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リアル・ラヴ (ビートルズの曲)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
リアル・ラブから転送)
ビートルズ > 作品リスト > リアル・ラヴ (ビートルズの曲)
ビートルズ > 曲名リスト > リアル・ラヴ (ビートルズの曲)
トム・オデール > リアル・ラヴ (ビートルズの曲)
リアル・ラヴ
ジョン・レノン楽曲
収録アルバムイマジン (オリジナル・サウンドトラック)
英語名Real Love
リリース1988年10月10日
録音
時間2分48秒
レーベル
作詞者ジョン・レノン
作曲者ジョン・レノン
プロデュース
イマジン (オリジナル・サウンドトラック) 収録曲
リアル・ラヴ (デモ・バージョン)
(1)
ツイスト・アンド・シャウト
(2)
「リアル・ラヴ」
ビートルズシングル
初出アルバム『ザ・ビートルズ・アンソロジー2
B面 ベイビーズ・イン・ブラック (ハリウッド・ボウル・ライヴ!!)
リリース
規格
録音
ジャンル ロック
時間
レーベル アップル・レコード
作詞・作曲 ジョン・レノン
プロデュース
ゴールドディスク
後述を参照
チャート最高順位
後述を参照
ビートルズ シングル U.K.U.S. 年表
  • リアル・ラヴ
  • (1996年)
ビートルズ シングル 日本 年表
  • リアル・ラヴ
  • (1996年)
ザ・ビートルズ・アンソロジー2 収録曲
リアル・ラヴ
(1)
イエス・イット・イズ
(2)
ミュージックビデオ
「Real Love」 - YouTube
テンプレートを表示

リアル・ラヴ」(Real Love)は、元ビートルズジョン・レノンによって書かれた楽曲である。レノンは1979年と1980年に「Real Life」というタイトルで、6種類のデモ音源を作成。そのうち、1979年10月に録音したデモ音源が1988年に発売された『イマジン (オリジナル・サウンドトラック)』に収録された。

1995年にビートルズの「ザ・ビートルズ・アンソロジー」プロジェクトの一環で、レノンが生前に録音したデモテープを基に、残った3人のメンバー(ポール・マッカートニージョージ・ハリスンリンゴ・スター)によって手が加えられ、1996年に発売の『ザ・ビートルズ・アンソロジー2』に新曲として収録された。後にシングル・カットされ、イギリスで最高位4位を記録[1]

背景

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元々は「Girls and Boys」という楽曲で、それを改作したものが本作となる[2]。1977年に自宅で携帯式テープレコーダーに初のデモ音源が録音され、途中でタイトルが「Real Life」に変更された。1979年と1980年にデモ音源が6回録音された後、最終的に「Baby Make Love to You」と組み合わされた。

1978年にレノンとオノは、前年より「The Ballad of John and Yoko」と題したミュージカルを計画していることをマスコミに発表。この時点でこのミュージカルに、本作と「男は誰もが」が使用されることが決定していた[3]

デモ音源の制作過程で歌詞が変更されており、「no need to be alone / it's real love / yes, it's real love」というフレーズが「Why must it be alone / it's real / well it's real life」というような形で変更された。また、複数のテイクにアコースティック・ギターが入っており、ビートルズ・バージョンにはレノンによるピアノや仮段階ながらもダブルトラッキングされたボーカルタンバリンの音が入っている。

レノンは、1980年に発売した『ダブル・ファンタジー』に、本作を収録することを考えており、収録順決めを行なった際の手書きの原稿にはB面1曲目に本作が配置されていた[4][注釈 1]。結果、本格的なレコーディングが行なわれることなく、1988年に発売された『イマジン (オリジナル・サウンドトラック)』にデモ音源が収録されるまで、世間に発表されることはなかった。その後、1998年に発売の『ジョン・レノン・アンソロジー』と2005年に発売の『決定盤ジョン・レノン〜ワーキング・クラス・ヒーロー』にピアノの弾き語りデモ音源が収録され、2004年に発売の『ラヴ〜アコースティック』にアコースティック・ギターの弾き語り音源が収録された。

ビートルズバージョンへ

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1994年、アンソロジー企画が進み、ポール・マッカートニージョージ・ハリスンリンゴ・スターの3人は新曲をレコーディングすることを決定[5]。マッカートニーがオノ・ヨーコに「彼の未発表曲はないか?」と尋ね、オノは1977年頃にレノンが自宅で録音した未発表曲「フリー・アズ・ア・バード」「グロー・オールド・ウィズ・ミー」「リアル・ラヴ」「ナウ・アンド・ゼン」の4曲[6]のデモテープをマッカートニーに渡した[5]

ビートルズ・バージョンの作業は、「フリー・アズ・ア・バード」と同様にサセックスにあるマッカートニーの自宅スタジオで行なわれた。ビートルズ・バージョンへのリニューアル過程はまず、コンピュータで伴奏などの雑音を取り除き、その上からレノンのボーカルに合わせてマッカートニーのボーカルをオーバー・ダビング。その後、レノンのデモ音源に対して、コントラバスフェンダー・ジャズベースによるベースのパート、フェンダー・ストラトキャスターによる2種類のギターのパート、ドラムのパートが加えられ、この他にハープシコードハーモニウムがオーバー・ダビングされた。また、テープの回転速度が上げられており、レノンのデモ音源よりもキーが半音高くなっている[7]

クレジット

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デモ音源
ビートルズ・バージョン[8][9]

シングル収録曲

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  • 収録曲の邦題は、CDの帯に記載されている曲目に準拠。
7インチシングル
#タイトル作詞・作曲時間
1.「リアル・ラヴ」(Real Love)ジョン・レノン
2.ベイビーズ・イン・ブラック (ハリウッド・ボウル・ライヴ!!)」(Baby's in Black)レノン=マッカートニー
合計時間:
マキシシングル
#タイトル作詞・作曲時間
1.「リアル・ラヴ」(Real Love)ジョン・レノン
2.ベイビーズ・イン・ブラック (ハリウッド・ボウル・ライヴ!!)」(Baby's in Black)レノン=マッカートニー
3.イエロー・サブマリン (別テイク)」(Yellow Submarine)レノン=マッカートニー
4.ヒア・ゼア・アンド・エヴリホエア (別テイク)」(Here, There And Everywhere)レノン=マッカートニー
合計時間:

チャート成績(ビートルズ版)

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週間チャート

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チャート (1996年) 最高位
オーストラリア (ARIA)[11] 6
ベルギー (Ultratop 50 Flanders)[12] 50
カナダ トップシングルス (RPM)[13] 12
カナダ アダルト・コンテンポラリー (RPM)[14] 38
チェコ (IFPI CR)[15] 2
デンマーク (IFPI)[16] 8
ヨーロッパ (Eurochart Hot 100)[17] 5
フィンランド (Suomen virallinen lista)[18] 4
フランス (SNEP)[19] 36
ドイツ (GfK Entertainment charts)[20] 45
ハンガリー (Mahasz)[21] 8
アイルランド (IRMA)[22]
8
イタリア (Musica e dischi)[16] 6
日本 (オリコン) 53
オランダ (Dutch Top 40)[23] 20
オランダ (Single Top 100)[24] 21
スコットランド (Official Charts Company)[25] 4
スウェーデン (Sverigetopplistan)[26] 2
スイス (Schweizer Hitparade)[27] 26
UK シングルス (OCC)[1] 4
US Billboard Hot 100[28] 11
US Cash Box Top 100[29] 10

年間チャート

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チャート (1996年) 順位
Canada Top Singles (RPM)[30] 86

認定(ビートルズ版)

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国/地域 認定 認定/売上数
アメリカ合衆国 (RIAA)[31] Gold 500,000^

* 認定のみに基づく売上数
^ 認定のみに基づく出荷枚数

トム・オデールによるカバー

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リアル・ラヴ
トム・オデール配信限定シングル
英語名Real Love
リリース2014年11月6日
規格デジタル・ダウンロード
ジャンルポップ
時間2分21秒
レーベルソニー
作詞者ジョン・レノン
作曲者ジョン・レノン
チャート順位
別記参照
トム・オデール シングル 年表
  • リアル・ラヴ
  • (2014年)
ミュージックビデオ
「Real Love」 - YouTube

トム・オデールは、2014年に放送されたイギリスの百貨店チェーンジョン・ルイスのクリスマスギフトのCMソングとしてカバー[32]。このカバー・バージョンは、2014年11月6日に配信限定シングルとして発売され[33]、2016年に発売されたEP『Spending All My Christmas』にも収録された[34]

オデールによるカバー・バージョンは、全英シングルチャートに9週にわたってチャートインし、2週目で最高位7位を記録した[35]

シングル収録曲
#タイトル作詞・作曲時間
1.「リアル・ラヴ」(Real Love)ジョン・レノン
合計時間:

チャート成績(トム・オデール版)

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チャート (2014年) 最高位
アイルランド (IRMA)[22] 16
オランダ (Single Top 100)[36] 89
スコットランド (Official Charts Company)[37] 9
UK シングルス (OCC)[35] 7

その他のアーティストによるカバー

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脚注

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注釈

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  1. ^ 最終的にB面1曲目には「ウォッチング・ザ・ホイールズ」が収録された。

出典

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  1. ^ a b "Official Singles Chart Top 100". UK Singles Chart. 2020年8月25日閲覧。
  2. ^ Wiener 1994, p. 151.
  3. ^ Miles, Barry; Badman, Keith, eds (2001). The Beatles Diary After the Break-Up: 1970–2001 (reprint ed.). London: Music Sales Group. ISBN 978-0-7119-8307-6 
  4. ^ Photographic image of album tracks” (JPG). Beatlephotoblog.com. 2013年6月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年12月25日閲覧。
  5. ^ a b The Beatles Anthology DVD 2003 (Special Features: Recording Free as a Bird and Real Love - 0:00:50–0:01:04) Starr talking about the idea of recording incidental music for the Anthology project.
  6. ^ Everett 1999, p. 8.
  7. ^ Badman 2001, p. 1151.
  8. ^ MacDonald 2005, p. 379.
  9. ^ Lewisohn, Mark (1996). Anthology 2 (CD booklet liner notes). The Beatles. Apple Records. p. 4.
  10. ^ Everett 1999, p. 290.
  11. ^ "Australian-charts.com – The Beatles – Real Love". ARIA Top 50 Singles. 2020年8月25日閲覧。
  12. ^ "Ultratop.be – The Beatles – Real Love" (in Dutch). Ultratop 50. 2020年8月25日閲覧。
  13. ^ "Top RPM Singles: Issue 2950." RPM. Library and Archives Canada. 2020年8月25日閲覧。
  14. ^ "Top RPM Adult Contemporary: Issue 2914." RPM. Library and Archives Canada. 2020年8月25日閲覧。
  15. ^ “Top National Sellers”. Music & Media 13 (16): 20. (20 April 1996). https://www.americanradiohistory.com/UK/Music-and-Media/90s/1996/MM-1996-04-20.pdf 2020年8月25日閲覧。. 
  16. ^ a b “Top National Sellers”. Music & Media 13 (13): 23. (30 March 1996). https://www.americanradiohistory.com/Archive-Music-and-Media/90s/1996/MM-1996-03-30.pdf 2020年8月25日閲覧。. 
  17. ^ “Eurochart Hot 100 Singles”. Music & Media 13 (13): 21. (30 March 1996). https://www.americanradiohistory.com/Archive-Music-and-Media/90s/1996/MM-1996-03-30.pdf 2020年8月25日閲覧。. 
  18. ^ "The Beatles: Real Love" (in Finnish). Musiikkituottajat – IFPI Finland. 16 May 2016閲覧。
  19. ^ "Lescharts.com – The Beatles – Real Love" (in French). Les classement single. 16 May 2016閲覧。
  20. ^ "Offiziellecharts.de – The Beatles – Real Love". GfK Entertainment Charts. 12 April 2020閲覧。
  21. ^ “Top National Sellers”. Music & Media 13 (17): 15. (27 April 1996). https://www.americanradiohistory.com/UK/Music-and-Media/90s/1996/MM-1996-04-27.pdf 2020年8月25日閲覧。. 
  22. ^ a b The Irish Charts - Search Results - Real Love”. Irish Singles Chart. 2022年3月27日閲覧。
  23. ^ "Nederlandse Top 40 – week 13, 1996" (in Dutch). Dutch Top 40 2020年8月25日閲覧。
  24. ^ "Dutchcharts.nl – The Beatles – Real Love" (in Dutch). Single Top 100. 2020年8月25日閲覧。
  25. ^ "Official Scottish Singles Sales Chart Top 100". Scottish Singles Top 40. 2020年8月25日閲覧。
  26. ^ "Swedishcharts.com – The Beatles – Real Love". Singles Top 100. 2020年8月25日閲覧。
  27. ^ "Swisscharts.com – The Beatles – Real Love". Swiss Singles Chart. 2020年8月25日閲覧。
  28. ^ The Hot 100 Chart”. Billboard. 2022年1月11日閲覧。
  29. ^ Cash Box Top 100 Pop Singles”. Cashbox Archives. 2020年8月25日閲覧。
  30. ^ RPM Top 100 Hit Tracks of 1996”. RPM. Library and Archives Canada. 2022年1月11日閲覧。
  31. ^ "American single certifications – The Beatles – Real Love". Recording Industry Association of America. 2020年8月25日閲覧
  32. ^ 【CMウオッチャー】世界を泣かせたXマスCM 少年とペンギンから何を感じる”. 産経ニュース. 産経新聞社. p. 2 (2014年11月27日). 2022年7月14日閲覧。
  33. ^ Real Love (from the John Lewis Christmas Advert 2014) - Single by Tom Odell”. Apple Music. 2022年7月14日閲覧。
  34. ^ Tom Odell Premieres ‘Silhouette’ From New ‘Spending All My Christmas With You’ EP!”. www.justjared.com. =Just Jared (2016年11月28日). 2022年7月14日閲覧。
  35. ^ a b "Official Singles Chart Top 100". UK Singles Chart. 2022年7月14日閲覧。
  36. ^ "Dutchcharts.nl – Tom Odell – Real Love" (in Dutch). Single Top 100. 2022年7月14日閲覧。
  37. ^ "Official Scottish Singles Sales Chart Top 100". Scottish Singles Top 40. 2022年7月14日閲覧。
  38. ^ Instant Karma: The Amnesty International Campaign to Save Darfur - Various Artists | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2020年8月25日閲覧。
  39. ^ Padgett, Ray (2010年8月20日). “Consequence of Sound Presents…Best Fest Covers » Cover Me ”. Covermesongs.com. 2020年8月25日閲覧。
  40. ^ Funny People - Original Soundtrack - Various Artists | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2020年8月25日閲覧。

参考文献

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外部リンク

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