「ジュリスベル・グラシアル」の版間の差分
47行目: | 47行目: | ||
{{by|2018年}}2月13日に[[福岡ソフトバンクホークス]]への[[セリエ・ナシオナル・デ・ベイスボル#キューバ国外への選手派遣|派遣]]が発表された<ref>[https://www.softbankhawks.co.jp/news/detail/00001139.html ジュリスベル・グラシアル選手入団のお知らせ]福岡ソフトバンクホークス プレスリリース</ref>。故障離脱した[[デニス・サファテ]]の外国人枠を埋める形で一軍に昇格するも、5月24日の試合で牽制死の際の帰塁時に左手薬指を骨折し戦線離脱。その後一時帰国を経て8月から復帰し、終盤戦では打線の主軸としてチームに貢献、54試合の出場で打率2割9分2厘・9本塁打の成績を残す。8月26日の[[埼玉西武ライオンズ]]戦では12回裏に[[増田達至]]からサヨナラ満塁本塁打を放っている<ref>[https://www.nishinippon.co.jp/nsp/item/n/444468/ ソフトBが来た!9連勝で西武と5差 グラシアルが球団19年ぶりサヨナラ満弾]西日本スポーツ</ref>。さらにポストシーズンでは打率4割5分5厘の成績を残すなど、チームのシーズン2位からの日本一にも貢献した。 |
{{by|2018年}}2月13日に[[福岡ソフトバンクホークス]]への[[セリエ・ナシオナル・デ・ベイスボル#キューバ国外への選手派遣|派遣]]が発表された<ref>[https://www.softbankhawks.co.jp/news/detail/00001139.html ジュリスベル・グラシアル選手入団のお知らせ]福岡ソフトバンクホークス プレスリリース</ref>。故障離脱した[[デニス・サファテ]]の外国人枠を埋める形で一軍に昇格するも、5月24日の試合で牽制死の際の帰塁時に左手薬指を骨折し戦線離脱。その後一時帰国を経て8月から復帰し、終盤戦では打線の主軸としてチームに貢献、54試合の出場で打率2割9分2厘・9本塁打の成績を残す。8月26日の[[埼玉西武ライオンズ]]戦では12回裏に[[増田達至]]からサヨナラ満塁本塁打を放っている<ref>[https://www.nishinippon.co.jp/nsp/item/n/444468/ ソフトBが来た!9連勝で西武と5差 グラシアルが球団19年ぶりサヨナラ満弾]西日本スポーツ</ref>。さらにポストシーズンでは打率4割5分5厘の成績を残すなど、チームのシーズン2位からの日本一にも貢献した。 |
||
{{by|2019年}}1月19日、キューバ政府との交渉が難航したことから契約保留選手名簿から外れたが、ソフトバンクが再契約<ref>{{Cite web|date=2019-01-19|url=https://www.nishinippon.co.jp/nsp/hawks_flash/article/480453/|title=ソフトバンクのグラシアルが再契約 「去年以上の活躍できるよう」|publisher=[[西日本新聞|西日本スポーツ]]|accessdate=2019-04-14}}</ref>。開幕スタメンに名を連ねた。しかし、4月5日の試合でスイングの際に左脇腹を負傷し戦線離脱<ref>{{Cite web|title=ソフトバンク連敗 グラシアル離脱助っ人陣気掛かり - プロ野球 : 日刊スポーツ|url=https://www.nikkansports.com/baseball/news/201904060001051.html|website=nikkansports.com|accessdate=2019-06-13|language=ja}}</ref>。5月から戦線復帰すると、主に外野手(左翼手)として起用され、前半戦終了まで打線の中軸として活躍。自身初の[[オールスターゲーム (日本プロ野球)|オールスターゲーム]]にも代替選手として選出された<ref>{{Cite web|title=ソフトバンク・グラシアル初球宴「楽しみたい」 - プロ野球 : 日刊スポーツ|url=https://www.nikkansports.com/m/baseball/news/201907090000579_m.html|website=日刊スポーツ|accessdate=2019-07-19|language=ja}}</ref>。前年に続いて母国キューバ代表に合流するため7月に一時帰国し、約1か月間離脱<ref>{{Cite web|title=ソフトバンク痛手 助っ人グラシアル7月に一時帰国 最長1カ月|【西日本スポーツ】|url=https://www.nishinippon.co.jp/nsp/item/n/513694|website=西日本スポーツ|accessdate=2019-06-13|language=ja}}</ref>。8月10日の復帰戦では安打を放つ<ref>{{Cite web|title=ソフトバンク・グラシアル 安打より勝利喜ぶ|【西日本スポーツ】|url=https://www.nishinippon.co.jp/nsp/sp/item/n/534416/ |website=西日本スポーツ|accessdate=2019-08-11|language=ja}}</ref>とその後も打線の中軸としてシーズン終了まで好調を維持し、103試合の出場で打率.319・本塁打28・打点68と、前年を上回る好成績を残した。[[埼玉西武ライオンズ|西武]]との[[2019年のパシフィック・リーグクライマックスシリーズ|CS]]では、第1戦の7回[[ザック・ニール]]からソロ本塁打、第2戦の7回[[カイル・マーティン (投手)|カイル・マーティン]]からソロ本塁打、第4戦の4回から[[本田圭佑 (野球)|本田圭佑]]からソロ本塁打を打ち、チームの日本シリーズ進出に貢献した。また[[読売ジャイアンツ]]との日本シリーズでは、第1戦に[[山口俊]]から逆転2ラン、第3戦に[[ |
{{by|2019年}}1月19日、キューバ政府との交渉が難航したことから契約保留選手名簿から外れたが、ソフトバンクが再契約<ref>{{Cite web|date=2019-01-19|url=https://www.nishinippon.co.jp/nsp/hawks_flash/article/480453/|title=ソフトバンクのグラシアルが再契約 「去年以上の活躍できるよう」|publisher=[[西日本新聞|西日本スポーツ]]|accessdate=2019-04-14}}</ref>。開幕スタメンに名を連ねた。しかし、4月5日の試合でスイングの際に左脇腹を負傷し戦線離脱<ref>{{Cite web|title=ソフトバンク連敗 グラシアル離脱助っ人陣気掛かり - プロ野球 : 日刊スポーツ|url=https://www.nikkansports.com/baseball/news/201904060001051.html|website=nikkansports.com|accessdate=2019-06-13|language=ja}}</ref>。5月から戦線復帰すると、主に外野手(左翼手)として起用され、前半戦終了まで打線の中軸として活躍。自身初の[[オールスターゲーム (日本プロ野球)|オールスターゲーム]]にも代替選手として選出された<ref>{{Cite web|title=ソフトバンク・グラシアル初球宴「楽しみたい」 - プロ野球 : 日刊スポーツ|url=https://www.nikkansports.com/m/baseball/news/201907090000579_m.html|website=日刊スポーツ|accessdate=2019-07-19|language=ja}}</ref>。前年に続いて母国キューバ代表に合流するため7月に一時帰国し、約1か月間離脱<ref>{{Cite web|title=ソフトバンク痛手 助っ人グラシアル7月に一時帰国 最長1カ月|【西日本スポーツ】|url=https://www.nishinippon.co.jp/nsp/item/n/513694|website=西日本スポーツ|accessdate=2019-06-13|language=ja}}</ref>。8月10日の復帰戦では安打を放つ<ref>{{Cite web|title=ソフトバンク・グラシアル 安打より勝利喜ぶ|【西日本スポーツ】|url=https://www.nishinippon.co.jp/nsp/sp/item/n/534416/ |website=西日本スポーツ|accessdate=2019-08-11|language=ja}}</ref>とその後も打線の中軸としてシーズン終了まで好調を維持し、103試合の出場で打率.319・本塁打28・打点68と、前年を上回る好成績を残した。[[埼玉西武ライオンズ|西武]]との[[2019年のパシフィック・リーグクライマックスシリーズ|CS]]では、第1戦の7回[[ザック・ニール]]からソロ本塁打、第2戦の7回[[カイル・マーティン (投手)|カイル・マーティン]]からソロ本塁打、第4戦の4回から[[本田圭佑 (野球)|本田圭佑]]からソロ本塁打を打ち、チームの日本シリーズ進出に貢献した。また[[読売ジャイアンツ]]との日本シリーズでは、第1戦に[[山口俊]]から逆転2ラン、第3戦に[[髙橋優貴]]から同点ソロ、第4戦は菅野智之から3ランと4試合で打率.375、ホームラン3本、7打点の活躍でシリーズMVPを獲得し<ref>[https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2020/11/18/kiji/20201118s00001173057000c.html ソフトB・グラシアル 連続MVPより“フォア・ザ・チーム”「貢献しか考えていない」]スポーツニッポン</ref>、チームの日本シリーズ3連覇に大きく貢献した。クライマックスシリーズでの3本塁打を含め計6本塁打放っており、同一年のポストシーズンで6本塁打以上を記録したのは2004年の[[和田一浩]]([[埼玉西武ライオンズ|西武ライオンズ]])に次いで2人目である<ref>{{Cite web|title=グラシアル、肩書付き日本シリーズ殊勲弾3本はパ初 - プロ野球 : 日刊スポーツ|url=https://www.nikkansports.com/baseball/news/201910230000941.html|website=nikkansports.com|accessdate=2020-01-26|language=ja}}</ref>。キューバ代表として臨んだ第2回[[WBSCプレミア12]]では、オープニングラウンドの試合に3戦フル出場するも無安打に終わり、チームもスーパーラウンド進出を逃している。 |
||
{{by|2020年}}1月23日、新たに球団と2年契約を結んだ<ref>{{cite web|title=ソフトバンクがデスパイネとグラシアルと契約更新|url=https://www.nikkansports.com/m/baseball/news/202001230000647_m.html?mode=all|work=Twitter|date=2020-01-23|accessdate=2020-01-24}}</ref>。しかし同年3月、昨季最終盤に痛めていた右手小指を骨折していたことが明らかとなった<ref>{{Cite web|title=ソフトバンク・グラシアル 右手骨折していた|url=https://www.nishinippon.co.jp/nsp/item/n/590006/|website=西日本スポーツ|accessdate=2020-08-26|language=ja}}</ref>。その治療とリハビリを行うためにキューバに帰国していたが、[[新型コロナウイルス]]流行の影響によってキューバから出国できない状態となったため、6月のシーズン開幕には間に合わなかった<ref>{{Cite web|title=ソフトバンク、デスパイネ&グラシアルは開幕絶望的|url=https://www.sanspo.com/baseball/news/20200525/haw20052505020001-n1.html|website=SANSPO.COM(サンスポ)|date=2020-05-25|accessdate=2020-08-26|language=ja-JP}}</ref>。7月19日に来日し、隔離と調整<ref>{{Cite web|title=鷹、デスパイネとグラシアルの来日を発表 出入国時のPCR検査は共に陰性|url=https://full-count.jp/2020/07/20/post835701/|website=Full-count {{!}} フルカウント ―野球・MLBの総合コラムサイト―|accessdate=2020-08-26|language=ja}}</ref>を経て8月18日に一軍昇格即スタメンでようやくシーズン初出場を果たした。復帰後は打線の中軸として活躍、10月に調子を上げ、10月10日の[[千葉ロッテマリーンズ]]戦から10月23日までの西武戦まで12連勝中の打撃成績は44打数18安打の打率.409・2本塁打・12打点・10試合連続安打を記録した<ref>[https://www.nishinippon.co.jp/nsp/item/n/657398/ 泥くさいソフトバンクの4番グラシアル バットだけではない12連勝への献身]西日本スポーツ</ref>。規定打席未到達ながら10月31日に打率3割に乘せたが、11月の5試合では19打数無安打に終わり、シーズン全体では打率.277・10本塁打・35打点という成績でリーグ優勝に貢献した。巨人との[[2020年の日本シリーズ|日本シリーズ]]では、昨年に引き続き第1戦から2試合連続2安打を放ち、第2戦は3回に[[戸郷翔征]]から2ラン本塁打を放った<ref>[https://www.nikkansports.com/baseball/news/202011230000084.html グラシアル1号、日本シリーズ最長タイ9戦連続得点]日刊スポーツ</ref>。[[2018年の日本シリーズ|2018年]]の第3戦から<ref>[[2018年の日本シリーズ#第4戦|2018年の第4戦]]は試合出場なし</ref>このシリーズ第2戦まで9試合連続得点を記録するなどチームの日本一4連覇に貢献した。 |
{{by|2020年}}1月23日、新たに球団と2年契約を結んだ<ref>{{cite web|title=ソフトバンクがデスパイネとグラシアルと契約更新|url=https://www.nikkansports.com/m/baseball/news/202001230000647_m.html?mode=all|work=Twitter|date=2020-01-23|accessdate=2020-01-24}}</ref>。しかし同年3月、昨季最終盤に痛めていた右手小指を骨折していたことが明らかとなった<ref>{{Cite web|title=ソフトバンク・グラシアル 右手骨折していた|url=https://www.nishinippon.co.jp/nsp/item/n/590006/|website=西日本スポーツ|accessdate=2020-08-26|language=ja}}</ref>。その治療とリハビリを行うためにキューバに帰国していたが、[[新型コロナウイルス]]流行の影響によってキューバから出国できない状態となったため、6月のシーズン開幕には間に合わなかった<ref>{{Cite web|title=ソフトバンク、デスパイネ&グラシアルは開幕絶望的|url=https://www.sanspo.com/baseball/news/20200525/haw20052505020001-n1.html|website=SANSPO.COM(サンスポ)|date=2020-05-25|accessdate=2020-08-26|language=ja-JP}}</ref>。7月19日に来日し、隔離と調整<ref>{{Cite web|title=鷹、デスパイネとグラシアルの来日を発表 出入国時のPCR検査は共に陰性|url=https://full-count.jp/2020/07/20/post835701/|website=Full-count {{!}} フルカウント ―野球・MLBの総合コラムサイト―|accessdate=2020-08-26|language=ja}}</ref>を経て8月18日に一軍昇格即スタメンでようやくシーズン初出場を果たした。復帰後は打線の中軸として活躍、10月に調子を上げ、10月10日の[[千葉ロッテマリーンズ]]戦から10月23日までの西武戦まで12連勝中の打撃成績は44打数18安打の打率.409・2本塁打・12打点・10試合連続安打を記録した<ref>[https://www.nishinippon.co.jp/nsp/item/n/657398/ 泥くさいソフトバンクの4番グラシアル バットだけではない12連勝への献身]西日本スポーツ</ref>。規定打席未到達ながら10月31日に打率3割に乘せたが、11月の5試合では19打数無安打に終わり、シーズン全体では打率.277・10本塁打・35打点という成績でリーグ優勝に貢献した。巨人との[[2020年の日本シリーズ|日本シリーズ]]では、昨年に引き続き第1戦から2試合連続2安打を放ち、第2戦は3回に[[戸郷翔征]]から2ラン本塁打を放った<ref>[https://www.nikkansports.com/baseball/news/202011230000084.html グラシアル1号、日本シリーズ最長タイ9戦連続得点]日刊スポーツ</ref>。[[2018年の日本シリーズ|2018年]]の第3戦から<ref>[[2018年の日本シリーズ#第4戦|2018年の第4戦]]は試合出場なし</ref>このシリーズ第2戦まで9試合連続得点を記録するなどチームの日本一4連覇に貢献した。 |
2021年1月7日 (木) 21:01時点における版
福岡ソフトバンクホークス #27 | |
---|---|
2018年4月6日タマホームスタジアム筑後 | |
基本情報 | |
国籍 | キューバ |
出身地 | グァンタナモ州グアンタナモ |
生年月日 | 1985年10月14日(39歳) |
身長 体重 |
187 cm 95 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投右打 |
ポジション | 二塁手、三塁手、遊撃手、外野手 |
初出場 | NPB / 2018年4月19日 |
年俸 | 3億5千万円(2020年)(2年契約1年目) |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
派遣歴 | |
| |
国際大会 | |
代表チーム | キューバ |
WBC | 2017年 |
プレミア12 | 2015年、2019年 |
この表について
|
ジュリスベル・グラシアル・ガルシア(Yurisbel Gracial Garcia,[注 1] 1985年10月14日 - )は、キューバ共和国グァンタナモ州グアンタナモ出身のプロ野球選手(三塁手・左翼手)。右投右打。福岡ソフトバンクホークス所属。
経歴
祖父が軍人であり、自身も中学3年間を軍隊学校の寮生活で過ごした。高校を経て大学もハバナにある軍隊学校へ進学し、在学中にミリタリーの資格を取っている。卒業後はマタンサスで軍の仕事に従事していたが、この間もナショナルチームに所属し野球は続けていた。23歳の頃に仕事と野球の両立が難しくなり、両方を天秤に掛けた結果、より好きだった野球の道に進む事を選択した[2]。
2009年 - 2010年シーズンからキューバの国内野球リーグ セリエ・ナシオナル・デ・ベイスボルのココドゥリロス・デ・マタンサスでプレーした。
2016年に独立リーグ・カナディアン・アメリカン・リーグのケベック・キャピタルズと契約を結んだ[3]。
2017年3月、第4回WBCのキューバ代表に選出された[4]。2次ラウンドの日本戦では菅野智之から本塁打を放っている。この年も前年に続きケベック・キャピタルズに派遣された。
2018年2月13日に福岡ソフトバンクホークスへの派遣が発表された[5]。故障離脱したデニス・サファテの外国人枠を埋める形で一軍に昇格するも、5月24日の試合で牽制死の際の帰塁時に左手薬指を骨折し戦線離脱。その後一時帰国を経て8月から復帰し、終盤戦では打線の主軸としてチームに貢献、54試合の出場で打率2割9分2厘・9本塁打の成績を残す。8月26日の埼玉西武ライオンズ戦では12回裏に増田達至からサヨナラ満塁本塁打を放っている[6]。さらにポストシーズンでは打率4割5分5厘の成績を残すなど、チームのシーズン2位からの日本一にも貢献した。
2019年1月19日、キューバ政府との交渉が難航したことから契約保留選手名簿から外れたが、ソフトバンクが再契約[7]。開幕スタメンに名を連ねた。しかし、4月5日の試合でスイングの際に左脇腹を負傷し戦線離脱[8]。5月から戦線復帰すると、主に外野手(左翼手)として起用され、前半戦終了まで打線の中軸として活躍。自身初のオールスターゲームにも代替選手として選出された[9]。前年に続いて母国キューバ代表に合流するため7月に一時帰国し、約1か月間離脱[10]。8月10日の復帰戦では安打を放つ[11]とその後も打線の中軸としてシーズン終了まで好調を維持し、103試合の出場で打率.319・本塁打28・打点68と、前年を上回る好成績を残した。西武とのCSでは、第1戦の7回ザック・ニールからソロ本塁打、第2戦の7回カイル・マーティンからソロ本塁打、第4戦の4回から本田圭佑からソロ本塁打を打ち、チームの日本シリーズ進出に貢献した。また読売ジャイアンツとの日本シリーズでは、第1戦に山口俊から逆転2ラン、第3戦に髙橋優貴から同点ソロ、第4戦は菅野智之から3ランと4試合で打率.375、ホームラン3本、7打点の活躍でシリーズMVPを獲得し[12]、チームの日本シリーズ3連覇に大きく貢献した。クライマックスシリーズでの3本塁打を含め計6本塁打放っており、同一年のポストシーズンで6本塁打以上を記録したのは2004年の和田一浩(西武ライオンズ)に次いで2人目である[13]。キューバ代表として臨んだ第2回WBSCプレミア12では、オープニングラウンドの試合に3戦フル出場するも無安打に終わり、チームもスーパーラウンド進出を逃している。
2020年1月23日、新たに球団と2年契約を結んだ[14]。しかし同年3月、昨季最終盤に痛めていた右手小指を骨折していたことが明らかとなった[15]。その治療とリハビリを行うためにキューバに帰国していたが、新型コロナウイルス流行の影響によってキューバから出国できない状態となったため、6月のシーズン開幕には間に合わなかった[16]。7月19日に来日し、隔離と調整[17]を経て8月18日に一軍昇格即スタメンでようやくシーズン初出場を果たした。復帰後は打線の中軸として活躍、10月に調子を上げ、10月10日の千葉ロッテマリーンズ戦から10月23日までの西武戦まで12連勝中の打撃成績は44打数18安打の打率.409・2本塁打・12打点・10試合連続安打を記録した[18]。規定打席未到達ながら10月31日に打率3割に乘せたが、11月の5試合では19打数無安打に終わり、シーズン全体では打率.277・10本塁打・35打点という成績でリーグ優勝に貢献した。巨人との日本シリーズでは、昨年に引き続き第1戦から2試合連続2安打を放ち、第2戦は3回に戸郷翔征から2ラン本塁打を放った[19]。2018年の第3戦から[20]このシリーズ第2戦まで9試合連続得点を記録するなどチームの日本一4連覇に貢献した。
人物
憧れの選手としてアントニオ・パチェコを挙げている[21]。
チームメイトの高谷裕亮と仲が良く、本塁打を放つとボクシングパフォーマンス(シャドーボクシングでやられ役の高谷をボコボコにするもの)を行う。髙谷が本塁打を放った時は逆に髙谷がグラシアルをボコボコにするパフォーマンスを見せ、2020年に髙谷が抹消された際はバレンティンをボコボコにした。
熱男(松田宣浩)、アルフレド・デスパイネ、と共にホークス三大パフォーマンスと言われている。
詳細情報
年度別打撃成績
年 度 |
球 団 |
試 合 |
打 席 |
打 数 |
得 点 |
安 打 |
二 塁 打 |
三 塁 打 |
本 塁 打 |
塁 打 |
打 点 |
盗 塁 |
盗 塁 死 |
犠 打 |
犠 飛 |
四 球 |
敬 遠 |
死 球 |
三 振 |
併 殺 打 |
打 率 |
出 塁 率 |
長 打 率 |
O P S |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2009-2010 | MTZ | 40 | 121 | 111 | 11 | 35 | 4 | 0 | 2 | 45 | 17 | 4 | 3 | 2 | 0 | 8 | 1 | 0 | 22 | 4 | .315 | .361 | .405 | .767 |
2010-2011 | 88 | 360 | 322 | 59 | 94 | 10 | 4 | 20 | 172 | 63 | 3 | 4 | 1 | 0 | 31 | 2 | 6 | 58 | 12 | .292 | .365 | .534 | .899 | |
2011-2012 | 92 | 410 | 351 | 84 | 115 | 16 | 6 | 15 | 188 | 68 | 12 | 5 | 0 | 4 | 49 | 9 | 6 | 46 | 6 | .328 | .415 | .536 | .950 | |
2012-2013 | 87 | 372 | 324 | 47 | 93 | 14 | 4 | 6 | 133 | 57 | 10 | 8 | 3 | 2 | 40 | 12 | 3 | 53 | 7 | .287 | .369 | .410 | .779 | |
2013-2014 | 66 | 265 | 230 | 41 | 65 | 9 | 2 | 8 | 102 | 40 | 8 | 4 | 1 | 2 | 27 | 5 | 5 | 31 | 6 | .283 | .367 | .443 | .811 | |
2014-2015 | 74 | 285 | 218 | 42 | 66 | 9 | 3 | 5 | 96 | 38 | 24 | 5 | 4 | 1 | 53 | 6 | 9 | 28 | 10 | .303 | .456 | .440 | .896 | |
2015-2016 | 85 | 383 | 313 | 69 | 102 | 21 | 4 | 15 | 176 | 64 | 25 | 9 | 1 | 3 | 61 | 13 | 5 | 37 | 5 | .326 | .440 | .562 | 1.002 | |
2016-2017 | 52 | 202 | 164 | 33 | 52 | 7 | 1 | 3 | 70 | 19 | 10 | 4 | 2 | 0 | 31 | 5 | 5 | 25 | 5 | .317 | .440 | .427 | .867 | |
2017-2018 | 51 | 228 | 184 | 43 | 66 | 16 | 1 | 8 | 108 | 38 | 14 | 0 | 1 | 2 | 36 | 1 | 5 | 28 | 0 | .359 | .471 | .587 | 1.058 | |
2018 | ソフトバンク | 54 | 202 | 185 | 29 | 54 | 6 | 1 | 9 | 89 | 30 | 1 | 0 | 0 | 1 | 15 | 0 | 1 | 34 | 8 | .292 | .347 | .481 | .828 |
2019 | 103 | 410 | 373 | 61 | 119 | 17 | 1 | 28 | 222 | 68 | 4 | 3 | 4 | 4 | 22 | 1 | 7 | 84 | 10 | .319 | .365 | .595 | .960 | |
2020 | 69 | 276 | 256 | 30 | 71 | 12 | 0 | 10 | 113 | 35 | 2 | 0 | 0 | 1 | 16 | 2 | 3 | 62 | 2 | .277 | .326 | .441 | .767 | |
SNB:9年 | 635 | 2628 | 2217 | 429 | 688 | 106 | 25 | 82 | 1090 | 404 | 110 | 42 | 15 | 14 | 336 | 54 | 44 | 328 | 55 | .310 | .409 | .492 | .901 | |
NPB:3年 | 226 | 888 | 814 | 120 | 244 | 35 | 2 | 47 | 424 | 133 | 7 | 3 | 4 | 6 | 53 | 3 | 11 | 180 | 20 | .300 | .348 | .521 | .869 |
- 2020年度シーズン終了時
- 各年度の太字はリーグ最高
- 2019年は規定打席に33打席不足するが、規定により最高長打率打者となった[22]。
- キューバで通常用いられる個人通算成績は、プレーオフや選抜リーグなども合算するため、この表の合計とは一致しない。
年度別守備成績
年 度 |
球 団 |
一塁 | 二塁 | 三塁 | 外野 | ||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 |
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 |
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 |
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2018 | ソフトバンク | 1 | 13 | 2 | 1 | 1 | .938 | 2 | 2 | 3 | 0 | 1 | 1.000 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1.000 | 31 | 48 | 1 | 2 | 1 | .961 |
2019 | 1 | 15 | 0 | 1 | 0 | .938 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 99 | 129 | 3 | 5 | 0 | .964 | |
2020 | - | - | 6 | 6 | 5 | 2 | 0 | .846 | 46 | 49 | 2 | 0 | 0 | 1.000 | |||||||||||
NPB | 1 | 28 | 2 | 2 | 1 | .938 | 2 | 2 | 3 | 0 | 1 | 1.000 | 7 | 7 | 5 | 2 | 0 | .857 | 176 | 226 | 6 | 7 | 1 | .971 |
- 2020年度シーズン終了時
表彰
記録
- 初記録
- 初出場・初打席:2018年4月19日、対東北楽天ゴールデンイーグルス6回戦(福岡ヤフオク!ドーム)、8回裏に本多雄一の代打で出場、フランク・ハーマンから投ゴロ
- 初先発出場:2018年4月20日、対北海道日本ハムファイターズ4回戦(札幌ドーム)、7番・左翼手で先発出場
- 初安打:同上、2回表にニック・マルティネスから中前安打
- 初打点:2018年4月21日、対北海道日本ハムファイターズ5回戦(札幌ドーム)、4回表に有原航平から中前適時打
- 初盗塁:2018年5月19日、対千葉ロッテマリーンズ6回戦(ZOZOマリンスタジアム)、5回表に二盗(投手:マイク・ボルシンガー、 捕手:田村龍弘)
- 初本塁打:2018年8月21日、対北海道日本ハムファイターズ20回戦(静岡県草薙総合運動場硬式野球場)、5回表に有原航平から左越2ラン
- その他の記録
- オールスターゲーム出場:1回(2019年)
背番号
- 47(2017WBC)
- NPB
- 27(2018年 - )
登場曲
- 「Hula Hoop」 Daddy Yankee (2018年)
- 「Scooby Doo Pa Pa」 Dj Kass (2018年 - )
代表歴
脚注
注釈
- ^ スペイン語発音: [ɟ͡ʝu.ɾis̬.ˈβɛl ɡɾa.ˈsjal ɡaɾ.ˈsi.a][1]
出典
- ^ “スペイン語の発音記号変換ツール”. easypronunciation.com. 2019年5月5日閲覧。
- ^ “「NO LATIN, NO BASE BALL」ソフトバンク・グラシアルに一問一答”. スポーツ報知 (2018年10月12日). 2019年10月24日閲覧。
- ^ Le trio cubain des Capitales enfin dévoilé | Carl Tardif | Capitales
- ^ Puerto Rico wins clash with Dominicans at World Baseball Classic
- ^ ジュリスベル・グラシアル選手入団のお知らせ福岡ソフトバンクホークス プレスリリース
- ^ ソフトBが来た!9連勝で西武と5差 グラシアルが球団19年ぶりサヨナラ満弾西日本スポーツ
- ^ “ソフトバンクのグラシアルが再契約 「去年以上の活躍できるよう」”. 西日本スポーツ (2019年1月19日). 2019年4月14日閲覧。
- ^ “ソフトバンク連敗 グラシアル離脱助っ人陣気掛かり - プロ野球 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2019年6月13日閲覧。
- ^ “ソフトバンク・グラシアル初球宴「楽しみたい」 - プロ野球 : 日刊スポーツ”. 日刊スポーツ. 2019年7月19日閲覧。
- ^ “ソフトバンク痛手 助っ人グラシアル7月に一時帰国 最長1カ月|【西日本スポーツ】”. 西日本スポーツ. 2019年6月13日閲覧。
- ^ “ソフトバンク・グラシアル 安打より勝利喜ぶ|【西日本スポーツ】”. 西日本スポーツ. 2019年8月11日閲覧。
- ^ ソフトB・グラシアル 連続MVPより“フォア・ザ・チーム”「貢献しか考えていない」スポーツニッポン
- ^ “グラシアル、肩書付き日本シリーズ殊勲弾3本はパ初 - プロ野球 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2020年1月26日閲覧。
- ^ “ソフトバンクがデスパイネとグラシアルと契約更新”. Twitter (2020年1月23日). 2020年1月24日閲覧。
- ^ “ソフトバンク・グラシアル 右手骨折していた”. 西日本スポーツ. 2020年8月26日閲覧。
- ^ “ソフトバンク、デスパイネ&グラシアルは開幕絶望的”. SANSPO.COM(サンスポ) (2020年5月25日). 2020年8月26日閲覧。
- ^ “鷹、デスパイネとグラシアルの来日を発表 出入国時のPCR検査は共に陰性”. Full-count | フルカウント ―野球・MLBの総合コラムサイト―. 2020年8月26日閲覧。
- ^ 泥くさいソフトバンクの4番グラシアル バットだけではない12連勝への献身西日本スポーツ
- ^ グラシアル1号、日本シリーズ最長タイ9戦連続得点日刊スポーツ
- ^ 2018年の第4戦は試合出場なし
- ^ “「NO LATIN, NO BASE BALL」ソフトバンク・グラシアルに一問一答”. スポーツ報知 (2018年10月12日). 2019年10月24日閲覧。
- ^ 2019年度 パシフィック・リーグ 【長打率】 リーダーズ(打撃部門) 日本野球機構オフィシャルサイト
- ^ “チーム情報 球場使用曲一覧”. 福岡ソフトバンクホークスオフィシャルサイト. 2020年12月14日閲覧。
関連項目
外部リンク
- Cuban Baseball Career statistics(プレーオフや選抜リーグなども合算したキューバ国内リーグ通算成績)
- 選手の通算成績と情報 ESPN、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)
- 個人年度別成績 Y.グラシアル - NPB.jp 日本野球機構
- 27 ジュリスベル・グラシアル 選手名鑑2021 - 福岡ソフトバンクホークスオフィシャルサイト
- ジュリスベル・グラシアル (@gracialyurisbel) - Instagram