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大相撲令和3年11月場所

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
大相撲令和3年11月場所
基本情報
会場 福岡国際センター
番付発表 2021年11月1日
開催期間 2021年11月14日 - 11月28日(15日間)
各段優勝・三賞
幕内最高優勝 照ノ富士春雄(15戦全勝)
十両優勝 一山本大生(13勝2敗)
幕下優勝 竜電剛至(7戦全勝)
三段目優勝 金峰山晴樹(7戦全勝)
序二段優勝 優力勝一生(7戦全勝)
序ノ口優勝 井上知洋(7戦全勝)
殊勲賞 該当者なし
敢闘賞 隆の勝伸明(2回目)
阿炎政虎(3回目)
技能賞 宇良和輝(初受賞)
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大相撲令和3年11月場所(おおずもうれいわさんねん11がつばしょ)は、2021年(令和3年)11月14日から11月28日までの15日間、福岡県福岡市博多区福岡国際センターで開催されていた大相撲本場所である[1]

概要

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行に伴い、先場所の9月場所に続いて、人数制限をかけての開催となった。令和元年11月場所以来2年ぶりに福岡で開催された。また、第69代横綱白鵬の引退後、初めての本場所となった。

11月場所に関する時系列
  • 10月14日 - 日本相撲協会芝田山広報部長は、場所に向けて全協会員が受ける予定の新型コロナウイルスPCR検査について、28日の1度に変更すると明らかにした。当初は24日と11月4日の2度実施するとしていた。変更の理由について、仮に10月28日の検査で陽性判定を受けても、場所初日までに治療期間が取れることを挙げた[2]
  • 11月1日 - 番付発表
  • 11月14日 - 西前頭13枚目・栃ノ心の休場発表。
  • 11月15日 - 西十両12枚目・北青鵬の休場発表。
  • 11月17日 - 西前頭13枚目・栃ノ心の出場発表。
  • 11月23日 - 相撲協会の芝田山広報部長は、体調管理、感染拡大防止、行動記録の作成などを条件に、場所13日目以降力士ら協会員の外出を緩和することを発表した[3]
  • 11月28日 - 2021年1月場所千秋楽以来となる「満員御礼」[4]

番付・星取表

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幕内

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東方 番付 西方
備考 成績 力士名 力士名 成績 備考
幕内最高優勝 15戦全勝 照ノ富士 横綱
9勝6敗 正代 大関 貴景勝 12勝3敗
11勝4敗 御嶽海 関脇 明生 7勝8敗
5勝10敗 逸ノ城 小結 霧馬山 6勝9敗 新小結
8勝7敗 大栄翔 前頭1 若隆景 8勝7敗
5勝10敗 阿武咲 前頭2 隆の勝 11勝4敗 敢闘賞
7勝8敗 隠岐の海 前頭3 妙義龍 2勝13敗
5勝10敗 宝富士 前頭4 遠藤 8勝7敗
6勝9敗 髙安 前頭5 豊昇龍 7勝8敗
5勝10敗 志摩ノ海 前頭6 玉鷲 9勝6敗
技能賞 10勝5敗 宇良 前頭7 千代翔馬 8勝7敗
3勝12敗 琴恵光 前頭8 翔猿 7勝8敗
4勝11敗 碧山 前頭9 英乃海 8勝7敗
6勝9敗 千代大龍 前頭10 朝乃山 全休[注 1]
6勝9敗 琴ノ若 前頭11 照強 7勝8敗
7勝8敗 石浦 前頭12 北勝富士 11勝4敗
7勝8敗 豊山 前頭13 栃ノ心 6勝6敗3休
5勝10敗 前頭14 千代の国 9勝6敗
8勝7敗 千代丸 前頭15 阿炎 12勝3敗 再入幕
敢闘賞
再入幕 9勝6敗 天空海 前頭16 佐田の海 9勝6敗 再入幕
7勝8敗 魁聖 前頭17 松鳳山 4勝11敗 再入幕

十両

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東方 番付 西方
備考 成績 力士名 力士名 成績 備考
9勝6敗 剣翔 十両1 若元春 11勝4敗
6勝9敗 大奄美 十両2 魁勝 5勝10敗
5勝10敗 大翔丸 十両3 武将山 8勝7敗
5勝10敗 錦富士 十両4 一山本 13勝2敗
4勝11敗 千代ノ皇 十両5 錦木 8勝7敗
8勝7敗 琴勝峰 十両6 德勝龍 6勝9敗
11勝4敗 王鵬 十両7 大翔鵬 7勝8敗
7勝8敗 翠富士 十両8 美ノ海 7勝8敗
8勝7敗 水戸龍 十両9 旭大星 2勝13敗
5勝10敗 矢後 十両10 東龍 9勝6敗
8勝7敗 炎鵬 十両11 白鷹山 8勝7敗
9勝6敗 東白龍 十両12 北青鵬 0勝2敗13休
新十両 10勝5敗 朝乃若 十両13 平戸海 7勝7敗1休 新十両
6勝9敗 旭秀鵬 十両14 荒篤山 11勝4敗 再十両

赤文字は優勝力士の成績。

優勝争い

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横綱・照ノ富士と大関・貴景勝が初日から8連勝で中日勝ち越し。それを一敗で関脇・御嶽海と再入幕の阿炎が追う展開となった。

10日目に貴景勝が明生に、御嶽海が宝富士に敗れ、後退。照ノ富士、阿炎はその後も連勝を続けた。

13日目に貴景勝、阿炎の1敗同士の対戦が組まれ、押し出しで阿炎が勝利。一方、照ノ富士は御嶽海を寄り切りで破り、全勝をキープした。

13日目終了時点で全勝・照ノ富士、1敗・阿炎、2敗・貴景勝となった。

14日目には、照ノ富士と阿炎の対戦が組まれ、阿炎が土俵際まで照ノ富士を追い込むも、最後は押し倒しで敗れ、千秋楽を待たずして照ノ富士の優勝が決まった。

千秋楽では、照ノ富士が貴景勝を破り、自身初の全勝優勝を果たした。

備考

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・照ノ富士は新横綱から2場所連続の優勝となった。これは大鵬が達成して以来のことである。

・秋場所時点で年間最多勝を受賞確定させた照ノ富士は、この場所の全勝でその記録を77勝まで伸ばした。年間最多勝が70勝を超えるのは、2014年以来のことである。

三賞は、敢闘賞に優勝争いを盛り上げた阿炎。千秋楽の勝利を条件に隆の勝が選ばれた。隆の勝は千秋楽に阿炎を破り、11勝4敗となり、敢闘賞を受賞した。

 技能賞は10勝5敗の成績と、肩透かし足取り等、多彩な技で場所を盛り上げた宇良が自身初の三賞を受賞した。

 殊勲賞は該当者なしとなった。

十両は、王鵬が初日から9連勝するも、その後、4連敗し失速。中日までに2敗をしていた一山本が9日目以降に連勝を続け、千秋楽、3敗で追う荒篤山が敗れたことにより、自身の取り組み前に十両優勝が決定した。一山本はその後の取り組みにも勝利し、13勝2敗となった。

脚注

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注釈

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  1. ^ 新型コロナウイルス感染予防の協会ガイドライン違反のため出場停止処分

出典

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  1. ^ [1]
  2. ^ 相撲協会、九州場所に向けたPCR検査を2回→1回に変更 日刊スポーツ 2021年10月15日8時1分 (2021年10月20日閲覧)
  3. ^ 日本相撲協会が条件付きで場所中の会食OKに 13日目以降、力士らの外出禁止措置を緩和 デイリースポーツ 2021.11.23 (2021年11月24日閲覧)
  4. ^ 九州場所千秋楽で「満員御礼」、昨年初場所以来、約3700人の観客集まる 日刊スポーツ 2021年11月28日20時13分 (2021年11月28日閲覧)