「四国旅客鉄道」の版間の差分
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JR旅客6社の中では最も規模が小さく、経営基盤も弱い。[[北海道旅客鉄道|JR北海道]]、[[九州旅客鉄道|JR九州]]と同様、政府機関である独立行政法人[[鉄道建設・運輸施設整備支援機構]]国鉄清算事業本部(発足当初は[[日本国有鉄道清算事業団]])が全株式を保有する[[特殊会社]]で、現在までのところ[[株式公開|株式上場]]の目途は立っていない。経営支援策として経営安定基金が造成されており、さらに[[固定資産税]]減免を受けている。管内で[[自動改札機]]や[[指定席券]][[自動券売機]]が設置された駅はない。 |
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発足当初は[[瀬戸大橋]]の開通効果などで売上げを伸ばし、四国内の[[高速道路]]の急速な整備に対抗して世界初の[[振り子式車両|振子式]]気動車を投入するなど積極的なスピードアップ策を打ち出したものの、その後の利用客は減少が続いている。高速道路整備のほか、[[明石海峡大橋]]開通に伴う[[瀬戸大橋線]]利用の減少が響いたものと思われる。現会長の[[梅原利之]]は[[西日本旅客鉄道|JR西日本]]常務からJR四国専務として就任した経緯があり、JR西日本との合併も噂されていた。 |
発足当初は[[瀬戸大橋]]の開通効果などで売上げを伸ばし、四国内の[[高速道路]]の急速な整備に対抗して世界初の[[振り子式車両|振子式]]気動車を投入するなど積極的なスピードアップ策を打ち出したものの、その後の利用客は減少が続いている。高速道路整備のほか、[[明石海峡大橋]]開通に伴う[[瀬戸大橋線]]利用の減少が響いたものと思われる。現会長の[[梅原利之]]は[[西日本旅客鉄道|JR西日本]]常務からJR四国専務として就任した経緯があり、JR西日本との合併も噂されていた。 |
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[[2000年]]からは特急車両([[JR四国8000系電車|8000系]]を除く)に「[[アンパンマン]]」を描いた「[[アンパンマン列車]]」の運転、2006年度中までに8000系全編成[[座席指定席|指定席]]をすべてリニューアル、金曜夕方5時以降と土休日の終日は30歳未満の片道61km以上の同一区間往復利用で四国内の運賃・特急料金を大幅に(40%)割り引く「[[ヤングウィークエンドカード]]」の発行などで利用の促進を図ったり、最近ではメディアを使った各種割引切符の宣伝も始めている。また地元での行事などをPRするための[[方向幕#ヘッドマーク|ヘッドマーク]]を頻繁に快速・普通列車に掲出したり、プロ野球の独立リーグである[[四国アイランドリーグ]]のオフィシャルスポンサー(運営会社[[IBLJ]]の株主でもある)として支援する方針を打ち出すなど、四国四県との地域密着型事業にも積極的である。 |
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==本社・企画部等== |
==本社・企画部等== |
2006年10月26日 (木) 10:49時点における版
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 非上場 |
略称 | JR四国、JR-S |
本社所在地 |
760-8580 香川県高松市浜ノ町8番33号 |
設立 | 1987年(昭和62年)4月1日 |
業種 | 陸運業 |
法人番号 | 1470001002014 |
事業内容 | 旅客鉄道事業 他 |
代表者 | 代表取締役社長 松田清宏 |
資本金 | 35億円 |
売上高 | 367億円(2003年度・単独) |
従業員数 | 3,104人(2005年4月1日現在) |
主要株主 | 鉄道建設・運輸施設整備支援機構 100% |
主要子会社 | ジェイアール四国バス 他 |
外部リンク | www.jr-shikoku.co.jp/ |
四国旅客鉄道株式会社(しこくりょかくてつどう、英称 Shikoku Railway Company)は、1987年4月1日に日本国有鉄道(国鉄)から旅客鉄道事業を引き継ぎ発足したJR旅客鉄道会社のうちの一つ。旧国鉄四国総局の流れを汲んでいる。四国(一部は岡山県内)に855.2kmの鉄道路線を有する。略称はJR四国(ジェイアールしこく)。英語略称はJR Shikoku。コーポレートカラーは水色。代表取締役会長は梅原利之、代表取締役社長は松田清宏。
JRグループ各社で唯一、社名のデザイン文字に通常の「鉄」の文字を使っている(他社は「鉃」(「金」偏に「矢」)である)。発足後暫らくは「失」の方を使用し、一時期は他社同様に「鉃」を使用していたが、現在は元に戻っている。理由に付いては諸説(どん底からのスタートなのでこれ以上失う物はない。あるいは小学生が誤った字を覚えたとの指摘で鉃から鉄の字に変更した近畿日本鉄道・近鉄百貨店の影響など)ある様だが実際の理由については定かではない。しかし、会社の封筒や印刷物に一部「矢」の方を使っている。また、JR7社の中で唯一支社を置いていない。
概況
JR旅客6社の中では最も規模が小さく、経営基盤も弱い。JR北海道、JR九州と同様、政府機関である独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構国鉄清算事業本部(発足当初は日本国有鉄道清算事業団)が全株式を保有する特殊会社で、現在までのところ株式上場の目途は立っていない。経営支援策として経営安定基金が造成されており、さらに固定資産税減免を受けている。管内で自動改札機や指定席券自動券売機が設置された駅はない。
発足当初は瀬戸大橋の開通効果などで売上げを伸ばし、四国内の高速道路の急速な整備に対抗して世界初の振子式気動車を投入するなど積極的なスピードアップ策を打ち出したものの、その後の利用客は減少が続いている。高速道路整備のほか、明石海峡大橋開通に伴う瀬戸大橋線利用の減少が響いたものと思われる。現会長の梅原利之はJR西日本常務からJR四国専務として就任した経緯があり、JR西日本との合併も噂されていた。
2000年からは特急車両(8000系を除く)に「アンパンマン」を描いた「アンパンマン列車」の運転、2006年度中までに8000系全編成指定席をすべてリニューアル、金曜夕方5時以降と土休日の終日は30歳未満の片道61km以上の同一区間往復利用で四国内の運賃・特急料金を大幅に(40%)割り引く「ヤングウィークエンドカード」の発行などで利用の促進を図ったり、最近ではメディアを使った各種割引切符の宣伝も始めている。また地元での行事などをPRするためのヘッドマークを頻繁に快速・普通列車に掲出したり、プロ野球の独立リーグである四国アイランドリーグのオフィシャルスポンサー(運営会社IBLJの株主でもある)として支援する方針を打ち出すなど、四国四県との地域密着型事業にも積極的である。
本社・企画部等
- 本社
- 企画部・営業部・事務所
- 愛媛企画部
- 徳島企画部
- 高知企画部
- 岡山企画部
- 大阪営業部
- 東京事務所
歴史
- 1987年4月1日 国鉄が分割民営化され、四国旅客鉄道発足。
- 1987年7月1日 国内旅行業開始。
- 1988年4月1日 中村線が廃止され、土佐くろしお鉄道に転換。同時に同線との相互直通運転開始。
- 1988年4月10日 瀬戸大橋線開業、快速「マリンライナー」運転開始。これに伴い、宇高連絡船が高速艇を除き廃止。
- 1988年6月1日 線路名称の「○○本線」の呼称を廃止。
- 1989年3月1日 特急「南風」、「しまんと」で2000系気動車運転開始。
- 1989年10月14日 高松~東京間に夜行高速バスを運行開始
- 1990年4月1日 宇高連絡船高速艇運航休止。
- 1991年3月16日 運行を休止していた宇高連絡船の高速艇を廃止(これにより宇高航路が完全に廃止)。
- 1991年11月21日 四国全線の自動信号化・CTC化完成。
- 1992年3月26日 阿佐海岸鉄道阿佐東線が開業し、同線との相互直通運転を開始。
- 1992年4月1日 前日の50系客車(高徳線の1往復のみ残っていた)引退により、全列車冷房化達成。
- 1992年8月15日 特急「いしづち」、「しおかぜ」で8000系電車運転開始。
- 1993年3月18日 予讃線 高松~伊予市間電化完成。
- 1994年12月1日 管内の快速・普通列車を全面禁煙化(電車は当初から全面禁煙、喫煙車は国鉄型気動車に残っていた)。
- 1996年1月10日 JR四国を含む三島会社が運賃を改定し、JRグループの同一運賃の体系が崩れる。本州会社と運賃格差が発生。
- 1996年 高松市のタクシー会社、香川県交通株式会社から貸切バス事業を譲り受ける。
- 1998年3月14日 高徳線 高速化完成。
- 1998年7月10日 寝台電車「サンライズ瀬戸」運転開始。
- 1999年3月12日 急行「よしの川」廃止によりJR旅客6社で初めて急行列車全廃。
- 2000年10月14日 土讃線の特急で「アンパンマン列車」運転開始。
- 2001年5月13日 高松駅新駅ビル完成。
- 2001年6月22日 改正JR会社法が施行(成立は2001年6月15日)。本州3社が本法の適用から除外されたものの、指針によりJR四国を含む三島会社とJR貨物との協力関係の維持を規定。
- 2002年7月1日 土佐くろしお鉄道阿佐線(ごめん・なはり線)開業にともない、同線との相互直通運転開始。
- 2003年10月1日 瀬戸大橋線 快速「マリンライナー」に5000系電車投入。
- 2004年4月1日 バス部門をジェイアール四国バスに分社化。
- 2004年9月18日 2004年の鉄道友の会ブルーリボン賞を受賞した5000系5100形車両の授賞式が高松駅で開催。
- 2004年10月13日 特急「いしづち」でリニューアル工事を受けた8000系電車が運転開始。同年12月20日、特急「しおかぜ」でも運転開始。(ともに一部列車)
- 2006年3月1日 臨時駅を除く全駅を対象に駅番号表示を開始(JR旅客6社で初。相互直通運転を行う土佐くろしお鉄道、阿佐海岸鉄道と同時実施)。
- 2006年5月25日 徳島地区に一般型気動車1500形投入。
今後の予定
路線
以下の9路線、855.2kmの鉄道路線(第一種鉄道事業)を営業している。
凡例 [幹]:幹線系線区、[地]:地方交通線 下段は駅ナンバリングの頭文字とラインカラー
- 予讃線 [幹]
- 高松~松山間は「よさんせん」のY、松山~内子~宇和島間(内子線を含む)は「内子経由、宇和島方面」からU、ラインカラーはオレンジ、向井原~伊予長浜~伊予大洲は途中経由する「下灘」と海岸周り=SeasideからS、ラインカラーはグレー
- 内子線 [地] 新谷駅 - 内子駅 5.3km
- 「内子」のU、ラインカラーはオレンジ
- 予土線 [地] 若井駅 - 北宇和島駅 76.3km
- 愛称の「しまんとグリーンライン」からG、ラインカラーは緑
- 高徳線 [幹] 高松駅 - 徳島駅 74.5km
- 起点の「高松」と終点の「徳島」からT、ラインカラーは黄緑
- 鳴門線 [地] 池谷駅 - 鳴門駅 8.5km
- 「鳴門」のN、ラインカラーは赤紫
- 徳島線 [地] 佃駅 - 佐古駅 67.5km
- 愛称の「よしの川ブルーライン」からB、ラインカラーは藍色
- 牟岐線 [地] 徳島駅 - 海部駅 79.3km
- 「牟岐」、および愛称の阿波室戸シーサイドラインの「室戸」からM、ラインカラーは水色(エメラルドグリーン)
- 土讃線 [幹] 多度津駅 - 窪川駅 198.7km
- 多度津~高知間は「どさんせん」からD、高知~窪川間は「高知」、「窪川」のK、ラインカラーはピンク
- 本四備讃線 [幹] 児島駅 - 宇多津駅 18.1km
予讃線・高徳線・徳島線・土讃線は、かつて線路名称に「○○本線」という名称がついていた(1988年に名称変更)。
列車
JR四国の列車の特徴として、特急は、日中こそある程度停車駅は絞られているものの、通勤通学時間帯はJR他社の特急に比べ停車駅がやや多いきらいがある。
特急をこのような停車駅設定にすることによって、特別料金不要の速達サービスとして全国的に運行するエリアが広がりつつある快速は、現在高松~坂出(たとえ列車は観音寺・琴平方面直通であってもそこから先は各駅停車)のみで運転している。
特急の全面禁煙化には否定的である。全面禁煙化を行っていないJR西日本にまたがる列車が多いのに加え、高速バスとの競争上残さざるを得ないためである。それでも利用者からは全面禁煙化の要望も多く、特急車両である8000系や2000系では喫煙ルームの設置を新たに行うことで分煙化を進めている。なお2011年までには全席禁煙になることが発表された(キハ185系を使用する一部の「うずしお」、「剣山」、「むろと」は喫煙ルームを設置できないのと、定期列車での岡山乗り入れがないことから2008年3月位から全面禁煙となる予定)。
ワンマン列車はJR他社と次の点で異なる。
- 2両ワンマン列車はない。2両編成でも進行方向後寄りの車両は回送車両で乗車できない(四国運輸局が2両ワンマン運転を許可しないためといわれる)。
- ワンマン列車の列車番号は4000番台に統一されている。
その他、特急列車では車内販売が無いのが特徴で、2003年に全廃されている(かつては四国キヨスクや四鉄構内営業が担当していた)。
下記の列車名はJR四国発足以降のもの。種別が変更された列車は変更後のもので記載。
現行列車
過去の列車
- 特急列車
車両
JR四国の車両形式を参照のこと。
JR化以降の車両は、私鉄と同様な型式番号を採用しており、また「四カマ」などの略号の表記がない(5000系は除く)。気動車には代わりに機関車と同じ区名票が付くが、電車にはない。当初はさらに保安装置の種別表記まで排除されたが、現在はATS-SS搭載を示す「SS」(一部車両はSS)の表記がある。これはATS-SS未搭載車と区別する意味合いがあった。一方、国鉄から承継した車両には、JR西日本と同様、「日本国有鉄道」の銘板が未だに残る。
6000系以降の電車は、製造コスト削減のためJR他社の車両をもとに設計されたものが多い(6000系=211系・311系、5000系5200形・5000形=223系、5000系5100形=E217系など)。これらの車両は主に瀬戸大橋線で使用される5000系電車を除き、予讃線の観音寺以西にある狭小トンネルの断面に対応させるため、パンタ折りたたみ高さは3900mm以内に抑えられている。また、老朽車の置換えのため、JR他社で廃車となった車両(113系)を導入するなど、車両に対する投資は他のJR各社に比べ抑制傾向にある。
車両基地
※()内は車両基地の略号。
車両工場
乗務員区所
- 高松車掌区(高松駅構内)
- 高松運転所(予讃線・高松~香西間、配線上は高松駅構内)
- 松山運転所(松山駅構内)
- 徳島運転所(徳島駅構内)
- 高知運転所(土讃線・布師田~土佐一宮間、配線上は土佐一宮駅構内)
- 多度津運転区(多度津駅構内)
- 宇和島運転区(宇和島駅構内)
工務区所
- 高松保線区(高松駅構内)
- 高松電気区(高松駅構内)
- 西条保線区(伊予西条駅構内)
- 西条電気区(伊予西条駅構内)
- 松山保線区(松山駅構内)
- 松山電気区(松山駅構内)
- 徳島保線区(徳島駅構内)
- 徳島電気区(徳島駅構内)
- 池田電気区(阿波池田駅構内)
- 高知保線区(高知駅構内)
- 高知電気区(高知駅構内)
グループ会社
- ウィリーウィンキー
- 宇和島ステーション開発
- 駅レンタカー四国
- ジェイアール四国ホテル開発
- ジェイアール四国バス
- ジェイアール四国アーキテクツ
- ジェイアール四国企画
- ジェイアール四国コミュニケーションウェア
- JR四国情報システム
- 四国電設工業
- 四国開発建設
- 四国鉄機
- ジェイアール四国メンテナンス
以下はJR四国グループの企業ではないがJR四国も出資している。
かつて存在したグループ会社
- ジェイアール四国エムエスネットワーク(コンビニエンスストアミニストップを展開していたが、2004年3月にグループ離脱、四国エムエスネットワークに社名変更、同年8月にミニストップ本社に合併)
- 四鉄商事(前身は国鉄購買部。特急列車の車内販売の営業及び四国内でRストアという名の小さな店舗を展開していたが、2000年に清算される。その後はステーションクリエイト4会社がその業務内容の一部を引き継いでいる。)
CM
現在は「阪神往復フリーきっぷ」など企画乗車券の販促を狙ったビジネスライクなものが中心になっているが、瀬戸大橋線が開通した1988年からしばらくは、全国区の著名タレントをイメージキャラクターに起用した観光キャンペーンCMが作られ、四国・岡山地域のみならず首都圏・近畿圏の各TV局でも放映された。
なお、1987年に当時の国鉄四国総局が制作したJR四国発足告知のCMでは、まだ建設工事中だった瀬戸大橋線海上区間のイメージ映像が使われた。これは新会社誕生と同時に瀬戸大橋線が開業するかのような誤解を視聴者に与えるものであり、物議をかもした。