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国鉄テラ1形貨車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
国鉄テラ1形貨車
貨物鉄道博物館に保存されているテラ1形、テラ146
貨物鉄道博物館に保存されているテラ1形、テラ146
基本情報
車種 鉄製有蓋車
運用者 日本国有鉄道
所有者 日本国有鉄道
製造所 協三工業鉄道車輛工業
製造年 1963年(昭和38年) - 1966年(昭和41年)
製造数 180両
消滅 1986年(昭和61年)
常備駅 陸中松川駅栃木駅、他
主要諸元
車体色
軌間 1,067 mm
全長 7,920 mm
全幅 2,806 mm
全高 3,662 mm
荷重 17 t
実容積 42.5 m3
自重 8.6 t
換算両数 積車 2.0
換算両数 空車 0.8
走り装置 二段リンク式
車輪径 860 mm
軸距 4,000 mm
最高速度 75 km/h
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国鉄テラ1形貨車(こくてつテラ1がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)に在籍した鉄製有蓋車である。

概要

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本形式は、国鉄が1963年(昭和38年)から1966年(昭和41年)にかけて、協三工業および鉄道車輛工業において180両(テラ1 - テラ180)を製造した、国鉄初の17トン積み二軸鉄製有蓋車である。国鉄所有の鉄製有蓋車は、本形式が最後である。15トン積みであった前級テム300形を基本に、新しい拡大車両限界を採用して車体を大型化したものの、台枠等の軽量化を行って自重は同形式比0.6トン軽くなった。

車体は、漏水を防ぎ、積荷の化学反応による発熱に対応するため、床板・側板・屋根まですべて鋼板製である。積荷のばら積みに配慮して内側を平滑にするため、内張りはなく、側柱を外側に配して側板に平鋼板を使用している。また、荷役用扉として車体中央部に幅1,700mmの片引の鋼製戸を配し、横に2条の補強用リブがある。側引戸は、粉塵によるつまりを防ぐため、吊戸であった。屋根カーブは単一曲線とされており、側板との接続部には折れ線がついているのが特徴である。

荷室の寸法は、長さ7,120mm、幅2,485mm、高さ2,400mm、床面積は17.4m2、容積は42.5m3である。全長は7,920mm、全幅は2,805.6mm、全高は3,662.1mm、軸距は4,000mm、自重は8.6tである。

本形式の軸ばね支持装置は二段リンク式で、最高運転速度は75km/h車軸は12t長軸である。ワム60000形ワラ1形と同じく、ばね吊り受けを横梁に設置した近代構造としている。

本形式は、生石灰の輸送用として、盛岡鉄道管理局(陸中松川駅)や高崎鉄道管理局(栃木駅)、名古屋鉄道管理局(美濃赤坂駅)などに専属配置されて使用されていたが、貨物輸送システムの転換に伴って廃車が進み、1986年(昭和61年)に形式消滅した。

保存

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本形式は、三重県いなべ市貨物鉄道博物館に、テラ146が保存されている。

参考文献

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  • 日本国有鉄道「100年の国鉄車両 2」1974年、交友社
  • 「国鉄貨車形式図集 I」1992年、鉄道史資料保存会ISBN 4-88540-076-7
  • 貨車技術発達史編纂委員会 編「日本の貨車-技術発達史-」2008年、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊