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シモツケ
	シモツケ、伊吹山（滋賀県米原市）にて、2013年7月
分類
学名
	Spiraea japonica L.f.
和名
	シモツケ
英名
	Japanese Spiraea; Japanese meadowsweet
変種
	var. ripensis Kitam. ドロノシモツケ;

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2019年2月15日 (金) 12:22時点における版

シモツケ（下野、学名：Spiraea japonica L.f.^[1]）は、バラ科シモツケ属に分類される落葉低木の1種^[4]^[5]^[6]^[7]^[8]^[9]。別名、キシモツケ（木下野）とも呼ばれる^[8]。

特徴

株立ちで樹高0.2-1 mの低木^[4]。樹皮は若い枝は暗褐色で、生長と共に灰褐色または暗褐色となり、なめらか、縦に裂けてはがれる^[5]。枝には稜はなくほぼ円柱形^[5]。葉は単葉で互生し^[5]、葉身は長さ1-8 cm、幅2-4 cm^[5]の披針形、卵形または広卵形で、先は尖り、縁に不揃いの重鋸歯がある^[4]。葉身の最大幅は基部寄り-中央で^[7]、葉身の基部は円形-くさび形、葉柄は長さ1-5 mm^[5]。葉の表面は緑色、無毛またはやや密に短毛が生え、葉脈はへこみ、質は膜質-革質^[5]。葉の裏面は淡緑色または粉白色で^[4]、葉脈は隆起し、白色-淡黄色の軟毛が生え、ときに無毛^[5]。葉身の形や大きさ、毛の変異が多い^[7]。子葉は楕円形^[9]。本年枝の枝先に頂端が平らな^[5]複散房形花序に多数の花を付ける^[4]。両性花^[5]で、香気があり^[6]、花の直径は3-6 mm^[4]。花の色は濃紅色、紅色、薄紅色、稀に白色^[5]などがある^[4]。花弁は5個、楕円形-広楕円形で、長さ2.5-3.5 mm、幅1.5-3 mm^[5]。雄蕊は25-30個で花弁よりも長い^[5]。雌蕊は5個^[4]、花柱は無毛で長さ1-1.5 mm^[5]。開花時期は5-8月^[4]^[5]。果実は長さ2-3 mmで球形の袋果で、腹縫合線上に毛があり^[9]、5個集まってつく^[5]。表面に光沢があり、先端に花柱が残り、9-10月に熟して裂開する^[5]。実生の観察例として、播種1年目に細い匍匐茎を15 cm程伸ばし、多数の葉を付け、2年目からはそれらの基部から数本ずつの茎を一斉に伸ばし、年々シュート数と高さを増し、4年目に初めて開花して結実した^[9]。

葉の表面は緑色、無毛またはやや密に短毛が生え、葉脈はへこみ
葉の裏面は淡緑色または粉白色で、葉脈は隆起する
葉は互生し、枝先に複散房形花序に多数の花を付ける
花の細部
花弁は5個、雄蕊は25-30個で花弁よりも長い
果実は球形の袋果で、5個集まってつく

分布と生育環境

日本、朝鮮半島から中国西北部にかけて温帯^[7]に分布する^[6]。

日本では本州、隠岐諸島^[10] 、四国、九州に分布する^[4]。

山地の日当たりの良い草地^[4]や岩礫地などにやや稀に^[7]生育する^[5]。ホシミスジ^[11]とフタスジチョウの幼虫が食草として、フタスジチョウの成虫が花を吸蜜する^[12]。

利用

庭木、公園樹^[5]、鉢植えとして移植され、盆栽、切り花^[5]に利用されている^[4]。

分類

変種

ドロノシモツケ - 学名：Spiraea japonica L.f. var. ripensis Kitam.^[3]、全長が30-50 cmの小低木で、全体に無毛^[13]。紀伊半島南部の和歌山県、奈良県、三重県に分布し、川岸または河川の中ほどにある岩の上に生育する^[13]。

品種

オヤマシモツケ - 学名：Spiraea japonica L.f. f. alpina (Maxim.) Makino^[14]
シロバナシモツケ - 白花^[8]、学名：Spiraea japonica L.f. f. albiflora (Miq.) Kitam.^[15]
コシモツケ - 矮性^[8]、学名：Spiraea japonica L.f. f. bullata (Maxim.) Kitam.^[16]
ウラジロシモツケ - 学名：Spiraea japonica L.f. f. hypoglauca (Koidz.) Kitam.^[17]
ヒメシモツケ - 学名：Spiraea japonica L.f. f. ibukiensis (Makino) Kitam.^[18]

栽培品種が多く、黄金葉のものも多い^[7]。

名前の由来

学名の属名「Spiraea」はギリシャ語で「螺旋」を意味し、果実が螺旋状をしていることに由来する^[8]。種小名「japonica」は「日本の」を意味する^[19]。和名の「下野」は最初に下野国、現在の栃木県で発見されたことに由来する^[6]。

種の保全状況評価

日本では以下の多数の都道府県で、レッドリストの指定を受けている。ニホンジカの食害により個体数が減少している地域がある^[20]。

絶滅危惧II類 - 岡山県^[21]、徳島県^[20]
絶滅危惧種 - 京都府^[22]、奈良県^[23]
Bランク - 兵庫県
準絶滅危惧 - 島根県^[10]、広島県^[24]、愛媛県^[25]、福岡県^[26]
分布上重要種 - 滋賀県
情報不足 - 三重県^[27]、大阪府^[28]

変種のドロノシモツケは以下の都道府県でレッドリストの指定を受けている。

絶滅危惧種 - 奈良県^[23]
絶滅危惧IB類 - 三重県^[13]
準絶滅危惧 - 和歌山県^[29]

シモツケとシモツケソウとの比較

別名のキシモツケ（木下野）は、草本であるシモツケソウ（下野草）に対して木本であることを意味する^[6]。

→詳細は「シモツケソウ § シモツケソウとシモツケとの比較」を参照

脚注

[脚注の使い方]

^ ^a ^b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “シモツケ”. BG Plants 和名−学名インデックス（YList）. 2019年1月30日閲覧。
^ “Spiraea japonica L. f.” (英語). アメリカ合衆国農務省. 2019年1月31日閲覧。
^ ^a ^b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “ドロノシモツケ”. BG Plants 和名−学名インデックス（YList）. 2019年1月31日閲覧。
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l 林 (2011)、276頁
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l ^m ⁿ ^o ^p ^q ^r ^s ^t 菱山 (2011)、129頁
^ ^a ^b ^c ^d ^e 牧野 (1982)、190頁
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f 林 (2014)、237頁
^ ^a ^b ^c ^d ^e 岡部 (2003)、116頁
^ ^a ^b ^c ^d 八田 (2015)、114頁
^ ^a ^b “改訂しまねレッドデータブック（2013植物編）、シモツケ”. 島根県. 2019年1月30日閲覧。
^ 須田ほか (2012)、213頁
^ 蛭川 (2013)、141頁
^ ^a ^b ^c “三重県レッドデータブック2015” (PDF). 三重県. pp. 498　. 2019年1月30日閲覧。
^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “オヤマシモツケ”. BG Plants 和名−学名インデックス（YList）. 2019年1月31日閲覧。
^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “シロバナシモツケ”. BG Plants 和名−学名インデックス（YList）. 2019年1月31日閲覧。
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^ 大川 (2009)、11頁
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^ “岡山県版レッドデータブック2009” (PDF). 岡山県. pp. 123　. 2019年1月30日閲覧。
^ “京都府レッドデータブック2015、シモツケ”. 京都府. 2019年1月30日閲覧。
^ ^a ^b “大切にしたい奈良県の野生動植物（植物・昆虫類）のレッドリスト、維管束植物” (PDF). 奈良県. pp. 6　. 2019年1月31日閲覧。
^ “絶滅のおそれのある野生生物（「レッドデータブックひろしま2011」）レッドデータブックについて、種子植物” (PDF). 広島県. pp. 4　. 2019年1月30日閲覧。
^ “愛媛県レッドデータブック2014、シモツケ”. 愛媛県. 2019年1月30日閲覧。
^ “福岡県の希少野生生物　福岡県レッドデータブック2011、シモツケ”. 福岡県　. 2019年1月30日閲覧。
^ “三重県レッドデータブック2015” (PDF). 三重県. pp. 653　. 2019年1月30日閲覧。
^ “大阪府における保護上重要な野生生物　レッドリスト、維管束植物” (PDF). 大阪府. pp. 8　. 2019年1月30日閲覧。
^ “•和歌山県レッドリスト【2012改訂版】” (PDF). 和歌山県. pp. 45　. 2019年1月31日閲覧。

参考文献

大川勝德『伊吹山の植物』幻冬舎ルネッサンス、2009年10月20日。ISBN 9784779005299。
岡部誠『木の名前-由来がわかる花木・庭木・街路樹445種』日東書院本社、2003年8月。ISBN 4528016419。
菱山忠三郎（監修）編『樹皮・葉でわかる樹木図鑑』成美堂出版、2011年6月。ISBN 978-4415310183。
八田洋章編『樹木の実生図鑑』文一総合出版、2015年9月1日。ISBN 9784829988404。
須田真一、永幡嘉之、中村康弘、長谷川大、矢野勝也著、日本チョウ類保全協会編『日本のチョウ』誠文堂新光社〈フィールドガイド〉、2012年4月30日。ISBN 978-4416712030。
林将之『樹木の葉実物スキャンで見分ける1100種類』（山溪ハンディ図鑑14）山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、2014年4月15日。ISBN 978-4635070324。
林弥栄『日本の樹木』（増補改訂新版）山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、2011年11月30日。ISBN 978-4635090438。
蛭川憲男『日本のチョウ　成虫・幼虫図鑑』メイツ出版、2013年4月。ISBN 978-4780413120。
牧野富太郎『原色牧野植物大図鑑』北隆館、1982年7月。ASIN B000J6X3ZE。

外部リンク

シモツケの標本（島根県隠岐郡で1983年5月に採集）島根大学生物資源学部デジタル標本館
ドロノシモツケの標本（1950年9月7日に採集）京都大学総合博物館
シモツケ広島大学デジタル自然史博物館
シモツケ筑波実験植物園
Spiraea japonica L.f. （The Plant List）（英語）

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[YList-1] 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “シモツケ”. BG Plants 和名−学名インデックス（YList）. 2019年1月30日閲覧。

[2] “Spiraea japonica L. f.” (英語). アメリカ合衆国農務省. 2019年1月31日閲覧。

[YList-2-3] 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “ドロノシモツケ”. BG Plants 和名−学名インデックス（YList）. 2019年1月31日閲覧。

[林_(2011)、276頁-4] ^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l 林 (2011)、276頁

[菱山_(2011)、129頁-5] ^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l ^m ⁿ ^o ^p ^q ^r ^s ^t 菱山 (2011)、129頁

[牧野_(1982)、190頁-6] 牧野 (1982)、190頁

[林_(2014)、237頁-7] ^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f 林 (2014)、237頁

[岡部_(2003)、116頁-8] 岡部 (2003)、116頁

[八田_(2015)、114頁-9] 八田 (2015)、114頁

[shimane-10] “改訂しまねレッドデータブック（2013植物編）、シモツケ”. 島根県. 2019年1月30日閲覧。

[須田ほか_(2012)、213頁-11] 須田ほか (2012)、213頁

[12] 蛭川 (2013)、141頁

[mie-13] “三重県レッドデータブック2015” (PDF). 三重県. pp. 498　. 2019年1月30日閲覧。

[14] 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “オヤマシモツケ”. BG Plants 和名−学名インデックス（YList）. 2019年1月31日閲覧。

[15] 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “シロバナシモツケ”. BG Plants 和名−学名インデックス（YList）. 2019年1月31日閲覧。

[16] 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “コシモツケ”. BG Plants 和名−学名インデックス（YList）. 2019年1月31日閲覧。

[17] 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “ウラジロシモツケ”. BG Plants 和名−学名インデックス（YList）. 2019年1月31日閲覧。

[18] 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “ヒメシモツケ”. BG Plants 和名−学名インデックス（YList）. 2019年1月31日閲覧。

[19] 大川 (2009)、11頁

[tokushima-20] “徳島県版レッドデータブック（レッドリスト）”. 徳島県　. 2019年1月30日閲覧。

[21] “岡山県版レッドデータブック2009” (PDF). 岡山県. pp. 123　. 2019年1月30日閲覧。

[22] “京都府レッドデータブック2015、シモツケ”. 京都府. 2019年1月30日閲覧。

[nara-23] “大切にしたい奈良県の野生動植物（植物・昆虫類）のレッドリスト、維管束植物” (PDF). 奈良県. pp. 6　. 2019年1月31日閲覧。

[24] “絶滅のおそれのある野生生物（「レッドデータブックひろしま2011」）レッドデータブックについて、種子植物” (PDF). 広島県. pp. 4　. 2019年1月30日閲覧。

[25] “愛媛県レッドデータブック2014、シモツケ”. 愛媛県. 2019年1月30日閲覧。

[26] “福岡県の希少野生生物　福岡県レッドデータブック2011、シモツケ”. 福岡県　. 2019年1月30日閲覧。

[27] “三重県レッドデータブック2015” (PDF). 三重県. pp. 653　. 2019年1月30日閲覧。

[28] “大阪府における保護上重要な野生生物　レッドリスト、維管束植物” (PDF). 大阪府. pp. 8　. 2019年1月30日閲覧。

[29] “•和歌山県レッドリスト【2012改訂版】” (PDF). 和歌山県. pp. 45　. 2019年1月31日閲覧。

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-[[北海道]]から[[九州]]にかけての[[日本]]各地、[[朝鮮]]および[[中国]]の山野に自生する。成木の樹高は1mほどであり、初夏に桃色または白色の集合花を咲かせ、秋には[[紅葉]]する。古くから庭木として親しまれてきた。和名は[[下野国]]に産したことに由来するという。耐寒性が高く[[富士山]]でも見られる。日当たりを好み育てやすい。春から秋にかけて[[アブラムシ]]が発生する。同じシモツケ属の仲間には[[コデマリ]]、[[ユキヤナギ]]がある。
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+Spiraea japonica (leaf s2).jpg|葉の裏面は淡緑色または粉白色で、葉脈は隆起する
-ファイル:Spiraea japonica in Mount Ibuki 2010-07-10.jpg|[[伊吹山]]にて、7月
+Spiraea japonica (flower s10).jpg|葉は[[互生]]し、枝先に[[複散形花序|複散房形花序]]に多数の[[花]]を付ける
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+Spiraea japonica (flower s4 cropped).jpg|花の細部<br>[[花弁]]は5個、[[雄蕊]]は25-30個で花弁よりも長い
+Spiraea japonica (fruits cropped).jpg|[[果実]]は球形の袋果で、5個集まってつく
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+== 分布と生育環境 ==
+[[ファイル:Spiraea japonica and Hemerocallis dumortieri var. esculenta.jpg|サムネイル|[[山地]]の日当たりの良い[[草地]]に[[ニッコウキスゲ]]と共に生育するシモツケ]]
+[[日本]]、[[朝鮮半島]]から[[中国]]西北部にかけて[[温帯]]<ref name="林 (2014)、237頁" />に分布する<ref name="牧野 (1982)、190頁" />。
+日本では[[本州]]、[[隠岐諸島]]<ref name="shimane">{{Cite web |url=http://www1.pref.shimane.lg.jp/contents/rdb/rdb2/cnt/s165c.html |title=改訂しまねレッドデータブック（2013植物編）、シモツケ |publisher=島根県 |accessdate=2019-01-30}}</ref> 、[[四国]]、[[九州]]に分布する<ref name="林 (2011)、276頁" />。
+[[山地]]の日当たりの良い[[草地]]<ref name="林 (2011)、276頁" />や岩礫地などにやや稀に<ref name="林 (2014)、237頁" />生育する<ref name="菱山 (2011)、129頁" />。[[ホシミスジ]]<ref name="須田ほか (2012)、213頁">[[#日本のチョウ (2012)|須田ほか (2012)、213頁]]</ref>と[[フタスジチョウ]]の[[幼虫]]が[[食草]]として、フタスジチョウの成虫が花を吸蜜する<ref>[[#日本のチョウ成虫・幼虫図鑑|蛭川 (2013)、141頁]]</ref>。
+== 利用 ==
+[[庭木]]、[[公園]]樹<ref name="菱山 (2011)、129頁" />、[[鉢植え]]として[[移植 (生物)|移植]]され、[[盆栽]]、[[切り花]]<ref name="菱山 (2011)、129頁" />に利用されている<ref name="林 (2011)、276頁" />。
+== 分類 ==
+=== 変種 ===
+* '''ドロノシモツケ''' - 学名：''Spiraea japonica'' L.f. var. ''ripensis'' {{AU|Kitam.}}<ref name="YList-2" />、全長が30-50 cmの小低木で、全体に無毛<ref name="mie">{{Cite web |url=http://www.pref.mie.lg.jp/common/content/000401559.pdf |title=三重県レッドデータブック2015 |publisher=三重県 |format=PDF |pages=498　|accessdate=2019-01-30}}</ref>。[[紀伊半島]]南部の[[和歌山県]]、[[奈良県]]、[[三重県]]に分布し、川岸または[[河川]]の中ほどにある岩の上に生育する<ref name="mie" />。
+=== 品種 ===
+* '''オヤマシモツケ''' - 学名：''Spiraea japonica'' L.f. f. ''alpina'' ({{AU|Maxim.}}) {{AU|Makino}}<ref>{{Cite web |author=米倉浩司・梶田忠 |year=2003- |work=BG Plants 和名−学名インデックス（YList） |url=http://ylist.info/ylist_detail_display.php?pass=1605 |title=オヤマシモツケ |accessdate=2019-01-31}}</ref>
+* '''シロバナシモツケ''' - 白花<ref name="岡部 (2003)、116頁" />、学名：''Spiraea japonica'' L.f. f. ''albiflora'' ({{AU|Miq.}}) Kitam.<ref>{{Cite web |author=米倉浩司・梶田忠 |year=2003- |work=BG Plants 和名−学名インデックス（YList） |url=http://ylist.info/ylist_detail_display.php?pass=3297 |title=シロバナシモツケ |accessdate=2019-01-31}}</ref>
+* '''コシモツケ''' - [[矮性]]<ref name="岡部 (2003)、116頁" />、学名：''Spiraea japonica'' L.f. f. ''bullata'' (Maxim.) Kitam.<ref>{{Cite web |author=米倉浩司・梶田忠 |year=2003- |work=BG Plants 和名−学名インデックス（YList） |url=http://ylist.info/ylist_detail_display.php?pass=25078 |title=コシモツケ |accessdate=2019-01-31}}</ref>
+* '''ウラジロシモツケ''' - 学名：''Spiraea japonica'' L.f. f. ''hypoglauca'' ({{AU|Koidz.}}) Kitam.<ref>{{Cite web |author=米倉浩司・梶田忠 |year=2003- |work=BG Plants 和名−学名インデックス（YList） |url=http://ylist.info/ylist_detail_display.php?pass=867 |title=ウラジロシモツケ |accessdate=2019-01-31}}</ref>
+* ''' ヒメシモツケ''' - 学名：''Spiraea japonica'' L.f. f. ''ibukiensis'' (Makino) Kitam.<ref>{{Cite web |author=米倉浩司・梶田忠 |year=2003- |work=BG Plants 和名−学名インデックス（YList） |url=http://ylist.info/ylist_detail_display.php?pass=5286 |title= ヒメシモツケ |accessdate=2019-01-31}}</ref>
+栽培[[品種]]が多く、黄金葉のものも多い<ref name="林 (2014)、237頁" />。
+== 名前の由来 ==
+学名の[[属 (分類学)|属]]名「''Spiraea''」は[[ギリシャ語]]で「[[螺旋]]」を意味し、果実が螺旋状をしていることに由来する<ref name="岡部 (2003)、116頁" />。種小名「''japonica''」は「日本の」を意味する<ref>[[#伊吹山の植物|大川 (2009)、11頁]]</ref>。
+[[和名]]の「下野」は最初に[[下野国]]、現在の[[栃木県]]で発見されたことに由来する<ref name="牧野 (1982)、190頁" />。
+== 種の保全状況評価 ==
+日本では以下の多数の[[都道府県]]で、[[レッドリスト]]の指定を受けている。[[ニホンジカ]]の[[食害]]により個体数が減少している地域がある<ref name="tokushima">{{Cite web |url=https://www.pref.tokushima.lg.jp/kankyo/kankoubutu/red_date.html |title=徳島県版レッドデータブック（レッドリスト）  |publisher=徳島県　|accessdate=2019-01-30}}</ref>。
+* 絶滅危惧II類 - [[岡山県]]<ref>{{Cite web |url=http://www.pref.okayama.jp/seikatsu/sizen/reddatabook/pdf/p123.pdf |title=岡山県版レッドデータブック2009 |publisher=岡山県 |format=PDF |pages=123　|accessdate=2019-01-30}}</ref>、[[徳島県]]<ref name="tokushima" />
+* 絶滅危惧種 - [[京都府]]<ref>{{Cite web |url=http://www.pref.kyoto.jp/kankyo/rdb/bio/db/flo0242.html |title=京都府レッドデータブック2015、シモツケ |publisher=京都府 |accessdate=2019-01-30}}</ref>、奈良県<ref name="nara">{{Cite web |url=http://www.pref.nara.jp/secure/3201/syokubutu-rl.pdf |title=大切にしたい奈良県の野生動植物（植物・昆虫類）のレッドリスト、維管束植物 |publisher=奈良県 |format=PDF |pages=6　|accessdate=2019-01-31}}</ref>
+* Bランク - [[兵庫県]]
+* 準絶滅危惧 - [[島根県]]<ref name="shimane" />、[[広島県]]<ref>{{Cite web |url=https://www.pref.hiroshima.lg.jp/uploaded/attachment/139062.pdf |title=絶滅のおそれのある野生生物（「レッドデータブックひろしま2011」）レッドデータブックについて、種子植物 |publisher=広島県 |format=PDF |pages=4　|accessdate=2019-01-30}}</ref>、[[愛媛県]]<ref>{{Cite web |url=https://www.pref.ehime.jp/reddatabook2014/detail/09_07_005770_2.html |title=愛媛県レッドデータブック2014、シモツケ |publisher=愛媛県 |accessdate=2019-01-30}}</ref>、[[福岡県]]<ref>{{Cite web |url=http://www.fihes.pref.fukuoka.jp/kankyo/rdb/rdbs/detail/201100659 |title=福岡県の希少野生生物　福岡県レッドデータブック2011、シモツケ |publisher=福岡県　|accessdate=2019-01-30}}</ref>
+* 分布上重要種 - [[滋賀県]]
+* 情報不足 - 三重県<ref>{{Cite web |url=http://www.pref.mie.lg.jp/common/content/000401561.pdf |title=三重県レッドデータブック2015 |publisher=三重県 |format=PDF |pages=653　|accessdate=2019-01-30}}</ref>、[[大阪府]]<ref>{{Cite web |url=http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/21490/00148206/11.ikansokushokubutsu.pdf |title=大阪府における保護上重要な野生生物　レッドリスト、維管束植物 |publisher=大阪府 |format=PDF |pages=8　|accessdate=2019-01-30}}</ref>
+[[変種]]のドロノシモツケは以下の都道府県でレッドリストの指定を受けている。
+* 絶滅危惧種 - 奈良県<ref name="nara" />
+* 絶滅危惧IB類 - 三重県<ref name="mie" />
+* 準絶滅危惧 - 和歌山県<ref>{{Cite web |url=https://www.pref.wakayama.lg.jp/bcms/prefg/032000/032500/reddate2012/documents/redlist2012.pdf |title=•和歌山県レッドリスト【2012改訂版】 |publisher=和歌山県 |format=PDF |pages=45　|accessdate=2019-01-31}}</ref>
+== シモツケとシモツケソウとの比較 ==
+[[ファイル:Spiraea japonica and Filipendula multijuga.jpg|サムネイル|300px|[[木本]]のシモツケ（左）と[[草本]]である[[シモツケソウ]]（右）]]
+別名のキシモツケ（木下野）は、[[草本]]である[[シモツケソウ]]（下野草）に対して[[木本]]であることを意味する<ref name="牧野 (1982)、190頁" />。
+{{main|シモツケソウ#シモツケソウとシモツケとの比較}}
+{{-}}
+== 脚注 ==
+{{脚注ヘルプ}}
+{{Reflist|2}}
+== 参考文献 ==
+* {{Cite book|和書 |author=大川勝德 |date=2009-10-20 |title=伊吹山の植物 |publisher=[[幻冬舎ルネッサンス]] |isbn=9784779005299 |ref=伊吹山の植物}}
+* {{Cite book|和書 |author=岡部誠 |date=2003-08 |title=木の名前-由来がわかる花木・庭木・街路樹445種 |publisher=[[日東書院本社]] |isbn=4528016419 |ref=木の名前}}
+* {{Cite book|和書 |editor=菱山忠三郎（監修） |date=2011-06 |title=樹皮・葉でわかる樹木図鑑 |publisher=[[成美堂出版]] |isbn=978-4415310183 |ref=樹皮・葉でわかる樹木図鑑}}
+* {{Cite book|和書 |editor=八田洋章 |date=2015-09-01 |title=樹木の実生図鑑 |publisher=[[文一総合出版]] |isbn=9784829988404 |ref=樹木の実生図鑑}}
+* {{Cite book|和書 |author=須田真一、永幡嘉之、中村康弘、長谷川大、矢野勝也 |editor=日本チョウ類保全協会 |date=2012-04-30 |title=日本のチョウ |series=フィールドガイド |publisher=[[誠文堂新光社]] |isbn=978-4416712030 |ref=日本のチョウ (2012)}}
+* {{Cite book|和書 |author=林将之 |date=2014-04-15 |title=樹木の葉 実物スキャンで見分ける1100種類 |series=山溪カラー名鑑 |edition=山溪ハンディ図鑑14 |publisher=[[山と溪谷社]] |isbn=978-4635070324 |ref=樹木の葉}}
+* {{Cite book|和書 |author=林弥栄 |date=2011-11-30 |title=日本の樹木 |series=山溪カラー名鑑 |edition=増補改訂新版 |publisher=山と溪谷社 |isbn=978-4635090438 |ref=日本の樹木}}
+* {{Cite book|和書 |author=蛭川憲男 |date=2013-04 |title=日本のチョウ　成虫・幼虫図鑑 |publisher=[[メイツ出版]] |isbn=978-4780413120 |ref=日本のチョウ成虫・幼虫図鑑}}
+* {{Cite book|和書 |author=[[牧野富太郎]] |year=1982 |month=7 |title=原色牧野植物大図鑑 |publisher=[[北隆館]] |id=ASIN B000J6X3ZE |ref=原色牧野植物大図鑑}}
 == 関連項目 ==
+{{Sisterlinks
-*[[木の一覧]]
+|species=Spiraea japonica
+|commonscat=Spiraea japonica
+|commons=Spiraea japonica
+|wikt=しもつけ
+|b=no|q=no|s=no|n=no|v=no
+|d=Q158201
+}}
+* [[木の一覧]]
+* [[シモツケソウ]]
+* [[下野国]]
+== 外部リンク ==
-{{commons|Spiraea japonica}}
+* [http://tayousei.life.shimane-u.ac.jp/harbarium/photo.php?pht=15000013097569 シモツケの標本（島根県隠岐郡 で1983年5月に採集）] [[島根大学]][[生物資源学部]]デジタル標本館
+* [http://www.museum.kyoto-u.ac.jp/collection/PlePlant/PlePlant00003257.htm ドロノシモツケの標本（1950年9月7日に採集）] [[京都大学総合博物館]]
+* [https://www.digital-museum.hiroshima-u.ac.jp/~main/index.php/%E3%82%B7%E3%83%A2%E3%83%84%E3%82%B1 シモツケ] [[広島大学]]デジタル自然史博物館
+* [http://www.tbg.kahaku.go.jp/recommend/illustrated/result.php?p=3&mode=easy&order=ruby&name=%E3%82%B7%E3%83%A2%E3%83%84%E3%82%B1 シモツケ] [[筑波実験植物園]]
+* [http://www.theplantlist.org/tpl1.1/record/rjp-462 ''Spiraea japonica'' L.f. ] （The Plant List）{{En icon}}
+{{Plant-stub}}
 {{DEFAULTSORT:しもつけ}}
 [[category:バラ科]]
 [[Category:観賞用樹木]]
-{{Plant-stub}}