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オーシャンステークス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
オーシャンステークス[1]
第18回オーシャンステークス(2023年3月4日)
優勝馬:ヴェントヴォーチェ
開催国 日本の旗 日本
主催者 日本中央競馬会
競馬場 中山競馬場
第1回施行日 2006年3月4日
創設 1996年
2024年の情報
距離 芝1200m
格付け GIII
賞金 1着賞金4300万円
出走条件 サラ系4歳以上(国際)(指定)
負担重量 別定
出典 [2][3]
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オーシャンステークスは、日本中央競馬会(JRA)が中山競馬場で施行する中央競馬重賞競走GIII)である。競馬番組表での名称は「夕刊フジ賞 オーシャンステークス」と表記される[2][3]

競走名の「オーシャン(Ocean)」は、英語で「大洋」「大海」「海洋」という意味[4]

2024年まで寄贈賞を提供していた夕刊フジは、産業経済新聞社東京大阪で発行するタブロイド判夕刊紙[4]。同紙は2025年令和7年)1月31日発行予定の2月1日付限りで廃刊することから、同年の第20回以降寄贈賞および冠名が外れて単に『オーシャンステークス』と改められる予定である。

正賞は夕刊フジ賞[2][3]

概要

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本競走はスプリント距離である1200mの重賞で、例年3月上旬に行われている。古馬によって争われ、3月下旬に行われる春のスプリントGI競走である高松宮記念の前哨戦に位置づけられている[5][6]

1996年に、中山競馬場で4歳(現3歳)以上の馬によるオープン特別(芝1800m)として創設された[5][6]

翌年には施行時期を6月中旬から現在の3月初頭に移し、出走資格を混合・指定の5歳(現4歳)以上に、負担重量ハンデキャップ、施行距離を芝1200mに変更[7]

1999年は準オープン(1600万下条件)に格下げされたが、翌2000年には再びオープン特別競走に戻り、負担重量が別定戦となった[5]

2006年に中央競馬の短距離重賞路線が再整備され、これに伴って国際競走(GIII)に変更された[5]ほか、高松宮記念の前哨戦として位置付けられた[5]

国際化

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本競走は、グレード競走に昇格する前の2005年から国際競走となり、4頭まで外国調教馬が出走可能となった[8]。さらに2009年には外国調教馬の出走枠は8頭に拡大した[9]。2006年から2019年までの時点で、実際に出走した外国調教馬はいない(各回競走結果の出典参照)。

競走の格付けはグレード表記が行われた2006年からGIIIだったが、2007年に日本がパートI国に昇格したことで「G表記」をすることができなくなり、「JpnIII」の表記が行われた[5]競馬の競走格付け#日本特有の用語や格付け参照)。2009年からは国際格付けが認められ、「GIII」となっている[5]

競走条件

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以下の内容は、2024年現在[2][3][10]のもの。

出走資格:サラ系4歳以上

  • JRA所属馬
  • 地方競馬所属馬(3頭まで)
  • 外国調教馬(優先出走)

負担重量:別定

  • 57kg、牝馬2kg減
    • 2023年3月4日以降のGI競走(牝馬限定競走を除く)1着馬2kg増、牝馬限定GI競走またはGII競走(牝馬限定競走を除く)1着馬1kg増
    • 2023年3月3日以前のGI競走(牝馬限定競走を除く)1着馬1kg増(2歳時の成績を除く)

本競走の1着馬(中央・地方の所属は不問)には高松宮記念への優先出走権が付与され、地方競馬所属馬は2着までに入着すると高松宮記念への優先出走権が与えられる[11]

賞金

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2024年の1着賞金は4300万円で、以下2着1700万円、3着1100万円、4着650万円、5着430万円[3]

歴史

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  • 1996年 - 5歳以上の馬によるオープン特別として創設、中山競馬場の芝1800mで施行[5]
  • 1997年
  • 2000年 - 負担重量を別定に変更。
  • 2001年 - 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走条件を「4歳以上」に変更。
  • 2005年 - 国際競走に変更され、外国調教馬が4頭まで出走可能になる[8]
  • 2006年 - 重賞(GIII[注 1])に格上げ[5]夕刊フジ賞 オーシャンステークスに改称。
  • 2007年 - 日本のパートI国昇格に伴い、格付表記をJpnIIIに変更[5]
  • 2009年
    • 外国調教馬の出走枠が8頭に拡大[9]
    • 格付表記をGIII(国際格付)に変更[9]
  • 2014年 - この年から1着馬に高松宮記念への優先出走権を付与[5]
  • 2020年 - COVID-19の流行により客を入れずに「無観客競馬」として開催[12](2021年も同様[13])。
  • 2025年 - 夕刊フジの廃刊により寄贈賞が取り止められ、オーシャンステークスに改称予定[14]

歴代優勝馬

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距離はすべて芝コース。

優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記に揃えている。

回数 施行日 競馬場 距離 優勝馬 性齢 所属 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 2006年3月4日 中山 1200m ネイティヴハート 牡8 船橋 1:08.6 内田博幸 坂本昇 池田草龍
第2回 2007年3月3日 中山 1200m アイルラヴァゲイン 牡5 JRA 1:08.2 松岡正海 手塚貴久 齊藤四方司
第3回 2008年3月8日 中山 1200m プレミアムボックス 牡5 JRA 1:08.9 吉田隼人 上原博之 (有)社台レースホース
第4回 2009年3月7日 中山 1200m アーバニティ 牡5 JRA 1:09.2 横山典弘 古賀慎明 (有)社台レースホース
第5回 2010年3月6日 中山 1200m キンシャサノキセキ 牡7 JRA 1:09.8 四位洋文 堀宣行 吉田和美
第6回 2011年3月5日 中山 1200m ダッシャーゴーゴー 牡4 JRA 1:07.8 川田将雅 安田隆行 芦田信
第7回 2012年3月3日 中山 1200m ワンカラット 牝6 JRA 1:09.2 藤岡佑介 藤岡健一 青山洋一
第8回 2013年3月2日 中山 1200m サクラゴスペル 牡5 JRA 1:08.5 横山典弘 尾関知人 (株)さくらコマース
第9回 2014年3月8日 中山 1200m スマートオリオン 牡4 JRA 1:08.9 横山典弘 鹿戸雄一 大川徹
第10回 2015年3月7日 中山 1200m サクラゴスペル 牡7 JRA 1:08.7 戸崎圭太 尾関知人 (株)さくらコマース
第11回 2016年3月5日 中山 1200m エイシンブルズアイ 牡5 JRA 1:07.5 石橋脩 野中賢二 (株)栄進堂
第12回 2017年3月4日 中山 1200m メラグラーナ 牝5 JRA 1:08.3 戸崎圭太 池添学 吉田和美
第13回 2018年3月3日 中山 1200m キングハート 牡5 JRA 1:08.3 北村宏司 星野忍 増田陽一
第14回 2019年3月2日 中山 1200m モズスーパーフレア 牝4 JRA 1:07.1 C.ルメール 音無秀孝 (株)キャピタル・システム
第15回 2020年3月7日 中山 1200m ダノンスマッシュ 牡5 JRA 1:07.4 川田将雅 安田隆行 (株)ダノックス
第16回 2021年3月6日 中山 1200m コントラチェック 牝5 JRA 1:08.4 丸山元気 藤沢和雄 (有)キャロットファーム
第17回 2022年3月5日 中山 1200m ジャンダルム 牡7 JRA 1:07.9 荻野極 池江泰寿 前田幸治
第18回 2023年3月4日 中山 1200m ヴェントヴォーチェ 牡6 JRA 1:07.4 C.ルメール 牧浦充徳 エデンアソシエーション
第19回 2024年3月2日 中山 1200m トウシンマカオ 牡5 JRA 1:08.0 横山武史 高柳瑞樹 (株)サトー

2005年までの優勝馬

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施行日 競馬場 距離 条件 優勝馬 性齢 所属 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
1996年6月16日 中山 1800m オープン マイネルガーベ 牡4 JRA 1:47.0 蛯沢誠治 稲葉隆一 (株)サラブレッドクラブ・ラフィアン
1997年3月2日 中山 1200m オープン チアズサイレンス 牡4 JRA 1:09.3 O.ペリエ 山内研二 北村キヨ子
1998年3月8日 中山 1200m オープン シンコウフォレスト 牡5 JRA 1:09.0 柴田善臣 栗田博憲 安田修
1999年3月14日 中山 1200m 1600万下 イズミサクセス 牡4 JRA 1:09.3 勝浦正樹 本郷一彦 斉藤猛
2000年3月5日 中山 1200m オープン タイキブライドル 牡5 JRA 1:09.1 岡部幸雄 伊藤正徳 (有)大樹ファーム
2001年3月3日 中山 1200m オープン キーゴールド 牡7 JRA 1:09.8 蛯名正義 宮徹 北前孔一郎
2002年3月2日 中山 1200m オープン ショウナンカンプ 牡4 JRA 1:07.3 吉田豊 大久保洋吉 国本哲秀
2003年3月8日 中山 1200m オープン ネイティヴハート 牡5 大井 1:09.7 石崎隆之 大山一男 池田草龍
2004年3月6日 中山 1200m オープン シルキーラグーン 牝4 JRA 1:08.1 小林淳一 池上昌弘 (有)シルク
2005年3月5日 中山 1200m オープン シルキーラグーン 牝5 JRA 1:07.9 柴田善臣 池上昌弘 (有)シルク

レーティング

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年度 レースレート 出典 備考
2006 103.50 2006 この年からGIII
2007 101.00 2007
2008 102.75 2008
2009 102.50 2009
2010 105.00 2010
2011 109.75 2011
2012 104.75 2012
2013 104.00 2013
2014 103.50 2014
2015 107.50 2015
2016 105.50 2016
2017 105.50 2017
2018 109.25 2018
2019 108.50 2019
2020 108.75 2020
2021 108.50 2021
2022 111.00 2022
2023 106.00 2023

脚注

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注釈

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  1. ^ 当時の格付表記は、JRAの独自グレード。

出典

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  1. ^ Yukan Fuji Sho Ocean S.”. International Federation of Horseracing Authorities. 2016年2月29日閲覧。
  2. ^ a b c d 重賞競走一覧(レース別・関東)” (PDF). 日本中央競馬会. p. 7. 2024年4月29日閲覧。
  3. ^ a b c d e 2024年第2回中山競馬番組” (PDF). 日本中央競馬会. 2024年4月29日閲覧。
  4. ^ a b 2024年度第2回中山競馬特別レース名解説” (PDF). 日本中央競馬会. p. 2. 2024年4月29日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g h i j k l 歴史・コース:オーシャンステークス 今週の注目レース”. 日本中央競馬会. 2024年4月29日閲覧。
  6. ^ a b オーシャンステークスレースガイド”. netkeiba.com. 2016年2月29日閲覧。
  7. ^ オーシャンステークス(1996-2015)”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2016年2月29日閲覧。
  8. ^ a b 2005年の成績表参照。
  9. ^ a b c 第2回 中山競馬成績集計表” (PDF). 日本中央競馬会. pp. 676-677 (2009年). 2016年2月29日閲覧。(索引番号:05035)
  10. ^ [地]が出走できるGI競走とそのステップ競走について【2024年度】”. 日本中央競馬会. 2024年4月29日閲覧。
  11. ^ 競馬番組一般事項 (V 出馬投票)” (PDF). 日本中央競馬会. pp. 20-23 (2024年). 2024年4月29日閲覧。
  12. ^ 【JRA】阪神でチューリップ賞、中山ではオーシャンS/本日の注目ポイント | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2020年3月10日閲覧。
  13. ^ 3月6日(土曜)からの競馬場・ウインズ等の営業等(関西・愛知・福岡での発売再開、阪神・中京競馬の指定席ネット予約再開等)”. 日本中央競馬会 (2021年2月28日). 2021年3月4日閲覧。
  14. ^ 2025年度開催日割および重賞競走”. 日本中央競馬会 (2024年9月23日). 2024年9月23日閲覧。

各回競走結果の出典

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外部リンク

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