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山内雅人

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
山内幹雄から転送)

やまのうち まさと
山内 雅人
プロフィール
本名 山内 幹雄(やまうち みきお)[1][2][3]
愛称 ミッキー[4]
性別 男性
出身地 日本の旗 日本東京府(現東京都[5]
死没地 日本の旗 日本東京都目黒区[2]
生年月日 (1929-04-03) 1929年4月3日
没年月日 (2003-04-07) 2003年4月7日(74歳没)
職業 声優俳優
配偶者 あり[1]
公称サイズ(時期不明)[5]
身長 / 体重 161 cm / 56 kg
活動
活動期間 1951年 - 2003年
デビュー作 霧ノ小次郎(『笛吹童子』)[1]
声優テンプレート | プロジェクト | カテゴリ

山内 雅人(やまのうち まさと、1929年4月3日[4][6] - 2003年4月7日[2][3][7])は、日本声優俳優東京府(現東京都)出身[5]。別芸名に、山ノ内雅人[6]山内幹也がある。

来歴

旧制芝中学(現芝中学校・高等学校)を経て[8]1950年早稲田大学[5]法学部を卒業。大学在学中、劇団自由舞台を創設[9][10]鎌倉アカデミア演劇科修了[6]1949年NHK東京放送劇団へ4期生として入団[4][2][11]。同期に黒沢良川久保潔らがいる。

ラジオドラマ笛吹童子』の霧ノ小次郎役でデビュー[1]。以降は声優として活動。1959年4月、文化放送の『役の行者』に加藤道子とともに出演[11]。東京放送劇団員がNHK以外の番組に出演した最初の例となる[11]。海外ドラマ『マッコレー隊長』以降は[12]洋画吹き替えにも多く出演、モンゴメリー・クリフトタイロン・パワーなどの二枚目俳優を担当した。ラジオ『楽天くらぶ』の司会やテレビ『私だけが知っている』のナレーターとしても活躍し、出演本数は2万本以上とも言われる[2]

美しい話し言葉の普及と朗読に力を入れ、朗読会や朗読教室を主宰。1974年には国語学者の金田一春彦と共にNHK文化基金を元に、江戸と東京の言葉を聴衆する放送表現教育センターを設立[2][13]。同センターは、日本初の朗読の専門学校で[14]やがてナレーターや声優の養成所となり、山内は代表を務めて後進の指導にあたり、ドラマチックリーディングという読み聞かせ方法を提唱していた[13][15]

NHK東京放送劇団と並行してプロダクションTHGに所属し[16]1977年にNHK東京放送劇団を退団した後は、Kプロダクション[17]を経て、フリーで活動。

2003年4月7日東京都目黒区肺癌のため死去。満74歳没(享年75)[2]

人物

声種ハイバリトン[4][17]。NHKではNHK放送業務局長賞を受賞している。

洋画の吹き替えで印象に残った担当作品に、『長い灰色の線』『剃刀の刃』『ニュールンベルグ裁判』を挙げている[12]

ドラマ『ドクター・キルデア』では、日本語版制作を行なっていた太平洋テレビの「お偉いさん」が銀座ホステスたちに「良い声の役者は誰?」と聞いたところ皆が「山内雅人」と答えたため、その人物から指名されて主役のリチャード・チェンバレンを吹き替えることになったという[12]

山内は人生の恩師として小学校時代に4年間担任をしていた松尾弥太郎(全国学校図書館協議会創設者)の存在を挙げている[9][10]。松尾の朗読に感銘を受けて自身も朗読に精を出し学芸会では主役を貰った[10]。母方は医者の多い家系であったため、両親は慶應義塾普通部に進学させ、慶應義塾大学に進ませることを望んでいたが、松尾の説得により彼の母校である芝中学に進学することが出来たとされ、役者への道へと進んだ[10]

後任

山内の死後、持ち役を引き継いだのは以下の通り。

出演

テレビドラマ

吹き替え

俳優

モンゴメリー・クリフト
タイロン・パワー
ジャン・マレー

映画

海外ドラマ

海外アニメ

テレビアニメ

1966年
1971年
1973年
1977年
1978年
1979年
1981年
1983年
1985年
1986年
1989年
1990年
1995年
1996年
1997年
1998年

劇場アニメ

1963年
1966年
1967年
  • サイボーグ009 怪獣戦争(ブラックゴースト / ブラックゴーストの首領[28]
1972年
1979年
1980年
1981年
1983年
1984年
  • 未来少年コナン 巨大機ギガントの復活(おじい[32]
1986年
1992年
1995年
1998年
1999年

OVA

ゲーム

ドラマCD

特撮

人形劇

ラジオドラマ

  • 天の川(1952年、NHK) - 店員[33]

ラジオパーソナリティ

脚注

  1. ^ a b c d <訃報>山内雅人さん74歳=声優草分け、俳優」『Yahoo!ニュース』Yahoo Japan(毎日新聞)、2003年4月8日。オリジナルの2003年4月21日時点におけるアーカイブ。2020年2月6日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g 山内雅人氏死去 声優」『47NEWS』(共同通信社)2003年4月8日。オリジナルの2014年2月18日時点におけるアーカイブ。2020年2月6日閲覧。
  3. ^ a b 山内 雅人とはhttps://kotobank.jp/word/%E5%B1%B1%E5%86%85%2520%E9%9B%85%E4%BA%BA-1674543コトバンクより2022年1月10日閲覧 
  4. ^ a b c d 『アニメーション大百科』東京三世社、1981年、234頁。 
  5. ^ a b c d 『日本タレント名鑑(1984年版)』VIPタイムズ社、1983年、234頁。 
  6. ^ a b c 『タレント名鑑NO1改訂版』芸能春秋社、1963年、91頁。 
  7. ^ 山内 雅人」『Excite News』(エキサイト株式会社)。2023年11月5日閲覧。
  8. ^ 猪熊建夫「名門高校の校風と人脈226、芝高校(私立・東京都港区)」『週刊エコノミスト 2017年01月31日号』2017年、45頁。 
  9. ^ a b 東京都立教育研究所(編)「この人に聞く」『教育じほう』3月号、東京都新教育研究会]、1995年、15頁。 
  10. ^ a b c d 「私の「恩人」」『浄土』9月号、法然上人鑽仰会]、1972年9月、15 - 18頁。 
  11. ^ a b c 『芸能』8月号、芸能発行所、1959年、75 - 77頁。 
  12. ^ a b c スクリーン 1980年8月号』、近代映画社、1980年、[要ページ番号] 
  13. ^ a b 放送表現教育センター/Dramatic Reading | 会社概要・歩み - ウェイバックマシン(2011年1月22日アーカイブ分)
  14. ^ 目白大学/平成22年度目白大学子ども学科秋季公開講座「明日から使える保育実技講習会」 - ウェイバックマシン(2010年11月25日アーカイブ分)
  15. ^ サービスのカテゴリー ひの社会教育センター・生涯学習教室(成人クラス) - ウェイバックマシン(2014年2月28日アーカイブ分)
  16. ^ 出演者名簿』《昭和49年度版》著作権情報センター、1973年、448頁。 
  17. ^ a b 『声優の世界-アニメーションから外国映画まで』朝日ソノラマファンタスティックコレクション別冊〉、1979年10月30日、108頁。 
  18. ^ “ウォール街[吹]機内上映版”. (2022年11月25日). https://www.star-ch.jp/channel/detail.php?movie_id=31759 2022年11月25日閲覧。 
  19. ^ 夜の訪問者[吹]水曜ロードショー版”. スターチャンネル. 2023年7月10日閲覧。
  20. ^ 決断”. メディア芸術データベース. 文化庁. 2022年10月29日閲覧。
  21. ^ 新造人間キャシャーン”. メディア芸術データベース. 文化庁. 2022年10月29日閲覧。
  22. ^ あらいぐまラスカル”. 日本アニメーション. 2016年6月10日閲覧。
  23. ^ 未来少年コナン”. 日本アニメーション. 2016年6月3日閲覧。
  24. ^ CHARACTER”. アニメ 無敵鋼人ダイターン3 公式サイト. サンライズ. 2022年11月14日閲覧。
  25. ^ スタッフ&キャスト”. 太陽の牙ダグラム公式サイト. サンライズ. 2016年6月7日閲覧。
  26. ^ 作品紹介”. 天空のエスカフローネ. サンライズ. 2017年3月9日閲覧。
  27. ^ サイボーグ009|キャラクター/キャスト”. 東映アニメーション. 2023年1月13日閲覧。
  28. ^ サイボーグ009 怪獣戦争|キャラクター/キャスト”. 東映アニメーション. 2023年1月13日閲覧。
  29. ^ 魔犬ライナー0011変身せよ!|キャラクター/キャスト”. 東映アニメーション. 2024年2月24日閲覧。
  30. ^ 未来少年コナン (劇場版)”. 日本アニメーション. 2016年6月3日閲覧。
  31. ^ 世界名作童話 森は生きている”. メディア芸術データベース. 文化庁. 2022年10月29日閲覧。
  32. ^ 未来少年コナン 巨大機ギガントの復活”. 日本アニメーション. 2016年6月3日閲覧。
  33. ^ 伊馬春部「天の川」『天の川』宝文館、1955年、136頁。 

外部リンク