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1930年ラグビー日本代表のカナダ遠征

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

1930年ラグビー日本代表のカナダ遠征では、1930年9月にラグビー日本代表がカナダに遠征し7試合が組まれた[1][2]

1927年の早稲田大学ラグビー蹴球部のオーストラリア遠征の歓迎会の席において団長の喜多壮一郎が『学生達は旅行中3つのNOが約束されている。即ちNo drinking, No Smoking, No dancingが、それである』と語ったものが話題となり、当時のシドニー総領事である徳川家正に伝わった。徳川家正のカナダ公使への転任後、その話が当時のカナダラグビー協会会長ジェームズ・スミスに伝わり早稲田大学ラグビー蹴球部のカナダ遠征に招待される。しかしながらこの招待を内部事情により日本ラグビー協会へ移牒したため、日本ラグビーフットボール協会が初めて日本代表を編成し今回の遠征につながった[2]

日本ラグビーフットボール協会は第6戦のカナダブリティッシュコロンビア州代表英語版戦を第1回目のテストマッチとして認定した。

試合日程・結果

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日時 会場 ホーム スコア アウェイ
1930年9月1日 カナダの旗 ブロクトン・ポイント バンクーバー カナダの旗 18-22  日本
1930年9月6日 カナダの旗 ブロクトン・ポイント バンクーバー カナダの旗 17-22  日本
1930年9月10日 カナダの旗 ブロクトン・ポイント メラロマクラブ カナダの旗 0-27  日本
1930年9月17日 カナダの旗 ロイヤル・アスレチック・パーク ビクトリア カナダの旗 14-16  日本
1930年9月20日 カナダの旗 ロイヤル・アスレチック・パーク ビクトリア カナダの旗 6-19  日本
1930年9月24日 カナダの旗 ブロクトン・ポイント カナダBC州代表英語版 カナダの旗 3-3  日本
1930年9月27日 カナダの旗 ブロクトン・ポイント ブリティッシュコロンビア大学 カナダの旗 3-25  日本

遠征メンバー

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スタッフ:

選手 ポジション 誕生日 (年齢) キャップ チーム
太田義一 フォワード (1908-12-24)1908年12月24日(21歳) 0 日本の旗 早稲田大学
矢飼督之 フォワード (1909-06-27)1909年6月27日(21歳) 0 日本の旗 慶應義塾大学
根本弘道 フォワード 0 日本の旗 立教大学
岩下秀三郎 フォワード (1904-05-14)1904年5月14日(26歳) 0 日本の旗 慶應義塾大学OB
都志悌二 フォワード (1908-04-24)1908年4月24日(22歳) 0 日本の旗 明治大学
三島実 フォワード (1906-02-11)1906年2月11日(24歳) 0 日本の旗 京都帝国大学
増永洋一 フォワード 0 日本の旗 明治大学
知葉友雄 フォワード (1905-06-02)1905年6月2日(25歳) 0 日本の旗 明治大学OB
清水精三 フォワード (1911-07-15)1911年7月15日(19歳) 0 日本の旗 慶應義塾大学
吉沢秀雄(宮地秀雄)キャプテン フォワード (1903-12-12)1903年12月12日(26歳) 0 日本の旗 慶應義塾大学OB
和田志良 フォワード (1904-07-13)1904年7月13日(26歳) 0 日本の旗 東京帝国大学OB
桜井凱夫 フォワード 0 日本の旗 東京帝国大学
松原健一 ハーフバックス (1907-11-25)1907年11月25日(22歳) 0 日本の旗 明治大学
岩前博 ハーフバックス 0 日本の旗 京都帝国大学
前川丈夫(萩原丈夫) ハーフバックス (1904-04-08)1904年4月8日(26歳) 0 日本の旗 慶應義塾大学OB
上田成一郎 ハーフバックス 0 日本の旗 京都帝国大学
北野孟郎 スリークォーターバック (1911-03-24)1911年3月24日(19歳) 0 日本の旗 慶應義塾大学
藤井貢 スリークォーターバック (1909-08-28)1909年8月28日(21歳) 0 日本の旗 慶應義塾大学
丸山虎喜 スリークォーターバック 0 日本の旗 慶應義塾大学
鳥羽善次郎 スリークォーターバック (1910-02-04)1910年2月4日(20歳) 0 日本の旗 明治大学
田中一郎 スリークォーターバック 0 日本の旗 明治大学
柯子彰 スリークォーターバック (1910-10-22)1910年10月22日(19歳) 0 日本の旗 早稲田大学
鈴木秀丸 スリークォーターバック (1907-10-30)1907年10月30日(22歳) 0 日本の旗 法政大学
寺村誠一 フルバック (1906-02-04)1906年2月4日(24歳) 0 日本の旗 東京帝国大学OB
小船伊助 フルバック 0 日本の旗 早稲田大学

試合一覧

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第1戦

1930年9月1日
15:00
バンクーバー カナダの旗 18-22  日本 ブロクトン・ポイントバンクーバー
レフリー: アンダーヒル
15 ライト
14 ドルビー
13 ローワン キャプテン
12 レロイ
11 E・ピンカム
10 ウィルソン
9 ニブロ
8 マクリーン
7 レディンガム
6 ニコル
5 ノーミントン
4 A・ピンカム
3 ベーカー
2 ペイン
1 ホワイト
15 寺村誠一
14 田中一郎
13 丸山虎喜
12 藤井貢
11 鳥羽善次郎
10 前川丈夫
9 清水精三
8 柯子彰
7 吉沢秀雄 キャプテン
6 和田志良
5 三島実
4 知葉友雄
3 根本弘道
2 矢飼督之
1 岩下秀三郎

第2戦

1930年9月6日
15:00
バンクーバー カナダの旗 17-22  日本 ブロクトン・ポイントバンクーバー
レフリー: E・L・ヨー
15 ライト
14 ドルビー
13 ローワン キャプテン
12 レロイ
11 E・ピンカム
10 ウィルソン
9 ニブロ
8 マクリーン
7 レディンガム
6 ノーブル
5 ノーミントン
4 A・ピンカム
3 ベーカー
2 ペイン
1 ホワイト
15 小船伊助
14 田中一郎
13 柯子彰
12 藤井貢
11 鳥羽善次郎
10 岩前博
9 松原健一
8 知葉友雄
7 桜井凱夫
6 吉沢秀雄 キャプテン
5 知葉友雄
4 増永洋一
3 太田義一
2 根本弘道
1 都志悌二

第3戦

1930年9月10日
15:00
メラロマクラブ カナダの旗 0-27  日本 ブロクトン・ポイントバンクーバー
レフリー: カメロン
15 ヴァン・ホーン
14 マッキー
13 ブリットン
12 リスコー
11 タルビー
10 ウィルソン
9 レイクラフト
8 フィリップス
7 ガービン
6 ワイト
5 ポロック
4 D・ジョーンズ
3 クラーク
2 ノーブル
1 ニコル
15 小船伊助
14 鈴木秀丸
13 丸山虎喜
12 藤井貢
11 北野孟郎
10 岩前博
9 前川丈夫
8 松原健一
7 和田志良
6 清水精三
5 増永洋一
4 三島実
3 太田義一
2 矢飼督之
1 岩下秀三郎

第4戦

1930年9月17日
15:00
ビクトリア カナダの旗 14-16  日本 ロイヤル・アスレチック・パークビクトリア
レフリー: ムーリー
15 ブライデン
14 ゴーント
13 ヒューム
12 マクミラン
11 フェル
10 ターグース
9 ポラード
8 コキン
7 C・フォーブス キャプテン
6 ポーチュース
5 ゴート
4 B・フォーブス
3 ウインメン
2 ワーノック
1 ホワートン
15 寺村誠一
14 北野孟郎
13 柯子彰
12 藤井貢
11 鳥羽善次郎
10 前川丈夫
9 清水精三
8 和田志良
7 松原健一
6 吉沢秀雄 キャプテン
5 知葉友雄
4 三島実
3 太田義一
2 矢飼督之
1 都志悌二

第5戦

1930年9月20日
15:00
ビクトリア カナダの旗 6-19  日本 ロイヤル・アスレチック・パークビクトリア
レフリー: レビン
15 ブライデン
14 ゴーント
13 ヒューム
12 ウェブスター
11 フェル
10 ターグース
9 コキン
8 マクミラン
7 C・フォーブス
6 ポーチュース
5 ゴート
4 B・フォーブス
3 ウインメン
2 ワーノック
1 ホワートン
15 寺村誠一
14 北野孟郎
13 鈴木秀丸
12 柯子彰
11 鳥羽善次郎
10 前川丈夫
9 松原健一
8 清水精三
7 桜井凱夫
6 吉沢秀雄 キャプテン
5 知葉友雄
4 増永洋一
3 根本弘道
2 都志悌二
1 岩下秀三郎

第6戦(テストマッチ)[3]

1930年9月24日
15:00
カナダBC州代表英語版 カナダの旗 3-3  日本 ブロクトン・ポイントバンクーバー
観客数: 約6,000人
レフリー: ハリー・ロード
15 ライト
14 P・バレット
13 アーネスト・.ビンカム
12 ロバート・ゴウル
11 アート・フェル
10 アーネスト・キャメロン キャプテン
9 ジョージ・ニブロ
8 B・バレット
7 キャンベル・フォーブス
6 ボブ・マーレー
5 ボブ・ノーミントン
4 ブルース・レディンガム
3 ウィリアム・ポーチェース
2 ジョージ・ワーノック
1 ゴッドフリー・ウェンマン
15 寺村誠一
14 北野孟郎
13 柯子彰
12 藤井貢
11 鳥羽善次郎 交代退場
10 前川丈夫
9 松原健一
8 清水精三
7 和田志良
6 吉沢秀雄 キャプテン
5 知葉友雄
4 三島実
3 太田義一
2 矢飼督之
1 岩下秀三郎
リザーブ
鈴木秀丸 交代出場
  • 1930年当時のルールでは負傷退場したとしても途中交代は認められていなかったが、鳥羽善次郎が負傷退場し、BC州代表監督の要請により鈴木秀丸が交代出場した。キャップ認定時は鈴木秀丸を含め16人がキャップ認定された。

第7戦

1930年9月27日
15:00
ブリティッシュコロンビア大学 カナダの旗 3-25  日本 ブロクトン・ポイントバンクーバー
レフリー: 香山蕃
15 ロジャード
14 P・バーラット
13 エスタブルックス
12 クリーブランド
11 エリス
10 ゴール
9 B・バーラット
8 メーソン
7 バリー
6 ミッチェル
5 ノーブル
4 レヂングハム
3 マーチン
2 マッロチナー
1 ニクソン
15 小船伊助
14 北野孟郎
13 柯子彰
12 藤井貢
11 鈴木秀丸
10 前川丈夫
9 松原健一
8 清水精三
7 桜井凱夫
6 吉沢秀雄 キャプテン
5 知葉友雄
4 三島実
3 太田義一
2 矢飼督之
1 都志悌二

帰国歓迎試合

[編集]

遠征からの帰国後、歓迎試合として2試合組まれた[1][4]

1930年10月16日
15:15
日本(白)  38-6  日本(赤) 日本の旗 神宮競技場
レフリー: 橋本壽三郎
15 小船伊助
14 中村不二男
13 柯子彰
12 藤井貢
11 北野孟郎
10 清水精三
9 前川丈夫
8 松原健一
7 桜井凱夫
6 吉沢秀雄
5 岡田秀平
4 増永洋一
3 都志悌二
2 根本弘道
1 岩下秀三郎
15 寺村誠一
14 鈴木秀丸
13 安田種臣
12 西野静三
11 田中一郎
10 上田成一郎
9 木下太郎
8 大難正宜
7 和田志良
6 岡田由男
5 知葉友雄
4 三島実
3 太田義一
2 矢飼督之
1 大西栄造

1930年10月19日
14:30
日本  36-3 関西選抜 日本の旗 花園ラグビー場
レフリー: 巌栄一
15 寺村誠一
14 鳥羽善次郎
13 鈴木秀丸
12 坂倉雄吉
11 石川一雄
10 松原健一
9 前川丈夫
8 吉沢秀雄
7 和田志良
6 桜井凱夫
5 知葉友雄
4 三島実
3 岩下秀三郎
2 根本弘道
1 太田義一
15 清水千波 (同大)
14 安藤敏夫 (天理外)
13 土佐忠敏 (天理外)
12 山本尚武 (京大)
11 内藤卓 (同大)
10 阿部勝 (同大)
9 高崎善英 (同大)
8 足立卓夫 (京大)
7 山田孝雄 (京大)
6 木崎国嘉 (京大)
5 服部元三 (京大)
4 荒賀嘉生 (京大)
3 柏本進 (京大)
2 萩野璋太郎 (京大)
1 武田尚 (京大)

脚注

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