JR貨物UT18C形コンテナ
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UT18C形コンテナ(UT18Cがたコンテナ)は、日本貨物鉄道(JR貨物)輸送用として籍を編入している、20 ft形の私有コンテナ(タンクコンテナ)である。
概要
[編集]本形式の数字部位 「 18 」は、コンテナの容積を元に決定される。このコンテナ容積18 ㎥の算出は、厳密には端数を四捨五入計算の為に、内容積が17.5 - 18.4 ㎥の間に属するコンテナが対象となる[1]。また形式末尾のアルファベット一桁部位 「 C 」は、コンテナの使用用途(主たる目的)が 「 危険品の輸送 」を表す記号として付与されている[2][3]。
特記事項
[編集]20ftコンテナでは初の高圧ガス用として、1990年度より製造された[4]。またガス圧上昇防止用に遮熱板(いわゆる、「キセ」と呼ばれる金属製の日除けカバー)で、タンクの上部が覆われている。なお固体により2 - 3枚に分割または、全面一体型などのスタイルがある。
またガスタンクコンテナの共通特長として、片妻壁側のタンク球体面中央部位には、16個前後のボルトで止められたマンホール(タンク内の点検口)蓋が必ず設置されている。
番台・番号別概説
[編集]8000番台
[編集]- 8001 ・ 8002【2個】[5]
- 菱成産業所有[注 1]。20 ft、ガスタンクコンテナ。積荷は液化ブチレン(化成品表記=燃G23)専用。総重量14.55t。規格外ハローマーク(G=総重量)付き[注 2]。日本車両にて、1990年11月製造。タンク保護枠付き四角形外観。積荷積載時の2段積禁止。
- ↓
- 三菱ケミカル物流(MCLC)所有、三菱化学借受。ほかは変更無し。
- 8003[6]
- 日本陸運産業(NRS)所有、三菱化学借受。20ft、ガスタンクコンテナ。積荷は液化ブチレン(化成品表記=燃G23)専用。総重量14.55t。ハローマーク(G=総重量)付き[注 3]。日本車両にて、1990年11月製造。タンク保護枠付き四角形外観。積荷積載時の2段積禁止。
- 8004[6]
- 三菱ケミカル物流所有。20ft、ガスタンクコンテナ。積荷は液化ブチレン(化成品表記=燃G23)専用。総重量14.5t。ハローマーク(G=総重量)付き[注 4]。日本車両にて、1998年製造。タンク保護枠付き四角形外観。積荷積載時の2段積禁止。
- 8005 - 8007【3個】[6]
- 日輪所有。20ft、ガスタンクコンテナ。積荷は液化イソブチレン(化成品表記=燃G23)専用。総重量15.15t。ハローマーク(G=総重量)付き。1998年 - 1999年製造。タンク保護枠付き四角形外観。積荷積載時の2段積禁止。
- ※総重量15t超の重量級コンテナのために荷役の安全上、両側面下部のフォークポケット部位には『積コンテナの場合はフォーク作業禁止』の表記がある。
- 8008[6]
- 長太所有。20ft、ガスタンクコンテナ。積荷は液化イソブチレン(化成品表記=燃G23)専用。総重量15.6t。ハローマーク(G=総重量)付き。タンク保護枠付き四角形外観。積荷積載時の2段積禁止。
- ※総重量15t超の重量級コンテナのために荷役の安全上、両側面下部のフォークポケットがない。このために、積コン・空コンを問わず全てのコンテナ荷役では、トップリフターでの取り扱いとなる。
- 8009[6]
- 関西化成品輸送所有、三菱ガス化学(MGC)借受。20ft、ガスタンクコンテナ。積荷はジメチルエーテル(DME)(化成品表記=毒燃G26.3)専用。総重量16.8t。ハローマーク(G=総重量・H=全高)付き、背高仕様。タンク保護枠付き四角形外観。積荷積載時の2段積禁止。コキ50000積載禁止の標記あり。
- ※総重量16t超の重量級コンテナのために荷役の安全上、両側面下部のフォークポケット部位には『積コンテナの場合はフォーク作業禁止』の表記がある。
- 8010 ・ 8011【2個】[6]
- 関西化成品輸送所有、三菱ガス化学[注 5]/日新運輸借受。20ft、ガスタンクコンテナ。積荷はジメチルアミン(化成品表記=毒燃G26.3)専用。総重量16.2t。ハローマーク(G=総重量・H=全高)付き、背高仕様。タンク保護枠付き四角形外観。積荷積載時の2段積禁止。コキ100積載限定の標記あり。
- ※総重量16t超の重量級コンテナのために荷役の安全上、両側面下部のフォークポケット部位には『積コンテナの場合はフォーク作業禁止』の表記がある。
- 8012
- 関西化成品輸送所有、三菱ガス化学/日新運輸借受。20ft、ガスタンクコンテナ。積荷はモノメチルアミン(化成品表記=毒燃G26.3)専用。総重量16.2t。ハローマーク(G=総重量・H=全高)付き、背高仕様。タンク保護枠付き四角形外観。積荷積載時の2段積禁止。コキ50000積載禁止の標記あり。
- 8013 - 8016【4個】
- 関西化成品輸送所有、三菱ガス化学/日新運輸借受。20ft、ガスタンクコンテナ。積荷はジメチルアミン(化成品表記=毒燃G26.3)専用。総重量16.2t。ハローマーク(G=総重量・H=全高)付き、背高仕様。タンク保護枠付き四角形外観。積荷積載時の2段積禁止。コキ50000積載禁止の標記あり。
- 8017 ・ 8018【2個】
- 日輪所有。20ft、ガスタンクコンテナ。積荷は液化イソブタン(化成品表記=燃G23)専用。総重量14.0t。ハローマーク(G=総重量)付き。タンク保護枠付き四角形外観。積荷積載時の2段積禁止。
- ※総重量14tの重量級コンテナのために荷役の安全上、両側面下部のフォークポケット部位には『積コンテナの場合はフォーク作業禁止』の表記がある。
- 8019
- 日新運輸所有。20ft、ガスタンクコンテナ。積荷は液化ジメチルアミン+N₂ガス(化成品表記=燃G26.3)専用。総重量15.3t。ハローマーク(G=総重量)付き。タンク保護枠付き四角形外観。積荷積載時の2段積禁止。
- ※両側面下部のフォークポケットがない。このために、積コン・空コンを問わず全てのコンテナ荷役では、トップリフターでの取り扱いとなる。
- ↓
- MGCアドバンス所有。ほかは変更なし。
- 8020
- 三菱ケミカル物流所有。20ft、ガスタンクコンテナ。積荷は液化ブチレン(化成品表記=燃G23)専用。総重量14.55t。ハローマーク(G=総重量)付き。タンク保護枠付き四角形外観。積荷積載時の2段積禁止。
- ※両側面下部のフォークポケットがない。このために、積コン・空コンを問わず全てのコンテナ荷役では、トップリフターでの取り扱いとなる。
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ 貨車技術発達史編纂委員会(編著)/日本の貨車 技術発達史 明治5(1872)年〜平成16(2004)年/2008-03発行 /(社団法人)日本鉄道車輌工業会/記載 p449.
- ^ 貨車技術発達史編纂委員会(編著)/日本の貨車 技術発達史 明治5(1872)年〜平成16(2004)年/2008-03発行 /(社団法人)日本鉄道車輌工業会/記載 p 448 - 449.
- ^ 新しい貨物列車の世界/トラベルMOOK詩2021-10-28発行/交通新聞社/記載 p175「表3 形式数字の後に付く私有コンテナの仕様記号一覧」より.
- ^ 私有コンテナファイル第51回/季刊ジェイ・トレイン詩2021-10発行/83号/記載 p122.
- ^ 私有コンテナファイル第51回/季刊ジェイ・トレイン詩2021-10発行/83号/記載 p122-123.
- ^ a b c d e f 私有コンテナファイル第51回/季刊ジェイ・トレイン詩2021-10発行/83号/記載 p123.
参考文献
[編集]- ※参考白黒写真掲載ページ → ---項。