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ミス・アメリカ (リンダ・ロンシュタットのアルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『ミス・アメリカ』
リンダ・ロンシュタットスタジオ・アルバム
リリース
録音 1978年5月5日 - 7月3日、The Sound Factory(カリフォルニア州ロサンゼルス)
ジャンル ロック
時間
レーベル アサイラムライノ
プロデュース ピーター・アッシャー
リンダ・ロンシュタット アルバム 年表
夢はひとつだけ
1977年
ミス・アメリカ
1978年
激愛
1980年
『ミス・アメリカ』収録のシングル
  1. バック・イン・ザ・USA
    リリース: 1978年8月
  2. ウー・ベイビー・ベイビー
    リリース: 1978年11月
  3. ジャスト・ワン・ルック
    リリース: 1979年2月
  4. やさしく愛して
    リリース: 1979年2月
  5. アリソン
    リリース: 1979年4月
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専門評論家によるレビュー
レビュー・スコア
出典評価
オールミュージック3/5stars[2]
Circus Magazine4/5stars[3]
Christgau's Record GuideB[4]
Crawdaddy!3.5/5stars[5]
ローリング・ストーン(favorable)[6]
The Rolling Stone Album Guide3/5stars[7]

ミス・アメリカ』(Living in the USA)は1978年に発売されたアメリカのシンガー・ソングライター、リンダ・ロンシュタットによる9枚目のスタジオ・アルバム。 このアルバムはロンシュタットの3枚目の(そして最後の)ビルボード・アルバム・チャートで1位となったアルバムである。この時期の大衆文化への影響の尺度としては、エクササイズ・ウェアを身に着けてローラー・スケートをするロンシュタットのジャケット写真が、当時のアメリカでのスケート人気を高くしたことが注目された。

発売

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このアルバムのオリジナルはアサイラムからLP盤として1978年9月に発売された(カタログ番号155 ないし 6E-155)。その後、1990年にアサイラムはコンパクト・カセット(TCS-155)とCD(2-155)を発売した。

1978年の通常版に加えて、通常版と同時に愛蔵版として赤い素材で作られたもの(K53085)と、ロンシュタットがジャケットカバーで履いているのと同じローラースケートブーツの靴ひもを締めている写真(この写真は通常版のスリーブにも印刷されていた)を使ったピクチャーディスク(DP401)が発売された。

シングル発売とエアプレイ

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アルバムからの1枚目のシングルのチャック・ベリーの「バック・イン・ザ・USA」はキャッシュボックスのトップ100チャートで11位に、ビルボード・ホット100チャートで16位に達した。(多くのアルバム・ロック・プレイリストで1位となった。)このアルバムからの最大の成功作は(デヴィッド・サンボーンのアルト・サックスがフィーチャーされている)スモーキー・ロビンソンの「ウー・ベイビー・ベイビー」のカバーであり、ポップ・チャートで7位、イージー・リスニング・チャートで2位のヒットとなり、さらにカントリーおよびソウル・チャートでもヒットした。その後、「ジャスト・ワン・ルック」と「アリソン」の2曲のシングルもヒットし、「夢のように」とウォーレン・ジヴォンの「モハメッドのラジオ」はアルバム指向のラジオ局で人気の曲となった。

シングルとしては発売されなかったにもかかわらず、ロンシュタットによる「やさしく愛して」のカバーはプレスリーのオリジナルバージョンと共に二人の人気歌手によるデュエットとして編集され、当時、多くのラジオ局で放送された。

評論家の反応

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発売当時、このアルバムは非常に好意的なレビューを受けた[3][6]。ロンシュタットはこのアルバムで、自身にとって最後となるウォーレン・ジヴォンの曲(「モハメッドのラジオ」)をカバーした。このアルバムにはリトル・フィート、エルヴィス・プレスリー、エルヴィス・コステロなどの曲のカバーを含む、これまでに他のアーティストによって録音され発売された曲を多く含んでいた。

ロンシュタットによるエルヴィス・コステロの「アリソン」のカバーは、コステロが「金が好きだった」と認めたにもかかわらず、コステロ自身によって批判された。ロンシュタットはマネージャーをコステロに接触させ、自分がカバーできる曲がもっとないかと問い合わせた。コステロは3曲を提示し、ロンシュタットは次作でこれを録音した。ロンシュタットがこの3曲を録音した自作、『激愛』の発売後、コステロは自身の曲のカバーに対して再び否定的なコメントをしている[8]

収録曲

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サイド1
#タイトル作詞・作曲時間
1.バック・イン・ザ・USA - Back in the U.S.A.」チャック・ベリー
2.夢見る頃を過ぎても - When I Grow Too Old to Dream」オスカー・ハマースタイン2世シグマンド・ロンバーグ
3.ジャスト・ワン・ルック - Just One Look」グレゴリー・キャロル英語版ドリス・ペイン
4.アリソン - Alison」エルヴィス・コステロ
5.「ホワイト・リズム・アンド・ブルース - White Rhythm & Blues」J.D.サウザー
サイド2
#タイトル作詞・作曲時間
6.「夢のように - All That You Dream」ポール・バレール英語版ビル・ペイン
7.ウー・ベイビー・ベイビーウィリアム・ロビンソンウォーレン・ムーア英語版
8.モハメッドのラジオウォーレン・ジヴォン
9.「ブローイング・アウェイ」エリック・カズ
10.やさしく愛してエルヴィス・プレスリーヴェラ・マッソン英語版
合計時間:

パーソネル

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製作

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  • ピーター・アッシャー – プロデューサー
  • ヴァル・ギャレイ – 録音、ミキシング
  • ジョージ・イバラ – 録音助手、ミキシング助手
  • ジャン・マイケル・アレハンドロ – 技術
  • ハロルド・ジョーンズ – 技術
  • ダグ・サックス – マスタリング
  • マスタリング:ザ・マスタリング・ラボ(カリフォルニア州ハリウッド)
  • コッシュ – 美術監督、デザイン
  • ジム・シーア – 写真撮影

チャート

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脚注

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  1. ^ September 1978”. superseventies.com. June 26, 2011閲覧。
  2. ^ Allmusic review
  3. ^ a b Circus Magazine review
  4. ^ Christgau, Robert (1981). “Consumer Guide '70s: R”. Christgau's Record Guide: Rock Albums of the Seventies. Ticknor & Fields. ISBN 089919026X. https://www.robertchristgau.com/get_chap.php?k=R&bk=70 March 12, 2019閲覧。 
  5. ^ Crawdaddy! review
  6. ^ a b Rolling Stone review
  7. ^ Brackett, Nathan; Hoard, Christian (2004). The Rolling Stone Album Guide. New York City, New York: Simon and Schuster. p. 701. ISBN 0-7432-0169-8. https://archive.org/details/newrollingstonea00brac. "rolling stone linda ronstadt album guide." 
  8. ^ http://us.napster.com/artist/elvis-costello/album/elvis-costello-the-rhapsody-interview/track/on-linda-ronstadts-rendition-of-alison
  9. ^ Kent, David (1993). Australian Chart Book 1970–1992 (illustrated ed.). St Ives, N.S.W.: Australian Chart Book. p. 258. ISBN 0-646-11917-6 
  10. ^ dutchcharts.nl Linda Ronstadt – Living in the USA” (ASP). Hung Medien. MegaCharts. 2012年4月4日閲覧。
  11. ^ InfoDisc : Tous les Albums classés par Artiste > Choisir Un Artiste Dans la Liste” (French). infodisc.fr. 2016年1月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年4月4日閲覧。Note: user must select 'Linda RONSTADT' from drop-down
  12. ^ Oricon Album Chart Book: Complete Edition 1970-2005. Roppongi, Tokyo: Oricon Entertainment. (2006). ISBN 4-87131-077-9 
  13. ^ charts.nz Linda Ronstadt – Living in the USA” (ASP). Hung Medien. Recording Industry Association of New Zealand. 2012年4月4日閲覧。
  14. ^ swedishcharts.com Linda Ronstadt – Living in the USA” (ASP) (Swedish). 2012年4月4日閲覧。
  15. ^ Linda Ronstadt : Artist: Official Charts”. UK Albums Chart. 2014年4月1日閲覧。
  16. ^ a b Allmusic:Living in the USA : Charts & Awards: Billboard Albums”. allmusic.com. 2014年5月1日閲覧。
  17. ^ Kent, David (1993). Australian Chart Book 1970-1992. St Ives, N.S.W.: Australian Chart Book. ISBN 0-646-11917-6 
  18. ^ Nielsen Business Media, Inc (1979-12-22). Billboard.com – Year End Charts – Year-end Albums – The Billboard 200. https://books.google.com/books?id=CSQEAAAAMBAJ&pg=PT59&lpg=PT59&dq=Stones+Some+Girls 2012年9月9日閲覧。 
  19. ^ "IFPIHK Gold Disc Award − 1979". IFPI Hong Kong. 2019年11月16日閲覧
  20. ^ New Zealand album certifications – Linda Ronstadt – Living in the USA”. Recorded Music NZ. November 16, 2019閲覧。[リンク切れ]
  21. ^ "British album certifications – Linda Ronstadt – Living in the USA". British Phonographic Industry. 2012年4月4日閲覧 Select albums in the Format field. Select Silver in the Certification field. Type Living in the USA in the "Search BPI Awards" field and then press Enter.
  22. ^ "American album certifications – Linda Ronstadt – Living in the USA". Recording Industry Association of America. 2012年4月4日閲覧