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阿修羅城の瞳

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

阿修羅城の瞳』(あしゅらじょうのひとみ)は、劇団☆新感線の「いのうえ歌舞伎」と呼ばれるシリーズの演目名で、サブタイトルまで含めた正式な名称は『阿修羅城の瞳 BLOOD GETS IN YOUR EYES』。かずき悠大(現、中島かずき)作。これまでに3度上演されているが、全ていのうえひでのりによる演出による。

概要

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同様のシリーズに『スサノオ』『髑髏城の七人』『アテルイ』『吉原御免状』などがある。

初演は1987年5月7日 - 5月10日阪急ファイブオレンジルームで、当時看板女優だった白石恭子の引退作品として上演された。

以後13年間再演されなかったが、2000年市川染五郎を主役に迎え、松竹のバックアップを受けたInouekabuki Shochiku-mixとして、8月3日より大阪松竹座8月17日より新橋演舞場で上演される。2003年には染五郎以外の配役を全て変更して再演。7万人を動員した。

いのうえ歌舞伎は、小劇場の手法に加え歌舞伎の見得や外連などを取り入れた演出が特徴であるが、本作はそれに加え、作中の時代背景や内容的にも四世鶴屋南北東海道四谷怪談へのオマージュが盛り込まれており、小劇場ファンや商業演劇ファン、歌舞伎ファンなど、様々なジャンルの演劇ファンを取り込むことに成功した。

2005年には滝田洋二郎が監督をつとめ映画化。全国松竹系で配給された。

あらすじ

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時は文化文政の頃。江戸の町は、人知れずがはびこる魔の都と化していた。

幕府は、そんな鬼たちを退治する組織「鬼御門」を結成。現在は十三代目安倍晴明が取り仕切っている。 その鬼御門に所属し「鬼殺し」の異名を持つ病葉出門(わくらばいずも)は、五年前のとある事件が契機で鬼御門を辞め、中村座の四世鶴屋南北に弟子入りしていた。

出門はある日、安倍晴明殺害の下手人として鬼御門の副隊長・安倍邪空(あべのじゃくう)に追われている女盗賊「闇のつばき」と出会い、彼女をかくまうことになる。そこから出門とつばきの悲恋劇が始まる。

美惨(びざん)と呼ばれる尼僧姿の鬼は鬼たちを率い、「鬼たちの救世主」となる阿修羅の復活は近い、と告げるのだった。

果たして、阿修羅とは一体──

演劇

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初演

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劇団☆新感線 INOUE KABUKI II 『阿修羅城の瞳 BLOOD GETS IN YOUR EYES』

出演

再演

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Inouekabuki Shochiku-mix 『阿修羅城の瞳 BLOOD GETS IN YOUR EYES』

出演

再々演

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Inouekabuki Shochiku-mix 『阿修羅城の瞳 BLOOD GETS IN YOUR EYES』

出演

ミュージカル

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2025年に宝塚歌劇団星組で上演予定[1]

映画

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阿修羅城の瞳
監督 滝田洋二郎
脚本 戸田山雅司
川口晴
原作 中島かずき劇団☆新感線
出演者 市川染五郎
宮沢りえ
音楽 菅野よう子
主題歌 スティング「マイ・ファニー・バレンタイン」
撮影 柳島克己
製作会社 松竹
配給 松竹
公開 日本の旗2005年4月16日
上映時間 119分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 3.2億円[2]
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2005年4月16日松竹の製作・配給で公開された。

日本初の著作権信託による映画ファンドが話題になった。

2000年版・2003年版と同じく主演を務めた市川はこれが映画初主演作品であり[3]、本作品と『蟬しぐれ』で報知映画賞主演男優賞および日刊スポーツ映画大賞主演男優賞を受賞した。

美術監督の林田裕至は、戦国時代をアジア風に描いた『あずみ』に続き、徳川幕府鎖国がなかったらというコンセプトでアジアンテイストが混在した江戸を描写している[4]。メセットは京都映画撮影所の6つのステージのうち5つに組まれ、準備期間も含め3か月にわたり使用された[4]

スタッフ

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出演

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その他のメディア展開

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小説

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  • 出水秋成 『A SHU RA ストーリー・オブ・ザ・ムービー 阿修羅城の瞳』(小学館

漫画

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映画のタイアップとして、小学館月刊IKKI2005年6月号(第3巻6号通巻27号)の別冊付録に収録され2005年4月25日発売。

原作、中島かずき。作画は望アキラ。122ページの書き下ろし。

脚注

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  1. ^ 宝塚星組トップ礼真琴さんが退団会見「最後の日まで情熱を」 - 朝日新聞デジタル
  2. ^ 「2005年度 日本映画・外国映画 業界総決算 経営/製作/配給/興行のすべて」『キネマ旬報2006年平成18年)2月下旬号、キネマ旬報社、2006年、178頁。 
  3. ^ 宇宙船118 2005, p. 38, 「時代劇特撮パラダイス」.
  4. ^ a b 宇宙船118 2005, p. 39, 「インタビュー 林田裕至」

参考文献

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