ムイトオブリガード
| ムイトオブリガード | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
 第135回目黒記念出走時（2021年5月30日） | ||||||
| 欧字表記 | Muito Obrigado[1] | |||||
| 品種 | サラブレッド[1] | |||||
| 性別 | 牡[1] | |||||
| 毛色 | 鹿毛[1] | |||||
| 生誕 | 2014年4月13日（10歳）[1] | |||||
| 抹消日 | 2021年12月3日[2] | |||||
| 父 | ルーラーシップ[1] | |||||
| 母 | ピサノグラフ[1] | |||||
| 母の父 | サンデーサイレンス[1] | |||||
| 生国 |
 日本（北海道安平町）[1] | |||||
| 生産者 | ノーザンファーム[1] | |||||
| 馬主 | 市川義美ホールディングス[1] | |||||
| 調教師 | 角田晃一（栗東）[1] | |||||
| 競走成績 | ||||||
| 生涯成績 | 30戦6勝[1] | |||||
| 獲得賞金 | 1億6975万3000円[1] | |||||
| ||||||
ムイトオブリガード（欧字名:Muito Obrigado、2014年4月13日 - ）は、日本の競走馬[1]、誘導馬。主な勝ち鞍は2019年のアルゼンチン共和国杯。
経歴
[編集]競走馬時代
[編集]2014年4月13日、北海道安平町のノーザンファームで誕生。育成は後のダービー馬レイデオロなどと同じくノーザンファーム空港牧場のA1厩舎で行われた。育成中から芝向きの軽い走りで動きの良さが目立つ一方、気性の前向きさも目立っていた[4]。
栗東・角田晃一厩舎に入厩。2016年10月30日の新馬戦（京都芝1600m）でデビューし、クビ差の2着となる[5]。
ダートに転じた2戦目の未勝利戦で初勝利を挙げると、3歳の1年間は出走した8戦の全てがダート戦であった。当時の状況について、ノーザンファーム空港牧場で騎乗育成を手掛けた大木誠司厩舎長は「この頃は脚元もしっかりとしていなかったので、ダートを使っていたと聞いています」と語っている[4]。しかし、善戦しながらもダートでは500万下を勝ち上がることはできなかった。
4歳になった2018年から芝に再転向する。芝復帰2戦目の500万下を圧勝すると、格上挑戦で阪神大賞典に出走して8着となる。その後、降級を挟んで条件戦を3連勝し、一気にオープン馬となる。迎えたアルゼンチン共和国杯では1番人気に推され、上がり3F32秒5の豪脚で追い込むも、先に抜け出したパフォーマプロミスには届かず2着となった。騎乗した四位洋文は「力をつけているのは間違いないし、タイトルに手が届く馬」と評した[6]。
飛躍が期待された2019年は年明けの日経新春杯で6着に敗れ、その後も金鯱賞7着、大阪杯8着、目黒記念5着と上半期は目立った結果を残せなかった。休養を挟み、2年連続の出走となるアルゼンチン共和国杯に2番人気で出走。近走は後方からの競馬が多くなっていたが、スタートから仕掛けて3番手を確保し、直線で空いた内を突いて抜け出して後続を完封。7度目の挑戦で重賞初制覇となった。また、鞍上の横山典弘は同レース史上最多の通算5勝目となった。角田師は「完璧に乗ってくれた。まだゲートで遊んだり気性面に課題はあるが、乗り手が馬のことを分かってくれている」と横山の騎乗を絶賛した[7]。続く第39回ジャパンカップではクリストフ・ルメールいわく「3着はあるかと思ったが、残り250メートルで疲れてしまった」と8着に終わった[8]。
2020年は阪神大賞典から始動したが4着と惜敗。その後、故障により長期の休養に入った。2021年1月24日、3歳時以来のダート戦となる東海ステークスで復帰したが13着と大敗。その後芝に戻るも惨敗続きとなり、11月28日のジャパンカップ16着を最後に現役を引退した。
引退後
[編集]引退後は馬事公苑で乗馬となると報道された[2]のち、2022年より東京競馬場の誘導馬となった。
競走成績
[編集]以下の内容は、netkeiba.comの情報[5]に基づく。
| 競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離（馬場） | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ （人気） |
着順 | タイム （上り3F） |
着差 | 騎手 | 斤量 [kg] |
1着馬（2着馬） | 馬体重 [kg] |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2016.10.30 | 京都 | 2歳新馬 | 芝1800m（良） | 11 | 3 | 3 | 4.2（3人） | 2着 | 1:50.6（34.2） | 0.0 | 浜中俊 | 55 | アンセム | 482 | |
| 2017.2.19 | 京都 | 3歳未勝利 | ダ1800m（稍） | 16 | 6 | 11 | 2.9（1人） | 1着 | 1:53.7（37.6） | -0.3 | 四位洋文 | 56 | （サンライズカラマ） | 490 | |
| 4.9 | 阪神 | 3歳500万下 | ダ1800m（不） | 15 | 6 | 10 | 5.6（3人） | 2着 | 1:51.6（36.9） | 0.6 | 四位洋文 | 56 | タガノアンピール | 478 | |
| 7.2 | 中京 | 3歳上500万下 | ダ1900m（稍） | 16 | 1 | 1 | 6.9（3人） | 4着 | 1:59.9（38.5） | 0.9 | 武豊 | 54 | カルムパシオン | 482 | |
| 7.16 | 中京 | 3歳上500万下 | ダ1800m（良） | 16 | 7 | 13 | 4.6（2人） | 3着 | 1:52.4（37.3） | 0.7 | 松山弘平 | 54 | ディープオーパス | 480 | |
| 8.5 | 小倉 | 指宿特別 | 500万下 | ダ1700m（良） | 16 | 3 | 6 | 3.2（2人） | 2着 | 1:46.5（37.8） | 0.4 | 浜中俊 | 54 | ナムラミラクル | 476 |
| 10.22 | 京都 | 3歳上500万下 | ダ1900m（不） | 12 | 8 | 12 | 3.4（1人） | 5着 | 1:58.2（37.8） | 0.5 | 四位洋文 | 55 | メトロポリス | 484 | |
| 11.18 | 京都 | 3歳上500万下 | ダ1800m（重） | 16 | 2 | 4 | 2.9（1人） | 11着 | 1:51.5（37.4） | 1.7 | 四位洋文 | 55 | ドライバーズハイ | 486 | |
| 12.10 | 阪神 | 3歳上500万下 | ダ1800m（良） | 10 | 6 | 6 | 2.9（2人） | 4着 | 1:54.2（36.8） | 0.3 | C.ルメール | 56 | キングジュエリー | 488 | |
| 2018.1.7 | 京都 | 4歳上500万下 | 芝2200m（良） | 16 | 5 | 9 | 7.9（4人） | 4着 | 2:14.1（34.6） | 0.2 | 北村友一 | 56 | アインザッツ | 492 | |
| 2.25 | 小倉 | 4歳上500万下 | 芝2600m（良） | 16 | 5 | 10 | 2.8（1人） | 1着 | R2:37.8（34.7） | -0.7 | 藤岡佑介 | 56 | （レレオーネ） | 492 | |
| 3.18 | 阪神 | 阪神大賞典 | GII | 芝3000m（良） | 11 | 7 | 9 | 19.3（5人） | 8着 | 3:04.7（37.5） | 1.1 | 藤岡佑介 | 55 | レインボーライン | 486 |
| 5.27 | 東京 | 青嵐賞 | 1000万下 | 芝2400m（良） | 14 | 3 | 4 | 1.9（1人） | 1着 | 2:22.9（34.6） | -0.0 | C.ルメール | 57 | （バリンジェネシス） | 484 |
| 6.17 | 東京 | 町田特別 | 1000万下 | 芝2400m（良） | 8 | 2 | 2 | 1.5（1人） | 1着 | 2:24.8（35.0） | -0.2 | C.ルメール | 57 | （フォイヤーヴェルク） | 484 |
| 10.8 | 東京 | 六社S | 1600万下 | 芝2400m（良） | 13 | 7 | 10 | 2.7（2人） | 1着 | 2:25.6（34.1） | -0.2 | 横山典弘 | 56 | （ルックトゥワイス） | 484 |
| 11.4 | 東京 | アルゼンチン共和国杯 | GII | 芝2500m（良） | 12 | 6 | 7 | 3.5（1人） | 2着 | 2:33.8（32.5） | 0.1 | 四位洋文 | 55 | パフォーマプロミス | 486 |
| 2019.1.13 | 京都 | 日経新春杯 | GII | 芝2400m（良） | 16 | 8 | 16 | 5.3（2人） | 6着 | 2:26.6（37.0） | 0.4 | 川田将雅 | 56 | グローリーヴェイズ | 500 |
| 3.10 | 中京 | 金鯱賞 | GII | 芝2000m（稍） | 13 | 6 | 9 | 33.6（9人） | 7着 | 2:01.2（35.3） | 1.1 | 横山典弘 | 56 | ダノンプレミアム | 490 |
| 3.31 | 阪神 | 大阪杯 | GI | 芝2000m（良） | 14 | 4 | 5 | 218.9（14人） | 8着 | 2:01.6（35.1） | 0.6 | 横山典弘 | 57 | アルアイン | 490 |
| 5.26 | 東京 | 目黒記念 | GII | 芝2500m（良） | 13 | 4 | 4 | 4.9（2人） | 5着 | 2:28.8（35.0） | 0.6 | 武豊 | 56 | ルックトゥワイス | 490 |
| 11.3 | 東京 | アルゼンチン共和国杯 | GII | 芝2500m（良） | 13 | 5 | 7 | 4.8（2人） | 1着 | 2:31.5（33.8） | -0.2 | 横山典弘 | 56 | （タイセイトレイル） | 488 |
| 11.24 | 東京 | ジャパンC | GI | 芝2400m（重） | 15 | 3 | 4 | 15.4（5人） | 8着 | 2:27.1（37.4） | 1.2 | C.ルメール | 57 | スワーヴリチャード | 488 |
| 2020.3.22 | 阪神 | 阪神大賞典 | GII | 芝3000m（良） | 10 | 3 | 3 | 21.0（6人） | 4着 | 3:03.4（36.3） | 0.4 | 藤岡佑介 | 57 | ユーキャンスマイル | 506 |
| 2021.1.24 | 中京 | 東海S | GII | ダ1800m（不） | 15 | 5 | 8 | 51.1（9人） | 13着 | 1:53.0（40.5） | 3.8 | 北村友一 | 56 | オーヴェルニュ | 510 |
| 3.27 | 中山 | 日経賞 | GII | 芝2500m（良） | 15 | 5 | 9 | 68.7（14人） | 7着 | 2:34.2（35.1） | 0.9 | 北村宏司 | 56 | ウインマリリン | 500 |
| 5.9 | 新潟 | 新潟大賞典 | GIII | 芝2000m（良） | 14 | 4 | 5 | 32.2（10人） | 7着 | 1:59.7（36.5） | 0.4 | 酒井学 | 57 | サンレイポケット | 498 |
| 5.30 | 東京 | 目黒記念 | GII | 芝2500m（良） | 16 | 1 | 1 | 15.1（7人） | 11着 | 2:34.1（33.2） | 1.3 | 横山武史 | 57 | ウインキートス | 494 |
| 10.10 | 阪神 | 京都大賞典 | GII | 芝2400m（良） | 14 | 4 | 5 | 43.8（13人） | 11着 | 2:25.5（36.3） | 1.0 | 藤岡佑介 | 56 | マカヒキ | 502 |
| 10.31 | 東京 | 天皇賞（秋） | GI | 芝2000m（良） | 16 | 6 | 11 | 332.6（16人） | 10着 | 1:59.1（33.8） | 1.2 | 柴田善臣 | 58 | エフフォーリア | 492 |
| 11.28 | 東京 | ジャパンC | GI | 芝2400m（良） | 18 | 1 | 1 | 258.8（15人） | 16着 | 2:27.0（35.1） | 2.3 | 柴田善臣 | 57 | コントレイル | 490 |
- タイム欄のRはレコード勝ちを示す。
血統表
[編集]| ムイトオブリガードの血統 | （血統表の出典）[§ 1] | |||
| 父系 | キングマンボ系 |
[§ 2] | ||
父 ルーラーシップ 2007 鹿毛 |
父の父 キングカメハメハ2001 鹿毛 |
Kingmambo | Mr. Prospector | |
| Miesque | ||||
| *マンファス | *ラストタイクーン | |||
| Pilot Bird | ||||
父の母 エアグルーヴ1993 鹿毛 |
*トニービン | *カンパラ | ||
| Severn Bridge | ||||
| ダイナカール | *ノーザンテースト | |||
| シャダイフェザー | ||||
母 ピサノグラフ 2002 鹿毛 |
*サンデーサイレンス Sunday Silence 1986 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason | |
| Cosmah | ||||
| Wishing Well | Understanding | |||
| Mountain Flower | ||||
母の母 *シンコウラブリイ1989 鹿毛 |
Caerleon | Nijinsky | ||
| Foreseer | ||||
| *ハッピートレイルズ | *ポッセ | |||
| *ロイコン | ||||
| 母系(F-No.) | 4号族(FN:4-d) | [§ 3] | ||
| 5代内の近親交配 | Northern Dancer5×5＝6.25% | [§ 4] | ||
| 出典 | ||||
母母シンコウラブリイは1993年のマイルチャンピオンシップなど重賞6勝を挙げているほか、近親にロードクロノス（中京記念）、シンメイフジ（新潟2歳ステークス、関東オークス）などの活躍馬がいる[10]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n o “ムイトオブリガード”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月19日閲覧。
- ^ a b “ムイトオブリガードが競走馬登録抹消”. 日本中央競馬会 (2021年12月3日). 2021年12月3日閲覧。
- ^ “競走馬登録馬名簿・馬名意味”. JRA. 2019年11月19日閲覧。
- ^ a b “2019年11月03日 Ar共和国杯 G2”. 競走馬のふるさと案内所. 2019年11月19日閲覧。
- ^ a b ムイトオブリガード | 競走馬データ.netkeiba.com. 2019年11月19日閲覧
- ^ “1番人気、ムイトオブリガードは2着／AR共和国杯”. 日刊スポーツ (2018年11月5日). 2019年11月20日閲覧。
- ^ “【AR共和国杯】“横典劇場”オブリガードV!7度目の挑戦で重賞初”. スポーツニッポン (2019年11月4日). 2019年11月20日閲覧。
- ^ “【ジャパンC】戦い終えて”. www.sponichi.co.jp. 2019年11月25日閲覧。
- ^ a b c “ムイトオブリガード 血統情報：5代血統表”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月19日閲覧。
- ^ a b c “ムイトオブリガードの5代血統表”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2019年11月19日閲覧。
外部リンク
[編集] | この項目は、競馬に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています（ポータル 競馬 / ウィキプロジェクト 競馬）。 |