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1985年のロッテオリオンズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
1985年のロッテオリオンズ
成績
パシフィック・リーグ2位
64勝60敗6分 勝率.516[1]
本拠地
都市 神奈川県川崎市
球場 川崎球場
球団組織
オーナー 重光武雄
経営母体 ロッテ
監督 稲尾和久
« 1984
1986 »

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1985年のロッテオリオンズでは、1985年のロッテオリオンズの動向についてまとめる。

この年のロッテオリオンズは、稲尾和久監督の2年目のシーズンである。

概要

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前年シーズン終盤にトミー・ジョン手術から1軍復帰した村田兆治が、開幕から11連勝を重ねて17勝5敗、防御率4.30と復活のシーズンとなった。当時は珍しかった中6日ローテーションで毎週日曜日に登板していたことから「サンデー兆治」のニックネームが付いた。他に台湾から獲得した荘勝雄が11勝10敗4セーブ、防御率4.15、仁科時成が12勝13敗、防御率4.32、水谷則博が 9勝5敗、防御率4.28と先発4本柱が安定した成績を収めた。 打撃陣では落合博満が打率.367、52本塁打、146打点で首位打者本塁打王打点王の3冠王の大活躍でMVPに選ばれた。 レロン・リーも打率.328、28本塁打、94打点と安定した成績を残し、「ミスターロッテ」こと有藤通世が7月11日対阪急戦(川崎球場)で星野伸之から2塁打を放ち、プロ17年目にして2000本安打を達成した[2]。新戦力ではドラフト4位ルーキーの横田真之が1年目から右翼手レギュラーに定着し、打率.300、9本塁打、51打点と活躍し、ベストナインにも選ばれた。 投打共に充実した選手層であったが、ロッテは勝率5割前後から中々抜け出すことが出来ず、シーズンでは広岡達朗監督の西武ライオンズが独走状態で10月9日に優勝を決めた。ロッテはシーズン終盤の10月2日から13日まで10連勝して順位こそ2位に上げたが、時既に遅く首位から15ゲーム離された貯金4でシーズン終了した。このシーズンまでパリーグでは変則プレーオフ制度を採用しており、1位とのゲーム差が5以内であればプレーオフで逆転出来る可能性があった[3]

チーム成績

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レギュラーシーズン

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開幕オーダー[4]
1 庄司智久
2 西村徳文
3 リー
4 落合博満
5 山本功児
6 有藤通世
7 水上善雄
8 袴田英利
9 横田真之
深沢恵雄
1985年パシフィック・リーグ順位変動
順位 4月終了時 5月終了時 6月終了時 7月終了時 8月終了時 9月終了時 最終成績
1位 近鉄 -- 西武 -- 西武 -- 西武 -- 西武 -- 西武 -- 西武 --
2位 西武 0.5 近鉄 6.0 阪急 6.0 近鉄 9.5 近鉄 12.0 近鉄 15.0 ロッテ 15.0
3位 南海 3.0 ロッテ 近鉄 8.0 阪急 10.5 阪急 14.5 阪急 17.0 近鉄 15.5
4位 阪急 3.5 南海 9.5 ロッテ ロッテ 12.5 ロッテ 17.5 ロッテ 17.5 阪急 15.5
5位 ロッテ 3.5 阪急 10.5 南海 13.0 南海 18.0 日本ハム 19.5 日本ハム 21.5 日本ハム 23.0
6位 日本ハム 7.5 日本ハム 13.0 日本ハム 16.0 日本ハム 18.5 南海 26.5 南海 28.0 南海 33.0
期間
成績
7勝8敗
勝率.467
13勝9敗2分
勝率.591
7勝9敗
勝率.438
5勝8敗1分
勝率.385
10勝13敗2分
勝率.435
10勝7敗1分
勝率.588
12勝6敗
勝率.667

[5][6][7][8][9][10]

1985年パシフィック・リーグ最終成績
順位 球団 勝率
1位 西武ライオンズ 79 45 6 .637 優勝
2位 ロッテオリオンズ 64 60 6 .516 15.0
3位 近鉄バファローズ 63 60 7 .5122 15.5
4位 阪急ブレーブス 64 61 5 .5120 15.5
5位 日本ハムファイターズ 53 65 12 .449 23.0
6位 南海ホークス 44 76 10 .367 33.0

[1]

個人成績

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主な投手成績

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  • 色付きは規定投球回数(130イニング)以上の選手
  • 太字はリーグ最高
選手








































W
H
I
P
 
/仁科時成 30 30 9 1 1 12 13 0 852 198.0 218 35 44 12 103 0 1 116 95 4.32 1.323
/村田兆治 24 24 10 0 0 17 5 0 752 173.2 181 20 65 7 93 11 1 89 83 4.30 1.417
/荘勝雄 34 22 9 1 1 11 10 4 669 158.1 162 13 49 4 86 4 1 83 73 4.15 1.333
/水谷則博 33 16 3 0 0 9 5 0 512 120.0 122 14 35 4 70 0 0 69 57 4.28 1.308
/土屋正勝 33 0 0 0 0 2 2 0 395 89.2 98 13 35 4 43 2 0 58 47 4.72 1.483
/深沢恵雄 15 14 3 0 0 2 6 0 340 71.0 90 22 35 9 31 1 0 56 48 6.08 1.761
/小川博 21 2 0 0 0 2 3 4 273 61.2 52 6 39 5 47 3 0 38 32 4.67 1.476
/梅沢義勝 37 1 0 0 0 3 2 6 261 58.2 66 10 26 1 47 1 0 38 35 5.37 1.568
/右田一彦 22 4 0 0 0 2 4 3 268 58.0 68 10 38 1 37 1 0 49 47 7.29 1.828
/石川賢 17 13 1 0 0 2 7 0 282 58.0 97 11 18 4 24 4 0 54 48 7.45 1.983
/佐藤政夫 34 2 1 0 0 2 3 5 200 47.1 41 1 20 3 35 1 0 13 10 1.90 1.289
/西井哲夫 25 0 0 0 0 0 0 3 183 39.2 48 7 17 0 22 0 0 31 26 5.90 1.639
/吉岡知毅 4 2 0 0 0 0 0 0 47 9.1 11 1 11 0 2 2 0 9 9 8.68 2.357
/田村勲 3 0 0 0 0 0 0 0 15 3.2 4 1 0 0 2 0 0 3 3 7.36 1.091
/中居謹蔵 1 0 0 0 0 0 0 0 6 1.0 3 0 1 0 0 0 0 2 2 18.00 4.000
/田子譲治 1 0 0 0 0 0 0 0 8 0.2 2 1 4 0 0 0 0 3 2 27.00 9.000

打撃成績

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  • 色付きは規定打席(403打席)以上の選手
  • 太字はリーグ最高
選手











































O
P
S
 
/西村徳文 127 569 512 83 159 17 9 6 212 46 33 15 14 5 30 1 8 46 4 .311 .355 .414 .769
/落合博満 130 568 460 118 169 24 1 52 351 146 5 1 0 4 101 26 3 40 16 .367 .481 .763 1.244
/リー 115 510 451 87 148 21 1 28 255 94 1 1 1 4 48 0 6 53 11 .328 .397 .565 .962
/横田真之 124 467 406 77 122 21 3 9 176 51 17 7 24 1 30 0 6 30 3 .300 .357 .433 .790
/高沢秀昭 120 466 418 75 114 18 2 12 172 56 12 3 11 3 26 0 8 48 5 .273 .325 .411 .737
/山本功児 122 449 413 45 121 19 0 10 170 67 1 4 3 4 29 2 0 30 22 .293 .336 .412 .748
/袴田英利 129 436 376 47 91 15 0 8 130 50 1 2 30 4 23 0 3 39 9 .242 .288 .346 .634
/水上善雄 115 412 358 47 87 9 1 15 143 43 20 7 13 3 37 1 1 63 5 .243 .313 .399 .713
/有藤道世 107 355 316 29 79 14 0 10 123 51 2 2 2 3 33 0 1 48 12 .250 .320 .389 .709
/庄司智久 93 190 171 25 31 4 1 4 49 18 2 2 4 1 14 0 0 12 3 .181 .242 .287 .528
/芦岡俊明 76 168 153 22 44 6 0 5 65 27 3 0 1 2 12 0 0 23 5 .288 .335 .425 .760
/佐藤健一 89 137 119 21 31 5 1 3 47 16 0 1 8 3 6 0 1 17 4 .261 .295 .395 .690
/田野倉利長 46 79 69 9 18 3 1 2 29 6 1 0 1 1 8 0 0 15 1 .261 .333 .420 .754
/愛甲猛 40 63 59 10 18 6 0 2 30 8 0 2 0 1 3 0 0 9 1 .305 .333 .508 .842
/斉藤巧 44 55 53 4 13 2 0 0 15 4 0 0 0 1 1 0 0 11 2 .245 .255 .283 .538
/高橋忠一 34 49 41 6 7 0 0 0 7 2 0 0 1 0 7 0 0 8 1 .171 .292 .171 .462
/井上洋一 39 48 44 4 13 1 0 0 14 5 0 0 0 0 4 0 0 9 2 .295 .354 .318 .672
/長松純明 30 16 12 3 4 2 0 0 6 0 0 0 0 0 4 0 0 3 1 .333 .500 .500 1.000
/岡部明一 6 14 12 4 7 1 0 2 14 5 0 0 0 0 2 0 0 2 0 .583 .643 1.167 1.810
/藤倉多祐 17 12 11 2 3 1 1 0 6 0 0 0 0 0 1 0 0 4 0 .273 .333 .545 .879
/武藤一邦 7 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 .000 .000 .000 .000

オールスターゲーム1985

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選出選手及びスタッフ
ポジション 名前 選出回数
コーチ 稲尾和久
投手 村田兆治 10
荘勝雄
捕手 袴田英利 2
一塁手 山本功児 2
内野手 落合博満 5
西村徳文
  • 太字はファン投票による選出、▲は出場辞退選手発生による補充選手、他は監督推薦による選出。

できごと

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選手・スタッフ

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[12]

表彰選手

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リーグ・リーダー
選手名 タイトル 成績 回数
落合博満 最優秀選手 3年ぶり2度目
首位打者 .367 2年ぶり4度目
本塁打王 52本 3年ぶり2度目
打点王 146打点 3年ぶり2度目
最高出塁率 .481 3年ぶり2度目
史上8度(6人)目の三冠王達成
その他
選手名 タイトル
村田兆治 カムバック賞
ベストナイン
選手名 ポジション 回数
西村徳文 二塁手 初受賞
落合博満 三塁手 2年連続2度目[注 1]
横田真之 外野手 初受賞
リー 指名打者 2年連続2度目[注 2]
ダイヤモンドクラブ賞
選手名 ポジション 回数
山本功児 一塁手 2年連続2度目
西村徳文 二塁手 初受賞

ドラフト

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順位 選手名 ポジション 所属 結果
1位 石田雅彦 投手 川越工業高 入団
2位 園川一美 投手 日本体育大学 入団
3位 森田芳彦 内野手 鹿児島鉄道管理局 入団
4位 古川慎一 外野手 亜細亜大学 入団
5位 古賀道人 内野手 関東第一高 入団
6位 有倉雅史 投手 北海高 拒否・日本体育大学進学

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 一塁手部門で1度、二塁手部門で2度受賞しており、通算5度目。
  2. ^ 外野手部門で2度受賞しており、通算4度目。

出典

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  1. ^ a b 年度別成績 1985年 パシフィック・リーグ”. 日本野球機構. 2015年7月9日閲覧。
  2. ^ 有藤通世(ロッテ) 1985年…:今昔「安打製造機」 2000安打 写真特集:時事ドットコム
  3. ^ プロ野球におけるプレーオフの歴史。パ・リーグには幻の制度があった|プロ野球|集英社のスポーツ総合雑誌 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva
  4. ^ 『読売新聞』1985年4月7日付朝刊、14版、17面
  5. ^ 『読売新聞』1985年4月30日付朝刊、14版、17面
  6. ^ 『読売新聞』1985年6月1日付朝刊、14版、17面
  7. ^ 『読売新聞』1985年6月30日付朝刊、14版、17面
  8. ^ 『読売新聞』1985年8月1日付朝刊、14版、17面
  9. ^ 『読売新聞』1985年9月1日付朝刊、14版、17面
  10. ^ 『読売新聞』1985年10月1日付朝刊、14版、17面
  11. ^ 【4月14日】1985年(昭60) 男泣きした村田兆治 クールな主砲は熱い思いで応えたスポーツニッポン2009年4月11日配信
  12. ^ 千葉ロッテマリーンズ公式HP 歴代所属選手”. 千葉ロッテマリーンズ. 2015年10月4日閲覧。