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ザウバー・C30

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ザウバー C30
第5戦スペインGPにて セルジオ・ペレスが駆るC30
カテゴリー F1
コンストラクター ザウバー
デザイナー ジェームス・キー
先代 ザウバー・C29
後継 ザウバー・C31
主要諸元
エンジン フェラーリTipo056
タイヤ ピレリ
主要成績
チーム ザウバーF1チーム
ドライバー 日本の旗 小林可夢偉
メキシコの旗 セルジオ・ペレス
出走時期 2011年
通算獲得ポイント 44
出走優勝表彰台ポールFラップ
190000
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ザウバー・C30 (Sauber C30) は、ザウバー2011年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラ1カー。2011年の開幕戦から最終戦まで実戦投入された。

概要

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C30は長年エンジニアリング部門を率いてきたウィリー・ランプに代わり、ジェームス・キーが中心となって開発された。KERSはエンジン供給を受けるフェラーリ製のユニットを搭載する。ギアボックスもフェラーリ製であるため、リアサスペンションはフェラーリと同じくプッシュロッド式を継続している。

2011年1月31日バレンシア・サーキットでC30が発表され、午後から小林可夢偉によってシェイクダウンが行われた[1]メキシコ人ドライバーセルジオ・ペレスが新加入し、メキシコ系スポンサーが増えることが発表された[2]

2011年シーズン

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開幕戦では7、8位にダブル入賞したものの、リアウィングの寸法規定違反により失格処分を受け、貴重な10ポイントを失った[3][4]。それでも、前半戦は小林がコンスタントに入賞し、第7戦カナダGPでは赤旗中断前まで2位を走行する快走を見せた。ペレスも非凡な才能をみせたが、第6戦モナコGPでハードクラッシュを喫し、2戦を欠場した。

FIAがエンジン排気の空力的利用(オフスロットル・ブローイング)を禁止する方針を示したのを受け、ザウバーは一旦この分野の開発を中止した。しかし、フェラーリとザウバーが反対したものの、イギリスGP以降オフスロットル・ブローイングの使用が一転して認められたため、後半戦はハンディを背負って戦うことになった[5][6]

コンコルド協定ではコンストラクターズランキング6位に900万ユーロ(約6億9千万円)が支給されるため、ザウバーはフォース・インディアトロ・ロッソと激しく6位の座を争った[7]日本GPではフロントウィングやフロアなど各所にアップデートを施した[8]。最終的にはフォース・インディアに逆転を許し、トロ・ロッソを辛くも抑えてランキング7位となった。

スペック

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マレーシアGPにてミハエル・シューマッハオーバーテイクする小林可夢偉

シャーシ

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エンジン

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  • エンジン名 フェラーリTipo056
  • 気筒数・角度 V型8気筒・90度
  • 排気量 2,398cc
  • 最高回転数 18,000rpm(レギュレーションで規定)
  • シリンダーブロック アルミニウム
  • バルブ数 32
  • ピストンボア 98mm
  • 重量 95kg

記録

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No. ドライバー 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 ポイント ランキング
AUS
オーストラリアの旗
MAL
マラヤ連邦の旗
CHN
中華人民共和国の旗
TUR
トルコの旗
ESP
スペインの旗
MON
モナコの旗
CAN
カナダの旗
EUR
欧州連合の旗
GBR
イギリスの旗
GER
ドイツの旗
HUN
ハンガリーの旗
BEL
ベルギーの旗
ITA
イタリアの旗
SIN
シンガポールの旗
JPN
日本の旗
KOR
大韓民国の旗
IND
インドの旗
ABU
アラブ首長国連邦の旗
BRA
ブラジルの旗
2011 16 日本の旗 小林 DSQ 7 10 10 10 5 7 16 Ret 9 11 12 Ret 14 13 15 Ret 10 9 44 7位
17 メキシコの旗 ペレス DSQ Ret 17 14 9 DNS PO 11 7 11 15 Ret Ret 10 8 16 10 11 13
スペインの旗 デ・ラ・ロサ 12

脚注

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  1. ^ “動画:ザウバー C30 新車発表会”. F1-Gate.com. (2011年1月31日). http://f1-gate.com/sauber/f1_10563.html 2011年2月3日閲覧。 
  2. ^ “ザウバー、多数の新スポンサーを獲得”. F1-Gate.com. (2011年2月1日). http://f1-gate.com/sauber/f1_10572.html 2011年2月3日閲覧。 
  3. ^ “ザウバーの2台、失格!”. ESPN F1. (2011年3月27日). http://ja.espnf1.com/australia/motorsport/story/44427.html 2011年12月9日閲覧。 
  4. ^ “ザウバー、失格の原因は3mmの違反”. F1-Gate.com. (2011年3月29日). http://f1-gate.com/sauber/f1_11262.html 2011年12月9日閲覧。 
  5. ^ “ザウバー「ランキング6位を逃したのはFIAのせい」”. AUTOSPORT web. (2011年12月6日). https://www.as-web.jp/past/%e3%82%b6%e3%82%a6%e3%83%90%e3%83%bc%e3%80%8c%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%82%ad%e3%83%b3%e3%82%b06%e4%bd%8d%e3%82%92%e9%80%83%e3%81%97%e3%81%9f%e3%81%ae%e3%81%affia%e3%81%ae%e3%81%9b%e3%81%84%e3%80%8d 2011年12月9日閲覧。 
  6. ^ “小林可夢偉 Q&A:2011年シーズンを振り返って”. F1-Gate.com. (2011年12月7日). http://f1-gate.com/kamui/f1_13816.html 2011年12月9日閲覧。 
  7. ^ “ザウバーら3チームによる約7億円争奪戦”. スポーツナビ F1ニュース. (2011年10月4日). http://sportsnavi.topnews.jp/f1/news/20111004-004-225 2011年12月9日閲覧。 
  8. ^ “ザウバー、大規模アップデートで日本GPで巻き返し”. AUTOSPORT web. (2011年10月1日). https://www.as-web.jp/past/%e3%82%b6%e3%82%a6%e3%83%90%e3%83%bc%e3%80%81%e5%a4%a7%e8%a6%8f%e6%a8%a1%e3%82%a2%e3%83%83%e3%83%97%e3%83%87%e3%83%bc%e3%83%88%e3%81%a7%e6%97%a5%e6%9c%acgp%e3%81%a7%e5%b7%bb%e3%81%8d%e8%bf%94%e3%81%97 2011年12月16日閲覧。 
  9. ^ “ザウバー C30”. F1-Gate.com. (2011年1月31日). http://f1-gate.com/sauber/c30.html 2011年2月3日閲覧。 

外部リンク

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