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利用者:Nananowari 14285/sandbox

基本事項

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ICプレーヤーは年度により細かな形状や操作方法の変化があるものの、各部名称や機能は導入初年度より踏襲され続けている。なお、後述するように各種ボタンは2006年度を除き、長押しにより動作する設計となっている。

機器表側
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  • 電源ボタン - ICプレーヤーを起動する緑色のボタン。
  • 電源ランプ - 電源投入状態を示すパイロットランプ。電源ボタンを押すことで点灯(電源オン)し、問題音声再生終了後に自動的で消灯(電源オフ)する。
  • 確認ボタン - 音量調節用の確認音声を再生する黄色のボタン。
  • 再生ボタン - 問題音声を再生する赤色のボタン。
  • 作動中ランプ - 確認音声・問題音声の再生時に点灯するランプ。
  • 音量つまみ - ICプレーヤーの音量を調節するつまみ。
付属品
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音声メモリー
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音声情報が格納されたカードで読み取り専用カードとなっており、新たに情報を書き込むことはできない。また、メモリーの中に入っている試験用の音声も、試験用のICプレーヤーでしか再生できないような仕組みとなっている。これは、試験音声の改竄を防ぐためであると考えられる。メモリーにはQRコードではなくData Matrixコードという二次元コードが付けられている。2006年度から2009年度まではメモリースティック、2010年度以降はSDカードが媒体として採用されている[1]

第5回からの変更点

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第5回(2025年度)から以下のように変更される[2]

得点調整の条件

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得点調整の条件を対象となった各科目グループ内の特典に関して、次のいずれかが生じ、これが試験問題の難易差に基づくものと認められる場合に得点調整がされる。なお、原則として受験者数が1万人未満の科目は得点調整の対象外となる。

  • 20 点以上の平均点差が生じた場合 (第4回までと同様の条件)
  • 15 点以上の平均点差が生じ、かつ段階表示の区分点差が20 点以上生じた場合(第5回から追加された条件)

区分点差とは各科目の成績の段階表示の境目にあたる上から4%、11%、23%、40%、60%、77%、89%、96%の分位点(得点)の差を指す[2]

得点調整方法

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得点調整の方法は従来と概ね同様に実施され、分位点縮小法により得点調整対象の科目のうち、最も平均点の高い科目と低い科目の得点の累積分布を比較し、区分点が低い方の科目の得点に加算される。なお、調整後も区分点差の最も大きい部分が15点となるように調整される。

得点調整対象の教科・科目

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第5回(2025年度)共通テストの得点調整の対象となる科目グループは以下の通り[2]

  1. 地理歴史における新課程の「歴史総合,世界史探究」、「歴史総合,日本史探究」、「地理総合,地理探究」、旧課程の「旧世界史B」、「旧日本史B」、「旧地理B」
  2. 公民における新課程の「公共,倫理」、「公共,政治・経済」旧課程の「現代社会」、「旧倫理」、「旧政治・経済」、「旧倫理,旧政治・経済」
  3. 数学(1)の「数学Ⅰ,数学A」と「旧数学Ⅰ・旧数学A」
  4. 数学(2)の「数学II数学B数学C」と「旧数学Ⅱ・旧数学B」
  5. 理科における「物理」、「科学」、「生物」、「地学」
  6. 情報の「情報Ⅰ」と「旧情報」

なお、情報の「情報Ⅰ」と「旧情報」はいずれかの受験者数が1万人未満であっても得点調整の対象とするとしている[2]

日程・出題教科・科目

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大学により、最終判定における共通テストの利用法は異なるが、大きくいくつかの系統にまとめることができる。

共通テスト単独判定型
共通テストの結果のみで合否を判定するタイプ。私立大学で一般入試(大学独自の問題による入試)と並行して行われる場合が多い。一般入試に比べて募集枠が小さいため合格難易度は高め。
国立大学の後期試験でも、共通テストだけで合否を決めている例もあるが、その分ボーダーラインは前期試験より高くなる傾向がある。
共通テスト+二次試験型
共通テストの結果と二次試験(大学によっては、小論文・面接等も課される)の結果を合計して合否を判定する方式。多くの国公立大学で主流となっている。
このような大学の大半は事前に定められた共通テストの点数や定員のある倍数をかけた人数による第一段階選抜(いわゆる「足切り」)が行われる場合がある。
共通テスト併用型
共通テストの結果と学校独自の試験の結果を合計して合否を判定するタイプ。私立大学で採用される。大学によっては一般入試と同一問題を使用することもある。
共通テスト(傾斜配点)+二次試験型
共通テストのうち、一部の科目のみを点数として採用して、かつ各教科の本来の点を75 - 25%程度に圧縮し、そこに二次試験の結果を合計して合否を判定する。
東京外国語大学や芸術系・体育系の学科で採用されることが多い。
共通テスト独立利用型
共通テストの結果を第一段階選抜にのみ利用し、最終的な合否の判定は二次試験の結果のみで行うタイプ。
東京工業大学がこの入試制度を採用している。

大学入試に関する詳しい情報については大学受験を参照。

受験会場の指定

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共通テスト受験者が受験する試験会場は試験地区区分に基づいて、卒業見込者は在学している学校から近い会場[注 1]、その他の受験者は志願票に書かれた住所から近い会場が選ばれ、志願者自身が変更することはできない。なお、志願者の地理的な分布や、受験会場の収容人数、トイレの個数など様々な条件が考慮されるため、必ずしも最も近い会場になるとは限らない[注 2]

試験地区区分

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試験会場設定の基準となる試験地区区分は大学入学共通テスト受験案内の「試験地区区分表(試験地区名)」により定められ、この区割りは原則として都道府県を単位とするが、以下の例外が存在する。

北海道

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北海道は総合振興局・振興局を基準に以下の9つの地区に区分される。なお、試験地区名としては「北海道」が前置される。

沖縄県

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沖縄県は以下の3つの地区に区分される。

試験地区名 該当地域
沖縄県那覇地区 那覇市うるま市宜野湾市浦添市名護市糸満市沖縄市豊見城市南城市国頭郡中頭郡島尻郡、鹿児島県の一部地域(後述)
沖縄県宮古地区 宮古島市宮古郡多良間村
沖縄県石垣地区 石垣市八重山郡

その他例外となる地域

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上記に加え、県境に近い以下の地域は所属する県の会場ではなく、隣接する都県の試験地区に区分される。

該当地域 行政上区分 試験地区区分
久慈市九戸郡洋野町野田村 岩手県 青森県
足利市の一部(卒業者等)、佐野市の一部(卒業者等) 栃木県 群馬県
草加市蕨市川口市の一部(卒業者等) 埼玉県 東京都
川崎市横浜市鶴見区青葉区都筑区 神奈川県 東京都
美方郡新温泉町 兵庫県 鳥取県
鹿足郡 島根県 山口県
大島郡与論町 鹿児島県 沖縄県那覇地区

本試験までの流れ

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「受験案内」の入手:9月上旬 - 10月上旬
大学入試センターは9月上旬以降に出願書類一式が封入された「受験案内」を個人や学校(予備校を含む)単位で配布している。志願者は期間内に通学している高校や予備校経由[注 3]、もしくは志願者個人が大学入学共通テストを利用する大学の入試担当窓口で受け取るか、テレメールによる資料請求で入手する[3]

検定料の払込:9月上旬 - 10月上旬

受験案内に添付された払込書を使用して、金融機関の窓口で払い込む。令和7年度入試時点の検定料は、受験する科目が2教科以下の場合は12,000円、3教科以上受験する場合は18,000円となり、成績開示を希する場合は手数料として左記の金額に800円を加えた額となる[3]
出願:9月下旬 - 10月上旬
志願票に必要事項を記入し、検定料払込の際に窓口で受け取る「検定料受付証明書」を貼付して、大学入試センターに送付する。ただし卒業見込者は学校単位で送付する[4]
登録内容の確認:10月下旬 - 11月上旬
大学入試センターより志願票内容を確認する「大学入試センター確認はがき(出願受理通知)」が志願者宛に届く。ただし卒業見込者には学校単位で届く[4]
受験票等の送付:12月中旬
登録された内容を基に受験票等が送付される[4]。ただし卒業見込者には学校単位で届く。受験票には各大学別の試験に必要な成績請求票、写真票が付属している。写真票は試験当日に回収され、本人照合に使用される。
本試験受験:1月13日以降の最初の土曜日とその翌日の日曜日
受験票に示されている指定の受験会場で受験する。受験会場は出願期間が終了し、志願者が確定した段階で決定される。卒業見込者は在学している学校から近い会場[注 4]、その他の受験者は志願票に書かれた住所から近い会場が選ばれ、志願者自身が変更することはできない。なお、志願者の地理的な分布や、受験会場の収容人数、トイレの個数など様々な条件が考慮されるため、必ずしも最も近い会場になるとは限らない[注 5][4]

本試験終了後の流れ

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本試験正解などの発表:それぞれの日の試験終了後の夜[5]
平均点の中間発表:本試験終了から3日後[5](水曜日)
得点調整の有無の発表:本試験終了から5日後[6](金曜日)
追試験:本試験1週間後の土曜日・日曜日[6]
本試験当日に病気や事故などの理由で受験できなかった受験生、若しくは本試験でトラブルに見舞われた受験生で、再試験を希望した受験生を対象に本試験とは別の問題を利用して実施される。本試験を受験できなかった受験生は「追試験」、災害などで本試験が実施あるいは完了できなかった受験生は「再試験」として受験する。なお、事前に大学入試センターが受験希望の有無を対象者に対して聴取するが、再試験は本試験と同じ受験会場で、追試験は東京都もしくは京阪神地方の会場で受験する。

大学への試験成績の提供:本試験終了から16日後[7][注 6](火曜日)以降

平均点などの最終発表:本試験終了から18日後[5][注 7](木曜日)
成績通知表の送付:4月1日以降[7]
出願時に成績開示を希望し、別途手数料を支払った受験者に対して行われ、すべての大学入試が完了した後で各科目の成績が印刷された用紙が書留郵便で郵送される。国語は各分野別(近代以降の文章・古文・漢文)に、英語はリーディングとリスニングが別になっている。出願後に成績開示の希望の有無を変更することはできない。
  1. ^ 大学だけではなく一部の高校も会場となっているため、在学している学校となる場合もある。
  2. ^ 登録住所が同じ場合であっても年度によって受験会場が異なる場合もある。
  3. ^ 所属する高等学校や予備校が受験案内の一括請求申込みをしている場合
  4. ^ 大学だけではなく一部の高校も会場となっているため、在学している学校となる場合もある。
  5. ^ 登録住所が同じ場合であっても年度によって受験会場が異なる場合もある。
  6. ^ 第5回(2025年度)試験では2月4日以降を予定している。
  7. ^ 第5回(2025年度)試験では2月6日を予定している。
  1. ^ 【印刷用】センター試験もエコ重視/英語プレーヤー再利用型に | 全国ニュース | 四国新聞社”. www.shikoku-np.co.jp. 2024年9月5日閲覧。
  2. ^ a b c d 令和7年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テストの得点調整の実施条件・方法について”. 大学入試センター. p. 1. 2024年7月16日閲覧。
  3. ^ a b 共通テストの仕組み・運営 | 独立行政法人 大学入試センター”. www.dnc.ac.jp. 2024年6月24日閲覧。
  4. ^ a b c d 令和7年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施要項”. 大学入試センター. p. 3. 2024年6月25日閲覧。
  5. ^ a b c 令和7年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施要項”. 大学入試センター. p. 6. 2024年6月25日閲覧。
  6. ^ a b 令和7年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施要項”. 大学入試センター. p. 5. 2024年6月25日閲覧。
  7. ^ a b 令和7年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施要項”. 大学入試センター. p. 7. 2024年6月25日閲覧。