8人の女たち
『8人の女たち』(はちにんのおんなたち、仏: Huit Femmes )は、フランスの劇作家ロベール・トマ作の戯曲。
1961年8月28日にパリのエドワード7世劇場で初演。2002年に映画化された。
あらすじ
[編集]1950年代、郊外の屋敷が舞台。クリスマスのために集まる家族と、忙しく働く使用人の目の前で、屋敷の主人が死体で発見される。彼の背中には短剣が刺さっており、自殺ではない。雪に降り込められた屋敷の中にいる8人の女性のうち、誰が犯人か互いに探り出すうち、隠されていた事実が次々と明らかになってゆく。
登場人物
[編集]- ギャビー
- マミーの長女で、殺害されたマルセルの妻。
- シュゾン
- ギャビーの長女。大学生。
- カトリーヌ
- ギャビーの次女。推理小説好き。
- マミー
- ギャビーとオーギュスティーヌの母。足が悪く車椅子に乗っている。
- オーギュスティーヌ
- マミーの次女。体が弱く、ひねくれ者。
- シャネル
- メイド。長年この家の世話をしている。
- ルイーズ
- メイド。新入り。
- ピエレット
- マルセルの妹。元ストリッパー。
初演時の配役
[編集]- ギャビー:Mony Dalmès
- シュゾン:Corinne The Colt
- カトリーヌ:Bernadette Robert
- マミー:Madeleine Clervanne
- オーギュスティーヌ:Jacqueline Jefford
- シャネル:Madeleine Barbulée
- ルイーズ:Nadia Barentin
- ピエレット:Claude Génia
映画
[編集]8人の女たち | |
---|---|
Huit Femmes | |
監督 | フランソワ・オゾン |
脚本 |
フランソワ・オゾン マリナ・ドゥ・ヴァン |
原作 | ロベール・トマ |
製作 |
オリヴィエ・デルボスク マルク・ミソニエ |
出演者 |
ダニエル・ダリュー カトリーヌ・ドヌーヴ ヴィルジニー・ルドワイヤン ファニー・アルダン |
音楽 | クリシュナ・レヴィ |
撮影 | ジャンヌ・ラポワリー |
編集 | ローランス・バヴェダー |
配給 | ギャガ |
公開 |
2002年2月6日 2002年11月23日 |
上映時間 | 111分 |
製作国 | フランス |
言語 | フランス語 |
製作費 | €8,000,000 |
興行収入 | $42,426,583[1] |
2002年、フランスで映画版が制作された。監督はフランソワ・オゾン。密室ミステリーだが、フランスを代表する8人の女優が歌って踊るミュージカル仕立てになっており、話題になった。
2002年のベルリン国際映画祭では、8人の女優達に対して銀熊賞が与えられた。
キャスト(映画)
[編集]※括弧内は日本語吹替
- ギャビー:カトリーヌ・ドヌーヴ(鈴木弘子)
- オーギュスティーヌ:イザベル・ユペール(唐沢潤)
- ルイーズ:エマニュエル・ベアール(日野由利加)
- ピエレット:ファニー・アルダン(宮寺智子)
- シュゾン:ヴィルジニー・ルドワイヤン(安藤麻吹)
- マミー:ダニエル・ダリュー(竹口安芸子)
- カトリーヌ:リュディヴィーヌ・サニエ(岡寛恵)
- シャネル:フィルミーヌ・リシャール(藤生聖子)
使用された曲
[編集]- (歌)リュディヴィーヌ・サニエ / Papa t'es plus dans l'coup
- (歌)イザベル・ユペール / Message personnel
- (歌)ファニー・アルダン / A quoi sert de vivre libre
- (歌)ヴィルジニー・ルドワイヤン / Mon amour, mon ami
- (歌)フィルミーヌ・リシャール / Pour ne pas vivre seul
- (歌)エマニュエル・ベアール / Pile ou face
- (歌)カトリーヌ・ドヌーヴ / Toi jamais
- (歌)ダニエル・ダリュー / Il n'y a pas d'amour heureux
製作
[編集]イザベル・アジャーニに出演をオファーしたが「ほかのスター女優たちと一緒はいやだ」と断られたとオゾン監督はインタビューで語っている[2]。
日本での舞台上演
[編集]2004年
[編集]2004年11月19日~12月12日、アートスフィアで上演[3]。
主催・アートスフィア及びテレビ東京、製作・スフィア、企画製作・アトリエ・ダンカン[3]。
キャスト
[編集]スタッフ
[編集]2011年
[編集]日程
[編集]初日 | 最終日 | 劇場 |
2011年12月9日 | 2011年12月25日 | 東京都・ル テアトル銀座 by PARCO |
2012年1月6日 | 2012年1月9日 | 大阪府・森ノ宮ピロティホール |
2012年1月13日 | 2012年1月14日 | 愛知県・ウインクあいち |
キャスト
[編集]スタッフ
[編集]- 演出・上演台本:G2
- 美術:松井るみ
- 照明:高見和義
- 音楽:佐藤史朗
- 音響:井上正弘
- 衣裳:原まさみ
- ヘアメイク:田中エミ
- アクションコーディネーター:諸鍛冶裕太
- 翻訳:柏木しょうこ、岩辺いずみ
- 演出助手:河合範子
- 舞台監督:廣瀬次郎
- プロデューサー:麻田幹太、古田直子
- 企画・プロデュース:松野博文
2016年
[編集]2016年3月25日~3月30日、恵比寿・エコー劇場で、テアトル・エコー SIDE Bにより上演[5]。
上演タイトルは『8人の女』[5]。
キャスト
[編集]スタッフ
[編集]2019年
[編集]2019年11月13日~11月17日、東京・あうるすぽっとで、T-PROJECTにより上演[6]。
キャスト
[編集]スタッフ
[編集]2021年
[編集]2021年10月14日~2021年10月17日 、東京・ウッディシアター中目黒にて上演[7]。
劇団Rainbow Jam制作・出演[7]。
キャスト
[編集]スタッフ
[編集]- 翻訳:和田誠一
- 演出:深井邦彦
2022年
[編集]全配役を宝塚歌劇団OG(元トップスター及びトップ娘役)で揃え上演[8]。
企画・制作及び主催は梅田芸術劇場。
日程
[編集]初日 | 最終日 | 劇場 |
2022年8月27日 | 2022年9月4日 | 東京都・サンシャイン劇場 |
2022年9月9日 | 2022年9月12日 | 大阪府・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ |
キャスト
[編集]スタッフ
[編集]- 上演台本・演出:板垣恭一
- 翻訳:山口景子
- 美術:乘峯雅寛
- 照明:三澤裕史
- 音響:友部秋一
- 音楽:かみむら周平
- 衣裳:十川ヒロコ
- ヘアメイク:佐藤裕子
- アクションコーディネーター:渥美博
- 振付:当銀大輔
- 演出助手:髙野玲
- 舞台監督:藤崎遊
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ “8 Women”. Box Office Mojo. Amazon.com. 2012年2月6日閲覧。
- ^ 恩田泰子「「人生はつらい、だから映画を撮る」…「苦い涙」で監督の狂おしい愛を描いた名匠オゾン」『読売新聞』2023年6月8日。2023年9月28日閲覧。
- ^ a b アトリエ・ダンカン:8人の女たち|アトリエ・ダンカン at the Wayback Machine (archived 2010年4月13日). 2022年9月3日閲覧
- ^ “8人の女たち”. G2produce. 2022年9月3日閲覧。
- ^ a b “SIDE B 「8人の女」”. テアトル・エコー (2016年3月25日). 2022年9月3日閲覧。
- ^ T-PROJECT『8人の女たち』、2022年9月9日閲覧。
- ^ a b “過去公演|劇団Rainbow Jam 第1回公演「8人の女たち」”. 劇団Rainbow Jam. 2022年9月3日閲覧。
- ^ “『8人の女たち』特設|梅田芸術劇場”. 梅田芸術劇場. 2022年9月3日閲覧。