「スティング (ミュージシャン)」の版間の差分
Yasuo Miyakawa (会話 | 投稿記録) m →関連書籍 |
|||
157行目: | 157行目: | ||
{{DEFAULTSORT:すていんく}} |
{{DEFAULTSORT:すていんく}} |
||
[[Category:イングランドのシンガーソングライター]] |
[[Category:イングランドのシンガーソングライター]] |
||
[[Category:イングランドのロック歌手]] |
|||
[[Category:イングランドの俳優]] |
[[Category:イングランドの俳優]] |
||
[[Category:イギリスのベーシスト]] |
[[Category:イギリスのベーシスト]] |
2016年10月17日 (月) 12:48時点における版
スティング | |
---|---|
基本情報 | |
出生名 | ゴードン・マシュー・トーマス・サムナー |
生誕 |
1951年10月2日(73歳) イングランド、ウォールズエンド |
ジャンル | ロック, ニュー・ウェイヴ, ポストパンク, ポップ・ミュージック, レゲエ, クラシカル |
職業 | ミュージシャン, シンガーソングライター, プロデューサー, 俳優 |
担当楽器 | ヴォーカル, ベース, アコースティックギター, |
活動期間 | 1974年 — 2015年現在 |
レーベル |
A&Mレコード ドイツ・グラモフォン ユニバーサル |
共同作業者 | ザ・ポリス |
公式サイト | Sting |
著名使用楽器 | |
MC-944 Musician Bass (fretless),Spector NS-2,Fender Jass Bass,Fender Tele Bass |
スティング(Sting、本名:ゴードン・マシュー・トーマス・サムナー CBE/Gordon Matthew Thomas Sumner, CBE、1951年10月2日 - )は、イギリスのニューカッスル・アポン・タイン出身のミュージシャンである。1977年にポリスを結成。1978年にA&Mより「ロクサーヌ」でデビュー。ベーシスト兼ボーカルとして活躍した。ポリス自体は1984年に活動休止し、ソロ活動をしていたが、2011年に復活し、東京と大阪を含むワールド・ツアーを決行した。
妻は女優トゥルーディー・スタイラー(en)、息子はフィクション・プレイン(en)のボーカル担当ジョー・サムナー(en)、娘は歌手エリオット・サムナー(デビュー時の名はアイ・ブレイム・ココ)(en)。
来歴
ニューカッスルのカトリック系男子校、セント・キャスバート・グラマー・スクールを卒業後、ウォーリック大学に通っていたが卒業はしていない。なお実家は牛乳屋であり、兄が継いでいる。1971年から1974年の間、イングランド北部教員養成大学(現ノーザンブリア大学)に通い、卒業後はニューカッスル北部にあるセント・ポール小学校の国語教師として5歳から9歳までの児童を受け持った。「高校教師」という邦題の曲のために高校教師だったと誤解されることが多いが[要出典]、この歌は教育実習で15歳の生徒を担当した経験を元にしたものである(ただし、実体験を表したものではなく、彼によると、人気絶頂のロック・スターと若い女性ファンとの関係を暗喩として表したもの[1])。
ビートルズ[2][3]、キンクス[3]で音楽に興味を持ち、ボブ・ディラン[2]、セロニアス・モンク[2]、チャーリー・ミンガス[2]、マイルス・デイヴィス[3]、ジョン・コルトレーン[3]の影響を受けて育つ。教員養成大学在学時、毎夜地元のジャズ・セッションに参加した[3]。ニューカッスル・ビッグ・バンドにベーシストとして参加、1972年、スティングにとってはじめてのアルバム『Newcastle Big Band』をリリース[3]。1974年ジャズ・ロック・バンドラスト・イグジットを結成して活動していたところ[3]スチュワート・コープランドに誘われて1976年にロンドンで活動することを決め[2]、ヘンリー(アンリ)・パドゥバーニと共にポリスを結成する[4][5]。ポリス結成以前のライブなどで、蜂を連想させる黄色と黒の縞の上着を愛用していたことからスティング(sting=「ちくりと刺す」の意味)と呼ばれるようになった。その後、アンディー・サマーズが加わり4人編成となった[6][7]が、ヘンリーが脱退しトリオとなる。
1985年、ソロ活動を本格的に開始。ジャズ・ミュージシャン(ケニー・カークランド、オマー・ハキム、ブランフォード・マルサリス他)を起用してアルバムを制作し、注目を浴びた。第一次スティング・バンドの練習など「バンドが生まれる時を記録した」模様はVHSビデオに収めて公開(「ブルー・タートルの夢〜 A Band Is Born」)されている。また、同年にはスティングがゲスト参加したマイルス・デイヴィスのアルバム『ユア・アンダー・アレスト』や、ダイアー・ストレイツの楽曲「マネー・フォー・ナッシング」も発表された。
日本のキリンのビール「トゥギャザー」のCMソングを依頼され、「We'll be together」を作曲し、CMにも出演したが、本人はあまり気に入っていないらしい。
1994年には、宮崎シーガイアのCMに出演し、キャンペーンソング『Take Me to the sunshine』を提供し、また、別テイクのタワーホテルのCMでは、『When we dance』を提供し、同施設のこけら落しライブも行っている。しかし、その後、来日時に受けた共同記者会見の席上で、宮崎シーガイアが地域の自然を破壊し問題視されているという主旨の質問を記者より受け、急遽、CMを降板するに至る。
1999年に発表した『ブラン・ニュー・デイ』は、第42回グラミー賞を2部門で受賞。
熱帯雨林の保護活動家、国際的な人権保護運動家の側面を持つ。
ベーシストとしても一流であり、ポリスのアンサンブルを語る上で欠かせないものである。アコースティックで培ったダイナミズムをエレクトリックに反映させた骨太の音で、時にはテクニカルにビートの隙間を縫うようなフレーズを歌いながら難なく弾きこなす。エレクトリックベースの奏法については、米国のセッションベーシスト、キャロル・ケイの教則本から多くの事柄を学んでおり、後年、彼女のサイトに「ベースが本来、なすべき以上のことを教えてくれた」と賛辞を送っている。スティングのベースプレイでは、古典的なソウルやラテンロックを踏まえつつ、レゲエ、ジャズのテイストがより大胆に取り入れられている。2005年にはベーシストとしてt.A.T.u.のセカンドアルバムにスポット参加している。また、ドラマーのヴィニー・カリウタなどとも共演している。
2002年に開催された冬季オリンピックのオープニングでは、世界的チェリストのヨーヨー・マと Fragile を共演。911テロの直後でもあり、大勢に感動を与えた。
最近はクラシック音楽への傾倒が注目される。2006年にはジョン・ダウランド作品を集めた『ラビリンス - Songs From The Labyrinth』を名門クラシックレーベルのドイツ・グラモフォンから発表し、クラシック界からも注目を浴びた。また、2009年にも、パーセルやシューベルトなどの作品を集めたクラシック・テイストの『ウィンターズ・ナイト If on a Winter's Night』を、2010年には、自身のヒット曲を、クラシック・アレンジのもとオーケストラ伴奏でセルフ・カバーした、『シンフォニシティ Symphonicities』を、いずれもグラモフォンから出した。
代表曲に「Every Breath You Take」(ポリス時代)、「Roxanne」(ポリス時代)、「Fields of Gold」、「Fragile」、「Englishman in New York」、「Shape of My Heart」(映画『レオン』主題歌)等がある。映画の主題歌や挿入歌に使用される事が多く、それらの一部を集めた、全17曲のアルバム「Sting at the Movies」(1997)がある。その後、同アルバムは、映画「阿修羅城の瞳」公開時に使用された「My Funny Valentine」を収録し、半分近くを差し替えた「My Funny Valentine at the Movies」(2005)へと更新されている。
ディスコグラフィ
ポリス
- 1978年 アウトランドス・ダムール - Outlandos d' Amour
- 1979年 白いレガッタ - Reggatta de Blanc
- 1980年 ゼニヤッタ・モンダッタ - Zenyatta Mondatta
- 1981年 ゴースト・イン・ザ・マシーン - Ghost in the Machine
- 1983年 シンクロニシティー - Synchronicity
- 1986年 ポリス・ザ・シングルス〜見つめていたい - Every Breath You Take:The Singles
- 1995年 ポリス・ライヴ - Live!
ソロ
- 1985年 ブルー・タートルの夢 - The Dream of the Blue Turtles
- 1986年 ブリング・オン・ザ・ナイト - Bring on the Night (ライブアルバム)
- 1987年 ナッシング・ライク・ザ・サン - ...Nothing Like the Sun
- 1991年 ソウル・ケージ - The Soul Cages
- 1993年 テン・サマナーズ・テイルズ Ten Summoner's Tales
- 1994年 フィールズ・オブ・ゴールド〜ベスト・オブ・スティング1984-1994 - Fields of Gold the Best of Sting 1984-1994 (ベストアルバム)
- 1996年 マーキュリー・フォーリング - Mercury Falling
- 1999年 ブラン・ニュー・デイ - Brand New Day
- 2001年 オール・ディス・タイム - ...All This Time (ライブアルバム)
- 2003年 セイクレッド・ラヴ - Sacred Love
- 2006年 ラビリンス - Songs From the Labyrinth (ジョン・ダウランド作品を中心に、エリザベス朝時代の古楽を現代に再現)
- 2009年 ウィンターズ・ナイト - If on A Winter's Night (冬をテーマにしたコンセプトアルバム)
- 2010年 シンフォニシティ - Symphonicities (過去の曲でロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団との共演録音)
- 2010年 Live in Berlin - Live in Berlin (ライブアルバム)
- 2013年 ラスト・シップ - The Last Ship
映画提供楽曲
- 1982 グローイング・アップ ラスト・バージン -"De Do Do Do De Da Da Da"
- 1982 48時間 -"Roxanne"
- 1992 リーサル・ウェポン3 - "It's Probably Me" with Eric Clapton
- 1993 デモリションマン - "Demolition Man"
- 1993 スリー・オブ・ハーツ - "Shape of My Heart"
- 1994 レオン - "Shape of My Heart"
- 1995 白い嵐 - "Valparaiso"
- 1998 マイ・フレンド・メモリー - "The Mighty"
- 2000 ラマになった王様
等
受賞歴
ポリス名義
グラミー賞
- 1980 Reggatta De Blanc 最優秀ロック・インストゥルメンタル
- 1981 Don't Stand So Close To Me 最優秀ロック・ヴォーカル デュオ/グループ
- 1983 Every Breath You Take 最優秀ロックポップ・・ヴォーカル デュオ/グループ
- 1983 Synchronicity II 最優秀ロック・ヴォーカル デュオ/グループ
(※スティング以外のメンバーの作曲は除く)
スティング名義
グラミー賞
- 1983 Every Breath You Take(ポリス名義のシングル)最優秀楽曲
- 1983 Brimstone and Treacle 最優秀ロック・インストゥルメンタル
- 1986 Bring On The Night 最優秀ビデオ・クリップ
- 1991 The Soul Cages 最優秀ロック・ソング
- 1993 If I Ever I Lose My Faith In You 最優秀ポップ男性ヴォーカル
- 1993 Ten Summoner's Tales 最優秀ビデオ・クリップ
- 2000 Brand New Day 最優秀ポップ男性ヴォーカル
- 2000 Brand New Day 最優秀ポップ・アルバム
- 2001 She Walks This Earth 最優秀ポップ男性ヴォーカル
ゴールデングローブ賞
- 2002 Until:映画「ニューヨークの恋人」 映画部門:最優秀オリジナル・ソング
出演作品
- 1979年 レディオ・オン(ミュージシャン役)
- 1979年 さらば青春の光 原題:Quardrophia(エース役)
- 1984年 デューン/砂の惑星(フェイド役)
- 1985年 ブライド(フランケンシュタイン博士役)
- 1985年 ブルー・タートルの夢 原題:Bring On The Night(本人出演ドキュメンタリー)
- 1987年 原題:Julia and Julia
- 1988年 ストーミィ・マンデー(ニューカッスルのクラブオーナー役)
- 1989年 バロン(兵士役)
- 1990年 - 1992年 キャプテン・プラネット(ザーム役(初代)、テレビアニメ)
- 1999年 ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ(JD役)
- 2000年 アリー my Love(本人役、スティングの鼻整形疑惑を揶揄した横顔アングル引き抜きを多用している)
社会活動
1980年代から、社会活動に熱心なミュージシャンの一人として知られる。1985年のバンド・エイドに参加。さらに1987年発表の『ナッシング・ライク・ザ・サン』収録の『孤独なダンス』(原題:They dance alone(Cueca Solo))では、当時のチリ・ピノチェト軍事独裁政権の人権抑圧を批判。反体制者として逮捕され行方不明となった配偶者・息子の解放を訴える女性たちが、路上で形見の衣服を抱き一人一人踊るさまを歌った。また、妻トゥルーディー・スタイラー、ブラジル先住民カイヤポ族らとともにレインフォレスト・ファウンデーションを設立し、熱帯雨林保護活動を行っている。また、アムネスティー・インターナショナルを支持している。
またイルカ漁を題材とした映画「ザ・コーヴ」の出演者リック・オバリーと親交があり、オバリーの活動を全面的にサポートしている。スティングは来日公演中にオバリー夫妻と再会、オバリーと同席にてインタビューも応じ、「リックが今後も積極的に活動を継続すること」と述べた。また、イルカ漁に対しては、「話し合いが必要」「引き続き、この問題が取り上げられていくことを見守っていきたい」と述べた。[8]
関連書籍
- 『グラデュエーションデイ : 未来を変える24のメッセージ』 アンドリュー・アルバネーゼ、ブランドン・トリスラー編 佐々田雅子訳 オデッセイコミュニケーションズ、2007年4月、ISBN 9784903825007[9]
- 『スティング』東本貢司訳 PHP研究所、2004年12月 ISBN 9784569640624
- -Broken music 2003年
脚注
- ^ クリス・ウェルチ『ザ・ポリス/スティング全曲解説』丸山京子訳、シンコーミュージック、50-51ページ
- ^ a b c d e アルバム『ZENYATTA MONDATTA』 UICY-3742 ライナー・ノーツ 大鷹俊一 2003年3月
- ^ a b c d e f g 『THE POLICE & STING』 SHINKO MUSIC MOOK アーカイヴ・シリーズ Vol.16 シンコーミュージック 2008年1月31日 ISBN 978-4-401-63173-5 History 1978-1983 立川芳雄 P20
- ^ 『THE POLICE & STING』 SHINKO MUSIC MOOK アーカイヴ・シリーズ Vol.16 シンコーミュージック 2008年1月31日 ISBN 978-4-401-63173-5 History 1978-1983 立川芳雄 P21
- ^ 『rockin' on』株式会社ロッキング・オン 2008年3月号 連載ROCK GREATS SPECIAL vol.27 THE POLICE P81
- ^ 『THE POLICE & STING』 SHINKO MUSIC MOOK アーカイヴ・シリーズ Vol.16 シンコーミュージック 2008年1月31日 ISBN 978-4-401-63173-5 History 1978-1983 立川芳雄 P22
- ^ 『rockin' on』株式会社ロッキング・オン 2008年3月号 連載ROCK GREATS SPECIAL vol.27 THE POLICE P83
- ^ 来日中のスティング、日本のイルカ漁に反対!『ザ・コーヴ』のリック・オバリーと日本で再会!活動の継続誓う! シネマトゥデイ 2011年1月21日付
- ^ スピーチ収録。
外部リンク
- 公式サイト
- Billboard.com Complete Discography of Sting
- Sting.com news.interviews
- Official website
- StingUs - Largest unofficial Sting / Andy Summers / Stewart Copeland / The Police website
- LiSting - fans community website
- StingMe.dk - The Complete Discography by Sting
- Sting at NNDB
- Sting - IMDb
- Sting's 1994 Commencement Address To The Berklee College of Music
- List of Sting's touring band line-ups
- Radio interview about John Dowland songs from NPR Performance Today, March 6, 2007