「ジェネラル・シャドウ」の版間の差分
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2021年9月6日 (月) 07:16時点における版
ジェネラル・シャドウ | |
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仮面ライダーシリーズのキャラクター | |
初登場 | 『仮面ライダーストロンガー』 |
作者 | 石ノ森章太郎(原作) |
声 | 柴田秀勝 |
ジェネラル・シャドウは、特撮テレビドラマシリーズ「仮面ライダーシリーズ」の作品に登場するキャラクター。
『仮面ライダーストロンガー』オープニングのクレジットでは、ゼネラル・シャドウとなっているが、公式作品や後年の作品ではジェネラルシャドウの表記の方が多いため[1]、こちらの記事名を用いている。
『仮面ライダーストロンガー』に登場するジェネラル・シャドウ
『仮面ライダーストロンガー』第14話から登場。
ブラックサタン大首領が仮面ライダーストロンガーに倒された一つ目タイタンの後任として雇った大幹部。
強者との戦いを楽しむ武人で卑怯な手段を嫌っているも大幹部としての任を果たすためなら卑怯な手も使うリアリストの面も見られる。
百目タイタンとして復活したタイタンやデッドライオンと衝突しながらもブラックサタンで活動していくが見切りを付け、クーデターを起こし、デルザー軍団を結成した。
デルザー結成後、ストロンガーを倒した者をデルザー軍団のリーダーとするというルールを決めるなど、暫定的リーダー的な権限を持っており、そのルールの下に改造魔人が妨害を行い合い、足の引っ張り合いを起こしてしまうが実際はこれすらも計画の内であり、団員を巧みにコントロールしながら自らがリーダーへなる策謀を巡らせていた。しかし、予想以上のストロンガーの抵抗で内部抗争が激化し、遂にはチャージアップしたストロンガーによって、改造魔人は倒されていくという結果となってしまう。
デルザー最高の権力者であるマシーン大元帥が着任したことでデルザー軍団内の実権を失った上、マシーン大元帥の作戦を妨害したためにストロンガーとの決闘という形で死刑を言い渡される。トランプ占いで自らの死を予見しながらも覚悟を決め、ストロンガーとの最後の対決を展開。自身のシャドウパワーをシャドウ剣に込め、超電稲妻キックを受けながらもストロンガーにも戦闘不能になる程のダメージを与える。自身の方が先に力尽きる(本人は「勝った」と呟いている)も「デルザー軍団、万歳」の掛け声とともに爆死した。
- 装備・技
-
- シャドウ剣
- フェンシングの剣に似たジェネラル・シャドウの愛刀。超高熱を発することができ、全身のエネルギーを爆発させ、一時的にパワーアップするシャドウパワーを集めることでカブテクターを貫くほどに威力がアップする。奇械人アルマジロンには全く効果はなかった。
- トランプ
- ジェネラル・シャドウの主要武器である不思議なトランプ。カード占いの他にもカッター(トランプカッター)や爆弾(トランプショット)として使用されたり、トランプを撒き散らして姿を消すトランプフェイドや、空中飛行や分身生成(シャドウ分身)、一時的に視力を奪うトランプ目つぶし、トランプ吹雪にも利用されるなどその用途は多岐に渡る。自分自身が巨大なトランプに変化することも可能である。
- マント
- 『仮面ライダーストロンガー』のデルザー軍団所属時に着用。マントで姿を覆い隠して姿を消すマントフェイドに用いる。
- 劇中未公表の設定
- 劇中において出自に関する説明はなかったが、石森プロによる設定では
とされており、各種図鑑[要文献特定詳細情報]などに記載されている。また、人であったころは魔道の知識を持つ魔術師であったとされる。
- 制作関連
- 白を基調としたデザインは、黒を基調としたタイタンと対になるものであり、黒をイメージカラーとするブラックサタンの中で異質な存在であることを表現している[6]。
- スーツはゴム製のマスクの上に透明フードを被っているため、スーツアクターは呼吸しづらかったという[3]。
- 当時エキスプロダクションで造形を担当した小松義人は、美術の高橋章から「他に誰もできないから」とマスクの制作を命じられ、一人で苦心した旨を語っている[7]。
- デルザー軍団の登場に伴うパワーアップも検討されていた[8]。番組が1年間の放送を予定していた段階では、シャドウは軍団内の内紛で殺され後任と交代する予定であったが、放送期間の短縮により終盤まで登場することとなった[9]。『ストロンガー』のロケ撮影はシャドウとの決戦シーンが最後となっており、スタッフからの愛着が強かったとされる[10]。
平成仮面ライダーシリーズに登場するジェネラル・シャドウ
皮膚が剥がれ口が裂けた状態の新デザインとなっている他、トレードマークであるトランプがスペードのKからAに変更されている。
- 映画『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』
- デルザー軍団の代表でショッカーの大幹部[11]として登場。ショッカー警察を指揮してゲリラ狩りも行っていた。歴史が変わった世界(1号と2号のダブルライダーが敗れた世界)で、仮面ライダーオーズを相手に戦う。また、歴史の修正が失敗した後は、その計画を知っていたかのような口ぶりをみせる。最後はオールライダー(歴代仮面ライダー)たちに押され逃亡を謀るも、遅れてやってきたキカイダー、キカイダー01、イナズマン、ズバットの必殺技を受け、原典同様の断末魔を上げ爆死する。声は柴田秀勝。
- 続編小説『S.I.C. HERO SAGA KAMEN RIDER OOO EDITION -OOZ-』では、彼をモチーフとしたデルザーグリードというキャラクターが登場している。
- 『仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦』
- 大ショッカーの大幹部として登場。同じ大幹部の剣士であるシャドームーンとダブルシャドウというタッグを結成している。仮面ライダー&スーパー戦隊と大ショッカー・大ザンギャック連合(ショッカー・ザンギャック連合)との最終決戦では巨大なトランプに変身して、ゴーカイレッドを除いた海賊戦隊ゴーカイジャーを苦戦させるが、ゴーカイレッドのゴーカイガンの連射を喰らったあと、仮面ライダーディケイドのライドブッカー・ソードモードに斬られ爆死した。声は柴田秀勝。
- ネットムービー『ネット版 仮面ライダー×スーパー戦隊×宇宙刑事 スーパーヒーロー大戦乙!〜Heroo!知恵袋〜あなたのお悩み解決します!』
- 声は酒井敬幸。
- 『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』
- バダンの大幹部の一人として登場。声は石川英郎。
- 『スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』
- ショッカーの怪人として登場。
漫画作品に登場するジェネラル・シャドウ
- 『仮面ライダーSPIRITS』
- BADANによって他のデルザーの改造魔人たちと共に生前と変わらぬ記憶と自我を持って復活を遂げ、再生組織の中でも別格の「大首領JUDO直属の精鋭」として登場を果たし行動する。トランプ占いや剣術・分身術なども健在であり、本作品では「ロマ族の末裔」という裏設定が掘り下げられ、「1つの土地に定まらない孤高と放浪の民」というロマ族の在り方に興味を持った大首領JUDOが己の退屈を紛らわせるため、予定調和を妨げ波乱を生み出すトリックスター的役割を与えられ唯一人間を模して創造された改造魔人がシャドウであり[注釈 1]、数々の策謀を巡らし裏切りすら行うことをJUDO直々に容認され宿命づけられた特別な存在であることが明かされている。その出自から「裏切りの血」と称されるも、己の身を犠牲にすることを全く厭わず大首領JUDOに尽くす絶大な忠誠心を見せ、反目しているマシーン大元帥からもこのことを高く評価されている。
- 東海地方で再生ブラックサタンと交戦中のストロンガーの前に自身の片腕であるヘビ女と現れ、共闘を申し込んできたデッドライオンに「(ブラックサタンの)ピラミッドへ戻れ」と暗闇大使の指令を伝えると、ストロンガーにかつての仲間であるタックル[注釈 2]を差し向ける。タックルを自爆させるという非道な行いによってストロンガーに瀕死の重傷を負わせた[注釈 3]が、SPRITS第7分隊との交戦中にストロンガーが復活を遂げたことを占いで覚ると「それでこそ我が宿敵」と喜び、再生ブラックサタンから去った。その後、「より多くの仮面ライダーを葬った者がデルザー軍団の実権を握る」ことを発案するが、東京に集結したライダーたちと交戦する他の改造魔人たちの戦況をデルザーのピラミッド内で窺いつつ、再生ショッカーが壊滅した後に修復が完了したマシーン大元帥一派を出迎える、ジェットコンドルが暗黒大将軍として暗躍を始めるとヘビ女を援護に寄越すなど、自身はあまり表立っての行動を見せずにいた。
- 大首領JUDOが現世にホムンクルス(良の擬態)として仮初の帰還を果たした際も出迎えに現れ、BADANのUFOを迎え撃とうとしたJUDOをトランプでピラミッド内へ転移させ、ZXとの交戦で両手と右足を損傷したJUDOに自身の両手首と右足を献上する(以後は義肢を身に着けている)。さらなる波乱を起こすことを大首領JUDOから期待されデルザー軍団の指揮権を正式に与えられた後に、阿修羅谷に潜伏している暗闇大使の奪取にドクロ少佐と共に向かい、ドクロ少佐がZXと戦っている間に阿修羅谷の奥地に潜入[注釈 4]。BADANの新たな拠点である豪華客船を発見し内部で暗闇大使(サザングロス)と対峙するが結局返り討ちに遭い[注釈 5]、やむなくデルザーのピラミッドに撤退する[注釈 6]。暗闇大使の魂が消滅した後はサザングロスの小塊と自身のトランプを媒介として時空魔法陣と竜を操る新たな制御者となるが[注釈 7]、スカイライダーとヤマアラシロイドの連携によって魔法陣を破られ、そのフィードバックで一時昏倒するも大首領JUDOとマシーン大元帥によって窮地から脱する。
- 大首領JUDOが岩石大首領を操り阿修羅谷深部への潜行を開始するとそれに随行し、BADANの岩石大首領爆破作戦の阻止及びニードルが掌握したサザングロスの小塊の奪取に現れるが、再生タイガーロイドの猛攻によって失敗。その後、大首領JUDOの擬体が消滅したことに伴い、献上した手足が戻り元の姿(割れていたカプセルも修復した)に戻った。
- 『仮面ライダー11戦記』
- ガイストによって再生された幹部の1人として登場。仮面ライダーの如き姿に変身し、仮面ライダー1号に一騎討ちを挑む。力を失いながらも勢いを逆用した1号に敗れると自爆し、プレゼントとしてその爆風でエネルギーを充填させる。
『仮面ライダーSD』
八鬼衆の一人として登場。奇術用具一式が集合したスーパーメカスーパートランプを愛機とする。
- 『仮面ライダーSD 疾風伝説』
- 仮面ライダースーパー1の両親を殺し、スーパー1を忠実な部下として育てあげるなど、キーキャラクターとして登場。スーパー1の両親を殺したことを知るジャーク将軍を殺すなど、卑劣な面を見せるが、その事実を知ったスーパー1に倒される。
- 『仮面ライダーSD マイティライダーズ』
- デルザー軍団の指揮官として登場。マジックを誇示するが、インチキばかり。おまけにウケないとひどく落ち込んでしまう。ゲーム感覚で戦いを楽しんでいる。魔神大首領の欲するパワーストーンの入手に手柄を立てるが、最後は用済みと見た魔神大首領により、地獄大使とアポロガイストと共に始末される。
- 『仮面ライダーSD グランショッカーの野望』
- 四国の住民をオーストラリア人になりきらせる作戦を行う。
ゲーム作品
- 『ヒーロー戦記 プロジェクト オリュンポス』
- デルザー軍団の支配者として登場。デストロンのドクトルGと同盟を組む。
- 『オール仮面ライダー ライダージェネレーション』
- エリア1のボスとして都市の地下水路で戦闘する。宿敵ストロンガーの他、トランプに関連するキーワードを持つ555やブレイド、Wらとの勝敗にも拘る。
その他の作品に登場するジェネラル・シャドウ
- 舞台『仮面ライダーディケイド ファイナルステージ』
- 直接登場はしないが、過去に海東大樹(仮面ライダーディエンド)にお宝を狙われるも、ナマコを盗ませ、海東をナマコ嫌いにしたキャラクターであることが語られている。
- 小説『S.I.C. HERO SAGA MASKED RIDER DECADE EDITION -ストロンガーの世界-』
- 門矢士一行が訪れた平行世界に存在するデルザー軍団の統率者として登場。
- この世界の住人ではないとはいえ、宿敵ストロンガーである茂に襲いかかったが、止めを刺そうとした直後、岩石大首領の体内にいた「ストロンガーの世界」の茂が、自身に影響を及ぼす危険を感じ、握り潰されてしまう。
- テレビシリーズや士らの前に現れた茂が知る姿と異なり、顔を仮面で隠しておらず、皮膚が剥がれ、裂けた口が露わになっている。
関連キャラクター
脚注
注釈
- ^ 本作品では、デルザー軍団は人々に畏怖される魔人を核として大首領JUDOが直々に生み出した存在である。
- ^ 姿と能力は同じだが、全く別の素体から造られた自我の無い再生怪人。
- ^ テレビシリーズではストロンガーとは正々堂々と戦うことを望み、タイタンの手段を選ばない卑怯な作戦を嫌うことが多かったが、その一方でクーデターを起こしてブラックサタンを瓦解させデルザー軍団を結成したり、デルザーでも「ストロンガーを倒した者がリーダーになる」と提案しストロンガーにぶつけさせたりといった、策謀を巡らす戦略家の顔を持つことも描写されている。
- ^ その際、ドクロ少佐がZXとの戦いで自らの命や存在を懸けていることを察し、彼に「さすがはデルザーの死神」と賞賛の言葉を贈っている。同時に、彼がZXに敗北した際には「デルザーの魔人でありながら、恐れを抱いた時点で負けていた」など、敗北原因についても語っている。
- ^ この際に頭部を覆うカプセルを損傷し、以後は応急措置として割れたカプセルに大量のトランプを貼り付けている。
- ^ だが、暗闇大使の意識が自らの記憶の中に引き籠っていることを見抜き、置いてきたトランプを通じて精神操作を仕掛け、地獄大使に対する恨みを掻き立てると共に再び大首領JUDOへ忠誠を誓うことを呼掛け、完全なサザングロスとして目覚めさせた。
- ^ 竜を出現させるため、暗闇大使の悲願である大首領JUDO抹殺を叶える「最強の刺客」としてZXを虚無の牢獄へと送り込ませ、その際に生じた隙を利用して暗闇大使の魂を一時的に乗っ取り時空魔法陣を出現させた。マシーン大元帥からはZXを大首領JUDOのもとへ向かわせたことに反感を持たれるが、「大首領JUDOの退屈を凌ぐ極上の玩具」を捧げたことと魔法陣を手中に収めたことで、JUDOからはその手腕を褒められ、擬態ゆえに魔法陣を操ることが叶わぬことから、「命運を託すぞ」と言葉をかけられている。
出典
- ^ a b 怪人大全集 1986, p. 99, 「ジェネラルシャドウ」
- ^ 大全集 1986, p. 93, 「デルザー軍団」.
- ^ a b OFM9 2004, pp. 27–29, 和智正喜「特集 大野剣友会 ライダーアクション影の主役たち」
- ^ 仮面ライダー1971-1984 2014, p. 317, 「ジェネラルシャドウの能力メモ」
- ^ a b 超辞典 2011, p. 297.
- ^ 仮面ライダー1971-1984 2014, pp. 304–305, 「鉛筆描きデザイン画」.
- ^ 「スーパー戦隊制作の裏舞台 特別対談 前澤範×小松義人」『スーパー戦隊 Official Mook 20世紀 1987 光戦隊マスクマン』講談社〈講談社シリーズMOOK〉、2019年5月10日、32-33頁。ISBN 978-4-06-513713-0。
- ^ 仮面ライダー1971-1984 2014, p. 321, 「9月以降の企画方針について」.
- ^ 仮面ライダー1971-1984 2014, p. 326, 「10月以降の企画」.
- ^ 仮面ライダー1971-1984 2014, p. 327, 「第37話〜第39話撮影予定表」.
- ^ 超百科 2011, pp. 32–33.
- ^ 超辞典 2011, p. 366.
参考文献
- 大全集シリーズ(講談社)
- 『創刊15周年記念 テレビマガジン特別編集 仮面ライダー大全集』講談社、1986年5月3日。ISBN 4-06-178401-3。
- 『創刊15周年記念 テレビマガジン特別編集 仮面ライダー怪人大全集』講談社、1986年10月10日。ISBN 4-06-178402-1。
- 『KODANSHA Official File Magazine 仮面ライダー Vol.9 仮面ライダースーパー1』講談社、2004年9月10日。ISBN 4-06-367090-2。
- 『決定版 オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー超百科』講談社、2011年4月4日。ISBN 978-4-06-304816-2。
- 『仮面ライダー超辞典』監修:石森プロ・東映、双葉社、2011年7月24日。ISBN 978-4-575-30333-9。
- 『仮面ライダー1971-1984 秘蔵写真と初公開資料で蘇る昭和ライダー10人』講談社 編、講談社、2014年11月20日。ISBN 978-4-06-218566-0。