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イエロー・シャーク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『イエロー・シャーク』
フランク・ザッパライブ・アルバム
リリース
録音 1992年9月
ジャンル 現代音楽
時間
レーベル バーキング・パンプキン・レコード
プロデュース フランク・ザッパ
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 30位(オーストリア[1]
  • 61位(ドイツ[2]
  • 96位(オランダ[3]
  • フランク・ザッパ アルバム 年表
    アヘッド・オブ・ゼア・タイム
    (1993年)
    イエロー・シャーク
    (1993年)
    文明第三期
    (1994年)
    テンプレートを表示

    イエロー・シャーク』(原題:The Yellow Shark)は、フランク・ザッパ1993年11月に発表したアルバム1992年9月、ドイツの室内楽団アンサンブル・モデルンが「The Yellow Shark」と題されたコンサートでザッパの曲を演奏し、本作にはその時のライブ音源が収録された。ザッパはプロデュースに加えて、一部の曲で指揮も担当している。なお、ザッパは1993年12月4日に死去しており、本作が生前最後のリリースとなった。

    背景

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    ザッパが過去に発表した曲のオーケストラ・アレンジ版と、新曲が収録された。コンサート及びアルバムのタイトルは、ザッパのリスニング・ルームに置かれていたガラス繊維製の魚の模型に由来している[4]

    1991年7月、アンサンブル・モデルンはロサンゼルスを訪れてザッパ所有のスタジオ「ジョーズ・ガレージ・スタジオ」で2週間リハーサルを行い、更に1992年7月には、逆にザッパがドイツを訪れてアンサンブル・モデルンと共に2週間リハーサルを行った[5]。ザッパの没後の1999年に発表されたアルバム『Everything Is Healing Nicely』には、本プロジェクトのために行われたリハーサルの録音が収録されている[6]

    「The Yellow Shark」と題されたコンサートは、1992年9月17日から19日にフランクフルト公演、22日と23日にベルリン公演、26日から28日にウィーン公演という日程で行われた[5]。そのうちフランクフルト公演の初日と3日目にはザッパ本人も出演し、司会や一部の曲の指揮を担当した[4]。しかし、当時ザッパの健康状態は悪化しており、フランクフルト公演のうちの2日目や、その後のベルリン公演及びウィーン公演はザッパ抜きで行われた[4]

    反響・評価

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    アメリカでは『ビルボード』のクラシカル・クロスオーヴァー・チャートで2位を記録した[7]。また、オーストリア、ドイツ、オランダでは総合アルバム・チャート入りしている。

    François Coutureはオールミュージックにおいて5点満点中4点を付け「この男のロック・ミュージックを愛する平均的なファンは、恐らく『イエロー・シャーク』に戸惑うだろうが、彼のシリアスな音楽に興味のある人々には、『ロンドン・シンフォニー・オーケストラ』や『オーケストラル・フェイヴァリッツ』といったアルバム以上に必携のアイテムである」と評している[8]。また、トム・ウェイツは2005年3月20日付の『オブザーバー』紙において、本作を「彼の最後の大傑作だ。畏敬すべきアンサンブルだよ」と評している[9]

    収録曲

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    全曲ともフランク・ザッパ作(ただし1.は楽曲でなくMC)。

    1. イントロ ("Intro") - 1:43
    2. ドッグ・ブレス・ヴァリエーションズ ("Dog Breath Variations") - 2:07
    3. アンクル・ミート ("Uncle Meat") - 3:24
    4. アウトレイジ・アット・ヴァルデズ ("Outrage at Valdez") - 3:27
    5. タイムズ・ビーチ2 ("Times Beach II") - 7:31
    6. スリー・リヴァイズド ("III Revised") - 1:45
    7. ザ・ガール・イン・ザ・マグネシウム・ドレス ("The Girl in the Magnesium Dress") - 4:33
    8. ビー・バップ・タンゴ ("Be-Bop Tango") - 3:43
    9. 壺の中の眠り ("Ruth Is Sleeping") - 5:56
    10. ナン・オブ・ジ・アバーヴ ("None of the Above") - 2:17
    11. ペンタゴン・アフタヌーン ("Pentagon Afternoon") - 2:28
    12. クエスティ・カッツイ・ディ・ピッチョーネ ("Questi Cazzi Di Piccione") - 3:03
    13. タイムズ・ビーチ3 ("Times Beach III") - 4:26
    14. フード・ギャザリング・イン・ポスト・インダストリアル・アメリカ1992 ("Food Gathering in Post-Industrial America, 1992") - 2:52
    15. ウェルカム・トゥ・ザ・ユナイテッド・ステイツ ("Welcome to the United States") - 6:39
    16. パウンド・フォー・ア・ブラウン ("Pound for a Brown") - 2:12
    17. エクササイズ#4 ("Exercise #4") - 1:37
    18. ゲット・ホワイティ ("Get Whitey") - 7:00
    19. G-スポット・トルネード ("G-Spot Tornado") - 5:17

    参加ミュージシャン

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    脚注

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