JR貨物UT16C形コンテナ
JR貨物UT16C形コンテナ | |
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基本情報 | |
種別 | タンクコンテナ |
所有者 | 日輪→日新運輸、信越化学工業 |
製造メーカー | 日本車輌製造、極東開発工業 |
製造数 | 8000番台 13個 |
主要諸元 | |
専用種別 | ジメチルアミン、メチルトリクロロシラン(KA-13) |
化成品分類番号 | 毒 燃(G)26.3)、燃(禁水)34 |
全高 | 2,591 mm |
総重量 | 15.1 t、24.0 t |
UT16C形コンテナ(UT16Cがたコンテナ)は、日本貨物鉄道(JR貨物)輸送用として籍を編入している、20 ft 形の私有コンテナ(タンクコンテナ)である。
概要
[編集]本形式の数字部位 「 16 」は、コンテナの容積を元に決定される。このコンテナ容積16 m3の算出は、厳密には端数を四捨五入計算の為に、内容積が15.5 m3 - 16.4 m3の間に属するコンテナが対象となる[1]。また形式末尾のアルファベット一桁部位 「 C 」は、コンテナの使用用途(主たる目的)が 「 危険品の輸送 」を表す記号として付与されている[2][3]。
特記事項
[編集]このコンテナには、液体積載用とガス積載用(ただし、積荷としては液化ガス状態)の二種類の積荷に適した構造が同居している。ただしガスタンクコンテナは、ガス圧上の昇防止用に遮熱板(いわゆる、「キセ」と呼ばれる金属製の日除けカバー)で、タンクの上部が全面一体型で覆われている。また各ガスタンク式コンテナの共通特長として、片妻壁側のタンク球体面中央部位には、16個前後のボルトで止められたマンホール蓋(タンク内の点検口)が、必ず設置されている。
また、信越化学所有の8003 - 8006番(メチルトリクロロシラン)を積載している20 ft 型のタンクコンテナは、国内法令上の最大総重量限度一杯となっている24 t 級と重量のあるコンテナとなっている。この24 t 制限により、元々は同一積荷を積載するために先行してUT15C-8001番コンテナを(日本車輌製造)で、自重4.8 t・積荷19.2 t として製作して輸送していた[4]。
しかし、少しでも多くの積載容量を確保するために当形式の8003 - 8006番では、別メーカー(極東開発工業[5])製造による改良点としてタンク保護枠に使用している、両側面の筋交い本数を半分に削減した。これにより、構造強度基準を確保ししつつ自重を約700 kgほど減量して逆に積荷の積載容量が増し、コンテナ形式も旧形式のUT15C形から新形式のUT16C形へと変わった。
番台・番号別概説
[編集]8000番台
[編集]- 8001 ・ 8002【2個】[5]
- 日輪所有。20 ft、ガスタンクコンテナ。積荷はジメチルアミン専用(化成品分類番号=毒 燃(G)26.3)。総重量15.1t。規格外ハローマーク(G=総重量・H=全高)付き。コンテナ最上部での作業用ハシゴは、片側面のみに設置。タンク保護枠付き四角形外観。積荷積載時の2段積禁止。
- ※総重量15.1 t の重量級コンテナのために荷役の安全上、両側面下部のフォークポケット部位には「積コンテナの場合はフォーク作業禁止」の表記がある。また積載貨車を指定する「コキ100 ・ 200」の標記もある。
- ↓
- 日新運輸所有、三菱ガス化学借受に変更。他、「コキ100積載限定」標記の変更および、輸送区間標記の廃止以外は変更なし。
- 8003 - 8006【4個】[5]
- 信越化学工業所有。20 ft、タンクコンテナ。積荷はメチルトリクロロシラン(KA-13)(化成品分類番号=燃(禁水)34専用。自重4.8 t、総重量24.0 t。規格外ハローマーク(G=総重量・H=全高)付き。(極東開発)製造。倉賀野駅 - 黒井駅間輸送専用。コンテナ最上部での作業用ハシゴは、片側面のみに設置。タンク保護枠付き四角形外観。積荷積載時の2段積禁止。
- ※総重量24 t の重量級コンテナのために、フォークポケットはなくトップリフターの荷役作業となる。また積載貨車を指定する「コキ106 ・ 200形式貨車限定」の標記もある。
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ 貨車技術発達史編纂委員会(編著)/日本の貨車 技術発達史 明治5(1872)年〜平成16(2004)年/2008-03発行 /(社団法人)日本鉄道車輌工業会/記載 p449.
- ^ 貨車技術発達史編纂委員会(編著)/日本の貨車 技術発達史 明治5(1872)年〜平成16(2004)年/2008-03発行 /(社団法人)日本鉄道車輌工業会/記載 p 448 - 449.
- ^ 新しい貨物列車の世界/トラベルMOOK詩2021-10-28発行/交通新聞社/記載 p175「表3 形式数字の後に付く私有コンテナの仕様記号一覧」より.
- ^ 私有コンテナファイル第48回/季刊ジェイ・トレイン詩2021-1発行/80号/記載 p106.
- ^ a b c 私有コンテナファイル第48回/季刊ジェイ・トレイン詩2021-1発行/80号/記載 p107.
参考文献
[編集]- ※参考白黒写真掲載ページ → ---項。