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レンボレキサント

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
レンボレキサント
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
販売名 デエビゴ
ライセンス US Daily Med:リンク
法的規制
薬物動態データ
血漿タンパク結合94%[1]
代謝肝臓 (major: CYP3A4, minor: CYP3A5)[1]
代謝物質M10[1]
半減期17–19 時間[1]
排泄: 57.4%[1]
尿: 29.1%[1]
識別
CAS番号
1369764-02-2
ATCコード None
PubChem CID: 56944144
DrugBank DB11951
ChemSpider 34500836
UNII 0K5743G68X
KEGG D11022
ChEMBL CHEMBL3545367
別名 E-2006
化学的データ
化学式C22H20F2N4O2
分子量410.42 g·mol−1
テンプレートを表示
デエビゴのブリスターパック

レンボレキサント(Lemborexant)は、成人の入眠困難および睡眠維持困難を特徴とする不眠症の治療薬である[1][2]。レンボレキサントは、2019年12月20日に不眠症の成人による使用がアメリカ合衆国で承認され[3][4][2]、2020年1月23日には日本での使用が承認され[5]エーザイから商品名「デエビゴ」で発売されている[5]薬機法向精神薬に関する条約による向精神薬指定されていないためゾピクロンフルニトラゼパムのような処方制限が無い。 2021年に販売された新薬かつ特許有効中なので後発医薬品は存在しない。

効能・効果

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不眠症[1][6]

副作用

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代表的な副作用(以下)

精神障害

・睡眠時の悪夢(異常な夢)1.8%

神経系の障害

・日中時の傾眠(倦怠感も)10.7%

・頭痛 4.2%

・浮動性めまい、睡眠時麻痺 1~3%

頻度不明の副作用

・レム睡眠行動障害(具体的な症状は、壁を叩く・蹴る、叫ぶ、など)また以下の症状は悪夢や異常な夢などが原因だという説も。

出典先=[7]

作用機序

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レンボレキサントは、オレキシンの受容体OX1R英語版およびOX2R英語版の二重拮抗薬である[8][9][10]

薬物動態

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レンボレキサントの濃度がピークに達するまでの時間は1 - 3時間である[1]。高脂肪・高カロリーの食事を摂ると、ピークレベルに達する時間が2時間遅れる[1]。試験管内での血漿タンパク質結合率は94%である[1]。レンボレキサントは、主にCYP3A4代謝されるが、CYP3A5英語版による代謝は少ない[1]。レンボレキサントの排泄半減期は17 - 19時間である[1]。本剤は、(57%)および尿(29%)から排泄される[1]

歴史

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2016年6月、エーザイは米国、フランス、ドイツ、イタリア、日本、ポーランド、スペイン、英国で第III相臨床試験を開始した[11]

2019年12月、SUNRISE 1およびSUNRISE 2の第III相臨床試験の結果に基づき、米国で使用が承認された[2][12]

2020年1月23日、用量反応試験(外国201試験)、国際共同303試験、外国304試験の結果にもとづき、日本での使用が承認された[5][13]:1

参考資料

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o Dayvigo- lemborexant tablet, film coated”. DailyMed. 17 June 2021閲覧。
  2. ^ a b c FDA Approves Dayvigo (lemborexant) for the Treatment of Insomnia in Adult Patients”. Drugs.com (23 December 2019). 10 January 2020閲覧。
  3. ^ Novel Drug Approvals for 2019”. U.S. Food and Drug Administration (FDA) (2 January 2020). 10 January 2020閲覧。  この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
  4. ^ FDA-Approved Drugs: Lemborexant”. U.S. Food and Drug Administration (FDA). 10 January 2020閲覧。
  5. ^ a b c 自社創製の新規不眠症治療薬「デエビゴ®」(一般名:レンボレキサント)日本において、不眠症に対する適応で新発売 | ニュースリリース:2020年 | エーザイ株式会社”. www.eisai.co.jp. 2021年8月26日閲覧。
  6. ^ デエビゴ錠2.5mg/デエビゴ錠5mg/デエビゴ錠10mg 添付文書”. www.info.pmda.go.jp. 2021年8月26日閲覧。
  7. ^ 医療用医薬品:デエビゴ”. 2024年7月24日閲覧。
  8. ^ Christopher, John A (2014). “Small-molecule antagonists of the orexin receptors”. Pharmaceutical Patent Analyst 3 (6): 625–638. doi:10.4155/ppa.14.46. ISSN 2046-8954. PMID 25489915. 
  9. ^ Cristoph Boss, Catherine Ross (2015). “Recent Trends in Orexin Research – 2010 to 2015”. Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters 25 (15): 2875–2887. doi:10.1016/j.bmcl.2015.05.012. PMID 26045032. 
  10. ^ Boss, Christoph (2014). “Orexin receptor antagonists – a patent review (2010 to August 2014)”. Expert Opinion on Therapeutic Patents 24 (12): 1367–1381. doi:10.1517/13543776.2014.978859. ISSN 1354-3776. PMID 25407283. 
  11. ^ Lemborexant”. Specialist Pharmacy Service. 7 November 2017時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年11月5日閲覧。
  12. ^ Drug Trials Snapshot: Dayvigo”. U.S. Food and Drug Administration (FDA) (20 December 2019). 24 January 2020閲覧。  この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
  13. ^ デエビゴ錠2.5mg/デエビゴ錠5mg/デエビゴ錠10mg インタビューフォーム”. www.info.pmda.go.jp. PMDA. 2021年8月26日閲覧。

関連文献

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関連項目

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外部リンク

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