コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

前原雄大

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
前原 雄大
2019年撮影
基本情報
出身地 東京都府中市
生年月日 (1956-12-19) 1956年12月19日(67歳)
プロ入会 1981年
所属団体 日本プロ麻雀連盟
Mリーグ
ドラフト 2018年/3巡目
2018-2021 KONAMI麻雀格闘倶楽部
主な実績
鳳凰位 4期
十段位 5期
テンプレートを表示

前原 雄大(まえはら ゆうだい、1956年12月19日 - )は、競技麻雀プロ雀士である。日本プロ麻雀連盟所属(2012年現在は常務理事)、同団体内での段位は九段。

東京都府中市出身。早稲田大学出身。

略歴

[編集]

幼少時に母親がたまたま購入してきた『近代麻雀』(竹書房)を読んで競技麻雀に関心を抱く。20歳のときに古川孝次と出会う。日本プロ麻雀連盟では1期生。若い頃は非常に攻撃的な性格だったが、麻雀を通じて伊集院静と交流するようになり、伊集院から「男は舐められて一人前」との言葉を得たことで性格が一変し、現在のような社交的な性格になったという。

1981年3月に結婚し、雀荘を始める。 同年スタートした麻雀連盟に誘われるが、プロは向かないと考えてこれを断る。 同年9月、研修生にするから参加しろと言われ、第一期研修生となる。100名ほどいた研修生から残ったのは前原ただ一人である。

1989年、月刊プロ麻雀編集部からエッセイ「勝手にしやがれ」の連載を頼まれた際、伊集院に「雄大」の芸名を付けてもらった[1]

1995年、鳳凰位を初獲得。

2007~2009年、十段位を3連覇で5度目の制覇となり、永世十段位を贈られている。

2008年には鳳凰位を二度目の獲得。

2012年、A2に降格。

2015年、第31期 A2リーグ2位になりA1に再昇格[2]

2017年、61歳で第33期鳳凰位となる。

2018年に行われたMリーグドラフト会議にて、KONAMI麻雀格闘倶楽部から3位指名を受ける。2018年現在、Mリーグ参加選手で唯一の孫持ち[3]

2018年、62歳にして第34期鳳凰戦連覇。

2019年、前年度鳳凰位として鳳凰戦決勝に出場。

2021年に配信されたKONAMI麻雀格闘倶楽部感謝祭にて格闘倶楽部からの卒業を発表[4]

人物

[編集]
  • フリー雀荘での存在感から「歌舞伎町のモンスター」・「超獣」・「地獄の門番」[5]などの異名を取る。ただし本人は「天国だろうが地獄だろうが、普通偉い人は門番なんかやらない」として、「地獄の門番」というニックネームを嫌っている[3]
  • 前原の母親は競技カルタをやっており、優勝した際に前原が「おめでとうございます」と言ったところ、「貴方の言葉は嬉しいけれど、私は優勝するためにカルタをやっているわけではないの。そのことだけは覚えていてね。」と言われた。遺伝子なのかはわからないが前原も鳳凰戦で二度目の優勝を果たした後「鳳凰は大切なものだと思っている。ただ、鳳凰を獲る為に麻雀をやっているわけではない」と述べた[6]
  • 2013年のインタビューでは、篠田麻里子の『「後輩に席を譲れ」と言う方もいるかもしれません。でも、私は席を譲らないと上に上がれないメンバーは、AKBでは勝てないと思います。』というインタビューが心に残っていて、これと同じ気持ちと述べている[7]

雀風

[編集]
  • 雀風は超攻撃型で、鳴きやリーチを駆使して主導権を取ることに重きを置いている。
  • ドラも役もなくペンチャンカンチャンでリーチをかけるので、森山茂和会長から、がらくたリーチと名付けられた[8]
  • 佐々木寿人とは公私ともに仲がよく、打点や待ちが優秀とは言い難いリーチ(通称 ガラリー)や遠い仕掛け(通称 ガラポン・ガラチー)の多用など、一見雑だが攻撃型の力強い雀風も似ることから、二人で「チームがらくた」(前原が総帥、佐々木が部長)を結成、しばし会話の話題にあがる。2015年、「チームがらくた」トークイベントにて、「鳴いたらオリるな」「愚形上等」「放銃万歳」のがらくた三箇条を発表した[1]

勝利ポーズ

[編集]

2019年10月22日の大和証券Mリーグ2019シーズン第14節[9]第1回戦終了直後に、天に指を突き上げる勝利ポーズを披露した。麻雀では相手を煽る行為は一般にマナー違反と認識されており、Mリーグの公式戦ルール[10]第7章第5条「カードとその対象」においても、“過度なため息やぼやきなど、相手を惑わす可能性がある言動が度重なる場合。”がイエローカードの対象とされているため、勝利ポーズの是非について麻雀界で議論が巻き起こった。Mリーグで赤坂ドリブンズに所属する園田賢は漫画家森川ジョージとの麻雀遊戯BARでの共演時にポーズについて質問され[11]、「個人的な意見としてはあり」と語っている。

2019年11月11日(月)の大和証券Mリーグ2019シーズン第27節[12]第1回戦終了直後、前原が所属するKONAMI麻雀格闘倶楽部のチームメイトである佐々木寿人も同ポーズを行い、その意外性が話題となった。

漫画『北斗の拳』に登場するラオウのポーズに酷似していることから、「ラオウポーズ」と呼ばれMリーグファンから親しまれている。

なお、日本プロ麻雀連盟に所属する猿川真寿はTwitterで、「噂のポーズ 前原さん ラオウの真似じゃなくてしんちゃんの真似だな 去年の誕生日の」[13]と、ツイートするなど、ポーズの出所についてはまことしやかな噂が飛び交っており、現時点で出所は不明である。

タイトル

[編集]

Mリーグ成績

[編集]
レギュラーシーズン成績
シーズン チーム 半荘 個人スコア 最高スコア 4着回避率 連対率 トップ率 平均
着順
1着 1.5 2着 2.5 3着 3.5 4着 参照
Pt 順位 平均 順位 順位
2018-19 KONAMI麻雀格闘倶楽部 27 84.8 8/21 3.1 70,600 ―― 0.78 9/21 55.6% 25.9% 2.39 7 0 8 1 5 0 6 [14]
2019-20 KONAMI麻雀格闘倶楽部 20 80.3 11/29 4.0 75,800 5/29 0.8000 8/29 55.0% 30.0% 2.35 6 0 5 0 5 0 4 [15]
2020-21 KONAMI麻雀格闘倶楽部 21 ▲251.8 26/30 ▲12.0 56,100 16/30 0.6190 27/30 42.9% 19.0% 2.76 4 0 5 0 4 0 8 [16]
通算 68 ▲86.7 ▲1.3 75,800 73.5% 51.5% 25.0% 2.49 17 0 18 1 14 0 18
  • 個人賞は規定打荘数(20半荘)以上の選手が対象
  • 着順の1.5、2.5、3.5は1着同着、2着同着、3着同着
  • 2019年シーズンから最高スコアが表彰対象に
ポストシーズン成績
シーズン チーム 半荘 個人スコア 最高スコア 4着回避率 連対率 トップ率 平着 1着 1.5 2着 2.5 3着 3.5 4着
Pt 平均
セミファイナルシリーズ
2019-20 KONAMI麻雀格闘倶楽部 4 ▲46.4 ▲11.6 43,500 50.0% 50.0% 25.0% 2.75 1 0 1 0 0 0 2
2020-21 KONAMI麻雀格闘倶楽部 3 ▲8.3 ▲2.8 28,600 100% 66.7% 0% 2.33 0 0 2 0 1 0 0
セミファイナル通算 7 ▲54.7 ▲7.8 43,500 71.4% 57.1% 14.3% 2.57 1 0 3 0 1 0 2
ファイナルシリーズ
2018-19 KONAMI麻雀格闘倶楽部 7 ▲184.6 ▲26.4 38,800 57.1% 28.6% 0% 3.14 0 0 2 0 2 0 3
ファイナル通算 7 ▲184.6 ▲26.4 38,800 57.1% 28.6% 0% 3.14 0 0 2 0 2 0 3
ポストシーズン通算 14 ▲239.3 ▲17.1 43,500 64.3% 42.9% 7.1% 2.86 1 0 5 0 3 0 5

著作

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ a b 前原雄大「麻雀自由であれ」先人としての誇りと願い Mリーガー列伝(23)”. 麻雀ウォッチ. 2021年3月8日閲覧。
  2. ^ プロリーグ(鳳凰戦)成績表/第31期 A2リーグ 最終節成績表 | 日本プロ麻雀連盟”. 2022年4月29日閲覧。
  3. ^ a b 『熱闘!Mリーグ』(AbemaTV)第16回(2019年2月3日配信)
  4. ^ 前原雄大(インタビュー)「KONAMI麻雀格闘倶楽部・前原雄大「卒業」に秘められた思いを告白。「100m歩くのに10分もかかった」盟友・佐々木寿人にさえ明かさなかった満身創痍の3年間」『ビジネスジャーナル』、2021年7月23日https://g-journal.jp/2021/07/post_239815.html2021年7月25日閲覧 
  5. ^ 前原雄大の勝ってこそ麻雀 - Amazon.co.jp
  6. ^ 上級/第118回『臆病者~Coward~』 前原雄大 | 日本プロ麻雀連盟”. 2022年4月29日閲覧。
  7. ^ プロ雀士インタビュー/第93回:前原 雄大 | 日本プロ麻雀連盟”. 2022年4月29日閲覧。
  8. ^ 『麻雀プロMリーガー選手名鑑』竹書房、2018年10月1日、76頁。 
  9. ^ Mリーグ2019 - 本編 - 【10/22】セガサミーフェニックスvsKONAMI 麻雀格闘倶楽部vs EX風林火山vsKADOKAWAサクラナイツ | 動画視聴は【Abemaビデオ(AbemaTV)】”. AbemaTV. 2019年12月21日閲覧。
  10. ^ Mリーグとは | 麻雀プロリーグ戦”. M.LEAGUE(Mリーグ) (2018年6月12日). 2019年12月21日閲覧。
  11. ^ (日本語) 【麻雀遊戯BAR】不満爆発w??仕事のこだわり聞いてみた![ゲスト:園田賢プロ、森川ジョージ先生], https://www.youtube.com/watch?v=OMQRa_lfVfc 2019年12月21日閲覧。 
  12. ^ Mリーグ2019 - 本編 - 【11/11】EX風林火山vs KADOKAWAサクラナイツvs KONAMI 麻雀格闘倶楽部vs渋谷ABEMAS | 動画視聴は【Abemaビデオ(AbemaTV)】”. AbemaTV. 2019年12月21日閲覧。
  13. ^ 猿川真寿 (2019年10月26日). “[https://twitter.com/saryuru/status/1188109302201896960 噂のポーズ 前原さん ラオウの真似じゃなくてしんちゃんの真似だな 去年の誕生日のpic.twitter.com/TcZdwX5eWL]”. @saryuru. 2019年12月21日閲覧。
  14. ^ 近代麻雀2019年6月号特別付録 「Mリーグ2018選手データ名鑑」
  15. ^ チーム成績表”. M.LEAGUE(Mリーグ). 2020年8月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年4月4日閲覧。※着順について同着時に誤差あり
  16. ^ チーム成績表”. M.LEAGUE(Mリーグ). 2021年5月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月30日閲覧。※着順について同着時に誤差あり

外部リンク

[編集]