警部マクロード
警部マクロード | |
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ジャンル | 警察ドラマ |
原案 | ハーマン・ミラー |
出演者 |
デニス・ウィーバー J・D・キャノン テリー・カーター ケン・リンチ |
作曲 |
デヴィッド・シャイア スチュ・フィリップス フランク・デ・ヴォル |
国・地域 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
シーズン数 | 7 |
話数 | 46 (+1 TV movie)(各話リスト) |
各話の長さ |
120分(20本) 90分(19本) 60分(6本) |
製作 | |
製作総指揮 |
グレン・A・ラーソン レスリー・スティーヴンス |
撮影監督 |
ジョン・M・スティーヴンス ベン・コールマン ソル・ネグリン |
配給 | ユニバーサル・テレビジョン |
放送 | |
放送チャンネル | NBC |
放送期間 | 1970年9月16日 - 1977年4月17日 |
『警部マクロード』(けいぶマクロード、英:McCloud)は、1970年から1977年までアメリカNBCで放送されたテレビドラマ。120分枠のパイロット版1話と、「60分枠版」6話、「90、120分枠版」39話が制作された。
日本では、60分枠版が1974年にテレビ朝日(当時はNETテレビ)から「マクロード警部」のタイトルで、90、120分枠版が1975年から1977年にかけてNHK総合テレビから「警部マクロード」のタイトルで放送された。
なお、McCloudの本来の読み方は「マクラウド」により近い。
概要
[編集]本シリーズは、デニス・ウィーバー演ずるニューメキシコ州タオスの保安官補サム・マクロードの活躍を描く(邦題では「警部」。)。マクロードは、ニューヨーク市警に研修に来ており、カウボーイハットとシープスキンのジャケット姿で、大騒動を引き起こしながらも事件を解決していく。上司のクリフォードは、そんなマクロードの力量は認めながらも、破天荒な行動に振り回されるのが常だった。
第1作は、1970年の120分枠テレビ映画(パイロット版)「マクロード警部~ミス・アメリカ殺人事件」( "Portrait of a Dead Girl" または "Who Killed Miss U.S.A?" )で、ニューヨークに護送中の証人に逃げられたマクロードが、殺人事件に巻き込まれる物語。脚本は「刑事コロンボ」のクリエーターであるリチャード・レヴィンスンとウィリアム・リンクが書いており、ミステリー色の濃い内容になっていた。作品自体高い評価を受けてプライムタイム・エミー賞 作品賞 (ミニシリーズ部門)にノミネートされた。日本では、1973年12月15日にテレビ朝日系「土曜映画劇場」で放映されている。
パイロット版が好評だったため、同年に60分のドラマ枠「フォー・イン・ワン」( "Four in One" )でのレギュラー放送が開始。「フォー・イン・ワン」は、週替わりで四つのドラマ・シリーズを放送する番組で、他の三つは「サンフランシスコ大空港」、「四次元への招待」、「ドクター・ホイットマン」であった。日本では、この60分版は「マクロード警部」のタイトルで、他の三番組とともにテレビ朝日で放送されている(ただし、週替わりではなく別番組として放映)。
この「フォー・イン・ワン」の枠は、翌1971年から90分枠(1972年からは120分枠)に拡大して「NBCミステリー・ムービー」("NBC Mystery Movie" )となり、「警部マクロード」と「刑事コロンボ」、「署長マクミラン」、「Hec Ramsey」[1](この4作品目がなかなか定着せず、「Amy Prentiss」[2]、「マッコイと野郎ども」[3]「Dr.刑事クインシー」、「Lanigan's Rabbi」 [4]と替わる。)が週替わりで放送されるようになった。日本では、この拡大版「警部マクロード」と他の番組は、NHKから放送されている(やはり週替わりではなく、それぞれがまとめて連続放送された)。
日本語版の吹き替えは、テレビ朝日とNHKでマクロード役の声優が異なっており、テレビ朝日版は羽佐間道夫、NHK版は宍戸錠。
シリーズのヒットにより、研修に来たはずのマクロードは、足かけ7年もニューヨークに滞在することとなった。放送終了後も人気は衰えず、1989年には続編のスペシャル版「帰ってきた警部マクロード」( "The Return of Sam McCloud" )が制作・放映された。
レギュラー
[編集]- サム・マクロード - ニューメキシコ州タオス警察のマーシャル(副保安官)。父は州都アルバカーキで検事をしていた(「シドニーの鮫」にそのエピソードが出てくる)。デニス・ウィーバーは第1作放映時46歳だったが、設定は30代くらいか。独身で、酒を飲まない。クリス・コフリンが恋人だが、その時々のゲスト女優と恋におちてしまうことがある。
- ピーター・B・クリフォード - ニューヨーク市警察刑事部長。第二次大戦では戦闘機に乗っていた。妻も何度か登場。
- ジョー・ブロードハースト - 黒人警官。妻がいる。
- シムズ - 60歳くらいの警官。
- フィリス - 女性警官。
- クリス・コフリン - ニューヨーク市警察本部長の姪でジャーナリスト。マクロードの恋人。
キャスト
[編集]レギュラー(テレビ朝日版/NHK総合テレビジョン版)
- サム・マクロード:デニス・ウィーバー(声:羽佐間道夫/宍戸錠)
- ピーター・B・クリフォード:J・D・キャノン(声:家弓家正/加藤武)
- ジョー・ブロードハースト刑事:テリー・カーター(声:田中信夫/橋本功)
- クリス・コフリン:ダイアナ・マルドア(声:藤波京子/伊藤幸子)
- グローバー:ケン・リンチ(声:富田耕生)
- フィリス・ノートン巡査:テリー・ガー(声:小谷野美智子)
スタッフ
[編集]- 企画:ハーマン・ミラー
- 制作総指揮:レスリー・スティーブンス/グレン・A・ラーソン
作品一覧
[編集]初期作品 日付は日本放送日
単発および民放
[編集]- ミス・アメリカ殺人事件 Who Killed Miss U.S.A.? 1973/12/15.テレビ朝日[5]「土曜映画劇場」 : 120分枠のパイロット版。
- 冷たい街の殺し屋 Who Says You Can't Make Friends in New York City 1974 : 60分枠シリーズ第1作。「マクロード警部」のタイトル。吹き替えは羽佐間道夫[6]。
第1シーズン
[編集]- 裏町の怪盗 The Million Doller Round Up 1975/1/4
- ニューヨークのわな Top of the World, Ma! 1/11
- ニューメキシコの顔 The New Mexican Connection 1/18
- コロラド大追跡 The Colorado Cattle Caper 1/25 - 歌手ジョン・デンバーがゲスト。
- はだしのスチュワーデス The Barefoot Stewardess Caper 2/1 - ブリット・エクランドがゲスト。
- 潜入捜査 The Park Avenue Rustlers 2/8
- セントラルパークの対決 Showdown at the End of the World 2/15
- 赤い死のマーク The Solid Gold Swingers 2/22(二見書房『警部マクロード3/消えた死体』)
- ハワイ出張始末記 A Cowboy in Paradise 3/1
- もう一人の演奏者 Fifth Man in a String Quartet 3/8 (ウィーバーの息子リックが出演) - ジョセフ・ワイズマンがゲスト。
- うわさの四人組 Butch Cassidy Rides Again 3/29 (二見書房『警部マクロード1/殺し』)
- マンハッタン・ギャング The Gang That Stole Manhattan 4/5
- カギを握る女 The Barefoot Girls of Bleecker Street 4/19
- 顔のない肖像 Somebody's Out to Get Jennie 4/26 …全体に哀愁を帯びた異色作。
- 人質交換 A Little Plot Tranquil Valley 5/3
- 不吉な当たり番号 5月10日 Shivaree on Delancy Street ダニー・トーマス
- 組織壊滅作戦 5月17日 The Concrete Jungle Caper ジョセフ・キャンパネラ、 テリー・ガー
- 騎馬警官隊大奮戦 6月14日 The 42nd Street Cavalry マーク・リッチマン
- メキシコ一匹狼 6月28日 Lady on the Run マリエット・ハートリー
- ブロードウェイへお悔やみを Give My Regrets to Broadway 7/5 …ウィーバーの歌声が話題となった。
- 牡羊座の入れ墨 Encounter with Aries 7/12
- ねらわれた男 7月19日 The Dispoal Man ディーン・ハーグローブ
- 市警本部最悪の日 7月26日 This Must Be Alamo
- 死を呼ぶカウボーイハット 8月9日 The Nan with the Golden Hat
- 市警本部大混乱 8月10日 テリ・ガー Return to the Alamo
- 空中追跡SOS! 8月26日 パット・ヒングル Sharks!
第2シーズン
[編集]- 1976年9月18日「帰ってきたマクロード」Three Guns for New York
- 9月25日「ホテル強盗四人組」 Showdown at Times Square
- 10月02日「ニューヨークの海賊」Park Avenue Pirates ジェシカ・ウォルター - バルビ・ベントンがゲスト。
- 10月09日「市警本部大攻防戦」 The Day New York Turned Blue
- 10月30日「シドニーの鮫」Night of the Shark ロイド・ボクナー
- 11月06日「連続放火」Fire! ダイアナ・マルドー
第3シーズン
[編集]- 1977年5月21日「疾走!トラック大部隊」 Bonnie and McCloud
- 5月28日「クリスマスイブ大混乱」'Twas the Fight Before Christmas...
- 6月04日「総動員!ニューヨークタクシー」The Great Taxicab Stampede - ジョージ・ハミルトンがゲスト。
- 6月11日「ロンドンの泥棒貴族」London Bridges - ジャック・キャシディがゲスト。
- 7月16日「ニューヨークのドラキュラ」Mcloud Meets Dracula
- 7月23日「砂漠の陰謀」 Our Man in the Harem
- 7月30日「モスクワ公演始末記」The Moscow Connection ホイト・アクストン
書籍
[編集]- 『警部マクロード1/殺し』:デイヴィッド・ウィルソン著、井上一夫 訳
- 『警部マクロード2/ニュー・メキシコの顔』:デイヴィッド・ウィルソン著、井上一夫 訳
- 『警部マクロード3/消えた死体』:デイヴィッド・ウィルソン著、井上一夫 訳
- 『警部マクロード4/裏町の怪盗』:ダグラス・ヘイズ著、井上一夫 訳
- 『警部マクロード5/コロラド大追跡』:マイケル・グリースン著、井上一夫 訳
以上、二見書房(サラ・ブックス)刊。絶版。
以下は予告のみで刊行されなかった。
- 『警部マクロード6/殺し屋稼業』:井上一夫 訳
- 『警部マクロード7/ニューヨークのわな』:井上一夫 訳
- 『警部マクロード8/はだしのスチュワーデス』:井上一夫 訳