内部駅
内部駅 | |
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駅舎(2016年5月) | |
うつべ UTSUBE | |
◄小古曽 (0.7 km) | |
所在地 | 三重県四日市市小古曽三丁目5-29 |
所属事業者 | 四日市あすなろう鉄道 |
所属路線 | ■内部線 |
キロ程 | 5.7 km(あすなろう四日市起点) |
電報略号 | ウツ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 1面1線 |
乗車人員 -統計年度- |
590人/日(降車客含まず) -2019年- |
乗降人員 -統計年度- |
861[1]人/日 -2019年- |
開業年月日 | 1922年(大正11年)6月21日[2] |
内部駅(うつべえき)は、三重県四日市市小古曽三丁目にある、四日市あすなろう鉄道内部線の駅で同線の終着駅である。
歴史
[編集]- 1922年(大正11年)6月21日:三重鉄道の小古曽駅 - 当駅間開通時に開業[2][3]。
- 1944年(昭和19年)2月11日:会社合併により三重交通の駅となる[3]。
- 1964年(昭和39年)2月1日:三重交通の鉄道事業分離譲渡により、三重電気鉄道の駅となる[3]。
- 1965年(昭和40年)4月1日:会社合併により近畿日本鉄道の駅となる[3]。
- 2015年(平成27年)4月1日:四日市あすなろう鉄道に移管[4]、当駅で出発式が行われる[5]。駅施設は四日市市の所有となる。
- 2017年(平成29年)3月4日:住民の寄付により発着メロディを導入[6]。曲は「うつべ音頭」と「はばたけ!うつべ」[6]。
- 2021年(令和3年)
駅構造
[編集]単式ホーム1面1線[2][10]を持つ地上駅。ホームは線路北側にあり、有効長は3両。駅舎(改札口)はホーム北側にある。改札は電車到着後に行われ、改札口にはICカードに対応するためのIC改札機が設置されている[8][9]。電車の発着時には地域活性化を意図して2016年(平成28年)に作詞・作曲された「うつべ音頭」と「はばたけ!うつべ」(オルゴール調)が交互に流される[6]。
駅構内に四日市あすなろう鉄道の内部車庫・検修庫(施設の管轄は近鉄名古屋輸送統括部)がある[10]。内部・八王子線の車両はすべてここに所属する。重要部・全般検査の際は、車体は車庫内で行い、床下機器・台車などはトラックで近鉄の塩浜検修車庫に輸送して行う[10]。
かつては当駅から鈴鹿市の伊船地区までの延伸計画があり[10]、実際に工事にも着手していたため、駅周辺にその遺構がある。なお、車止めの先には高架構造の国道1号(国道25号との重複区間)があり、延伸は実質的に不可能な状態である。
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ホーム(2010年4月)
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内部車庫(2006年5月、検修庫付近)
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内部車庫(2019年8月、検修庫(駅舎側))
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内部線の線路終端(2019年8月)
利用状況
[編集]「三重県統計書」によると、1日の平均乗車人員は以下の通りである[11]。
年度 | 一日平均 乗車人員 |
---|---|
1997年 | 846 |
1998年 | 833 |
1999年 | 836 |
2000年 | 840 |
2001年 | 787 |
2002年 | 777 |
2003年 | 753 |
2004年 | 747 |
2005年 | 750 |
2006年 | 762 |
2007年 | 772 |
2008年 | 823 |
2009年 | 810 |
2010年 | 844 |
2011年 | 828 |
2012年 | 844 |
2013年 | 862 |
2014年 | 815 |
2015年 | 773 |
2016年 | 669 |
2017年 | 626 |
2018年 | 603 |
2019年 | 590 |
内部駅の利用状況の変遷を下表に示す。
- 輸送実績(乗車人員)の単位は人であり、年度での総計値を示す。年度間の比較に適したデータである。
- 乗降人員調査結果は任意の1日における値(単位:人)である。調査日の天候・行事等の要因によって変動が大きいので年度間の比較には注意を要する。
- 表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。
年度別利用状況(内部駅) | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
年 度 | 当駅分輸送実績(乗車人員):人/年度 | 乗降人員調査結果 人/日 |
特 記 事 項 | ||||
通勤定期 | 通学定期 | 定期外 | 合 計 | 調査日 | 調査結果 | ||
1958年(昭和33年) | 170,064 | ←←←← | 79,009 | 249,073 | |||
1959年(昭和34年) | ←←←← | ||||||
1960年(昭和35年) | ←←←← | ||||||
1961年(昭和36年) | ←←←← | ||||||
1962年(昭和37年) | ←←←← | ||||||
1963年(昭和38年) | ←←←← | ||||||
1964年(昭和39年) | ←←←← | ||||||
1965年(昭和40年) | 185,610 | ←←←← | 79,049 | 264,659 | |||
1966年(昭和41年) | 183,240 | ←←←← | 86,878 | 270,118 | |||
1967年(昭和42年) | 191,760 | ←←←← | 85,071 | 276,831 | |||
1968年(昭和43年) | 197,130 | ←←←← | 99,695 | 296,825 | |||
1969年(昭和44年) | 192,600 | ←←←← | 105,961 | 298,561 | |||
1970年(昭和45年) | 198,600 | ←←←← | 100,681 | 299,281 | |||
1971年(昭和46年) | 194,310 | ←←←← | 91,363 | 285,673 | |||
1972年(昭和47年) | 178,980 | ←←←← | 76,706 | 255,686 | |||
1973年(昭和48年) | 188,040 | ←←←← | 74,344 | 262,384 | |||
1974年(昭和49年) | 201,690 | ←←←← | 77,983 | 279,673 | |||
1975年(昭和50年) | 220,500 | ←←←← | 97,776 | 318,276 | |||
1976年(昭和51年) | 211,410 | ←←←← | 90,337 | 301,747 | |||
1977年(昭和52年) | 204,150 | ←←←← | 77,190 | 281,340 | |||
1978年(昭和53年) | 200,010 | ←←←← | 80,721 | 280,731 | |||
1979年(昭和54年) | 188,370 | ←←←← | 71,694 | 260,064 | |||
1980年(昭和55年) | 183,810 | ←←←← | 76,216 | 260,026 | |||
1981年(昭和56年) | 173,880 | ←←←← | 71,446 | 245,326 | |||
1982年(昭和57年) | 176,970 | ←←←← | 77,824 | 254,794 | 11月16日 | 1,049 | |
1983年(昭和58年) | 174,690 | ←←←← | 85,632 | 260,322 | 11月8日 | 1,420 | |
1984年(昭和59年) | 164,490 | ←←←← | 79,881 | 244,371 | 11月6日 | 1,095 | |
1985年(昭和60年) | 152,850 | ←←←← | 81,441 | 234,291 | 11月12日 | 931 | |
1986年(昭和61年) | 166,650 | ←←←← | 91,185 | 257,835 | 11月11日 | 1,083 | |
1987年(昭和62年) | 170,190 | ←←←← | 86,714 | 256,904 | 11月10日 | 985 | |
1988年(昭和63年) | 178,050 | ←←←← | 93,081 | 271,131 | 11月8日 | 1,019 | |
1989年(平成元年) | 189,660 | ←←←← | 93,123 | 282,783 | 11月14日 | 1,061 | |
1990年(平成2年) | 196,920 | ←←←← | 95,772 | 292,692 | 11月6日 | 1,161 | |
1991年(平成3年) | 197,070 | ←←←← | 101,600 | 298,670 | |||
1992年(平成4年) | 196,560 | ←←←← | 105,499 | 302,059 | 11月10日 | 1,119 | |
1993年(平成5年) | 208,620 | ←←←← | 111,962 | 320,582 | |||
1994年(平成6年) | 215,130 | ←←←← | 109,607 | 324,737 | |||
1995年(平成7年) | 226,680 | ←←←← | 110,698 | 337,378 | 12月5日 | 1,271 | |
1996年(平成8年) | 217,590 | ←←←← | 104,490 | 322,080 | |||
1997年(平成9年) | 212,220 | ←←←← | 96,586 | 308,806 | |||
1998年(平成10年) | 210,270 | ←←←← | 93,705 | 303,975 | 11月10日 | 1,126 | |
1999年(平成11年) | 211,770 | ←←←← | 94,140 | 305,910 | |||
2000年(平成12年) | 210,990 | ←←←← | 95,560 | 306,550 | |||
2001年(平成13年) | 193,230 | ←←←← | 93,985 | 287,215 | |||
2002年(平成14年) | 191,490 | ←←←← | 92,093 | 283,583 | |||
2003年(平成15年) | 187,140 | ←←←← | 88,579 | 275,719 | 11月11日 | 912 | |
2004年(平成16年) | 186,480 | ←←←← | 86,163 | 272,643 | |||
2005年(平成17年) | 185,610 | ←←←← | 88,149 | 273,759 | 11月8日 | 916 | |
2006年(平成18年) | 191,730 | ←←←← | 90,859 | 282,589 | |||
2007年(平成19年) | 189,090 | ←←←← | 89,075 | 278,165 | |||
2008年(平成20年) | 212,370 | ←←←← | 88,183 | 300,553 | 11月5日 | 1,105 | |
2009年(平成21年) | 212,790 | ←←←← | 82,852 | 295,642 | |||
2010年(平成22年) | 225,750 | ←←←← | 82,331 | 308,081 | 11月9日 | 1,199 | |
2011年(平成23年) | 221,880 | ←←←← | 81,349 | 303,229 | |||
2012年(平成24年) | 220,560 | ←←←← | 87,614 | 308,174 | 11月13日 | 1,235 | |
2013年(平成25年) | 226,050 | ←←←← | 88,714 | 314,764 | |||
2014年(平成26年) | 207,570 | ←←←← | 89,932 | 297,502 | |||
2015年(平成27年) | ←←←← | 四日市あすなろう鉄道に移管 | |||||
2016年(平成28年) | ←←←← |
駅周辺
[編集]駅南側を通る国道バイパスを境に風景が変わる。バイパスの北側は民家が多く、商店が点在する。自動車教習所・公立小学校・内部線の線路終端(車止め)もこちら側にある。バイパスの南側は工業地となっているが、スーパーセンターやコンビニもある。ちなみに、内部川は駅から少し離れた所を西から(南を通って)東へ蛇行しながら流れる河川のことをいう。
駅前と三重県道407号線の間にはタイヤ販売店や一軒家があったが、駅前広場の整備が行われた後は駅前ロータリー(送迎車用)と駐輪場(460台収容)となった[注釈 1][7]。
- 四日市市役所内部地区市民センター
- 四日市小古曽郵便局
- 四日市南自動車学校
- 四日市市立内部東小学校
- 山中胃腸科病院[12] - 駅北側に建つ総合病院。
- とろすぱうつべ四日市 - 近畿日本鉄道(近鉄)の鉄道模型のみを扱う模型店[13]。
- 旧東海道杖衝坂
- 国道1号[2] - 国道25号と重複。
- 三重県道407号三畑四日市線(旧・国道1号)[2]
- 内部川
- スーパーセンタートライアル四日市南店
バス路線
[編集]三重県道407号線沿いにある「内部駅前」停留所が最寄りとなる。同停留所は三重交通の53系統(四日市平田線:近鉄四日市 - 平田町駅)が経由する。かつては同事業者の51系統(四日市長沢線:近鉄四日市 - 和無田改善センター)も経由していたが、2020年9月30日の運行をもって路線廃止となった。
隣の駅
[編集]- 四日市あすなろう鉄道
- ■内部線
- 小古曽駅 - 内部駅
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ (備考:駅前広場を整備するため、タイヤ販売店は内部線の線路終端付近に移転した)
出典
[編集]- ^ “令和元年度移動等円滑化取組報告書(鉄道駅)” (PDF). 四日市あすなろう鉄道. 2021年4月18日閲覧。
- ^ a b c d e 鼠入昌史『終着駅巡礼』イカロス出版、2016年12月25日、84頁。ISBN 978-4-8022-0259-6。
- ^ a b c d 曽根悟(監修)『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 大手私鉄』 2号 近畿日本鉄道 1、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年8月22日、18-23頁。ISBN 978-4-02-340132-7。
- ^ 岩間 2016, p. 118.
- ^ 「ナローゲージ 再出発 四日市あすなろう鉄道」朝日新聞2015年4月1日付夕刊、名古屋本社版1ページ
- ^ a b c 曽田晋太郎 (2017年3月17日). “内部駅発着音に「地元の歌」 あすなろう鉄道、住民ら「守りたい」”. 中日新聞. 2017年3月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年3月18日閲覧。
- ^ a b “四日市あすなろう鉄道内部駅 駅前広場完成披露式典について”. 令和3年3月24日 記者発表資料. 四日市市 (2021年3月24日). 2021年3月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月27日閲覧。
- ^ a b “交通系ICカードシステムの導入について”. 四日市あすなろう鉄道 (2021年8月3日). 2021年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月19日閲覧。
- ^ a b “四日市市 あすなろう鉄道 ICカードシステム導入、21日から 三重”. 伊勢新聞. (2021年8月4日). オリジナルの2021年8月4日時点におけるアーカイブ。 2021年9月19日閲覧。
- ^ a b c d 岩間 2016, p. 119.
- ^ 三重県統計書 - 三重県
- ^ “医療法人社団 山中胃腸科病院【公式ホームページ】”. 山中胃腸科病院. 2023年12月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月27日閲覧。
- ^ とろすぱうつべ四日市. “とろすぱうつべ四日市(公式Instagram)”. Instagram. 2023年12月27日閲覧。 “(近況報告は鉄道模型工房とろりぃすぱーく とろすぱうつべ四日市(公式Facebook)を参照)”
参考文献
[編集]- 岩間昌子「四日市あすなろう鉄道 八王子線・内部線」『ローカル鉄道の解剖図鑑』、エクスナレッジ、2016年10月22日、118 - 119頁、ISBN 978-4-7678-2217-4。