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「異邦人 -シルクロードのテーマ-」の版間の差分

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* 2010年 - [[稲垣潤一]]がデュエット・アルバム『[[男と女3]]』で、[[荻野目洋子]]とのデュエットでカバー。名義は「異邦人(duet with 荻野目洋子)」。 
* 2010年 - [[稲垣潤一]]がデュエット・アルバム『[[男と女3]]』で、[[荻野目洋子]]とのデュエットでカバー。名義は「異邦人(duet with 荻野目洋子)」。 
* 2011年 - [[ミゲル・ゲレイロ|ミゲル]]が『しあわせソングス-初めましてミゲルです☆-』の中でカバー。
* 2011年 - [[ミゲル・ゲレイロ|ミゲル]]が『しあわせソングス-初めましてミゲルです☆-』の中でカバー。
** [[岩崎良美 (歌手)|岩崎良美]]がアルバム『[[色彩の主人公]]』の中でカバー。
** [[岩崎良美]]がアルバム『[[色彩の主人公]]』の中でカバー。
** [[蘭華]]がアルバム『昭和を詠う〜大切なものへ〜』でカバー。編曲は綾部健三郎。
** [[蘭華]]がアルバム『昭和を詠う〜大切なものへ〜』でカバー。編曲は綾部健三郎。
* 2012年 - [[柴田淳]]がアルバム「COVER 70's」の中でカバー。
* 2012年 - [[柴田淳]]がアルバム「COVER 70's」の中でカバー。

2021年12月30日 (木) 00:28時点における版

「異邦人 -シルクロードのテーマ-」
久保田早紀シングル
初出アルバム『夢がたり
B面 夢飛行
リリース
ジャンル ニューミュージック
時間
レーベル CBSソニー
作詞・作曲 久保田早紀
プロデュース 酒井政利
ゴールドディスク
チャート最高順位
  • 週間1位(オリコン
  • 1979年12月度月間1位(オリコン)
  • 1980年1月度月間1位(オリコン)
  • 1980年度年間2位(オリコン)
  • オリコン歴代シングルランキング96位
  • 久保田早紀 シングル 年表
    • 異邦人 -シルクロードのテーマ-
    • (1979年)
    収録アルバム夢がたり

    (2)
    異邦人
    (3)
    帰郷
    (4)
    テンプレートを表示

    異邦人 -シルクロードのテーマ-」(いほうじん -シルクロードのテーマ-)は、久保田早紀(現・久米小百合)の楽曲。1979年10月1日に発売されたデビューシングルタイトル曲で、カップリングは「夢飛行」。

    三洋電機カラーテレビ「くっきりタテ7」のコマーシャルソングとしても起用された。後に同社の太陽光発電システム、ソーラーアークのCMにも再使用されている。

    制作背景

    元々は「白い朝[注釈 1]」というタイトルであったが、「イメージが伝わりにくい」「インパクトが弱い」という理由から、プロデューサーの酒井政利により「異邦人」に変更されたという経緯がある[2]。ちなみにタイトルの候補として「ストレンジャー」「旅人」「エトランゼ」などを考えたが全て却下され「異邦人」になったが、久保田本人は歌う気持ちにならないくらい気に入らなかったと語っている。また歌詞そのものもシルクロードをテーマにしたものに合わせ何度も書き直しさせられたとのこと[3]

    この曲は元は、美しい並木道並木で知られる国鉄[注釈 2]国立駅前の大学通りの景色をイメージして書かれたものだった[4]。「子供たちが空に向かい 両手を広げ …」という歌い出しは、歌詞作りに難渋していた久保田(国立市出身)が、通学の時に乗っていた国鉄中央線から見える国立駅近くの空き地で遊ぶ子供たちの姿を電車から見て咄嗟に写しとったものである[4][5]

    本人も「そんな、ふとした瞬間に出来た曲が、ここまでヒットするとは思わなかった。」と語った。また本人はこの曲が発売されてから半年間はヒットしていくことに戸惑い、その後も「平坦な更地にいきなり10階建のビルが建ってしまい、その後もビルがどんどん大きくなっていった感じ。」と、当時は曲が一人歩きしていることに非常に戸惑っていたそうである。デビューして30年経ち、ラジオにゲスト出演した際に、「今ではここまで愛される曲になって、非常に嬉しい。神様のプレゼントだと思っている。」と語った[2]

    編曲は萩田光雄で、元々のアレンジは違っていたそうであるが、プロデューサーの酒井は、電通藤岡和賀夫の企画により池田満寿夫阿久悠横尾忠則浅井慎平ら計8名のクリエイターと、南太平洋裸足の旅にでかけ、そのたびで得た着想をもとに、異国を意識したコンセプトの曲を次々と作り出していた(時間よ止まれはイースター島、いい日旅立ちは日本)。同年初頭のジュディ・オング魅せられて」でエーゲ海を題材にしたのに続いて、またこの曲がCMに起用される話が持ち込まれたため、聴衆の異国情緒に訴える題材としてシルクロードを選び、作詞作曲者が当初には想定していなかったエキゾチックなイメージを加味し、「シルクロードのテーマ-」のサブタイトルも付して発売した。シルクロードのイメージを増幅させるため、民族楽器のダルシマーも本曲に使用され[2]、インパクトのあるイントロは中東風の雰囲気が漂う[4]

    このシングルの中で実際にピアノを弾いているのは、久保田ではなく羽田健太郎である。アルバム『サウダーデ』では、この曲をポルトガルで録音した。

    本人によると、レコードジャケットの写真は、吉祥寺の「サムタイム」というライブハウスで撮影されたという[5]

    ブルボンから発売された食玩CDJ'sポップスの巨人たち』にも久保田早紀の代表曲として「オレンジ・エアメール・スペシャル」と共に収録されている。

    2005年にNHKが実施した「スキウタ〜紅白みんなでアンケート〜」で紅組38位にランクインされた。

    コマーシャルに採用された経緯とプロモーション

    「くっきりタテ7」のコマーシャルソングの歌手候補として、電通から井上陽水大橋純子・当時デビュー前の久保田小百合(後の久保田早紀)の3人の候補を提示され、三洋電機の意向により久保田に決定した[6]。歌手の決定後、候補作として三洋電機に2曲が届けられ、一つはこの曲(当時のタイトルは「白い朝」)、もう一つはシルクロードをイメージして書かれた「絹の道」であった。三洋電機の宣伝部長や企画課長、電通は「絹の道」を推したものの、当時三洋電機の営業本部でマーケティング担当だった亀山太一の判断でこの曲に決定。曲の終わりの「ちょっとふり向いてみただけの 異邦人」というフレーズをキャンペーン・ワーズにするよう指示した[7]

    三洋電機はポスターやカタログ・屋外広告・パッケージにこの曲の歌詞とシルクロードの代表的なシーンを掲載させ、CMの放送前から社内・営業所・販売店でテープを流し、放送後は葉書によるリクエスト参加を呼びかけるなど、社を挙げての曲のプロモーションを展開した[8]

    1979年10月1日に「異邦人」のレコードが発売され、同年10月14日からテレビCMの放送が開始された[9]。同年11月19日、フジテレビ夜のヒットスタジオ』に初出演した[9]

    チャート成績

    当初からCMにサビの部分が使用され、少しずつ売上げを伸ばした。1979年11月12日、『コンフィデンス』(オリコンチャート)で55位に初登場[9]。次第に順位を伸ばし、同年12月10日には1位を獲得した[9]

    同年12月13日、『ザ・ベストテン』に5位で初登場した際、久保田の美しい容姿にも注目が集まった。同年12月27日には1位を獲得[9]。1980年1月17日まで3週連続(正月休みを挟み実質4週)1位を獲得し続け[9]、同年3月6日まで、12週連続ランクインした[9]

    1979年12月25日までに、「異邦人」のレコード売上がCBSソニー発表で100万枚を突破[10]

    亀山太一とプロデューサーの酒井政利は当初、ヒットの予想時期を1980年の2月末頃とみており、ここまで短期間での大ヒットは予想外であったという[10]

    オリコンチャートの記録で、シングル・レコードの総売り上げ枚数は、144.4万枚とされている。

    収録曲

    全作曲: 久保田早紀、全編曲: 萩田光雄
    #タイトル作詞作曲・編曲時間
    1.「異邦人 -シルクロードのテーマ-」久保田早紀久保田早紀
    2.「夢飛行」
    久保田早紀
    合計時間:

    カバー

    TAK MATSUMOTO featuring ZARDによるカバー

    「異邦人」
    TAK MATSUMOTO featuring ZARDシングル
    初出アルバム『THE HIT PARADE
    B面 雨の街を(TAK MATSUMOTO featuring 松田明子
    リリース
    規格 マキシシングル
    ジャンル
    時間
    レーベル VERMILLION RECORDS
    作詞・作曲 久保田早紀
    プロデュース TAK MATSUMOTO
    チャート最高順位
    • 週間3位(オリコン[11]
    • 2003年9月度月間5位(オリコン)
    • 2003年10月度月間17位(オリコン)
    • 2003年度年間58位(オリコン)
    松本孝弘 シングル 年表
    • 異邦人
    • (2003年)
    ZARD シングル 年表
    • 異邦人
    • (2003年)
    テンプレートを表示

    2003年にギタリスト松本孝弘B'z)がカバー。ボーカリストは、当初からの松本のオーダーで坂井泉水ZARD)が起用され、坂井もこれを快諾した[12]フジテレビ系列で放送されたテレビドラマあなたの隣に誰かいる』の第4話で挿入歌として起用された。

    ミュージック・ビデオが制作されており、BIRDMAN WESTで二人がレコーディング製作に挑む模様で構成されている[13]。坂井の死後、追悼ライブ 『What a beautiful memory 〜forever you〜』にて公開され、2016年4月に発売されたミュージック・ビデオ集『ZARD MUSIC VIDEO COLLECTION 〜25th ANNIVERSARY〜』で映像化された[14]

    カップリング曲として荒井由実(現松任谷由実)のカバー曲「雨の街を」が収録され、こちらにはボーカリストとして松田明子が参加している。

    シングルに収録の2曲は、のちに発売されたアルバム『THE HIT PARADE』にも収録されたが、「異邦人」はリミックスが施されたアレンジで収録された。

    収録曲

    #タイトル作詞・作曲編曲時間
    1.「異邦人」(TAK MATSUMOTO featuring ZARD)久保田早紀徳永暁人
    2.「雨の街を」(TAK MATSUMOTO featuring 松田明子)荒井由実徳永暁人
    3.「異邦人」(VOCAL LESS)  
    4.「雨の街を」(VOCAL LESS)  
    合計時間:

    タイアップ

    参加ミュージシャン

    収録アルバム

    その他のカバー

    脚注

    注釈

    1. ^ このフレーズは、2番の歌詞に出てくる。
    2. ^ 1987年に民営化し、東日本旅客鉄道(JR東日本)となる。

    出典

    1. ^ 日本レコード協会 ダウンロード認定 (2019年5月)
    2. ^ a b c 『昭和40年男』2015年6月号、クレタパブリッシング、118-121頁。 
    3. ^ TVでた蔵 ネーミングバラエティー 日本人のおなまえっ!【ワケあって改名ヒット曲の真相】”. 2021年2月21日閲覧。
    4. ^ a b c “異邦人 今は教会がステージ”. 朝日新聞(夕刊) (朝日新聞社): p. 7. (2003年12月8日) 
    5. ^ a b 久保田早紀のヒット曲『異邦人』のルーツを中央線沿線に発見した – アゴラ(メディカツ 9月15日放送)、2016年9月27日
    6. ^ 亀山 1983, p. 201.
    7. ^ 亀山 1983, p. 202-203.
    8. ^ 亀山 1983, p. 204-205.
    9. ^ a b c d e f g 亀山 1983, p. 205.
    10. ^ a b 亀山 1983, p. 206.
    11. ^ 異邦人 | TAK MATSUMOTO featuring ZARD”. ■ オリコン ENTERTAINMENT SITE. オリコン. 2003年10月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月25日閲覧。
    12. ^ mfm I 2013, p. 215.
    13. ^ “SARD UNDERGROUND、ZARDゆかりの地で撮影された2ndシングルMV公開”. BARKS (ジャパンミュージックネットワーク). (2020年5月4日). https://www.barks.jp/news/?id=1000182155 2020年7月25日閲覧。 
    14. ^ “ZARD、熱望されてきたMUSIC VIDEO集も発売決定”. OKMusic (ジャパンミュージックネットワーク). (2016年3月17日). https://okmusic.jp/news/117099 2020年7月25日閲覧。 
    15. ^ “原田知世カバー集「恋愛小説」第2弾発売、レコ発イベントも決定”. 音楽ナタリー (ナターシャ). (2016年4月4日). https://natalie.mu/music/news/182205 2020年12月20日閲覧。 
    16. ^ 雨宮天、初の歌謡曲カバーアルバムリリース”. 音楽ナタリー. 株式会社ナターシャ (2021年9月5日). 2021年10月3日閲覧。

    参考文献

    • 亀山太一『固定客は一人もいない』日本工業新聞社、1983年。ISBN 4-8191-0592-2 
    • 『music freak magazine & Es Flash Back B'z XXV Memories I』エムアールエム、2013年。 

    関連項目