「同志社中学校・高等学校」の版間の差分
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2020年12月21日 (月) 03:28時点における版
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同志社中学校・高等学校 | |
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過去の名称 |
同志社尋常中学校 同志社中学校(旧制) |
国公私立の別 | 私立学校 |
設置者 | 学校法人同志社 |
校訓 | 良心教育、自由、自治、自立 |
設立年月日 | 1896年(明治29年) |
創立記念日 | 11月29日 |
創立者 | 新島襄 |
共学・別学 | 男女共学 |
中高一貫教育 | 併設型(外部混合有) |
課程 | 全日制課程 |
単位制・学年制 | 学年制 |
設置学科 | 普通科 |
学期 | 3学期制 |
高校コード | 26505F |
所在地 | 〒606-8558 |
北緯35度4分3.4秒 東経135度47分10.9秒 / 北緯35.067611度 東経135.786361度座標: 北緯35度4分3.4秒 東経135度47分10.9秒 / 北緯35.067611度 東経135.786361度 | |
外部リンク |
同志社中学校 同志社高等学校 |
ウィキポータル 教育 ウィキプロジェクト 学校 |
同志社中学校・高等学校(どうししゃちゅうがっこう・こうとうがっこう、英語:Doshisha Junior and Senior High School)は、学校法人同志社が設置し、京都府京都市左京区岩倉大鷺町に所在する私立中学校・高等学校。中学・高校は別組織で運営されている[1]。中学校は2010年(平成22年)9月に同志社大学今出川キャンパスから高等学校の校地に移転した。
概要
1896年(明治29年)11月29日、京都市上京区今出川通烏丸(現:同志社大学今出川キャンパス)に同志社尋常中学校が開設。以来、新制まで旧制中学校(5年制)であったが、1947年(昭和22年)に同志社中学校となり、1948年(昭和23年)に同志社高等学校が左京区岩倉大鷺町に設立。中学・高校は別組織で運営されている[1]。2006年、同志社小学校が高校の隣りに開校し、2010年(平成22年)9月に中学校が高校の校地に移転した。
中学校は1学年約290名でほぼ全員が同志社高校へ進学する。高校からは約70名が外部から入学する。同志社高校卒業生は例年、全体の約85%が推薦制度により同志社大学・同志社女子大学に進学し、約15%が他大学を受験。ほぼ全員が四年制大学へ進学している[2]。
2010年(平成22年)9月に中学校が高等学校の校地に移転し、今後中高一貫教育をより推進する予定である。
ラグビー部は強豪高であり、今まで獲得した全国タイトルは、計8回(選手権8回・選抜なし)である。
教育目標・教育理念
創立者新島襄の唱えた「キリスト教主義教育」に基づき、「良心」を育むことを教育の基本としている。知識教育に偏ることのない全人教育を行っている。
中学では、「ほんもの」にふれる機会を多く持たせ、物事の真理や本質を探ることの大切さが重視されている。
高校では、国公立大学をはじめとする多様な進路にも進めるように、多様な選択科目が設けられている。
学校生活は「朝の礼拝」から始まる。中学においても高校においても「自由・自治・自立」が基本とされているため[1]、自発的に勉強することが求められる。
私服登校が認められている。
課程
中学
中学課程を全員にしっかりと理解させ、思考力と創造力を育成することに主眼が置かれている。1クラス36名編成。英語の授業では半分の18名編成となる。市販の教科書はあまり用いられず、独自のサブテキストやプリントが使われたり、ときには高校レベルの授業が行われることもある。長期休暇中の課題や補習などが課されることはなく、代わりに自由研究が中心である。自由研究を提出しなくても成績評価に関係ないが、生徒の90%以上が取り組んでいる[1]。
移転を機に「教科センター方式」が導入されており、近畿では唯一である[3]。
高校
文系・理系等のコース制をとらず、ホームルームを基礎とした共通履修科目と、2年生からの多彩な自由選択科目からなるカリキュラムを実施している。教科の枠を超え、物事を色々な視点でとらえて学ぶことを重視している。
共通履修科目を採用しており、生徒を文系、理系に分けない。そのため高校2年生から始まる選択教科目が文理に捉われず自由に選択できる。
教員が急病などで授業を休んだ場合、他の教員が代行するのでなく基本的に「休講」となる。教員は担任をもっていない場合、自分の授業が終われば学校に残る必要もない。
編成
幼稚園から入園し、または小学校もしくは中学校から入学した内部進学の生徒と高等学校から入学した外部進学の生徒との間では、第1学年から混合してクラスを編成する併設混合型中高一貫校[4]。中学校からの内部進学者約290名、外部からの入学者約70名で構成される。
環境
中学
- 立志館
- 中学生が主に使用する校舎。「教科センター方式」を実践するための独自の設計がなされている。中学の各クラスのホームベースや各教科のステーションとメディアスペース、図書・メディアセンター、校務センターを備えている。
- 雄飛館
- 中学生が主に使用する体育館。
高校
- 桑志館
- 高校生が使用する校舎。中庭を囲むように教室が配置されている。
- 知創館
- 約7万冊の蔵書や視聴覚資料、100台以上の生徒用パソコンなどが設置されており、生徒会室・生徒集会室や、自習室も備えている。なお、中学校メディアセンターは、立志館(中学校教室棟)に設置されている。
- 万象館
- 理科の各分野の実験室、講義室があり、天体観測を行えるドームなどの設備がある。また、中高の保健室も備えている。
中高共用
- 想遠館
- 美術教室、家庭科で利用する調理実習室・被服実習室などがあり、高校生が実技教科で利用する。また、中学技術科・理科・中学生徒会室がある。
- 宿志館
- 毎朝礼拝が行われるグレイス・チャペルを中心に、魁ホール、カフェテリア、音楽教室、和室(自占庵)など多くの施設が集まっている。
- 南体育館
- 広大なメインフロアのほかに、小体育館、ダンス室、柔道場も備えている。さらに、トレーニング室もありクラブなどで利用することができる。
- 南グラウンド
- ラグビーグラウンド、4面のテニスコート、130m直線全天候型走路などのあるグラウンド。また道路を挟んで硬式野球部、サッカー部が同時に練習できる広さのある「東グラウンド」がある。
進学先
大学の系列校でありながらも、国公立大学あるいは同志社大学以外の私立大学に進学する生徒もいる。
沿革
経緯
同志社中高の歴史は1896年(明治29年)の同志社尋常中学校に始まる。幾度の変遷を経て1947年(昭和22年)には男女共学の(新制)同志社中学校、1948年(昭和23年)には新制高等学校になった。当初は今出川の校地に中高が置かれていたが、同地が手狭となったため、途中で高等学校が岩倉に転出。以降、中学校と高等学校は別々の場所で教育活動を続けてきたが、2010年度後期より中高が岩倉校地1つに統合されることとなった。
年表
- 1896年4月 - 同志社尋常中学校を設置。
- 1899年 - 同志社尋常中学校を同志社中学校と改称。
- 1900年2月 - 同志社中学校を同志社普通学校と改称。
- 1916年2月 - 同志社普通学校を同志社中学と改称。
- 1941年4月 - 同志社中学を中学校令準拠の同志社中学校と改称。
- 1947年4月 - 今出川校地に同志社中学校(新制)を設置。
- 1948年4月 - 今出川校地に同志社高等学校開設。
- 1949年4月 - 現校地(旧同志社高商校地)へ移転。
- 1955年5月 - 父母の会の建設費用寄付による、ゴシック風鉄筋コンクリート造のチャペルが完成。
- 2004年 - 図書館・情報教室・プレゼンテーションステージ・生徒会室などを備えた、メディアセンター 知創館を開設。
- 2008年
- 2010年
- 2月までに第二期工事が順次完成。
- 8月
- 同志社中学校と同志社高等学校が統合し同志社中学校・高等学校となる。
- 宿志館献堂 (チャペル・音楽・カフェテリア棟)。
- 立志館[中学教室棟]・想遠館[創作芸術棟]・雄飛館[中学体育館]竣工。
校風
同志社系列の中学校・高等学校に共通することであるが、比較的柔軟である。染髪・化粧などはもちろん、ピアスやネックレス・指輪などの装飾具も、体育の時間を除き許可されている。
学校行事
学校行事は、10月の学園祭から3月までは特に行われない。また、3月半ばに3年生のみの自由参加で行われるスキーキャンプまたは沖縄研修旅行があるが、修学旅行はない。
- 遠足
- 5月に開かれる。行き先はほとんど山や湖である。
- 球技大会
- 由良キャンプ(1年生)
- 唐松キャンプ(2年生)
- どちらも1学期末試験の後に実施される。
- 体育祭
- 学園祭
- 10月に3日間行われる。通称「岩倉祭」と呼ばれる。
- カエルの解剖(1年生のみ)
- 卒業式
- 3月10日に行われる。(曜日の関係で前後する)
- 学校スキー
生徒会活動・部活動など
生徒会、クラブ活動とも、生徒の自主的な運営により執り行われている。
中でも硬式野球部、ラクロス部、ラグビー部、スキー部、硬式テニス部、アーチェリー部、山岳部などは強豪として知られている。スキー部は毎年全国高等学校スキー選手権大会(インターハイ)に何名も輩出しており、全国でも有数なスキー強豪校として知られている。硬式野球部は1925年(大正4年)の第1回から夏の甲子園の地方大会への参加を続けている、全国で15校のうちの一つである[5]。
部活動(中学校)
- 運動部
- 軟式野球
- バスケット
- 剣道
- ラグビー
- サッカー
- スキー
- 卓球
- 硬式テニス
- 陸上競技
- バレーボール
- ワンゲルJr.
- 文化部
- 放送
- 漫画研究
- 演劇
- 工業
- 英語
- ハンドベル・ピースリンク
- ホザナコーラス
- 和太鼓
- 管弦楽
- 鉄道
- サイエンス
- かるちゃんぷる
- 美術
部活動(高等学校)
- 運動部
- アーチェリー
- バドミントン
- バスケットボール(男・女)
- ラクロス
- ハンドボール
- 剣道
- 体操競技
- 硬式テニス
- 硬式野球
- ソフトテニス
- ラグビー
- 陸上競技
- サッカー
- 山岳
- スキー
- 卓球
- バレーボール(男・女)
- ワンダーフォーゲル
- 学芸部
- 美術
- 地学
- 地歴
- 英語
- 演劇
- ホザナ・コーラス
- 化学
- 茶道
- 写真
- 管弦楽
- 生物
- 新聞
- 将棋囲碁
- 宗教
- 放送
- 同好会
- 軽音楽
- 文芸
- ダンス
- 映画研究
- 和太鼓
- コミックアート
- 女子ハンドボール
交通
- 京都市営地下鉄烏丸線・国際会館駅(2番出入口)から徒歩2分
- 叡山電鉄・八幡前駅から徒歩7分
- 京都市営バス(5・31・65系統)、京都バス(19・24・26・29・40・45・46・50系統)「国際会館駅前」バス停下車
著名な関係者
出身者
政治
経済
- 井上礼之(ダイキン工業会長兼CEO、関西経済同友会代表幹事)
- 嶋雅二(J-オイルミルズ会長、日本植物油協会会長)
- 須田寬(東海旅客鉄道初代社長)
- 巽悟朗(元大阪証券取引所社長、光世証券創業者)
- 立石義雄(オムロン名誉会長、日本商工会議所副会頭)
- 民秋史也(モルテン代表取締役社長)
- 林みのる(童夢創業者)* 中学のみ
- 宮原賢次(住友商事会長)
- 村田純一(村田機械会長)
- 村田恒夫(村田製作所社長、電子情報技術産業協会副会長)
- 村山昇作(帝國製薬社長、元日本銀行調査統計局長)
- 山口悟郎(京セラ社長)
研究
- 麻田貞雄(歴史学者、同志社大学名誉教授)
- 阿部賢一(経済学者、第8代早稲田大学総長、普通学校卒)
- 今尾文昭(考古学者)
- 岩山太次郎(アメリカ文学者)
- 梅原末治(考古学者、京都大学教授、普通学校卒)
- 江崎玲於奈(物理学者、ノーベル物理学賞受賞)
- 大島正徳(哲学者)
- 大島正満(生物学者)
- 柏井園(キリスト教史学者、普通学部卒)
- 河崎祐子(法学者、信州大学大学院法曹法務研究科准教授)
- 河田悌一(中国哲学研究者、元関西大学学長)* 中学のみ
- 北村喜宣(法学者、上智大学法科大学院教授)
- 小森瞭一(経営学者、同志社大学名誉教授)
- 渋谷昭彦(経済学者)
- 竹友藻風(詩人、英文学者、元大阪大学教授)
- 田畑忍(憲法学者、同志社大学学長)
- 田中貴子(国文学者、甲南大学文学部教授)
- 中村要(天文学者)
- 中村英夫(土目工学者、東京都市大学名誉総長)
- 西川宏(政治学者、同志社大学名誉教授)
- 八田英二(経済学者、同志社大学前学長、日本高等学校野球連盟会長)
- 前川覚(物理学者、京都大学大学院人間・環境学研究科教授)
- 三宅驥一(植物学者、東京帝国大学教授、普通学校卒)
- 三輪源造(国文学者、普通学校卒)
- 森田章(法学者、同志社大学司法研究科教授)
- 山川均(経済学者、社会主義運動家、旧制中学中退)
- 湯浅八郎(昆虫学者、国際基督教大学初代総長、普通学校卒)
- 八代尚宏(経済学者、国際基督教大学客員教授)
- 渡辺弘(経済学者、同志社大学名誉教授)
法曹
宗教
文学
芸術
- 宇宿允人(指揮者、中退)
- 加藤文枝(チェロ奏者)
- 北脇昇(画家、旧制中学中退)
- 千玄室(裏千家前宗匠)
- 高曲伸和(バリトン歌手、指揮者)
- 中村滋延(作曲家)
- 夏目久子(メゾソプラノ歌手)
- マキノ光雄(映画プロデューサー)
- 三宅周太郎(演劇評論家)
- 横井軍平(元ゲームデザイナー)
芸能
- 酒井善史(俳優、タレント、脚本家)
- 神農幸(インターフレンドタレント)
- 菅原紀子(元モデル)
- 津川雅彦(俳優、映画監督、中退)
- はしだのりひこ(歌手)
- 林寛(俳優、旧制中学中退)
- みれいゆ(女優)
- 目黒祐樹(俳優、中退後米国留学)
- 三谷昌登(俳優、脚本家)
- もえのあずき(大食いアイドル)
マスコミ
アナウンサー
スポーツ
- 新井信男(水泳選手 1928年アムステルダムオリンピック800mリレー銀メダリスト)
- 青木稔(元プロ野球選手)
- 櫟信平(元プロ野球選手)
- 柯子彰(戦前期の早大ラグビー部主将)
- 木原万莉子(フィギュアスケート選手)
- 谷潔(JRA調教師)
- 谷村友一(プロ野球審判員)
- 東野真弓(元プロ野球選手)
- 石田幹太(ラグビー選手)
- 西林宏祐(ラグビー選手)
- 桝嘉一(元プロ野球選手)
- 森田洋介(ラグビー選手)
- 安田卓平(ラグビー選手)
- 山本雄貴(ラグビー選手)
- 野村大樹(プロ野球選手)*中学のみ
- 高須一雄(プロ野球監督、南海ホークス初代監督)
その他
教員
- 網谷正美(狂言師、国語科教諭)
- 原田博行(シンガーソングライター{京都町内会バンドの一員}、キリスト教学講師)
- 清水正教(画家・皇學館大学名誉教授、1969年に中学教諭)
- ジェフ・バーグランド(元高等学校英語科教諭)
- 今井亨(フルート奏者、元中学音楽科講師)
- 反田任(図書・情報教育部主任)
系列校
学校法人同志社が設置する諸学校は、大学を頂点とした大学附属学校の形態を取らず、独立の学校群として位置づけられている。なお、同志社小学校、同志社国際学院初等部・国際部に限り、同志社大学の付属校である。
- 大学
- 中学校・高等学校併設校(中高一貫校)
- 小学校
- 幼稚園
関連項目
脚注および参照
- ^ a b c d 『2001年 価値ある学校(ラッキースクール)を探そう 関西男子校+共学校』旺文社、2000年7月1日。ISBN 4-01-008958-X。
- ^ 進路情報 | 同志社中高
- ^ 「教科センター方式」とは – 同志社中学校
- ^ 同志社中学校-中学受験スタディの「基本情報」の表による。
- ^ 出場100回の皆勤15校「誇り」 高校野球の地方大会 朝日新聞社、2018年7月11日(2019年12月18日閲覧)。