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バック・イン・ザ・U.S.A.

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
「バック・イン・ザ・U.S.A.」
チャック・ベリーシングル
B面 メンフィス・テネシー
リリース
規格 7インチシングル
ジャンル ロックンロール
時間
レーベル チェス・レコード
作詞・作曲 チャック・ベリー
プロデュース
チャート最高順位
後述を参照
チャック・ベリー シングル 年表
  • バック・イン・ザ・U.S.A.
  • (1959年)
  • ブロークン・アロー
  • (1959年)
ミュージックビデオ
「Back In The USA」 - YouTube
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バック・イン・ザ・U.S.A.」(英語: Back In The U.S.A.)は、チャック・ベリーの楽曲。1959年5月にチェス・レコードよりシングル盤として発売され、Billboard Top 100で最高位37位を獲得した[1]。オリジナル・アルバムには未収録となっており、1962年に発売されたコンピレーション・アルバム『ツイスト英語版』でアルバム初収録となった。

作詞作曲はベリー自身が手がけており、オーストラリア旅行を終えてアメリカに帰国した際に書いた[2]。1978年にリンダ・ロンシュタットによってカバーされた。ロックの殿堂のWebサイトに掲載されたベリーの人物紹介には、ベリーは「ドライブインや街角のカフェなどの『ハンバーガーが昼夜を問わずオープングリルで焼けていていたり/イェイ、そしてジュークボックスでレコードがジャンプするアメリカのような場所』に敬意を表していた」と記載されている[3]

レコーディング

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「バック・イン・ザ・U.S.A.」のレコーディングは、1959年2月17日にイリノイ州シカゴで行われた。プロデュースは、レナード・チェス英語版フィル・チェスが手がけた[4]

カバー・バージョンや文化的影響

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リンダ・ロンシュタットによるカバー

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「バック・イン・ザ・USA」
リンダ・ロンシュタットシングル
初出アルバム『ミス・アメリカ
B面 ホワイト・リズム・アンド・ブルース
リリース
規格 7インチシングル
ジャンル ロック
時間
レーベル アサイラム・レコード
作詞・作曲 チャック・ベリー
プロデュース ピーター・アッシャー
チャート最高順位
下記を参照
リンダ・ロンシュタット シングル 年表
  • バック・イン・ザ・U.S.A.
  • (1978年)
ミス・アメリカ 収録曲
バック・イン・ザ・USA
(A-1)
夢見る頃を過ぎても英語版
(A-2)
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ロンシュタットは、ベリーによるオリジナル・バージョンをロサンゼルスの近くで以前彼女のバンドに在籍したイーグルスグレン・フライが運転する車中で、彼が作ったカセットテープで聴いた。ロンシュタットはフライに「私たちは昔、トルバドゥールのバーのあたりに座って『なんてこと、レコード契約ができない』なんて話していた」ことを思い出させており、「私たちは一文無しで悲惨だったし、自分たちが悲惨だと思っていたし、自分たちがとても貴重だと思っていた。突然彼の顔を見て見て私はこう言った:『坊や、人生は本当に厳しいよ。私たちはポケットに入っているお金を全部持って(アスペンに)スキーに行くんだし、楽しい時間を過ごせるし、テーププレーヤーには素晴らしい音楽が流れているんだ』と。ちょうどその時に「バック・イン・ザ・U.S.A.」が流れてきて、私はさらに『歌うには最高の曲だな。歌ってみようと思う』と言った」回想している[5]

ロンシュタットによるカバー・バージョンは、キャッシュボックス誌で最高位11位[6]Billboard Hot 100で最高位16位[7]を獲得した。1987年10月16日、ロンシュタットはセントルイスのフォックス・シアターでチャック・ベリーの60歳の誕生日を祝うコンサートの一環としてベリーとともにステージに立った。製作助手のマーク・スローコムによれば、ロンシュタットとバンドはハ長調でリハーサルしていたのだが、ベリーの「バック・イン・ザ・U.S.A.」のコンサートでのギター演奏はト長調にする必要があった。スロコーム曰く「リンダ・ロンシュタットはプロなので、彼女が緊張していたり、失敗したりするのを聞くことはない。だけど……彼女がステージを降りるときにはとても腹を立てていて、楽屋を通り抜けてステージドアから出て、リムジンに乗り込んで2回目のステージには戻ってこなかった(ベリーの誕生日イベントは同じセットリストと同じゲストで2回のコンサートを予定していた)。」「バック・イン・ザ・U.S.A.」のロンシュタットとベリーの演奏はベリーの60歳誕生日コンサートの映画化作品、1987年公開の『ヘイル・ヘイル・ロックンロール英語版』とサウンドトラック・アルバムでもでも取り上げられているが、スローコムによれば「ロンシュタットがとても怒っていたので(演奏を)公開するためにサインしてもらうのにとても苦労した」とのことである[8]

演奏

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その他

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チャート成績

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チャック・ベリー版

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チャート (1959年) 最高位
週間チャート
US Billboard Hot 100[1] 37
US Hot R&B/Hip-Hop Songs (Billboard)[12] 16

リンダ・ロンシュタット版

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週間チャート
チャート (1978年) 最高位
オーストラリア (Kent Music Report)[13] 18
Canada Top Single (RPM)[14] 8
Canada Country Tracks (RPM)[15] 43
ニュージーランド (Recorded Music NZ)[16] 24
南アフリカ (Springbok Radio SA Top 20)[17] 11
US Billboard Hot 100[7] 16
US Adult Contemporary (Billboard)[18] 30
US Hot Country Songs (Billboard)[19] 41
US Cash Box Top 100[6] 11
年間チャート
チャート(1978年) 順位
Canada Top Single (RPM)[20] 83
US (Joel Whitburn's Pop Annual)[21] 113
US Cash Box[22] 88

脚注

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出典

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  1. ^ a b The Hot 100 Chart”. Billboard (1959年7月13日). 2020年10月24日閲覧。
  2. ^ Deming, Mark. Back in the U.S.A. - Chuck Berry | Song Info - オールミュージック. 2020年10月21日閲覧。
  3. ^ Inductee explorer | Rock & Roll Hall of Fame”. Rockhall.com. 2016年8月29日閲覧。
  4. ^ Berry, Chuck (2000). Chuck Berry: The Anthology (Media notes). MCA Records/Chess.
  5. ^ Eliot, Marc (2005). To the Limit: the untold story of the Eagles (1st DaCapo Press ed.). Cambridge MA: DaCapo Press. pp. 177-178. ISBN 0-306-81398-X 
  6. ^ a b Cash Box Top 100 Singles, October 28, 1978”. 2018年9月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年10月24日閲覧。
  7. ^ a b The Hot 100 Chart”. Billboard (1978年10月14日). 2020年10月24日閲覧。
  8. ^ Pegg, Bruce (2002). Brown Eyed Handsome Man:the life and hard times of Chuck Berry. NYC: Routledge. p. 221. ISBN 0-415-93748-5 
  9. ^ Alan Dale And The Casuals - Back In The U.S.A. (1959, Vinyl)”. Discogs. Zink Media. 2020年10月25日閲覧。
  10. ^ Miles, Barry (1997). Paul McCartney: Many Years From Now. New York: Henry Holt and Company. p. 422. ISBN 0-8050-5249-6 
  11. ^ Gene Summers "Live" In Scandinavia LP Sunrock Records #SRLP 841, 1983, Sweden. "Back In The USA" concert's opening track.
  12. ^ Chuck Berry Chart History (Hot R&B/Hip-Hop Songs)”. Billboard. 2022年4月6日閲覧。
  13. ^ Forum - 1970 (ARIA Charts: Special Occasion Charts)”. Australian-charts.com. 2016年6月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年12月26日閲覧。
  14. ^ Top RPM Singles: Issue 76”. RPM. Library and Archives Canada. 2022年4月6日閲覧。
  15. ^ Top RPM Country Tracks: Issue 107”. RPM. Library and Archives Canada. 2022年4月6日閲覧。
  16. ^ charts.nz - Linda Ronstadt - Back In The USA”. charts.org.nz. 2020年10月24日閲覧。
  17. ^ South African Rock Lists Website - SA Charts 1965 - 1989 Songs (A-B)”. www.rock.co.za. 2020年10月21日閲覧。
  18. ^ Linda Ronstadt Chart History (Adult Contemporary)”. Billboard. 2022年4月6日閲覧。
  19. ^ Linda Ronstadt Chart History (Hot Country Songs)”. Billboard. 2022年4月6日閲覧。
  20. ^ Top 200 Singles of '78”. RPM. Library and Archives Canada. 2020年10月24日閲覧。
  21. ^ Whitburn, Joel (1999). Pop Annual. Menomonee Falls, Wisconsin: Record Research Inc.. ISBN 0-89820-142-X 
  22. ^ Cash Box Year-End Charts: Top 100 Pop Singles, December 30, 1978”. 2018年9月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年10月24日閲覧。

外部リンク

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