ファニー・アルダン
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ファニー・アルダン Fanny Ardant | |||||||||||||||||
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「セザール賞」ノミネートにて (2018年1月) | |||||||||||||||||
本名 | Fanny Marguerite Judith Ardant | ||||||||||||||||
生年月日 | 1949年3月22日(75歳) | ||||||||||||||||
出身地 | フランス・ソミュール | ||||||||||||||||
職業 | 女優、監督、演出家 | ||||||||||||||||
活動期間 | 1974年 - 現在 | ||||||||||||||||
配偶者 | フランソワ・トリュフォー (1981 - 1984死去) | ||||||||||||||||
主な作品 | |||||||||||||||||
『ペダル・ドゥース』 『隣の女』 『日曜日が待ち遠しい!』 | |||||||||||||||||
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ファニー・アルダン(Fanny Ardant, 1949年3月22日 - )は、フランス・ソミュール出身の女優、監督、舞台演出家。
同国を代表する女優の一人で、1997年にセザール賞の最優秀女優賞を受賞している。
来歴
[編集]モナコで育ち、大学に通うためにフランスに戻った。1971年にグランゼコールであるエクサン=プロヴァンス政治学院を卒業した。20代前半より演劇に興味を持つようになり、ロンドン在仏大使館勤務を経て1973年に演劇学校に入学。翌1974年に初舞台、1976年に映画デビュー。
TVミニ・シリーズ「Les dames de la côte」(1979年、ニナ・コンパネーズ監督)の演技に感銘を受けたフランソワ・トリュフォーが、『隣の女』のヒロインに抜擢し、一躍脚光を浴び、続く『日曜日が待ち遠しい!』にも主演した。これが縁で、トリュフォーとはプライベートでもパートナーとなり、1983年に娘が生まれた[1]。
イタリア語、スペイン語、英語も流暢なため、スペイン映画やアメリカ映画にも登場している。
なお、セザール主演女優賞は1997年に『ペダル・ドゥース』で受賞し、『隣の女』『日曜日が待ち遠しい!』『8人の女たち』『麗しき日々』で候補となっている。
赤い旅団に関する失言
[編集]イタリアの極左テロ組織赤い旅団について、「魅力的で情熱的」とコメントし、この組織の設立者の1人であるレナート・クルチオについて、自分の主義を変えない英雄として賞賛し、イタリア側の遺族による抗議や不満が殺到し、後に謝罪のコメントを出した[2]。
主な出演作品
[編集]公開年 | 邦題 原題 |
役名 | 備考 |
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1979 | 護衛犬都市 Les chiens |
看護師 | VHS発売 |
1981 | 愛と哀しみのボレロ Les uns et les autres |
ヴェロニク | |
隣の女 La femme d'à côté |
マチルド・ボシャール | ||
1983 | 日曜日が待ち遠しい! Vivement dimanche ! |
バルバラ・ベッケル | |
ベンヴェヌータ Benventua |
ベンヴェヌータ | 東京国際映画祭上映 | |
1984 | スワンの恋 Un amour de Swann |
ゲルマント公爵夫人 | |
死に至る愛 L'amour à mort |
ジュディット・マルティニャク | 特殊上映 TV5monde放映 | |
1986 | メロ Mélo |
クリスティアンヌ・レヴェック | |
1987 | ラ・ファミリア La famiglia |
アドリアーナ | |
1988 | ナイジェリア内戦/ビアフラ最後の日 Médecins des hommes: La naissance, Le pays du Soleil levant |
ナタリー | VHS発売 TV映画 |
三人姉妹 Paura e amore |
ヴェリア・パリーニ | ||
1991 | アフレード・オブ・ザ・ダーク Afraid of the Dark |
ミリアム | 東京ファンタスティック映画祭上映 |
Rien que des mensonges | ミュリエル | ||
1994 | 愛の報酬/シャベール大佐の帰還 Le colonel Chabert |
フェロー伯爵夫人 | |
1995 | 百一夜 Les cent et une nuits de Simon Cinéma |
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愛のめぐりあい Al di là delle nuvole |
パトリシア | ||
サブリナ Sabrina |
イレーヌ | ||
1996 | ペダル・ドゥース Pédale douce |
エヴァ | 第22回セザール賞主演女優賞受賞 |
リディキュール Ridicule |
ブライヤック伯爵夫人 | ||
1998 | 星降る夜のリストランテ La cena |
フローラ | |
エリザベス Elizabeth |
メアリ・オブ・ギーズ | ||
1999 | オーギュスタン 恋々風塵 Augustin, roi du Kung-fu |
本人役 | |
バルザック 情熱の生涯 Balzac |
エヴェリーナ・ハンスカ | テレビ映画 | |
アマゾン大漂流 Le fils du Français |
アン | DVDスルー | |
2001 | ウェルカム!ヘヴン Sin noticias de Dios |
マリーナ・ダンジェロ | |
2002 | 8人の女たち 8 femmes |
ピレット | |
永遠のマリア・カラス Callas Forever |
マリア・カラス | ||
2003 | 恍惚 Natalie... |
カトリーヌ | |
2006 | パリ、ジュテーム Paris, je t'aime |
ファニー | |
2007 | 秘密の祈り The Secrets |
アヌーク | |
2009 | ヴィザージュ Visage |
プロデューサー/ヘロディアス女王 | |
2012 | 裏切りのスナイパー Le guetteur |
バルバラ(ジョヴァンニの妻) | |
再会 Nos retrouvailles |
エリザベット・アンドリウ | TV映画 TV5Monde放映 | |
2013 | グレート・ビューティー/追憶のローマ La grande bellezza |
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麗しき日々 Les beaux jours |
カロリーヌ | DVD発売 WOWOW放映 | |
ランザック一族 Le clan des Lanzac |
エリザベット・ランザック | TV映画 TV5Monde放映 | |
2014 | Casanova Variations | ルクレチア | |
レンズ越しの恋 La séance |
カスティリオーヌ伯爵夫人 | 短編映画 TV5Monde放映 | |
2015 | For This Is My Body | マドレーヌ・ブラウン | |
2017 | 私は、マリア・カラス Maria by Callas |
朗読 | ドキュメンタリー映画 |
2019 | ペルドリックス Perdrix |
テレーズ・ペルドリックス | |
ベル・エポックでもう一度 La Belle Époque |
マリアンヌ | 第45回セザール賞助演女優賞受賞 |
監督作品
[編集]- 2009:Cendres et sang *上映題及び放映題「灰と血」
- 2010:Chimères absentes (短編)
- 2013:Cadences obstinées
- 2016:Et derrière moi une cage vide
舞台演出作品
[編集]- 2008:アンドレ・メサジェ作曲:オペラ・コミック《ヴェロニク》(パリ・シャトレ音楽劇場上演)
- 2016:スティーヴン・ソンドハイム作詞・作曲:ミュージカル《パッション》(同上、ナタリー・デセイ主演)
主な舞台出演
[編集]- 1974:ピエール・コルネイユ作《ポリウクト》
- 1977:ジャン・ラシーヌ作《エステル》
- 1978:ジャン・ジロドゥ作《エレクトル》
- 1979:ポール・クローデル作《黄金の頭》
- 1983:ストリンドベリ《令嬢ジュリー》(アンドレアス・ヴシナス演出)
- イザベル・アジャーニ降板による急な代役
- 1987:モリエール作《ドン・ジュアン (戯曲)|ドン・ジュアン》(フランシス・ユステール演出)
- 1989:ピランデッロ作《恩威にまかす》
- 1992:ジャン=クロード・カリエール作《恋のメモランダム》(ベルナール・ジロドー共演)
- モリエール賞女優賞候補
- 1995:マルグリット・デュラス作《La Musica deuxième》
- 1996:テレンス・マクナリー作《マスター・クラス》(ロマン・ポランスキー演出/マリア・カラス役)
- モリエール賞女優賞候補
- 2002:ジョン・マレル作《サラ - 追想で綴る女優サラ・ベルナールの一生》(サラ・ベルナール役)
- 2004:ルイジ・ケルビーニ作曲:歌劇《メデ》(ジャン=ポール・スカルピッタ演出/語り役)
- 2004:デュラス翻訳・ヘンリー・ジェイムズ原作《密林の獣》La bête dans la jungle(ジェラール・ドパルデュー共演)
- 2005:オネゲル作曲・クローデル台本:音楽劇《火刑台上のジャンヌ・ダルク》(スカルピッタ演出/ジャンヌ・ダルク役)
- 2006:デュラス作《死の病い》
- 2009:ジャン=リュック・ラガルス作《Music-hall》(ランベール・ウィルソン演出)
- 2009:ストラヴィンスキー作曲:音楽劇《兵士の物語》(フェニーチェ劇場 ヴェネツィア/語り役)
- 2010:音楽劇《火刑台のジャンヌ・ダルク》(ザルツブルク音楽祭)
- 2014:デュラス作《木立の中の日々》
- 2015:ミカエル・ジャレル作曲:音楽劇《Cassandre》(アヴィニョン、ジュネーヴで公演)
出典
[編集]- ^ “ファニー・アルダン来日 「日曜日が待ち遠しい!」トリュフォーとの思い出語る”. 映画.com. (2012年5月12日) 2018年2月10日閲覧。
- ^ “ファニー・アルダン、自らのコメントについて謝罪”. シネマトゥデイ. (2007年9月4日) 2022年5月22日閲覧。