出ル町村に合併 | |||||||
小友村 | 小友村 | |||||||
西法寺村 | 西法寺村 | |||||||
月館村 | 月館村 | |||||||
中里村 | 中里村 | |||||||
女鹿村 | 女鹿村 | |||||||
荒屋村 | 荒屋村 | 荒沢村 | 昭和31年9月30日 安代町 |
安代町 | 平成14年4月1日 所属変更 岩手郡安代町 |
平成17年9月1日 八幡平市 |
八幡平市 | |
目名市村 | 明治8年 荒屋村に合併 | |||||||
滝又村 | ||||||||
曲田村 | ||||||||
浅沢村 | 浅沢村 | |||||||
五日市村 | 明治8年 浅沢村に合併 | |||||||
岩屋村 | ||||||||
田山村 | 田山村 | 田山村 | ||||||
田野村 | 田野村 | 田部村 | 昭和30年7月15日 岩手郡葛巻町 |
岩手郡葛巻町 | 岩手郡葛巻町 | 岩手郡 葛巻町 | ||
冬部村 | 冬部村 |
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 3 岩手県、角川書店、1985年2月7日。ISBN 4040010302。
- 旧高旧領取調帳データベース
先代 糠部郡 |
行政区の変遷 1634年 - |
次代 (現存) |