ネオユニヴァース
ネオユニヴァース | |
---|---|
欧字表記 | Neo Universe |
香港表記 | 新宇宙 |
品種 | サラブレッド |
性別 | 牡 |
毛色 | 鹿毛 |
生誕 | 2000年5月21日(24歳) |
父 | サンデーサイレンス |
母 | ポインテッドパス |
生国 | 日本(北海道千歳市) |
生産者 | 社台ファーム |
馬主 | (有)社台レースホース |
調教師 | 瀬戸口勉(栗東) |
厩務員 | 松久月広 |
競走成績 | |
生涯成績 | 13戦7勝 |
獲得賞金 | 6億1337万6000円 |
勝ち鞍 |
GI:皐月賞(2003年)、東京優駿(2003年) GII:スプリングステークス(2003年) 大阪杯(2004年) GIII:きさらぎ賞(2003年) |
ネオユニヴァース (英語: Neo Universe) は日本の競走馬、種牡馬。馬名は「新しい宇宙」を意味し、兄の名前にあるスター、プラネットから天体を連想するものとなっている。また、馬名の名付け親がL'Arc〜en〜Cielのファンであり、同バンドのヒット曲「NEO UNIVERSE」から取ったともされる。一口馬主として俳優の宮川一朗太が出資していたことで知られている。
戦績
2002年・2003年
2歳の11月にデビュー。2戦目で3着に敗れるが、その後白梅賞、きさらぎ賞 (GIII) 、スプリングステークス (GII) と順調に勝ち進んだ。当初は福永祐一が主戦騎手として騎乗していたが、福永の騎乗馬に2歳王者のエイシンチャンプ(同じく瀬戸口厩舎所属)がおり、競合を避けるためスプリングステークスからミルコ・デムーロに乗り替わった。
スプリングステークス後、皐月賞に出走。僚馬エイシンチャンプ(3着)を押さえGI初制覇。1着でゴール板を駆け抜けた直後、2着に入ったサクラプレジデントの鞍上・田中勝春の頭を騎乗していたデムーロが叩いたことは有名(勝春がゴール後に悔しくて下を向いたので「下なんて向いていないで祝福しておくれ」と言う気持ちで叩いたようである)。
続く東京優駿では、重馬場の中二冠を達成し、デムーロは外国人騎手初のダービージョッキーとなった。
その後、従来であれば休養に入るはずではあるが、3歳馬ながら宝塚記念に挑戦。同馬はすでにこの年5戦を消化している上、消耗の激しいGIレースを連続して使っていることから、この挑戦は多くの議論[要出典]を巻き起こした。レースでは2番人気に推されながら4着に敗れた。
この時点でM.デムーロは、外国人騎手の短期免許は1年のうち3か月までという規定により、秋のGIでは騎乗不可能であった。しかしJRAが「同一馬で同年にGIを2勝以上した場合、その年にその馬がGIに参戦する開催日にのみ短期免許期間に関わらず騎乗を認める」と競馬施行規程を一部改正したことにより、秋はGIレースに限り騎乗が認められることになった。
そして秋、上記の外国人短期免許の規定のため、かつての主戦福永へ乗り替わって挑んだ神戸新聞杯では、春のGIで2着に負かしたゼンノロブロイ、サクラプレジデントに先着され3着に敗れる。その後、デムーロ騎乗で三冠の期待がかかった菊花賞に出走するが、直線伸びきれずザッツザプレンティの3着に敗れた。続いてジャパンカップに挑戦するが、不良馬場に切れ味をそがれ、またも伸びきれずタップダンスシチーの逃げ切りを許し、4着に敗れた。その後の有馬記念は出走せず放牧に出された。
2004年
2004年、復帰戦の大阪杯では1番人気になり、2冠馬の意地を見せて粘るマグナーテンを捕らえて優勝したが、次走の天皇賞(春)はリンカーン、ザッツザプレンティと牽制し合い、逃げたイングランディーレの10着に惨敗。その後、宝塚記念前に右前浅屈腱炎と右前球節部亀裂骨折を同時発症。全治は屈腱炎は9ヶ月以上、亀裂骨折は3ヶ月以上と診断されたことから、引退を発表した。
2004年9月20日に、札幌競馬場で引退式が行われ、ターフを去った。
競走成績
年月日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | 騎手 | 斤量 [kg] |
距離(馬場) | タイム (上り3F) |
タイム 差 |
勝ち馬/(2着馬) | ||
2002. | 11. | 9 | 京都 | 2歳新馬 | 18 | 8 | 18 | 2.5(1人) | 1着 | 福永祐一 | 54 | 芝1400m(良) | 1.22.7 (35.1) | -0.2 | (マヤノキャンティ) | |
12. | 14 | 中京 | 中京2歳S | OP | 9 | 8 | 9 | 2.4(1人) | 3着 | 池添謙一 | 55 | 芝1800m(良) | 1.49.2 (35.2) | 0.0 | ホシコマンダー | |
2003. | 1. | 18 | 京都 | 白梅賞 | 16 | 2 | 3 | 2.5(1人) | 1着 | 福永祐一 | 56 | 芝1600m(良) | 1.35.1 (36.3) | -0.1 | (ハッピートゥモロー) | |
2. | 16 | 京都 | きさらぎ賞 | GIII | 14 | 5 | 8 | 8.0(3人) | 1着 | 福永祐一 | 56 | 芝1800m(重) | 1.49.6 (35.2) | -0.1 | (サイレントディール) | |
3. | 23 | 中山 | スプリングS | GII | 16 | 8 | 15 | 2.8(2人) | 1着 | M.デムーロ | 56 | 芝1800m(良) | 1.48.2 (34.7) | -0.2 | (サクラプレジデント) | |
4. | 20 | 中山 | 皐月賞 | GI | 18 | 2 | 3 | 3.6(1人) | 1着 | M.デムーロ | 57 | 芝2000m(良) | 2.01.2 (34.3) | 0.0 | (サクラプレジデント) | |
6. | 1 | 東京 | 東京優駿 | GI | 18 | 7 | 13 | 2.6(1人) | 1着 | M.デムーロ | 57 | 芝2400m(重) | 2.28.5 (35.3) | -0.1 | (ゼンノロブロイ) | |
6. | 29 | 阪神 | 宝塚記念 | GI | 17 | 3 | 6 | 4.4(2人) | 4着 | M.デムーロ | 53 | 芝2200m(良) | 2.12.3 (36.1) | 0.3 | ヒシミラクル | |
9. | 28 | 阪神 | 神戸新聞杯 | GII | 13 | 7 | 11 | 2.9(2人) | 3着 | 福永祐一 | 56 | 芝2000m(良) | 2.00.2 (35.3) | 0.7 | ゼンノロブロイ | |
10. | 26 | 京都 | 菊花賞 | GI | 18 | 8 | 17 | 2.3(1人) | 3着 | M.デムーロ | 57 | 芝3000m(良) | 3.05.0 (35.6) | 0.2 | ザッツザプレンティ | |
11. | 30 | 東京 | ジャパンC | GI | 18 | 4 | 8 | 7.0(2人) | 4着 | M.デムーロ | 55 | 芝2400m(重) | 2.30.3 (37.0) | 1.6 | タップダンスシチー | |
2004. | 4. | 4 | 阪神 | 大阪杯 | GII | 11 | 5 | 5 | 1.8(1人) | 1着 | M.デムーロ | 59 | 芝2000m(稍) | 1.59.6 (35.2) | 0.0 | (マグナーテン) |
5. | 2 | 京都 | 天皇賞(春) | GI | 18 | 6 | 11 | 4.1(2人) | 10着 | M.デムーロ | 58 | 芝3200m(良) | 3.20.3 (35.3) | 1.9 | イングランディーレ |
競走馬引退後
2005年から北海道勇払郡早来町(現・安平町)にある社台スタリオンステーションで種牡馬となる。
2007年には251頭の繁殖牝馬に種付けを行い、当年の最多種付け頭数を記録した。産駒の出来や種付け希望の増加もあり12月13日に2008年の種付け料が100万円アップの400万円に設定されたことが発表された。同年9月28日には自身の引退式を行った札幌競馬場でのお披露目会に登場し、パドックを周回した。なおこの年は169頭に種付けを行った。
初年度産駒からアンライバルドが皐月賞で産駒初のGI競走勝利をあげるとともに皐月賞父子制覇を達成、産駒初勝利を挙げたロジユニヴァースが東京優駿の父子制覇を達成するなど、好調な出足を見せた。2年目産駒のヴィクトワールピサも皐月賞の父子制覇を達成し、父の主戦騎手デムーロとのコンビで有馬記念を制覇、さらに日本生産・調教馬として史上初のドバイワールドカップ優勝を成し遂げた。
年度別種牡馬成績(中央+地方)
年 | 出走 | 勝利 | 順位 | AEI | 収得賞金 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
頭数 | 回数 | 頭数 | 回数 | ||||
2008年 | 91 | 244 | 21 | 26 | 71 | 0.86 | 3億1578万1000円 |
2009年 | 220 | 1276 | 83 | 137 | 15 | 1.66 | 14億7054万4000円 |
2010年 | 301 | 1998 | 134 | 268 | 9 | 1.65 | 19億9208万6000円 |
2011年 | 364 | 2629 | 172 | 311 | 9 | 1.56 | 22億2229万9000円 |
2012年 | 404 | 2788 | 153 | 252 | 11 | 1.11 | 17億3270万9000円 |
2013年 | 443 | 3187 | 189 | 300 | 9 | 1.20 | 20億7274万9000円 |
- 2013年終了時点。
GI級競走優勝馬
太字はGI級競走
- 2006年産
- アンライバルド(皐月賞、スプリングステークス)
- ロジユニヴァース(東京優駿、弥生賞、ラジオNIKKEI杯2歳ステークス、札幌2歳ステークス)
- 2007年産
- ヴィクトワールピサ(ドバイワールドカップ、有馬記念、皐月賞、中山記念、弥生賞、ラジオNIKKEI杯2歳ステークス)
グレード制重賞優勝馬
- 2006年産
- 2007年産
- ネオヴァンドーム(きさらぎ賞)
- ビッグバン(北海道2歳優駿、ブリーダーズゴールドジュニアカップ、サンライズカップ)
- スティールパス(スパーキングレディーカップ)
- ゴールスキー(根岸ステークス)
- 2008年産
- オールアズワン(札幌2歳ステークス)
- デスペラード(ステイヤーズステークス2回、京都記念)
- 2010年産
- アムールポエジー(関東オークス)
- 2011年産
- オメガハートロック(フェアリーステークス)
- フォーエバーモア(クイーンカップ)
- 2012年産
- ブライトエンブレム(札幌2歳ステークス)
地方重賞優勝馬
- 2006年産
- 2007年産
- 2008年産
血統表
ネオユニヴァースの血統(サンデーサイレンス系(ヘイルトゥリーズン系) / アウトブリード) | (血統表の出典) | |||
父 *サンデーサイレンス Sunday Silence 1986 青鹿毛 アメリカ |
父の父 Halo 1969黒鹿毛 アメリカ |
Hail to Reason 1958 | Turn-to | |
Nothirdchance | ||||
Cosmah 1953 | Cosmic Bomb | |||
Almahmoud | ||||
父の母 Wishing Well 1975鹿毛 アメリカ |
Understanding 1963 | Promised Land | ||
Pretty Ways | ||||
Mountain Flower 1964 | Montparnasse | |||
Edelweiss | ||||
母 *ポインテッドパス Pointed Pass 1984 栗毛 アイルランド |
Kris 1976 栗毛 アメリカ |
Sharpen Up 1969 | * エタン | |
Rocchetta | ||||
Doubly Sure 1971 | Reliance | |||
Soft Angels | ||||
母の母 Silken Way 1973栗毛 イギリス |
Shantung 1956 | Sicambre | ||
Barley Corn | ||||
Boulevard 1968 | Pall Mall | |||
Costa Sola F-No.1-l |
血統背景
1999年京成杯2着のチョウカイリョウガのほかに、1998年青葉賞1番人気(10着)のスターパス、3勝したアグネスプラネットを兄にもつ。最後の弟となるワールドプレミア(2006年産、父アグネスタキオン)も2008年にデビューしている。
外部リンク
- 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、JBISサーチ、Racing Post エラー:
|racingpostname=
が未定義です。(参照1・参照2) - ネオユニヴァース - 競走馬のふるさと案内所
脚注
- ^ ネオユニヴァースがレックススタッドに移動競走馬のふるさと案内所、2016年3月20日閲覧