九州学生ラグビーフットボールリーグ
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九州学生ラグビーフットボールリーグ(きゅうしゅうがくせいラグビーフットボールリーグ)(以下:九州学生ラグビーリーグ)とは、九州ラグビーフットボール協会の大学委員会が主催する大学ラグビー部(大学生チームによるラグビーユニオン競技を行なう運動部)の競技団体(リーグ)のことである。
リーグ構成
[編集]1部、2部、3部から成る。
- 1部:8チームでAグループ(前年度成績上位4チーム)とBグループ(前年度成績下位4チーム)に別れ、各々のグループにおいてホーム&アウェイ方式で2戦ずつの総当たり戦で予選を行い、勝ち点により順位を決める。その後、全チーム参加の順位決定トーナメントを行い最終的な全ての順位を決定する。トーナメントの組み合わせは、AグループとBグループの各々のグループの予選リーグで決まった順位を元に行なわれる。1回戦の勝者は、上位決定トーナメントに勝ち進み、1回戦の敗者は、下位決定トーナメントに進む。上位決定トーナメントの1位チームが九州代表として全国大学ラグビーフットボール選手権大会(以下:全国大学選手権大会)に出場する権利を得る。成績下位2チームは2部成績上位2チームとの入れ替え戦に臨む。なお、2020年シーズンは新型コロナウイルスの流行のため、変則的なリーグ戦を行った[1]。
- 2部:8チームで参加全校による1回戦総当り戦を行い、勝ち点にて順位を決定する。成績上位2チームは、1部成績下位2チームとの入れ替え戦に臨む。また1位チームは、同時に九州代表として全国地区対抗大学ラグビーフットボール大会(以下:全国地区対抗大学大会)へ出場する権利を得る。
- 3部:九州全域を福岡・九州北部・九州中部・九州南部・沖縄の5地区に分けた予選の代表によるリーグ優勝トーナメント戦を行なう(※現在の代表枠は、福岡3・北部1・中部1・南部1・沖縄1)。成績上位2チームは、2部成績下位2チームとの入れ替え戦に臨む。
- 福岡地区:福岡県学生AリーグとBリーグがあり、1回総当り戦を実施。但しリーグ優勝トーナメント戦への出場権があるのはAリーグのチームのみである。
- 九州北部地区:佐賀県と長崎県に在る大学が参加。1回総当り戦を実施。
- 九州中部地区:熊本県と大分県に在る大学が参加。1回総当り戦を実施。
- 九州南部地区:宮崎県と鹿児島県に在る大学が参加。1回総当り戦を実施。
- 沖縄地区:沖縄県に在る大学が参加。1回総当り戦を実施。
試合形式
[編集]- 勝ち点:勝ち 4点、引き分け 2点、負け 0点
- ボーナス点:(1)負けても7点差以内なら1点、(2)勝敗に関係なく4トライ以上獲得で1点
- 点数が同点の場合は、以下の順序で順位決定
- 直接対決で勝利を収めているチームが上位
- 当該チーム間の試合でトライ数の多いチームが上位
- 当該チーム間の試合で総得失点の多いチームが上位
- 総当たり戦での全試合の総得失点差の多いチームが上位
- 総当たり戦での全試合の合計トライ数の多いチームが上位
- 1部リーグ・2部リーグの試合時間は40分ハーフ。3部リーグの試合時間は原則として35分ハーフであるが、リーグ優勝トーナメント戦の決勝戦に限って40分ハーフで行われる。
所属校
[編集]※データは2020年度シーズン開始時。
1部
[編集]2部
[編集]有力チームの紹介
[編集]- 1部リーグ所属チーム(※データは2018年度シーズン開始時。)
- 福岡工業大学 - 言わずと知れた九州学生ラグビーリーグの雄。福岡大学 と共に九州学生ラグビーリーグを牽引してきた古豪。かつては全国大学選手権大会の常連校であり、1967年度シーズンの全国大学選手権大会では九州代表として1勝を挙げる。2014年度リーグ戦において、九州学生ラグビーリーグ四連覇を果たした。
- 九州共立大学 - 1部リーグAグループ常連の強豪校。2009年度シーズンは順位決定トーナメントで古豪の福岡工業大学を破って創部初の準優勝を果たす等、近年着実に実力を伸ばしている。2014年度シーズンは、初優勝(福工大と同率優勝)を果たし2015インカレでは、これもまた初優勝し上昇率は注目すべき存在。
- 福岡大学 - 以前は全国大学選手権大会の常連校であり、2009年度シーズンまでにおいて全国大学選手権大会には九州学生ラグビーリーグのチームでは最多出場回数を誇る。2003年度シーズンには国内最高峰の大会である日本ラグビーフットボール選手権大会に出場しているが、近年はやや低迷気味である。
- 日本文理大学 - 2部リーグをわずか2年で卒業して2009年度シーズンより1部リーグ昇格。昇格したシーズンではいきなり1部リーグ5位の成績を残すなど、これからの躍進が期待される。
- 鹿児島大学 - 2010年度シーズンより1部リーグに復帰。全国地区対抗大学大会では2回の優勝を誇る古豪。
- 九州大学 - かつては3部リーグに降格する程に成績が低迷するも、近年は力を盛り返し、現在では1部リーグの常連校となりつつある。
- 西南学院大学 - 2010年度シーズンより1部リーグに復帰。1994年度シーズンには創部初の全国大学選手権大会出場を果たし、全国地区対抗大学大会においても3連覇を始めとして6回の優勝の実績を誇る。
- 志學館大学 - 2002年に創部され、近年1部リーグに昇格した新興勢力であるが、現在では1部リーグの常連校となりつつある。
入れ替え戦
[編集]レギュラーシーズン終了後に上部と下部の間で2校ずつの入れ替え戦を行なう。 対戦組み合わせは、例えば8チーム構成同士のリーグ間の場合、上部リーグ8位-下部リーグ1位、上部リーグ7位-下部リーグ2位となり、それぞれ1試合で決着する。勝者は次シーズンに上部リーグに所属、敗者は下部リーグに所属する。
歴代順位表
[編集]1部リーグ(1977年〜)
[編集] は、2部への降格
年度 | 優勝 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 |
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1977 | 福岡工業大 | 西南学院大 | 九州産業大 | 福岡大 | 九州大 | 福岡教育大 | 九州歯科大 | |||
1978 | 福岡工業大 | 福岡大 | 九州産業大 | 西南学院大 | 福岡歯科大 | 九州大 | ||||
1979 | 福岡工業大 | 九州産業大 | 福岡大 | 福岡歯科大 | 九州大 | 西南学院大 | ||||
1980 | 福岡大 | 福岡工業大 | 九州産業大 | 九州大 | 福岡歯科大 | 西南学院大 | ||||
1981 | 福岡大 | 福岡工業大 | 九州産業大 | 福岡教育大 | 九州大 | 福岡歯科大 | ||||
1982 | 福岡工業大 | 福岡大 | 九州産業大 | 九州大 | 福岡教育大 | 福岡歯科大 | ||||
1983 | 福岡工業大 | 九州産業大 | 福岡大 | 西南学院大 | 九州大 | 福岡教育大 | ||||
1984 | 福岡工業大 | 福岡大 | 九州大 | 九州産業大 | 西南学院大 | 福岡教育大 | ||||
1985 | 福岡工業大 | 福岡大 | 九州産業大 | 西南学院大 | 九州大 | 福岡教育大 | ||||
1986 | 福岡大 | 福岡工業大 | 九州産業大 | 九州大 | 西南学院大 | 福岡教育大 | ||||
1987 | 福岡大 | 九州産業大 | 九州大 | 福岡工業大 | 福岡教育大 | 西南学院大 | 八幡大 | |||
1988 | 福岡大 | 福岡工業大 | 西南学院大 | 九州産業大 | 九州大 | 福岡教育大 | 八幡大 | |||
1989 | 福岡大 | 福岡工業大 | 西南学院大 | 九州産業大 | 九州大 | 九州国際大 | 福岡教育大 | |||
1990 | 福岡大 | 福岡工業大 | 西南学院大 | 九州国際大 | 九州大 | 九州産業大 | 福岡教育大 | |||
1991 | 福岡大 | 西南学院大 | 九州産業大 | 福岡工業大 | 九州大 | 九州国際大 | 福岡教育大 | |||
1992 | 九州産業大 | 西南学院大 | 福岡工業大 | 九州大 | 福岡教育大 | 第一経済大 | 九州国際大 | |||
1993 | 福岡大 | 九州国際大 | 第一経済大 | 九州産業大 | 福岡工業大 | 西南学院大 | 鹿屋体育大 | 九州大 | 福岡教育大 | 熊本大 |
1994 | 西南学院大 | 福岡大 | 九州国際大 | 鹿屋体育大 | 福岡工業大 | 九州大 | 第一経済大 | 九州産業大 | ||
1995 | 九州国際大 | 福岡大 | 西南学院大 | 鹿屋体育大 | 第一経済大 | 九州大 | 福岡工業大 | 福岡教育大 | ||
1996 | 福岡大 | 鹿屋体育大 | 西南学院大 | 九州国際大 | 福岡工業大 | 第一経済大 | 九州大 | 九州産業大 | ||
1997 | 福岡大 | 九州国際大 | 第一経済大 | 鹿屋体育大 | 九州産業大 | 西南学院大 | 九州大 | 福岡工業大 | ||
1998 | 福岡大 | 九州産業大 | 鹿屋体育大 | 福岡工業大 | 九州国際大 | 西南学院大 | 第一経済大 | 熊本大 | ||
1999 | 福岡大 | 福岡工業大 | 鹿屋体育大 | 西南学院大 | 九州産業大 | 第一経済大 | 鹿児島大 | 九州国際大 | ||
2000 | 福岡工業大 | 福岡大 | 鹿屋体育大 | 第一経済大 | 西南学院大 | 九州産業大 | 鹿児島大 | 沖縄国際大 | ||
2001 | 福岡大 | 鹿屋体育大 | 福岡工業大 | 九州共立大 | 西南学院大 | 鹿児島大 | 第一経済大 | 九州産業大 | ||
2002 | 鹿屋体育大 | 福岡大 | 九州共立大 | 福岡工業大 | 九州産業大 | 鹿児島大 | 西南学院大 | 第一経済大 | ||
2003 | 福岡工業大 | 福岡大 | 九州共立大 | 鹿屋体育大 | 九州国際大 | 九州産業大 | 鹿児島大 | 西南学院大 | ||
2004 | 福岡大 | 福岡工業大 | 鹿屋体育大 | 九州共立大 | 九州大 | 九州国際大 | 北九州市立大 | 九州産業大 | ||
2005 | 福岡大 | 福岡工業大 | 九州共立大 | 九州大 | 鹿屋体育大 | 長崎大 | 北九州市立大 | 九州国際大 | ||
2006 | 福岡大 | 福岡工業大 | 九州共立大 | 志學館大 | 九州大 | 長崎大 | 鹿児島大 | 鹿屋体育大 | ||
2007 | 福岡大 | 福岡工業大 | 九州共立大 | 志學館大 | 長崎大 | 鹿児島大 | 九州大 | 九州産業大 | ||
2008 | 福岡大 福岡工業大 |
志學館大 | 九州共立大 | 九州大 | 長崎大 | 九州産業大 | 鹿児島大 | |||
2009 | 福岡大 | 九州共立大 | 福岡工業大 | 志學館大 | 日本文理大 | 九州大 | 長崎大 | 九州産業大 | ||
2010 | 福岡大 | 福岡工業大 | 日本文理大 | 九州共立大 | 鹿児島大 | 志學館大 | 九州大 | 西南学院大 | ||
2011 | 福岡工業大 | 福岡大 | 日本文理大 | 九州共立大 | 鹿児島大 | 西南学院大 | 志學館大 | 熊本大 | ||
2012 | 福岡工業大 | 九州共立大 | 福岡大 | 日本文理大 | 九州大 | 鹿児島大 | 長崎大 | 西南学院大 | ||
2013 | 福岡工業大 | 九州共立大 | 鹿児島大 | 福岡大 | 日本文理大 | 志學館大 | 九州大 | 長崎大 | ||
2014 | 福岡工業大 九州共立大 |
福岡大 | 鹿児島大 | 日本文理大 | 九州大 | 志學館大 | 長崎大 | |||
2015 | ||||||||||
2016 | 福岡工業大 | 福岡大 | 九州共立大 | 鹿児島大 | 日本文理大 | 九州大 | 西南学院大 | 熊本大 | ||
2017 | 福岡大 | 日本文理大 | 福岡工業大 | 九州共立大 | 九州大 | 鹿児島大 | 西南学院大 | 志學館大 | ||
2018 | 福岡工業大 | 九州共立大 | 福岡大 | 日本文理大 | 鹿児島大 | 西南学院大 | 九州大 | 志學館大 | ||
2019 | 九州共立大 | 福岡大 | 福岡工業大 | 日本文理大 | 鹿児島大 | 九州大 | 西南学院大 | 志學館大 | ||
2020 | 福岡工業大 | 日本文理大 | 九州共立大 | 福岡大 | 鹿児島大 | 西南学院大 | 九州大 | 志學館大 | ||
2021 | 福岡大 | 九州共立大 | 福岡工業大 | 日本文理大 | 鹿児島大 | 西南学院大 | 九州大 | 志學館大 | ||
2022 | 福岡工業大 | 九州共立大 | 鹿児島大 | 福岡大 | 日本文理大 | 西南学院大 | 九州大 | 熊本大 | 志學館大 | 宮崎大 |
2023 | 福岡工業大 | 九州共立大 | 福岡大 | 日本文理大 | 西南学院大 | 鹿児島大 | 九州大 | 熊本大 | 志學館大 | 大分大 |
その他のトピックス
[編集]- 3部リーグ所属チームの中には、部員確保や活動時間確保の関係で、部の存続が危ういチームも少なくない。
- 現在低迷している九州国際大学(福岡県学生Bリーグ)も赤間英夫監督(日本体育大学ートヨタ自動車 日本代表)全盛期時代の1995年九州学生1部リーグで優勝経験がある。その年の大学選手権では準優勝の早稲田大学に21-112と敗戦したが前半は14-33と大善戦した。その年の早稲田大は【1回戦】対九州国際大(112-21)【2回戦】対日体大(25-13)【準決勝】対法政大(74-20)【決勝】対明治大(9-43)であった。
関連する地方大会
[編集]- 九州商経大学ラグビー大会
- 九州地区大学体育大会・ラグビー競技会
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ 4チームずつの同等のブロックに分け、各ブロック内で1戦ずつのリーグ戦を行う。ブロック1,2位チームが別ブロックの1,2位とたすき掛けを行い、勝ったチーム同士が優勝決定戦を行う。負けたチーム同士が3位決定戦を行う。ブロックの3,4位チームも同様に対戦し、勝ったチーム同士が5位決定戦、負けたチーム同士が7位決定戦を行う。