「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」の版間の差分
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=== テイワズの兵器 === |
=== テイワズの兵器 === |
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: 汎用型の主力MS<ref name="MS" />。カラーリングは一般機が青系統、アミダ機はピンク系統に塗装されている<ref name="MS" />。主武装はライフルと腰背部の鞘付きブレードで、サイドアーマーの一部はナックルガードとしても使用可能<ref name="MS" />。 |
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=== ブルワーズの兵器 === |
=== ブルワーズの兵器 === |
2015年11月12日 (木) 08:23時点における版
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ | |
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ジャンル | ロボット、ガンダムシリーズ |
アニメ | |
原作 | 矢立肇、富野由悠季 |
監督 | 長井龍雪 |
シリーズ構成 | 岡田麿里 |
キャラクターデザイン | 伊藤悠(原案) 千葉道徳 |
メカニックデザイン | 鷲尾直広、海老川兼武 形部一平、寺岡賢司 篠原保 |
音楽 | 横山克 |
アニメーション制作 | サンライズ |
製作 | サンライズ、MBS |
放送局 | MBS・TBS系列 |
放送期間 | 2015年10月4日 - |
話数 | 全25話予定 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | アニメ |
ポータル | アニメ |
『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』(きどうせんしガンダム てっけつのオルフェンズ、英: MOBILE SUIT GUNDAM IRON-BLOODED ORPHANS)は、2015年10月から放送中の日本のテレビアニメ。「ガンダムシリーズ」に属するロボットアニメ作品。キャッチコピーは「いのちの糧は、戦場にある。」
概要
『機動戦士ガンダム』などの宇宙世紀作品とは別の世界観を舞台とするガンダム作品の一つ。2015年7月3日より「NEXT G Coming Soon」の文字とガンダムのシルエットとともに発表までのカウントダウンが行われ[1]、7月15日にMBSとサンライズ製作で10月から放送されることが発表された[注 1]。8月22日・23日に開催された「キャラホビ2015 C3×HOBBY」のスペシャルステージでは、最新プロモーション映像とキャストの発表が行われ[4]、9月20日には京都国際マンガ・アニメフェアにて放送に先駆けてスペシャルトークイベント[5]が、第一話放送前日の10月2日には「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第1話放送前夜祭」が赤坂ブリッツにて行われた[6]。
アニメ作品『とらドラ!』や『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』などでメインスタッフを務めた長井龍雪と岡田麿里が、それぞれ監督とシリーズ構成という形で起用されている[7]ほか、漫画家の伊藤悠がキャラクター原案として参加している[注 2]。
サンライズは、ストーリーの大きな軸として「少年たちの高度なドラマ性を持ったストーリーに沿った新世代のガンダム」「段階的に進化するガンダム」というテーマを挙げており[8]、「ガンプラのファンなどの従来層だけでなく、若年層やアジアなどの新世代のファン層の獲得を狙った、予備知識がなくても楽しめるガンダム」という作品であることを強調している[9]。
公式サイトのほかに、7月末から11月1日まで、『CGS(CHRYSE GUARD SECURITY)コーポレートサイト』が公開されていた[注 3]。
本放送の際には字幕放送を実施しており、主人公の三日月は黄色、オルガは水色、その他の人物は白色で表記される。
あらすじ
P.D.(Post Disaster)323年。「厄祭戦」(やくさいせん)と呼ばれた大規模戦争の終結から約300年後、地球の統治機構は大幅に激変したうえ、火星圏でも各都市で独立運動の気運が高まり、一触即発の事態となっていた。
民間警備会社「クリュセ・ガード・セキュリティ」(略称:CGS)は、火星自治都市「クリュセ」の独立運動の象徴であるクーデリア・藍那・バーンスタインから護衛の依頼を受けるが、彼女を亡き者にせんとする武力組織「ギャラルホルン」の襲撃を受ける。この事態に際してCGSの大人たちは対抗することもせず、少年少女たちを囮にして逃亡を図ろうとする。その卑劣な仕打ちに憤慨した三日月・オーガスとオルガ・イツカら少年たちは大人たちに反旗を翻すことを決意し、CGS基地の動力炉として安置・利用されていた厄祭戦時代のモビルスーツ(MS)「ガンダム・バルバトス」を起動させ、ギャラルホルンの襲撃を退ける。さらに少年たちは自分達を捨て駒にしたCGSの大人たちに対してクーデターを決行し、新たな組織「鉄華団(てっかだん)」を結成。自分たちの将来を懸けて、クーデリアと共に地球へ旅立つ。
世界観設定・用語
世界観・歴史
- P.D.(Post Disaster)
- 当作品世界の年号。
- 厄祭戦(やくさいせん)
- 本編開始から約300年前に勃発した全地球圏規模の大戦。この戦争で地球圏の統治機構は崩壊し、月は荒廃するほどの壊滅的な打撃を受けた[10]。終結後は4大勢力による拮抗状態の平和が維持されている。
- 火星
- 本作の最初の舞台。テラフォーミングで地球とほぼ同じ自然環境と都市が構築され、地球の4大勢力によって分割統治されている。しかし地球側の圧政と搾取によって貧困が蔓延し、これに不満を抱いた民衆による独立運動の機運が高まっている。
- ヒューマンデブリ
- 地球主導の支配体制が生んだ、人身売買されている孤児たちの総称[11]。「ヒューマンデブリ」(人間の屑)とは、「宇宙で集めたクズ鉄同然の値段」で売られていることに由来する[11]。
勢力・組織
- CGS(クリュセ・ガード・セキュリティ)
- クリュセ郊外に基地を持つ民間警備会社。社長はマルバ・アーケイ。主力兵器の多くが旧式のモビルワーカー(MW)で占められており、戦力は正規の軍隊には遠くおよばない。基地地下には、マルバが発見したガンダム・バルバトスが保管されており、施設の電力源として利用されていた。
- クーデリア・藍那・バーンスタインから地球までの護衛任務を受けるが、これを察知したギャラルホルンの襲撃によって多数の犠牲者を出す。マルバは騒乱の中で姿を消し、参番組のクーデターによって一軍メンバーのほぼ全員と参番組の数名が退職[12]。企業としては事実上消滅する[13]。
- 参番組(さんばんぐみ)
- CGS主力部隊(一軍)の下部に存在する非正規部隊。部隊長はオルガ・イツカ。隊員の多くが身寄りのない孤児で、生活難から自ら志願入隊した者や、人身売買されてきたヒューマンデブリなどで占められている。ヒューマンデブリの隊員は、区別のために左肩側に赤い縦ラインが引かれた衣服を着用している[11]。大半の隊員は就学経験がないため文字の読み書きすらできず、非正規ゆえに給与や生活面での待遇は悪い。一軍の大人たちからは常に不当な差別や暴力を受け、使い捨ての駒として危険な任務に従事させられるなど、人間以下の扱いをされていた。一軍がギャラルホルンの襲撃から逃れるための囮とされたことを契機に、オルガたち主要メンバーはクーデターを決起。一軍を排除して基地の全施設を掌握する[13]。
- 鉄華団(てっかだん)
- CGS基地を掌握した参番組が新たに立ち上げた組織。「鉄華」とは「決して散ることのない鉄の華(花)」を言う意味を込めてオルガが命名した[13]。
- 結成直後はマルバによって基地の現金の大半が持ち出され、残りも退職希望者への退職金及びギャラルホルンから受けた損害の補填などに充てたために資金難に直面するが、クーデリアからの申し出で彼女の護衛任務を続行し、火星独立運動のスポンサーであるノブリス・ゴルドンの援助を見込んで地球を目指す[13]。年少組を含む留守番メンバーは、CGS時代からの業務であった近隣農場の作業の手伝いで生計を立てていく計画となっている[14]。
- ギャラルホルン
- 地球の各国連合の総意によって設立された治安維持組織[15]。各勢力が独自に軍隊を保有することで生まれる争いの火種を回避するため、軍事力を一つにまとめることで互いを監視・牽制する警察組織としての役目を担っている[3]。内部調査機関である「監査局」や、火星支部などの部署および基地が各地に存在する[16]。厄祭戦を経て希少化したMSやエイハブ・リアクターなどの関連技術を独占しており[11]、その強大さから「武力をもって武力を制す世界平和維持のための暴力装置」と呼ばれる[15]。
- セブンスターズ
- ギャラルホルンを管理・運営する七つの家門[16]。
地名・施設
- クリュセ独立自治区
- 火星のアーヴラウ領独立自治区。クーデリアの出身家系であるバーンスタイン家によって統治されているが、地球重視の政策に対する民衆の不満は高まり、これに同調したクーデリアを旗頭に独立運動が活発化している。
- 方舟(はこぶね)
- 火星衛星軌道上に建設された共同宇宙港[14]。
- アーレス
- ギャラルホルンの火星本部である静止軌道基地。
- 歳星(さいせい)
- テイワズの本部[18]。
兵器・技術
- モビルスーツ(MS)
- 「ガンダムシリーズ」に共通して登場する巨大人型ロボット兵器。本作に登場するMSは、駆動機構を持つ内部骨格(フレーム)の設定が強調されており、機種や勢力ごとに共通規格のフレームが採用されている[注 4][19]。同一フレーム機同士は高い互換性があり、別の機種のパーツを取り付けた改造機もある。また、P.D.の世界ではビームライフルやビームサーベルなどのエネルギー兵器が普及しておらず、実体弾火器や鈍器を主な武装としている。これは、「戦艦がビーム1発で落ちるのはおかしい」「戦艦やMSの装甲はかなり強固で、近づいて鈍器で殴らなければ倒せない」と考えた監督の長井の方針であるとされる[19]。
- 文明が後退した厄祭戦後の世界では希少かつ高価な兵器で、自主製造できる工業力を持つ勢力はギャラルホルンのみとされており[11]、他の多くの勢力は厄祭戦時代の旧式機を使用している。
- ガンダム・フレーム
- 厄祭戦末期に製造されたMS用共通フレームの一つ[20]。本作におけるガンダムタイプとはこのフレームを採用したMSのことを指し、ガンダム・グシオンのように他作品ではおよそガンダムと呼べない外見の機体でもガンダムとして区分される[19]。従来作品では最新兵器として設定されることが多いガンダムタイプには珍しい、旧式兵器としての設定も特徴。
- 2基のエイハブ・リアクターを並列稼働させることで高出力を発揮し、300年以上前の旧世代機でありながらも、現行MSを圧倒する戦闘力を持つ[3]。しかし、リアクターの並列稼働が技術的に困難を極めたため、72機が完成した時点で生産が終了した[20]。厄祭戦から約300年後の現在でも複数の機体が残存しており、いまだ稼働状態を維持している機体もある。
- 劇中のマクギリス・ファリドの台詞によれば、「歴史の節目に姿を現しては多大な影響を与えた機体」とされている[10]。
- モビルワーカー(MW)
- 厄祭戦後の世界における主要な兵器、および作業機械の総称。おおむね戦闘車両の延長上にあるメカで、水素エンジンを主な動力源とする[3]。MSよりもはるかに小型で兵器としての性能も大きく劣るが、安価で数が揃えやすいため、多くの勢力や地域で運用されている。
- エイハブ・リアクター
- MSや艦船、施設のエネルギー源などに使われる相転移炉の一種。厄祭戦勃発の原因とされ、バルバトスに搭載された2基の炉でCGS基地の全電力をまかなえるほどの高出力を持つ[11]。炉内に発生する「エイハブ粒子」は、MSの機動時に発生する高Gを緩和する効果を持つ。さらに、この粒子の波動である「エイハブ・ウェーブ」は電波障害を発生させる特性を併せ持っており、影響範囲内での長距離通信には専用の中継機を必要とする。ウェーブの波形はリアクターごとに異なり、搭載機の個体識別にも利用されている[10]。MSと同様にギャラルホルンのみがリアクターの製造技術を独占しており、他勢力は厄祭戦時代の残存兵器に搭載されていたリアクターをレストアして使用している。
- 阿頼耶識システム(アラヤシキシステム)
- ガンダム・フレーム機などの厄祭戦時代のMSに採用された有機デバイスシステムで、本来は宇宙作業機械の操縦用に開発されたシステム[3]。外科手術でパイロットの脊髄に埋め込まれた金属端子と操縦席側の端子を接続し、ナノマシンを介してパイロットの脳神経と機体のコンピュータを直結させることで、脳内に空間認識を司る器官が疑似的に形成される。
- これによって、通常はディスプレイなどから得る各情報をパイロットの脳に直接伝達することが可能となり[12]、機械的プログラムに縛られない生身の体のような操作が可能となる[10]。ただし、成長期の子供でなければナノマシンがうまく体に定着せず、MSクラスともなると機体から送られる膨大な処理情報が脳髄に多大な負担をかけるうえ、機内でパイロットが気を失った場合、意識を取り戻すまで機体とのリンクを切ることができない[12]。体内に機械を埋め込むことに生理的嫌悪感を抱く者も多く、「宇宙ねずみ」と呼ばれ差別される場合もある[3]。
- 現在は非人道的なシステムとして使用が禁止されているが、CGS参番組の旧式MWなど、非合法に使用されている事例もある[12]。CGSでの埋め込み手術は麻酔なしで行われ、非常に苦痛を伴うだけでなく、失敗して身体不随となるリスクも高い。操縦時は背中の端子を露出させ、操縦席側の端子との接続機であり網膜投影用のヘッドセットとも繋がっている「ピアス」という機器を装着する[注 5][10][12][13]。
- ナノラミネートアーマー
- MSや艦艇などに採用されている特殊装甲。機体のエイハブ・リアクターから発するエイハブ・ウェーブに反応して硬化する特殊塗料が塗布されており、実弾射撃に対して高い防御力を発揮する[3]。遠距離からの攻撃は決定打になりにくいため、打ち破るには接近しての物理的打撃が有効とされる[18]。
- アリアドネ
- ギャラルホルンが管理する航路管制システム[17]。エイハブ・ウェーブ下でも正常に機能し、コクーンの中継で長距離通信も可能[17]。
登場人物
CGS参番組 / 鉄華団
- 三日月・オーガス(みかづき・オーガス)
- 声 - 河西健吾[21]、諏訪彩花(幼少期)
- 本作の主人公。愛称は「ミカ」[22]。部隊で随一のMW操縦技術を持ち、ギャラルホルンの襲撃をきっかけにガンダム・バルバトスのパイロットとなる[18]。普段は表情が乏しく大らかな性格だが、仲間や親しい人間を傷つける者には一切の容赦をせず、いかなる犠牲もいとわない[15]。「火星ヤシ」と呼ばれるデーツに似た果実が好物で、待機中などによく食している[23]。
- 多くの参番組メンバーと同様に就学経験がないため読み書きは苦手だが、三度にわたる阿頼耶識システムの手術にも耐え抜くほどの強靭な肉体と精神力を持つ[18]。しかし、手術の影響で肉体の成長阻害を起こしており、実年齢よりも幼い外見をしている[注 6]。幼少期からの兄貴分であるオルガとは実の兄弟以上の深い絆で結ばれており[15]、彼からの頼みならば率先して汚れ仕事も請け負う[13]。将来は農場を経営するのが夢で、その実現のためにクーデリアから読み書きを習い始める[17]。
- オルガ・イツカ
- 声 - 細谷佳正[21]、東内マリ子(幼少期)
- 参番組隊長で、のちに鉄華団の団長となる。優れた人格と統率力から仲間たちの信頼も厚く、本人もそれに応えるための努力を欠かさない[15]。幼少からの付き合いである三日月を誰よりも信頼している一方で、何の迷いもなく自分の頼み事を遂行する姿に強い重圧を感じてもいる[17][3]。「筋を通す」ことに強いこだわりを持ち、自分たちを虐げてきた一軍を憎悪しつつも、その筋の通らない所業に対する反発心から、鉄華団結成後は辞めていった参番組メンバーだけでなく、一軍メンバーに対しても分け隔てなく退職金を支払う公正さを見せる[13]。
- ビスケット・グリフォン
- 声 - 花江夏樹[21]
- オルガの参謀役で、恰幅のいい穏やかな少年。祖母と幼い双子の妹を養うためにCGSに入隊した苦労人[15]。参番組では唯一就学経験があり[15]、世情にも詳しい[13]。
- ユージン・セブンスターク
- 声 - 梅原裕一郎[21]
- オルガが入隊する前に参番組をまとめていた男[15]。頭脳・体力共に優れているが、軽率で思慮が浅く、仲間たちの信頼は薄い[15]。自分になり代わって参番組隊長となったオルガに反発しつつも[15]その手腕は認めており、オルガに頼りがちなほかの仲間を叱責し、自ら危険な任務を引き受ける気概を持ち合わせている[10]。
- ノルバ・シノ
- 声 - 村田太志[21]
- 長身で陽気な性格の少年[15]。かなりの大喰らいで、仲間からは食事のマナーの悪さをたびたび注意されている[14]。その体格を活かした生身での白兵戦を得意とする[15]。
- 昭弘・アルトランド(あきひろ・アルトランド)
- 声 - 内匠靖明[21]
- ヒューマンデブリのリーダー格[15]。幼少期に商売中の両親の船が海賊に襲われ、CGSに身売りされてきた過去を持つ[24] 。その生い立ちから無愛想かつ排他的な性格で、ほかのメンバーと馴れ合うことは少ない[15]。任務中は危険な最前線に立たされることが多いため戦闘経験は豊富で、トレーニングで鍛え抜かれた肉体と、三日月に次ぐ操縦技術を持つ[15][24]。三日月に対抗意識を抱いており、訓練では彼に張り合おうとする描写がある[22]。
- 鉄華団の旗揚げ後は、オルガから会社の所有物ではなく正式な仲間として迎え入れられ[14]、火星出立後はグレイズ改のパイロットを務める[24]。
- タカキ・ウノ
- 声 - 天﨑滉平[21]
- 年少組のリーダー格で、伝令や機体の整備などの各種雑用を担当している[15]。憧れである[15]三日月に近付くために日々努力しており、地球への道中は三日月と共にクーデリアから読み書きを習う[17]。
- ヤマギ・ギルマトン
- 声 - 斉藤壮馬[21]
- 年少組の一人。機械整備を得意とする寡黙な少年[15]。火星出立後は、整備員としてイサリビに乗船する[10]。
- ライド・マッス
- 声 - 田村睦心[21]
- 年少組の一人。口は悪いが仲間想い[15]。オルガからの依頼で、鉄華団の団章をデザインする[14]。
- チャド・チャダーン
- 声 - 石谷春貴
- ヒューマンデブリのナンバー2[25]。火星出立後はイサリビの航法オペレーターを務める[10]。
- ダンテ・モグロ
- 声 - 濱野大輝
- ヒューマンデブリのナンバー3[25]。火星出立後はイサリビの操船オペレーターを務める[10]。
- ダンジ・エイレイ
- 声 - 山下大輝
- 年少組の一人。ギャラルホルンの襲撃時にオルガに志願してMWで出撃するが、オーリスのグレイズに撃墜され戦死する[22]。遺骨すらも残らず、身に付けていた「ピアス」だけが残る[12]。生前は女性の乳房に埋もれて死にたいという願望をノルバに語っていた[12]。
CGS(クリュセ・ガード・セキュリティ)
- マルバ・アーケイ
- 声 - 宝亀克寿
- CGSの社長。バルバトスの第一発見者。強欲な男で、社員たちからの人望は薄い[15]。現在こそ参番組が虐げられる元凶を作った張本人[11][15]だが、若い頃は仔犬好きの心優しい人物だった[17]。ギャラルホルンの襲撃時にCGSの軍資金の大半を持ち出して行方不明となるが、テイワズ本部へ向かおうとする鉄華団の前に突然現れ、イサリビの返還を要求する[17]。
- ハエダ・グンネル
- 声 - 山口太郎
- 一軍隊長で、CGSではマルバに次ぐ地位[15]。参番組を捨て駒と見ており、気に入らない者や反抗的な者には暴力で従わせる高圧的な性格。ギャラルホルンの襲撃時はまともな指揮もとらずに率先して逃亡し、オルガからは「無能」「マルバ以下のクズ」と酷評される[12]。クーデターを起こしたオルガたちに部下たちとともに拘束されるが、なおも横柄な態度を取ったため、三日月に射殺される[13]。
- ササイ・ヤンカス
- 声 - 野川雅史
- 一軍兵士。ハエダの腰巾着的存在。ハエダとともに三日月に射殺される[13]。
- トド・ミルコネン
- 声 - 青山穣
- 一軍兵士で、年少組の指導係[15]。長いものには巻かれる[15]日和見主義者で、ギャラルホルンの襲撃で落ち目となった一軍に見切りをつけ、オルガたち鉄華団に付き従う[13]。身の安全のためにクーデリアの身柄をギャラルホルンに引き渡すことを主張するが、彼女の護衛の続行が決定したことを受けて、密かにオルガたちを裏切る[14]。懇意のオルクス商会と結託してオルガたちを陥れようとするが、ギャラルホルンと通じていたオルクスに見捨てられ、さらに最初から裏切りを見破っていたオルガたちに拘束される[10]。戦闘後はパンツ一枚で救命ポッドに詰め込まれ、ギャラルホルンに引き渡される[10]。
- デクスター・キュラスター
- 声 - 江越彬紀
- CGSの経理担当[15]。CGSの大人の中では珍しく参番組にも柔和に接している[15]が、ギャラルホルンの襲撃時は一軍と共に逃亡を計る[13]。クーデターで拘束された際に退職を申し出るが引きとめられ、再度経理及び事務手続き担当として鉄華団に雇われる[13]。クーデリアの護衛任務には同行せず、残留する年少組と共に火星に残る[10]。
- ナディ・雪之丞・カッサパ(ナディ・ゆきのじょう・カッサパ)
- 声 - 斧アツシ
- CGSのMW整備士[15]で、マルバとは若い頃からの旧友[17]。色黒のたくましい体格と、腹巻姿が特徴[15]。過去に負った戦傷で両足が義足となっている[11]。CGSの大人の中では唯一参番組に好意的な人物[15]で、参番組メンバーたちからも「おやっさん」と呼ばれ慕われている[22]。一軍の大人たちがギャラルホルンの襲撃から逃亡する中でもただ一人基地に残り、本来は専門外のMSであるバルバトスの再起動に貢献する。鉄華団の結成後も残留し、イサリビの整備員として地球への旅に同行する[13]。
クリュセ独立自治区
- クーデリア・藍那・バーンスタイン(クーデリア・あいな・バーンスタイン)
- 声 - 寺崎裕香[21]
- 本作のヒロイン[3]。クリュセ代表首相の一人娘で、火星独立運動の中心人物。16歳の若さで既に大学を卒業している才媛で、大学2年生時に独立運動家たちの会合である「ノアキスの七月会議」を成功させたことで注目を集めている[12][15]。父親から地球のアーヴラウ政府との交渉役を任され、社会問題化している少年兵の現状を知る一環でその道中の護衛を参番組に依頼するが、ギャラルホルンの襲撃で多くの少年たちの死を目の当たりにし、描いていた理想と現実との隔たりを突きつけられる。それでも生きるために戦い続ける三日月たちを見て「自分の戦い」を続けることを決意し、鉄華団に再度自身の護衛任務を依頼する[13]。イサリビでの航海中は、三日月やタカキなどの学習経験のない少年兵たちに読み書きを教える[17]。
- アトラ・ミクスタ
- 声 - 金元寿子[21]
- 本作のもう一人のヒロイン[3]。クリュセの雑貨屋で働く娘[15]。CGSに食料の搬送を行っている縁から、少年兵たちとも親しい。三日月に淡い恋心を抱いており[15]、地球行きが決まった彼のためにお守りとしてお揃いのブレスレットを製作する[22]。
- 三日月を追うために雑貨店を辞めて鉄華団に入団し、炊事係としてイサリビに乗船する[10]。
- フミタン・アドモス
- 声 - 内山夕実
- クーデリアに仕えるメイド[15]。身辺の世話の他、クーデリアに代わって自ら会談の場に立つこともある[22]。ギャラルホルンの襲撃後も地球行きを固持したクーデリアに同行[10]し、航海中はイサリビの通信オペレーターも務める[17]。
- クッキー・グリフォン、クラッカ・グリフォン
- 声 - 桑原由気(クッキー)、千本木彩花(クラッカ)
- ビスケットの妹である双子の姉妹。
- 髪を二つのおさげにまとめたおっとりした方がクッキーで、髪を後ろにまとめた気の強い方がクラッカ[15]。ビスケットの呼び方も異なり、クッキーは「おにいちゃん」、クラッカは「おにい」と呼んでいる[26]。二人とも兄のことが大好きで、三日月にも懐いている[15]。
- 桜・プレッツェル(さくら・プレッツェル)
- 声 - 鈴木れい子
- グリフォン兄妹の祖母。広大なトウモロコシ農場を経営しているが、収穫物のすべてが安価なバイオ燃料として買い叩かれているため、ビスケットの仕送りがなければ経営が立ち行かない状況となっている[14]。収穫期などで作業を手伝っている参番組とも親しく、三日月からは「桜ちゃん」と呼ばれ慕われている[15]。
- ノーマン・バーンスタイン
- 声 - 木下浩之
- クリュセ代表首相で、クーデリアの父親[15]。保身のために娘の情報をギャラルホルンにリークする[22]。
- 朋巳・バーンスタイン(ともみ・バーンスタイン)
- 声 - 渡辺美佐
- ノーマンの妻で、クーデリアの母親。温厚な人柄だが、クーデリアからは「家の外で起きている現実から目を背けている」と批判されている[22]。
ギャラルホルン
- マクギリス・ファリド
- 声 - 櫻井孝宏[21]
- 監査局から火星支部に派遣されてきた特務三佐[16]。「セブンスターズ」の一家門であるファリド家の現当主イズナリオ・ファリドの養子[16]。若いながらも並外れた知識と洞察力を持ち、MSパイロットとしても優れた力量を持つ[15]。搭乗機は青いシュヴァルベ・グレイズ[20]。
- コーラルの背信行為の証拠を掴むためにクリュセ郊外を捜索中、偶然遭遇した三日月の戦士としての資質に興味を抱く[14]。その際ガエリオの運転する車がクッキーたちを轢き掛けたお詫びとしてチョコレートをあげたことから、三日月からは「チョコレートの人」として認識される[10]。
- ガエリオ・ボードウィン
- 声 - 松風雅也[21]
- マクギリスの護衛のために火星に派遣されてきた特務三佐[15]。「セブンスターズ」の一家門であるボードウィン家の出身[16]。マクギリスとは友人同士であり、9歳の妹・アルミリアとマクギリスの間には親同士が決めた婚約話が持ち上がっている[16]。マクギリスと同じく高いMS操縦技術を持ち[15]、紫に塗装された装備違いのシュヴァルベ・グレイズを駆る[20]。
- 桜の農園でクッキーたちを轢きかけたことに怒った三日月に絞殺されかけ、浅からぬ因縁を持つ[14]。マクギリス(チョコレートの人)の隣にいたことから、三日月からは「チョコレートの隣の人」として認識される[10]。
- アイン・ダルトン
- 声 - 内田雄馬[21]
- 火星支部所属の三尉[15]。配属されて日が浅い新米MSパイロット。CGS基地襲撃作戦で初陣を果たすも、戦闘経験で勝る三日月のバルバトスに翻弄され負傷する[12]。療養中にクランクが戦死し、復帰後もコーラルが死亡したことを受けて、鉄華団追撃部隊への編入をマクギリスに志願する[17]。
- クランク・ゼント
- 声 - 間宮康弘[21]
- 火星支部所属の二尉[15]。屈強な体格を持つ老練なMSパイロットで、口元の古傷が特徴。
- CGSの抹殺をコーラルから命じられるも、少年兵たちを殺すことに強い抵抗を覚える。悩んだ末に、少年の殺害を最小限に抑えつつ、部下たちにも迷惑をかけないようにする苦肉の手段として、クーデリアの身柄と鹵獲されたオーリスのグレイズの返還を賭けたMSでの決闘[注 7]を三日月に挑む[13]。結局戦いには敗れて瀕死の重傷を負い、三日月に介錯を頼み射殺される[13]。
- オーリス・ステンジャ
- 声 - 木島隆一
- 火星支部所属の二尉で、クランクのかつての教え子。CGS基地襲撃部隊の指揮を取るが、主力のグレイズ隊の投入をわざと遅らせたことで、味方のMW隊に不要な犠牲者を出す。前線で指揮を執るオルガに自ら襲い掛かるが、地面から現れたバルバトスに乗機のグレイズを撃破され戦死する[12]。
- コーラル・コンラッド
- 声 - 家中宏
- 火星支部長[15]。スポンサーであるノブリスの意向を受け、火星住民の地球に対する憎悪を煽るためにクーデリアの暗殺を画策する。しかし、オルガたちの思わぬ奮戦とクランクの独断行為によって計画は崩れ、最後は自らMS隊を率いて火星低軌道上に進出した鉄華団を襲撃するも、バルバトスに乗機のグレイズを撃墜され戦死する[10]。
そのほかの人物
- ノブリス・ゴルドン
- 声 - 長克巳
- 高名な大富豪。クーデリアのスポンサーとして火星独立運動を支援する立場[13]にありながら、ギャラルホルンのコーラルとも通じており、援助と引き換えに強硬策に出るよう促している[12]。
- オルクス
- 声 - 乃村健次
- 民間運送業者オルクス商会の代表。トドの仲介で表向きは鉄華団を方舟までの案内役を請け負うが、裏ではギャラルホルンにその情報を売ることで便宜を引き出そうと画策する[10]。ギャラルホルンと共に自社の艦でイサリビに攻撃を仕掛けるが、オルガの奇策で逃亡を許す[10]。
登場メカニック
CGS / 鉄華団の兵器
ガンダム・バルバトス GUNDAM BARBATOS | |
---|---|
型式番号 | ASW-G-08 |
全高 | 18.0m |
重量 | 28.5t(本体重量) |
動力源 | エイハブ・リアクター×2 |
武装 | メイス×1 太刀×1 ガントレット×1 滑腔砲×1 |
搭乗者 | 三日月・オーガス |
- ASW-G-08 ガンダム・バルバトス
- 汎用型のガンダム・フレーム機[18]。カラーリングは白主体のトリコロール。
- 火星の砂漠地帯に放置されていた機体をCGS社長のマルバ・アーケイが発見・回収し、CGS基地の動力炉として利用していた[18]。ギャラルホルンを撃退するために参番組の少年兵たちによって再起動させられ、三日月・オーガスがメインパイロットとなる。各種兵装の換装による高い柔軟性が特長で、背部アタッチメントのアームを展開することで、接続した各武装を使用することもできる[27]。鉄華団の主戦力となってからは、倒した敵MSなどから得たパーツや武装を追加・換装していくことで戦闘能力を高めていく。
- 第1形態
- 火星で発見された当初の姿[18]。両肩の装甲が欠損し、左腕にはガントレットが取り付けられている[20]。厄祭戦から300年以上を経ているため各部が劣化しており、本来の性能を発揮できない状態[20]となっているが、この状態でもグレイズを圧倒するほどのパワーを持つ[12]。発見当初はコクピット周りの部品がほとんど抜き取られており、マルバが将来的な転売を見込んでいたため修理もされていなかった[12]。再起動時は、雪之丞のアイディアで三日月が搭乗していたMWの操縦席が流用される[12]。
- 再起動時の初期武装は、先端部にパイル射出機構を備えた高硬度レアアロイ製メイス[18]。クランクとの決闘の際は、鹵獲したグレイズの肩アーマーを左肩に装着する[13]。
- 第2形態
- 鉄華団が火星を発った際の姿[10]。白と青に塗り替えられたグレイズの肩アーマーと、折りたたみ式の大型滑腔砲を装備する[10]。
- 第3形態
- 第4形態
- テイワズ本部「歳星」の技術者たちが、厄祭戦の資料を元に復元させた本来の姿[18]。機体の重量バランスが改善され、リアクターの出力も向上している[18]。さらに、「歳星」のファクトリーで錬成された軽量かつ高強度の太刀が追加装備される[18]。
グレイズ改 GRAZE CUSTOM | |
---|---|
型式番号 | EB-06/tc |
全高 | 17.9m |
重量 | 28.2t(本体重量) |
動力源 | エイハブ・リアクター×1 |
武装 | GR-W01 120mmライフル×1 GR-H01 9.8mバトルアックス×1 バズーカ砲×1 |
搭乗者 | 昭弘・アルトランド |
- EB-06/tc グレイズ改
- 鉄華団が鹵獲したオーリス・ステンジャとクランク・ゼントのグレイズから、使用可能なパーツを1機に集約した改修機[24]。本来は鉄華団の運営資金の足しとして転売される予定だったが、火星低軌道上での遭遇したギャラルホルンを迎撃するために昭弘・アルトランドが搭乗し[10]、以降は鉄華団の正式な戦力となる[24]。
- バルバトスの攻撃で損傷した頭部や肩アーマーは独自品に交換され、背部には単発式の高推力ブースターが増設されている[20]。改修前よりも上半身の装甲強度は低下しているが、軽量化によって宇宙空間での機動性が向上している[24]。グレイズの利点である整備性の高さも引き継がれており、MWの整備経験しかない鉄華団メカニック陣にも扱いが容易な機体となっている[24]。操縦系は通常のグレイズのままなので、阿頼耶識システムには非対応[10]。武装は通常のグレイズの標準装備に加え、火星低軌道ステーションでアーレス隊所属機から奪ったバズーカ砲をマウントする[28]。
CGSモビルワーカー CGS MOBILE WORKER | |
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型式番号 | TK-53 |
全高 | 3.5m |
重量 | 2.2t(本体重量) |
武装 | 30ミリマシンガン×2 ミサイルランチャー×2 |
搭乗者 | 三日月・オーガス オルガ・イツカ ユージン・セブンスターク 昭弘・アルトランド ノルバ・シノ ダンジ・エイレイ ほか |
CGSモビルワーカー(宇宙用) CGS MOBILE WORKER SPACE TYPE | |
型式番号 | TK-53/s |
全高 | 3.5m |
重量 | 2.3t(本体重量) |
武装 | 30ミリマシンガン×2 ミサイルランチャー×2 |
搭乗者 | ユージン・セブンスターク |
- TK-53 CGSモビルワーカー
- CGSの主力兵器[27]。他勢力のMWよりも旧式で性能も大きく劣っている[20]。武装は、30ミリマシンガンやミサイルランチャーなどを機体の両側に選択して装備する。後部にカーゴベイを取り付ることで、輸送機としても使用可能。下部の三脚部分は走行用ローラーとなっている。参番組用の機体は、非合法な阿頼耶識システム対応機となっている。三日月機は白、昭弘機は青、シノ機はピンクでそれぞれ塗装されている[22]。
- イサリビ
- 「方舟」に係留されている装甲強襲艦で、厄祭戦時代のエイハブ・リアクター搭載艦の改修型[20]。艦籍番号「NOA-0093」[10]。鉄華団の地球行きの旅における母艦となる。本来の船名は「ウィル・オー・ザ・ウィスプ」だが、CGS時代の名残を嫌ったオルガによって改名された[14]。アンカーや多数の砲塔を装備しているが、ナノラミネートアーマー製の敵艦やMSには効果が薄いため、強固な前面装甲による突撃を主な攻撃手段としている[20]。
ギャラルホルンの兵器
グレイズ GRAZE | |
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型式番号 | EB-06 / EB-06s(指揮官機) |
全高 | 17.8m |
重量 | 30.2t(本体重量) |
動力源 | エイハブ・リアクター×1 |
武装 | GR-W01 120mmライフル×1 GR-H01 9.8mバトルアックス×1 バズーカ砲×1 シールド×1 |
搭乗者 | クランク・ゼント アイン・ダルトン オーリス・ステンジャ(指揮官機) コーラル・コンラッド(指揮官機) |
- EB-06 グレイズ
- 地球圏内外に配備されている最新鋭主力量産型MS[29]。汎用性の高いフレームを採用した万能機として設計され、各種装備を換装することであらゆる環境に対応可能[29]。その完成度からパイロットやメカニックたちからの評価も高く、次期主力機の開発に消極的な意見も多い[29]。頭部はスクエアタイプのセンサーカメラを採用しているが、索敵時はカバーを展開して内部の球状センサーを露出させる。地上型は重力下での運用に適した軽量装甲を採用し、腰部に2基のメインブースターを装備[29]。さらに、マニピュレーター用の姿勢制御グリップを備えた大型ブースターが用意されている[28]。宇宙型はブースターを腰部から背部に移動させることで、高速での移動能力を得ている[29]。指揮官機はエイハブウェーブ下での運用に対応した小型ブレードアンテナが頭部に追加され、通信距離が一般機の2倍に強化されている[29]。基本武装は射撃用のGR-W01 120ミリライフルと、接近戦用のGR-H01 9.8mバトルアックス、ナノラミネートアーマー製耐熱シールド[30]、肩部ラックに懸架可能なロケット式バズーカ砲[28]。
シュヴァルベ・グレイズ SCHWALBE GRAZE | |
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型式番号 | EB-05s |
全高 | 18.1m |
重量 | 32.5t(本体重量) |
動力源 | エイハブ・リアクター×1 |
武装 | GR-W01 120mmライフル×1(マクギリス機) ランスユニット×1(ガエリオ機) GR-H01 9.8mバトルアックス×1 ワイヤークロー×1 |
搭乗者 | マクギリス・ファリド ガエリオ・ボードウィン |
- EB-05s シュヴァルベ・グレイズ
- グレイズと共通の試作機から発展した高機動カスタム機[16]。惑星間航行艦の技術を用いた高出力フライトユニットを背部に装備しており、重力下においても高い飛行能力を発揮する[16]。その反面、低出力時および最大出力時の安定性に欠けており、操縦には高度な技術が求められる[16]。その特性から指揮官用の上位機種として運用されており、青いマクギリス機や紫のガエリオ機など、パイロットごとに異なるカラーリングやカスタマイズが施されている[16]。武装はグレイズと共通で、左腕に有線射出式のワイヤークローが追加装備されている[16]。ガエリオ機は、ショートライフル先端に長大な穂先を組み合わせたランスユニットを装備している[20]。
- ギャラルホルンモビルワーカー(仮)
- CGSのMWより新型で装甲も厚く、射程・威力共に勝る砲を一門装備している。砲の代わりにロケット砲を装備した機体もあり、CGS基地奇襲の際には牽制の集中砲火を行う。
- ヴィルム
- マクギリスとガエリオが乗艦するビスコー級クルーザー[22]。
テイワズの兵器
- STH-05 百錬(ヒャクレン)
- 汎用型の主力MS[20]。カラーリングは一般機が青系統、アミダ機はピンク系統に塗装されている[20]。主武装はライフルと腰背部の鞘付きブレードで、サイドアーマーの一部はナックルガードとしても使用可能[20]。
- STH-14s 百里(ヒャクリ)
- 大型ブースター内蔵のバックパックを持つ高機動型MS[20]。両腕をバックパックに収納した巡航形態に変形する[20]。主武装は2挺のライフルや炸裂弾を装填している輪胴式グレネードランチャーで[20][28]、バックパック下部はナックルガード兼シールドとなる[20]。
ブルワーズの兵器
そのほかの兵器
- ASW-G-11 ガンダム・グシオン
- 重装甲・高出力型のガンダム・フレーム機[20]。マン・ロディに酷似したずんぐりとした巨体が特徴で、ほかのガンダムとはかけ離れた外観を持つ。武装は巨大なハンマーとマシンガン[20]。
- ASW-G-66 ガンダム・キマリス
- 接近戦型のガンダム・フレーム機[20]。突き出た頭頂部と、スラスター内蔵の肩アーマーが特徴。武装はランスと腰部装甲内の折りたたみ式実体剣で、肩アーマーも兵装スペースとして機能する[20]。
スタッフ
- 企画 - サンライズ
- 原作 - 矢立肇、富野由悠季
- 監督 - 長井龍雪
- シリーズ構成 - 岡田麿里
- キャラクターデザイン原案 - 伊藤悠
- キャラクターデザイン - 千葉道徳
- メカニックデザイン - 鷲尾直広、海老川兼武、形部一平、篠原保、寺岡賢司
- チーフアニメーター - 有澤寛
- 美術デザイン - 須江信人
- 美術監督 - 川本亜夕
- 色彩設計 - 菊地和子
- CGディレクター - 宮原洋平
- 撮影監督 - 後藤春陽、元木洋介
- 編集 - 野尻由紀子
- 音響監督 - 明田川仁
- 音楽 - 横山克
- 音楽プロデューサー - 外村敬一、山田智子
- エグゼクティブプロデューサー - 佐々木新、丸山博雄
- プロデューサー - 小川正和、前田俊博
- 企画協力 - バンダイ ホビー事業部
- 制作協力 - 創通、ADK
- 製作 - サンライズ、MBS
主題歌
- オープニングテーマ「Raise your flag」[31][32](第2話 - )
- 作詞 - Kamikaze Boy、Jean-Ken Johnny / 作曲 - Kamikaze Boy / 編曲・歌 - MAN WITH A MISSION
- 第1話ではエンディングテーマの代わりとして使用。冒頭に登場するガンダム・バルバトスは、劇中での仕様の変更に対応して装備が変わっていく。
- エンディングテーマ「オルフェンズの涙」[33](第2話 - )
- 作曲・編曲 - 鷲巣詩郎 / 作詞・歌 - MISIA[32]
- 第1話では未使用。
各話リスト
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 放送日 (MBS) | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
キャラクター | メカニック | ||||||
#1 | 鉄と血と | 岡田麿里 | 長井龍雪 | 長井龍雪 ヤマトナオミチ |
千葉道徳 | 有澤寛 | 2015年 10月4日 |
#2 | バルバトス | 長井龍雪 ヤマトナオミチ 綿田慎也 |
ヤマトナオミチ | 赤井方尚 | 久壽米木信弥 | 10月11日[注 8] | |
#3 | 散華 | 綿田慎也 大張正己 |
綿田慎也 | 大貫健一 大籠之仁 |
大張正己 | 10月18日 | |
#4 | 命の値段 | 根元歳三 | 宮尾佳和 | 池野昭二 | 牧孝雄 | 宇田早輝子 | 10月25日 |
#5 | 赤い空の向こう | 鴨志田一 | 大塚健 | うえだしげる | しんぼたくろう | 大塚健 | 11月1日 |
#6 | 彼等について | 土屋理敬 | 西澤晋 | 孫承希 | 小谷杏子 | 阿部宗孝 | 11月8日 |
放送局
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 [35] | 備考 |
---|---|---|---|---|
2015年10月4日 - | 日曜 17:00 - 17:30 | 毎日放送(製作局)ほかTBS系列全28局 | 日本国内 | 字幕放送 / 連動データ放送 |
放送期間 | 放送時間 | 配信元 | 備考 |
---|---|---|---|
2015年10月4日 - | 日曜 17:30 更新 | ガンダムファンクラブ[37] | スマートフォンアプリ / 最新話1週間無料 / 見放題サービス利用者は全話見放題 |
MBS番組サイト | 最新話1週間無料 | ||
2015年10月11日 - | バンダイチャンネル | 第1話は常設無料 / 見放題サービス利用者は全話見放題 | |
dアニメストア | 同上 |
BD / DVD
巻 | 発売日 | 収録話 | 規格品番 | |
---|---|---|---|---|
BD | DVD | |||
1 | 2015年12月24日予定 | 第1話 | BCXA-1069 | BCBA-4729 |
2 | 2016年1月29日予定 | 第2話 - 第4話 | BCXA-1070 | BCBA-4730 |
漫画版
礒部一真によるコミカライズ作品が、2015年10月26日発売の「ガンダムエース」12月号から連載されている[38]。
ラジオ
『鉄華団放送局』のタイトルで、2015年10月4日から毎週日曜日22:30にラジオ大阪で放送、およびインターネットラジオステーション音泉で配信されている。パーソナリティは、三日月・オーガス役の河西健吾とクーデリア・藍那・バーンスタイン役の寺崎裕香。
脚注
注釈
- ^ 企画自体は『機動戦士ガンダムAGE』よりも前に挙がっていたが、AGEが先行して制作されることになり正式に制作が始まったのは2015年の初頭からだった。しかし長井はこれによって「勢いだけではないイメージ」が固まったとのこと。[2][3]
- ^ 起用理由は伊藤が漫画版を担当した小説『皇国の守護者(佐藤大輔)』やオリジナル作品の『シュトヘル』に、長井が戦争に対する強いイメージを受けたため。[2]
- ^ 現在は公式サイトのSpecial「CGS Achieve」に自動的にジャンプするようになっている。
- ^ この設定はバンダイから販売されているガンプラにも反映されており、HG(ハイグレード)などの低価格帯(1000円前後)キットでは初めて内部フレームを完全再現している。
- ^ 通常は裸の上半身に直接装着し、宇宙服を着用するときはその上から装着する[10]
- ^ オルガとの年齢差は1歳くらいしかない[3]。
- ^ 厄祭戦以前の時代、さまざまな揉め事を解決するために行われていたもの。決闘を挑む際は挑戦者が「赤い布」を掲げて赴く。
- ^ 北海道放送(HBC)では、『プロ野球・クライマックスシリーズ パ ファーストステージ第2戦 北海道日本ハムファイターズvs千葉ロッテマリーンズ』放送延長により休止となり、10月18日の16:30 - 17:30に第3話と連続放送。
出典
- ^ 「NEXT G Coming Soon」本日7月3日(金)18:00よりカウントダウン開始!
- ^ a b 『ウルトラジャンプ2015年11月号』集英社、2015年10月19日。
- ^ a b c d e f g h i j k 『月刊ガンダムエース』、角川書店、2015年12月、JAN 4910124011256。
- ^ [http://www.gundam.info/topic/13565 キャラホビ2015「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」スペシャルステージ、8月22日開催決定!
- ^ [http://www.gundam.info/topic/13750 京都国際マンガ・アニメフェア「鉄血のオルフェンズ」スペシャルトークイベント、9月20日開催決定!
- ^ [http://www.gundam.info/topic/13763 「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」第1話放送前夜祭、赤坂BLITZにて10月2日開催!
- ^ 【「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」は少年たちの絆と成長の物語、2015年10月放送開始で監督は長井龍雪 GIGAZINE 2015年7月15日。
- ^ 【速報】テレビアニメ最新作『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』が発表 - ファミ通.com
- ^ “バンダイナムコ、ガンダムで新作アニメ 海外飛躍へ総力戦”. 日本経済新聞. (2015年7月16日) 2015年11月3日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y “第5話「赤い空の向こう」”. 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 公式サイト. 創通・サンライズ・MBS. 2015年11月9日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “CHRYSE GUARD SECURITY”. 2015年11月1日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o “第2話「バルバトス」”. 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 公式サイト. 創通・サンライズ・MBS. 2015年10月19日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s “第3話「散華」”. 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 公式サイト. 創通・サンライズ・MBS. 2015年10月26日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o “第4話「命の値段」”. 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 公式サイト. 創通・サンライズ・MBS. 2015年11月2日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap aq “character”. 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 公式サイト. 創通・サンライズ・MBS. 2015年10月27日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k プラモデル 「シュヴァルベグレイズ(マクギリス機)」組立説明書, 1/144スケールモデル HG IBO, No.003, バンダイ 2015年10月8日閲覧。
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- ^ a b c 『グレートメカニックG 2015 AUTUMN』双葉社、2015年9月15日。ISBN 978-4-575-46489-4。
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- ^ a b c d e f g h i j k l m n o “STAFF & CAST”. 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ. 2015年9月25日閲覧。
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- ^ [1]
- ^ a b c d e f g プラモデル 「グレイズ改」組立説明書, 1/144スケールモデル HG IBO, No.004, バンダイ 2015年11月2日閲覧。
- ^ a b “World”. 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 公式サイト. 創通・サンライズ・MBS. 2015年10月7日閲覧。
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- ^ a b プラモデル 「MSオプションセット1&CGSモビルワーカー」組立説明書, 1/144スケールモデル HG IBO, No.001, バンダイ 2015年10月8日閲覧。
- ^ a b c d e プラモデル 「MSオプションセット2&CGSモビルワーカー(宇宙用)」組立説明書, 1/144スケールモデル HG IBO, No.002, バンダイ 2015年11月5日閲覧。
- ^ a b c d e f プラモデル 「グレイズ(一般機/指揮官機)」組立説明書, 1/144スケールモデル HG IBO, No.002, バンダイ 2015年10月7日閲覧。
- ^ 『月刊ホビージャパン』、ホビージャパン、2015年12月、JAN 4910081271250。
- ^ “2015年10月14日(水)リリースのニューシングル「Raise your flag」が「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」オープニングテーマに決定!”. MAN WITH A MISSION. 2015年8月22日閲覧。
- ^ a b “『ガンダム』最新作 マンウィズ&MISIAが参戦 メインキャストも発表”. オリコン. (2015年8月22日) 2015年8月23日閲覧。
- ^ “2015年11月25日発売 35th Single「オルフェンズの涙」詳細決定!!”. MISIA officialsite (2015年9月22日). 2015年9月23日閲覧。
- ^ “機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ10月より放送決定!”. 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ (2015年7月15日). 2015年7月16日閲覧。
- ^ テレビ放送対象地域の出典:
- 政府規制等と競争政策に関する研究会 (2009年10月9日). “放送分野の動向及び規制・制度(資料2)” (PDF). 通信・放送の融合の進展下における放送分野の競争政策の在り方. 公正取引委員会. p. 2. 2018年10月24日閲覧。
- “基幹放送普及計画”. 郵政省告示第六百六十号. 総務省 (1988年10月1日). 2022年5月11日閲覧。
- “地デジ放送局情報”. 一般社団法人デジタル放送推進協会. 2022年8月5日閲覧。
- ^ “「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」本編配信決定!”. 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ (2015年9月29日). 2015年10月4日閲覧。
- ^ “ガンダムファンクラブ”. ガンダムファンクラブ. バンダイナムコライツマーケティング. 2015年10月4日閲覧。
- ^ ナタリー (2015年9月27日). “「ザ・ブルー・ディスティニー」コミカライズがガンダムエースで連載開始” 2015年10月12日閲覧。
外部リンク
- 公式ウェブサイト
- 番組サイト(MBS)
- 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ (@g_tekketsu) - X(旧Twitter)
- CGS(CHRYSE GUARD SECURITY)サイト(2015年11月1日まで更新。現在はサイト全体が鉄華団マークで塗りつぶされた後、公式サイトのSpecial「CGS Achieve」に自動遷移。)
MBS製作・TBS系列 日5枠 | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
アルスラーン戦記
(2015年4月5日 - 9月27日) |
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ
(2015年10月4日 - ) |
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