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三潴郡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

三潴郡(みずまぐん・みづまぐん)は、福岡県筑後国)の

人口13,357人、面積18.44km²、人口密度724人/km²。(2024年11月1日、推計人口

以下の1町を含む。

郡域

1878年明治11年)に行政区画として発足した当時の郡域は、上記1町のほか、下記の区域にあたる。

  • 久留米市の一部(概ね安武町武島、津福本町、津福今町、荒木町白口、荒木町荒木より南西[1][2]
  • 大川市の全域
  • 柳川市の一部(高島、立石、矢加部、東蒲池、西蒲池、西浜武、古賀、南浜武、昭南町より北西)
  • 筑後市の一部(西牟田)

歴史

近世以降の沿革

知行 村数 村名
藩領 筑後久留米藩 4町
134村
久留米城下(両替町、呉服町、片原町、米屋町、鍛冶屋町、細工町、田町、庄島小路、原古賀町、小頭町、京隈、洗切、築島町、今町、築島新町、魚屋町、瀬ノ下町)[3]、夜明村、長門石村、大石村、安武本村、小島村、大島村、安武古町、住吉村、中島村、宮本村、上野村、藤吉村、高三潴村、おどろ津村[4]、黒田村、草場村、原田村、掛赤村、大隈村、白口村、大犬塚村、岩古賀村、小犬塚村、下小犬塚村、早津崎村、西久留米村、生津村、下荒木村、田川村、黒土村、上荒木村、津福村、今村、庄島村、京隈村、津福今村、福光村、大角村、大角町、福間村、前牟田村、土甲呂村、壱町原村、北清松村、南清松村、北横溝村、南横溝村、北牟田村、西古賀村、久保村、大坪村、西牟田本村、西牟田町、寛元寺村、鷲寺村、流村、笹淵村、口分田村、野中村、富安村、城島村、高津村、原中牟田村、六町原村、大依村、四郎丸村、下青木村、西青木村、上青木村、芦塚村、下田村、楢林村、江島村、浮島村、浜村、内野村、青木島村、北酒見村、鐘ヶ江村、商人村、上巻村、南酒見村、北中牟田村、郷原村、江上古町、諸富村、下八院村、上白垣村、下白垣村、中古賀村、榎津町、江上本村、江上上村、江上下村、下林村、中八院村、本木室村、北古賀村、道海島村、上向島村、下向島村、大坂井村、小坂井村、中木室村、東田口村、西田口村、兼木村、絵下古賀村、下牟田口村、上牟田口村、荻島村、八町牟田村、鬼古賀村、下木佐木村、上木佐木村、上八院村、田中村、大薮村、小入村、中村、野口村、定覚村、中野村、侍島村、蒲生村、吉祥村、蛭池村、奥牟田村、筏溝村、南中牟田村、井手村、金納村、高橋村、荒牟田村、本園村、立石村、矢加部村
筑後柳河藩 1町
25村
西浜武村、南浜武村[5]、吉原村、古賀村、田脇村、七ツ家村、久々原村、南間村、北間村、小保村、小保町[6]、津村、南一木村、北一木村、新田村、紅粉屋村[7]、北大野島村、南大野島村、網干村、九反村、幡保村、東蒲池村、西蒲池村[8]、西蒲池北分、南金納村、北金納村
  • 京町 ← 京隈
  • 洗町 ← 洗切
  • 庄島町 ← 庄島小路
  • 明治9年(1876年) - 三潴県により以下の町村の統合が行われ、一部城下町の改名が実施される。(3町112村)
  • 苧扱川町 ← 原古賀町(旧)
  • 原古賀町(新) ← 大隈村原古賀名
  • 裏町 ← 大隈村裏町名
  • 梅満村 ← 掛赤村、大隈村[裏町名・原古賀名を除く]
  • 武島村 ← 小島村、大島村、
  • 中津村 ← 中島村、おどろ津村[4]
  • 玉満村 ← 大犬塚村、小犬塚村、下小犬塚村
  • 生岩村 ← 岩古賀村、生津村
  • 荒木村 ← 黒土村、上荒木村
  • 白山村 ← 庄島村、京隈村
  • 福土村 ← 福間村、土甲呂村
  • 清松村 ← 北清松村、南清松村
  • 横溝村 ← 北横溝村、南横溝村
  • 西牟田村 ← 北牟田村、西古賀村、久保村、大坪村、西牟田本村、西牟田町、寛元寺村、鷲寺村、流村、口分田村、野中村、富安村
  • 楢津村 ← 高津村、楢林村
  • 酒見村 ← 北酒見村、南酒見村
  • 江上村 ← 江上古町、江上下村
  • 向島村 ← 上向島村、下向島村
  • 坂井村 ← 大坂井村、小坂井村
  • 三丸村 ← 東田口村、西田口村、兼木村
  • 三八松村 ← 中村、野口村、中野村、吉祥村、荒牟田村
  • 高島村 ← 南中牟田村、井手村
  • 間村 ← 南間村、北間村
  • 一木村 ← 南一木村、北一木村
  • 大野島村 ← 北大野島村、南大野島村
  • 九網村 ← 網干村、九反村
  • 安武古町が住吉村に、上野村が宮本村に、大隈村の残部(裏町名・原古賀名)が久留米城下に、大角町が大角村に、田中村・小入村が大薮村に、定覚村が立石村に、本園村が蒲生村に、小保村が小保町に、西蒲池北分・南金納村が西蒲池村に、北金納村が東蒲池村にそれぞれ合併。
  • 8月21日 - 第2次府県統合により福岡県の管轄となる。
  • 明治11年(1878年11月1日 - 郡区町村編制法の福岡県での施行により、行政区画としての三潴郡が発足。郡役所が榎津村に設置。それにともない久留米城下の19町(両替町、片原町、米屋町、鍛冶屋町、細工町、田町、呉服町、魚屋町、京町、洗町、瀬ノ下町、今町、築島町、築島新町、庄島町、苧扱川町、裏町、原古賀町、小頭町)と西久留米村・白山村・大石村・長門石村・梅満村の5村の所属郡が御井郡に変更。(2町112村)
  • 明治21年(1888年) - 商人村・北中牟田村が合併して大橋村となる。(2町111村)

町村制以降の沿革

1.鳥飼村 2.荒木村 3.安武村 4.大善寺村 5.三潴村 6.犬塚村 7.大溝村 8.江上村 9.城島村 10.青木村 11.木室村 12.木佐木村 13.三叉村 14.大川町 15.川口村 16.田口村 17.久間田村 18.浜武村 19.蒲池村 20.大莞村 21.西牟田村 22.大野島村(紫:久留米市 橙:柳川市 赤:筑後市 桃:大川市 黄:大木町)
  • 明治22年(1889年4月1日 - 町村制の施行により、以下の各村が発足。(1町21村)
    • 鳥飼村 ← 津福村、津福今村、白口村[字野田]、御井郡大石村、白山村[縄手通筋を除く]、梅満村、長門石村(現・久留米市)
    • 荒木村 ← 荒木村、下荒木村、白口村[字野田を除く]、今村(現・久留米市)
    • 安武村 ← 安武本村、武島村、住吉村(現・久留米市)
    • 大善寺村 ← 宮本村、中津村、夜明村、藤吉村、黒田村(現・久留米市)
    • 三潴村 ← 高三潴村、田川村、早津崎村、草場村、原田村(現・久留米市)
    • 犬塚村 ← 玉満村、生岩村、福光村、壱町原村、清松村(現・久留米市)
    • 大溝村 ← 福土村、大角村、前牟田村、横溝村、笹淵村、上白垣村[一部](現・大木町)
    • 江上村 ← 江上本村、江上上村、原中牟田村、江上村(現・久留米市)
    • 城島村 ← 城島村、内野村、浜村、下田村、芦塚村、大依村、六町原村、楢津村(現・久留米市)
    • 青木村 ← 青木島村、江島村、四郎丸村、上青木村、下青木村[下記8字を除く]、西青木村[字沖田を除く]、浮島村、鐘ヶ江村[字溝越の内](現・久留米市)
    • 木室村 ← 中木室村、下木佐木村、下牟田口村、荻島村、大橋村、本木室村、中八院村、上白垣村[大部分]、下白垣村、下八院村(現・大川市)
    • 木佐木村 ← 侍島村、八町牟田村、絵下古賀村、上木佐木村、上牟田口村、上八院村、蛭池村(現・大木町)
    • 三又村 ← 中古賀村、鐘ヶ江村[字溝越の内を除く]、道海島村、下林村、酒見村[字袋野]、下青木村[字沖田・佐ノ口・北境・南境・青木分・六反田・吉竹・知字]、西青木村[字沖田]、諸富村(現・大川市)
    • 大川町 ← 榎津町、小保町、向島村、酒見村[字袋野を除く](現・大川市)
    • 川口村 ← 一木村、津村、九網村、新田村、紅粉屋村(現・大川市)
    • 田口村 ← 三丸村、坂井村、上巻村、鬼古賀村、北古賀村、幡保村、郷原村(現・大川市)
    • 久間田村 ← 間村、七ツ家村、田脇村、久々原村(現・柳川市)
    • 浜武村 ← 西浜武村、古賀村、南浜武村、吉原村(現・柳川市)
    • 蒲池村 ← 蒲生村、立石村、高島村、金納村、矢加部村、東蒲池村、西蒲池村(現・柳川市)
    • 大莞村 ← 大薮村、高橋村、奥牟田村、三八松村、筏溝村(現・大木町)
    • 西牟田村(単独村制。現・筑後市)
    • 大野島村(単独村制。現・大川市)
    • 明治11年の段階で御井郡所属となっていた西久留米村、白山村、大石村、梅満村、長門石村の5村の内、白山村の一部(縄手通筋)、久留米村の一部(小頭町字片原添)が久留米市の一部となり、西久留米村の残部(小頭町字片原添を除く)が御井郡国分村の一部となり、白山村の残部と大石村、梅満村、長門石村は鳥飼村の一部として三潴郡に復帰する。
  • 明治29年(1896年7月1日 - 郡制を施行。
  • 明治33年(1900年5月31日 - 城島村が町制施行して城島町となる。(2町20村)
  • 大正6年(1917年10月1日 - 鳥飼村が久留米市に編入。(2町19村)
  • 大正12年(1923年)4月1日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。
  • 大正15年(1926年)7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
  • 昭和12年(1937年1月1日 - 久間田村・浜武村が合併して昭代村が発足。(2町18村)
  • 昭和14年(1939年2月11日 - 大善寺村が町制施行して大善寺町となる。(3町17村)
  • 昭和24年(1949年9月1日 - 荒木村が町制施行して荒木町となる。(4町16村)
  • 昭和28年(1953年)4月1日 - 西牟田村が町制施行して西牟田町となる。(5町15村)
  • 昭和29年(1954年)4月1日 - 大川町・三又村・川口村・大野島村・田口村・木室村が合併して大川市が発足し、郡より離脱。(4町10村)
  • 昭和30年(1955年
    • 1月1日(5町4村)
      • 大溝村・木佐木村・大莞村が合併して大木町が発足。
      • 昭代村・蒲池村が柳川市に編入。
      • 荒木町・安武村が合併して筑邦町が発足。
    • 2月1日 - 江上村・青木村・城島町が合併し、改めて城島町が発足。(5町2村)
    • 3月10日 - 西牟田町が筑後市に編入。(4町2村)
    • 7月20日 - 犬塚村・三潴村が合併して三潴町が発足。(5町)
    • 12月1日 - 筑邦町が八女郡下広川村の一部(藤田の一部)を編入。
  • 昭和31年(1956年9月30日 - 大善寺町が筑邦町に編入。(4町)
  • 昭和32年(1957年11月1日 - 三瀦町が筑後市大字西牟田の一部を編入。
  • 昭和42年(1967年2月1日 - 筑邦町が久留米市に編入。(3町)
  • 平成17年(2005年2月5日 - 城島町・三潴町が久留米市に編入。(1町)

変遷表

自治体の変遷
明治22年以前 明治22年4月1日 明治22年 - 昭和19年 昭和20年 - 昭和29年 昭和30年 - 昭和64年 平成1年 - 現在 現在
大川町 大川町 昭和29年4月1日
大川市
大川市 大川市 大川市
木室村 木室村
三又村 三又村
川口村 川口村
田口村 田口村
大野島村 大野島村
大溝村 大溝村 大溝村 昭和30年1月1日
大木町
大木町 大木町
大莞村 大莞村 大莞村
木佐木村 木佐木村 木佐木村
久間田村 昭和12年1月1日
昭代村
昭代村 昭和30年1月1日
柳川市に編入
平成17年3月21日
柳川市の一部
柳川市
浜武村
蒲池村 蒲池村 蒲池村
鳥飼村 大正6年10月1日
久留米市に編入
久留米市
荒木村 荒木村 昭和24年9月1日
町制 荒木町
昭和30年1月1日
筑邦町
昭和42年2月1日
久留米市に編入
安武村 安武村 安武村
大善寺村 昭和14年2月11日
町制
大善寺町 昭和31年9月30日
筑邦町に編入
城島村 明治33年5月31日
町制
城島町 昭和30年2月1日
城島町
平成17年2月5日
久留米市に編入
江上村 江上村 江上村
青木村 青木村 青木村
三潴村 三潴村 三潴村 昭和30年7月20日
三潴町
犬塚村 犬塚村 犬塚村
西牟田村 西牟田村 昭和28年4月1日
町制 西牟田町
昭和30年3月10日
筑後市に編入
昭和32年11月1日
一部を三潴町に編入
筑後市 筑後市 筑後市

災害史

行政

歴代郡長
氏名 就任年月日 退任年月日 備考
1 明治11年(1878年)11月1日
大正15年(1926年)6月30日 郡役所廃止により、廃官

脚注

  1. ^ 住居表示実施地区の境界は不詳。
  2. ^ 1889年(明治22年)の初代久留米市の郡離脱後は、概ね大石町、白山町、梅満町、松ケ枝町、西町、六ツ門町、津福今町、荒木町白口、荒木町荒木より南西にあたる。
  3. ^ 久留米城下各町の総称。城郭を境として東西で御井郡と本郡にまたがる。無高のため記載なし。本項では便宜的に1町に数える。
  4. ^ a b 「おどろ」は「荊」の草冠が辺にのみかかる字。
  5. ^ 浜武町分・南浜武村に分かれて記載。
  6. ^ 記載は小保町村。
  7. ^ 記載は紅粉屋開。
  8. ^ 記載は西蒲池本村。
  9. ^ 久留米市編, 『久留米市誌 下巻』 (1933年).
  10. ^ 筑後川堤防が決壊、久留米市に濁流『大阪毎日新聞』昭和10年6月30日号外(『昭和ニュース事典第5巻 昭和10年-昭和11年』本編p218 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年)

参考文献

  • 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 40 福岡県、角川書店、1988年2月1日。ISBN 4040014006 
  • 旧高旧領取調帳データベース

関連文献

関連項目