浜大津アーカス
浜大津アーカス Hamaotsu A-qus | |
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地図 | |
店舗概要 | |
所在地 |
〒520-0041 滋賀県大津市浜町2番1号 |
座標 | 北緯35度0分39秒 東経135度52分0.5秒 / 北緯35.01083度 東経135.866806度座標: 北緯35度0分39秒 東経135度52分0.5秒 / 北緯35.01083度 東経135.866806度 |
開業日 | 1998年4月23日 |
正式名称 | 浜大津アーカス |
施設所有者 | 京阪電気鉄道 |
施設管理者 | 京阪建物 |
設計者 | シーザー・ペリ(デザイン) |
施工者 | 竹中工務店・錢高組・京阪エンジニアリングサービスJV[1] |
敷地面積 | 32,033 m² |
延床面積 | 59,898 m² |
中核店舗 |
ラウンドワン(アミューズメント) 琵琶湖ホテル(ホテル) |
営業時間 | 施設により異なる |
駐車台数 | 500台 |
前身 | 京阪レークセンター |
最寄駅 | びわ湖浜大津駅[2] |
最寄バス停 | びわ湖浜大津、浜大津 |
最寄IC | 大津IC[2] |
外部リンク | 浜大津アーカス |
浜大津アーカス(はまおおつアーカス)は、滋賀県大津市にある複合型商業施設[3]。京阪レークセンター(けいはんレークセンター)跡に建設された[4]。
概要
[編集]かつては当地に京阪レークセンターを設けていたが、国鉄(現:JR西日本)湖西線の開業による人の流れの変化や施設の老朽化により利用者は減少し、1996年(平成8年)3月31日をもって閉鎖した。当時は京都市営地下鉄東西線の建設が行われており、同線の開業後は京阪京津線の列車が直通運行することが確定していたため、京津間や浜大津周辺の新しい人の流れを期待できることから、京阪電気鉄道と京阪グループの琵琶湖ホテルは跡地にアミューズメント施設と琵琶湖ホテルの新築移転を行う「京阪浜大津再開発事業計画」を策定し、建設計画を進めた[注 1]。
京阪レークセンターの解体を経て、1996年(平成8年)10月14日に起工式が行われた[5]。1998年(平成10年)4月23日にアミューズメント棟が開業し[6]、同年10月1日に琵琶湖ホテル(2代目)が移転開業した[7]。
建物はアメリカ合衆国の「シーザー・ペリ&アソシエーツ」(現:ペリ・クラーク・アンド・パートナーズ)建築事務所によってデザインされ[1]、「琵琶湖の波と山並みのうねり」を表現した曲線を多用し、琵琶湖側にデッキを設けている[8]。
当施設は京阪石山坂本線・京津線びわ湖浜大津駅のすぐ近くにあり、当施設とびわ湖浜大津駅の間はペデストリアンデッキで結ばれている。近隣には大津港があり、琵琶湖汽船の遊覧船(ミシガンなど)が就航する。
歴史
[編集]京阪レークセンターの略歴も併せて解説する。
年表
[編集]- 1966年(昭和41年)
- 1969年(昭和44年)9月[9]:ボウリング場(京阪大津ボウル)を開設[写真 2]。
- 1983年(昭和58年):浜大津地区市街地再開発基本計画が策定され、当地がA地区に指定される[注 3][10]。
- 1984年(昭和59年):大津市都市基盤整備基本計画が策定され、京阪レイクセンターをホテル・国際会議場に建て替える計画が発表される[注 4][10]。
- 1995年(平成7年)10月3日:「京阪浜大津再開発事業計画」を正式に発表。
- 1996年(平成8年)
- 1997年(平成9年)10月12日:京都市営地下鉄東西線が開業する[12]。
- 1998年(平成10年)
- 2002年(平成14年)6月19日:ISO14001を認証取得[14]。
- 2010年(平成22年)3月20日:「
湖 ()の駅」が開業[注 5][15][16]。 - 2014年(平成26年)
- 2022年(令和4年)3月27日:アレックス(映画館)が撤退[20][21]。
名称の由来
[編集]「アーカス」は「水」を意味するラテン語の『アクア』と、英語の「空間」を意味する『スペース』から造られた造語で、「琵琶湖と調和する浜大津」を表す名前として名づけられた。
シンボルマーク
[編集]グラフィックデザイナーの松永真がデザインしたもの[22]。シンボルマークは、白地に「琵琶湖とそれを取り巻く四季おりおりの風」を曲線を駆使した青色と水色の2つの形状を組み合わせて表現している[22]。ちなみに、松永がデザインしたポスターは第41回全国カタログ・ポスター展(1999年)で印刷出版研究所賞を受賞している[23]。
施設
[編集]敷地面積はホテル棟も合わせて33,740 m2、ほかに平面駐車場4,580 m2[4]。駐車台数は500台[2](※開業当時は700台[24])。総工費は総計約200億円で、そのうち京阪は約140億円、琵琶湖ホテルは約60億円を出資した[4]。
アミューズメント棟
[編集]地上5階建て延べ床面積19,800 m2[3]。10代から30代をメインターゲットとし、若年層に対して遊び場を提供する[24]。浜大津OPA(現:明日都浜大津)と補完して浜大津周辺に若者を集めて地域の活性化を図ろうとした[24]。5階建てで、1階に駐車場、2階にメインエントランスと琵琶湖ホテルへのボードウォークが設けられている[24]。
開業時点では、4階にTOHOシネマズが運営する「浜大津アーカスシネマ」が中核施設として入居していたが[25]、2007年(平成19年)12月5日に地場資本への売却が発表され[26]、2008年(平成20年)2月1日にアレックスが運営する大津アレックスシネマ<5スクリーン、823席>となった[3]。しかし、2022年(令和4年)3月24日に閉館し、同月27日に撤退した[21]。
2010年(平成22年)3月20日に京阪グループの琵琶湖汽船が運営する、「
ホテル棟
[編集]- 琵琶湖ホテル - 1934年(昭和9年)10月25日に大津市柳が崎に完成し[27]、1998年(平成10年)10月1日に当地に移転・開業した[7]。延床面積は約23,000 m2、171室、収容人員約320名[28]。
アクセス
[編集]- 電車
- バス
- 自動車
周辺
[編集]その他
[編集]- 開業時のCMは杉本清が実況を務めた。テレビCMは「浜大津駅(現:びわ湖浜大津駅)に到着した京阪800系から降りた人々[注 6]が当施設に行く様子を競馬に見立てて実況したが、当施設は開業していなかった[注 7]」という内容であり、「アミューズメントの大本命」というキャッチコピーが付いていた。テレビCMは関西ローカル、ラジオCMはエフエム滋賀(e-radio)で放送された。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ (当事業は滋賀県が制定した『浜大津総合整備事業』の1つに属する[文献 1])
- ^ (昭和30年代前半に埋め立て工事が行われた[写真 1])
- ^ (当初は「街区」表記。観光資源開発のため、ホテルとコミュニティ施設の建設が計画された。ちなみに、B地区は「明日都浜大津」を指す)
- ^ (後に計画変更が行われ、国際会議場の建設計画は消滅した)
- ^ (『琵琶湖・淀川流域圏の再生計画』の中で水辺の積極的な活用を図るために計画された事業の1つ。基本コンセプトは「湖と人とを結ぶ駅づくり、湖岸のまちづくり」である。中心市街地活性化のため「道の駅」に代わる存在として、「
湖 ()の駅」の整備が行われた[文献 2]) - ^ (競馬に見立てた内容であったため、「ゲームパークボーイ」・「ムービーカップル」・「パパボウラー」・「ビデオオタッキー」の名が出る)
- ^ (当施設に到着するシーンが映った後、施設内を清掃する人(清掃員)が映り、「まだやってないでー」と言う)
出典
[編集]本文
[編集]- ^ a b “琵琶湖ホテル・浜大津アーカス”. Jun Mitsui & Associates Inc. Architects. 光井純 アンド アソシエーツ 建築設計事務所 / ペリ クラーク アンド パートナーズ ジャパン (1998年). 2022年6月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月18日閲覧。
- ^ a b c d e f “アクセス”. 浜大津アーカス. 2023年6月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月7日閲覧。
- ^ a b c 坂田達郎「新施設で活気期待 浜大津アーカス、来月3日新装開業」『朝日新聞』朝日新聞社、2014年9月24日、朝刊滋賀版。
- ^ a b c アミューズメント産業出版 1998, p. 94.
- ^ a b 「若者に照準 初日からにぎわう 「浜大津アーカス」オープン 京阪電鉄の複合娯楽施設」『京都新聞』京都新聞社、1996年10月15日、朝刊 29。
- ^ a b c 「若者に照準 初日からにぎわう 「浜大津アーカス」オープン 京阪電鉄の複合娯楽施設」『京都新聞』京都新聞社、1998年4月24日、朝刊滋賀版。
- ^ a b c 「湖岸に新都心が出現 「琵琶湖ホテル」オープン」『産業経済新聞』産業経済新聞社、1998年10月1日、朝刊 10。
- ^ 「建物に琵琶湖のさざ波 背後の山並みイメージ 来月1日オープン 琵琶湖ホテル」『朝日新聞』朝日新聞社、1998年9月26日、朝刊滋賀版。
- ^ “京阪レークセンター(昭和41年:水上飛行機発着地付近)”. 大津市歴史博物館. 2023年8月18日閲覧。
- ^ a b “浜大津地区総合整備の経過・浜大津駅前B地区市街地再開発事業” (PDF). 滋賀県. 2023年8月18日閲覧。 “(※赤字は『浜大津駅前B地区市街地再開発事業』のため、当施設とは無関係)”
- ^ “(特例区域案の添付書類)特例区域指定に関する補足事項” (PDF). 第二種大規模小売店舗立地法特例区域の案についての意見提出のための参考事項. 滋賀県. 2023年8月18日閲覧。
- ^ 「地下鉄乗り入れ始まる 路面走る電車も一新 浜大津-上栄町間 京阪京津線」『朝日新聞』朝日新聞社、1997年10月14日、朝刊滋賀版。
- ^ “琵琶湖ホテルの歴史”. 琵琶湖ホテル. 京阪ホテルズ&リゾーツ. 2023年2月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月8日閲覧。
- ^ “CSR報告書2005” (PDF). 京阪電気鉄道. p. 8 (2005年). 2023年8月8日閲覧。 “(※出典は「2002年6月」と表記)”
- ^ a b 「大津港に「湖の駅」 名産販売や特産品飲食」『読売新聞』読売新聞社、2010年3月21日、朝刊滋賀版。
- ^ 「20日、浜大津アーカスに「湖(うみ)の駅」が誕生!!」『滋賀報知新聞』2010年3月7日。2023年8月8日閲覧。
- ^ a b 「11店中7店来月末撤退 シネコンなど営業継続 アミューズ棟 アーカス」『読売新聞』読売新聞社、2014年2月22日、朝刊滋賀版。
- ^ “「ラウンドワンスタジアム 浜大津アーカス店」がオープン” (PDF). 京阪電気鉄道 (2014年8月25日). 2021年10月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月8日閲覧。
- ^ a b c d 「浜大津アーカス:スポーツ体験施設、来月3日に改装オープン」『毎日新聞』毎日新聞社、2014年9月27日、朝刊滋賀版。
- ^ “【重要】大津アレックスシネマ閉館のお知らせ”. アレックスシネマ. 2013年1月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月8日閲覧。
- ^ a b “浜大津アーカス内の映画館、3月27日に閉館へ 前身含め24年の歴史に幕”. 京都新聞 (京都新聞社). (2022年1月18日)
- ^ a b “About us - 琵琶湖ホテルについて”. 琵琶湖ホテル. 2023年8月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月18日閲覧。
- ^ “第41回全国カタログ・ポスター展”. 共同印刷 (1999年12月1日). 2023年8月18日閲覧。
- ^ a b c d アミューズメント産業出版 1998, p. 95.
- ^ 「湖岸に「遊びの殿堂」 複合映画館備える 「浜大津アーカス」23日オープン 大津」『京都新聞』京都新聞社、1998年4月21日、朝刊滋賀版。
- ^ 「浜大津アーカス地場会社に売却 TOHOシネマズ」『京都新聞』京都新聞社、2007年12月6日、朝刊滋賀版。
- ^ 「旧琵琶湖ホテルの完成 1934年10月25日(大津市柳が崎) ふるさと昭和史ビデオ」『京都新聞』京都新聞社、2003年4月10日、朝刊 26。
- ^ アミューズメント産業出版 1998, pp. 94–95.
文献
[編集]写真
[編集]- ^ “浜町の埋立地(昭和36年)”. 大津市歴史博物館. 2023年8月18日閲覧。 “(昭和31年に撮影した大津港の写真は大津港からの眺め(昭和31年)を参照)”
- ^ a b “京阪レークセンターの大噴水(昭和40年代)”. 大津市歴史博物館. 2023年8月18日閲覧。
- ^ “京阪レークセンター(昭和41年) - 遊具”. 大津市歴史博物館. 2023年8月18日閲覧。
- ^ “京阪レークセンター(昭和41年) - レストハウス・駐車場(と当時の京阪バス)”. 大津市歴史博物館. 2023年8月18日閲覧。 “(昭和50年代にほぼ同位置から撮影した写真は京阪レークセンター(昭和50年代)を参照)”
- ^ “京阪レークセンター(昭和41年) - 大噴水”. 大津市歴史博物館. 2023年8月18日閲覧。
参考文献
[編集]- 京阪電気鉄道開業90周年記念誌「開業90周年記念『街をつなぐ 心をむすぶ』」(企画:京阪エージェンシー、発行:京阪電気鉄道、発行日:2000年10月1日)
- アミューズメント産業出版「京阪電鉄,浜大津に複合施設『浜大津アーカス』開業」『アミューズメント産業』第27巻第6号、1998年、94-97頁。
- (特例区域案の添付書類)特例区域指定に関する補足事項(PDF) - 滋賀県
関連項目
[編集]- シーザー・ペリ - 当施設のデザインを担当した建築事務所の設立者。
外部リンク
[編集]- 京阪レークセンター
- 京阪レークセンター【なつかしが】 - YouTube(アミンチュ公式チャンネル(びわ湖放送)、2019年12月10日公開)
- 1973年のサイクリング【なつかしが】 - YouTube(アミンチュ公式チャンネル(びわ湖放送)、2020年2月3日公開)
- 浜大津アーカス
- 浜大津アーカス - 公式サイト