マイネルホウオウ
マイネルホウオウ | ||||||
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2013年5月26日 第80回東京優駿パドック | ||||||
品種 | サラブレッド | |||||
性別 | 牡→騸(引退後) | |||||
毛色 | 栗毛 | |||||
生誕 | 2010年4月23日(14歳) | |||||
抹消日 | 2017年11月29日[1][2] | |||||
父 | スズカフェニックス | |||||
母 | テンザンローズ | |||||
母の父 | フレンチデピュティ | |||||
生国 | 日本(北海道新冠町) | |||||
生産者 | ヒカル牧場 | |||||
馬主 | サラブレッドクラブ・ラフィアン | |||||
調教師 | 畠山吉宏(美浦) | |||||
競走成績 | ||||||
生涯成績 | 28戦4勝 | |||||
獲得賞金 | 1億7449万6000円 | |||||
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マイネルホウオウは、日本の競走馬。馬名の由来は冠名+鳳凰で、これは父スズカフェニックスからの連想となっている。おもな勝ち鞍は2013年NHKマイルカップ。
経歴
[編集]デビュー前
[編集]2011年の北海道サマーセールでビッグレッドファームが651万円で落札した[3]。
2歳(2012年)
[編集]デビューは6月23日の福島競馬場の芝1800m戦。前目からの競馬となり、直線抜け出してデビュー戦を飾った。このあと札幌のコスモス賞は先行して粘り2着に入り、札幌2歳ステークスは9着に終わる。新潟のきんもくせい特別は最後にゴットフリートに差しきられて2着、府中の東京スポーツ杯2歳ステークスはいいところなく8着に敗れ、中山でのひいらぎ賞にて前目から抜け出し2勝目を飾った。
3歳(2013年)
[編集]初戦となった中山のジュニアカップは前走と先行からの抜け出して3勝目を飾った。このあと2ヶ月の間を挟み、舌を縛って[4]出走したスプリングステークスは中団から最後良く伸びて3着に入り、皐月賞への優先出走権を獲得したが、陣営は皐月賞へは向かわずNHKマイルカップへ向かうことを表明。ステップレースとしてニュージーランドトロフィーへ出走するも7着と大敗。本番のNHKマイルカップは10番人気と低評価だったが、道中後方から競馬となり、最後の直線でまとめて差しきってGI初制覇。管理する畠山吉宏はこれがGI初制覇で、鞍上の柴田大知は障害競走グレード制導入後、2人目となる平地障害GIダブル制覇[5]とJRA通算200勝を同時に達成し、レース後のインタビューでは人目をはばからず涙を流した。またスズカフェニックス産駒にとっても、JRAの重賞初制覇となった。このあと陣営は東京優駿(日本ダービー)に出走したが、15着に敗れた。夏は休養に充てて秋は毎日王冠から始動予定だったが、調教中に左前浅屈腱炎を発症し、全治9ヶ月と診断されて休養することとなった[6]。
5歳 (2015年) 〜 7歳 (2017年)
[編集]結局4歳は全休となり、5歳となって東京新聞杯にて1年9か月ぶりに復帰[7]、直線で伸びを欠き15着に敗れた[8]。その後も勝ち星を挙げることなく、2017年11月25日のキャピタルステークス18着を最後に現役を引退した。引退後は日高育成牧場にて乗馬となる。2018年からは東京競馬場で誘導馬として活躍しており[9]、2020年にはサクセスブロッケンとともに東京優駿で誘導馬を務めた[10]。
競走成績
[編集]以下の内容は、netkeiba.com[11]およびJBISサーチ[12]に基づく。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離 (馬場) |
頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | タイム (上り3F) |
着差 | 騎手 | 斤量 [kg] |
1着馬(2着馬) | 馬体重 [kg] |
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2012. 6.23 | 福島 | 2歳新馬 | 芝1800m(良) | 15 | 1 | 2 | 7.4 (4人) | 1着 | 1:51.3(35.8) | -0.0 | 柴田大知 | 54 | (ポップアップハート) | 470 | |
8.11 | 札幌 | コスモス賞 | OP | 芝1800m(良) | 8 | 5 | 5 | 6.5 (3人) | 2着 | 1:49.5(34.6) | 0.1 | 三浦皇成 | 54 | ラウンドワールド | 478 |
9. 1 | 札幌 | 札幌2歳S | GIII | 芝1800m(良) | 14 | 5 | 7 | 13.5 (4人) | 9着 | 1:49.8(36.1) | 1.8 | 柴田大知 | 54 | コディーノ | 478 |
10.27 | 新潟 | きんもくせい特別 | 500万下 | 芝1600m(良) | 10 | 6 | 6 | 5.6 (3人) | 2着 | 1:34.1(32.9) | 0.0 | 丹内祐次 | 55 | ゴッドフリート | 486 |
11.17 | 東京 | 東スポ杯2歳S | GIII | 芝1800m(良) | 15 | 7 | 12 | 57.4(10人) | 8着 | 1:46.7(34.7) | 0.7 | 柴田大知 | 55 | コディーノ | 488 |
12.15 | 中山 | ひいらぎ賞 | 500万下 | 芝1600m(良) | 15 | 7 | 12 | 3.2 (1人) | 1着 | 1:35.4(35.7) | -0.0 | 松岡正海 | 55 | (クリノチョモランマ) | 494 |
2013. 1. 5 | 中山 | ジュニアC | OP | 芝1600m(良) | 15 | 3 | 4 | 3.3 (1人) | 1着 | 1:35.6(34.3) | -0.1 | 柴田大知 | 56 | (マイネルブルズアイ) | 488 |
3.17 | 中山 | スプリングS | GII | 芝1800m(良) | 16 | 8 | 15 | 34.4(11人) | 3着 | 1:48.1(34.7) | 0.3 | 柴田大知 | 56 | ロゴタイプ | 486 |
4. 6 | 中山 | NZT | GII | 芝1600m(良) | 16 | 7 | 13 | 8.5 (4人) | 7着 | 1:35.3(34.6) | 0.5 | 柴田大知 | 56 | エーシントップ | 482 |
5. 5 | 東京 | NHKマイルC | GI | 芝1600m(良) | 18 | 4 | 8 | 34.3(10人) | 1着 | 1:32.7(33.7) | -0.0 | 柴田大知 | 57 | (インパルスヒーロー) | 482 |
5.26 | 東京 | 東京優駿 | GI | 芝2400m(良) | 18 | 7 | 13 | 37.3 (7人) | 15着 | 2:25.2(34.5) | 0.9 | 柴田大知 | 57 | キズナ | 488 |
2015. 2. 8 | 東京 | 東京新聞杯 | GIII | 芝1600m(稍) | 16 | 8 | 15 | 56.2(12人) | 15着 | 1:37.0(35.9) | 1.3 | 松岡正海 | 56 | ヴァンセンヌ | 526 |
3.15 | 中山 | 東風S | OP | 芝1600m(良) | 14 | 4 | 6 | 8.6 (5人) | 6着 | 1:34.3(34.7) | 0.5 | 柴田大知 | 57 | クラリティシチー | 516 |
4.26 | 京都 | マイラーズC | GII | 芝1600m(良) | 18 | 1 | 1 | 50.9(12人) | 18着 | 1:33.7(33.1) | 1.1 | 和田竜二 | 57 | レッドアリオン | 512 |
6.14 | 東京 | エプソムC | GIII | 芝1800m(良) | 13 | 7 | 10 | 64.7 (9人) | 11着 | 1:46.6(35.4) | 1.2 | 柴田大知 | 56 | エイシンヒカリ | 506 |
9.13 | 中山 | 京成杯AH | GIII | 芝1600m(良) | 16 | 6 | 11 | 100.0(15人) | 13着 | 1:34.0(35.0) | 0.7 | 石橋脩 | 56 | フラアンジェリコ | 522 |
10. 4 | 阪神 | ポートアイランドS | OP | 芝1600m(良) | 16 | 3 | 5 | 52.1(14人) | 2着 | 1:33.9(34.3) | 0.2 | 津村明秀 | 57 | フルーキー | 522 |
10.24 | 東京 | 富士S | GIII | 芝1600m(良) | 16 | 2 | 4 | 49.8(13人) | 14着 | 1:33.6(33.5) | 0.9 | 柴田大知 | 58 | ダノンプラチナ | 524 |
2016. 3.13 | 中山 | 東風S | OP | 芝1600m(良) | 13 | 7 | 11 | 32.6 (9人) | 12着 | 1:35.6(36.1) | 1.1 | 柴田大知 | 57 | インパルスヒーロー | 500 |
3.27 | 阪神 | 六甲S | OP | 芝1600m(良) | 16 | 8 | 16 | 49.1(12人) | 15着 | 1:34.5(34.9) | 1.4 | 川須栄彦 | 57 | ダノンリバティ | 496 |
5. 1 | 新潟 | 谷川岳S | OP | 芝1600m(稍) | 15 | 4 | 6 | 20.9 (9人) | 3着 | 1:33.7(34.3) | 0.2 | 丹内祐次 | 57 | ピークトラム | 508 |
6.12 | 東京 | エプソムC | GIII | 芝1800m(良) | 18 | 2 | 3 | 55.0(11人) | 18着 | 1:48.2(34.6) | 2.0 | 丹内祐次 | 56 | ルージュバック | 510 |
8.28 | 新潟 | 朱鷺S | OP | 芝1400m(良) | 10 | 2 | 2 | 16.1 (8人) | 5着 | 1:20.9(34.6) | 0.5 | 柴田大知 | 57 | ペイシャフェリス | 506 |
10. 2 | 阪神 | ポートアイランドS | OP | 芝1600m(良) | 13 | 4 | 6 | 17.7 (6人) | 5着 | 1:35.0(34.2) | 0.6 | 丹内祐次 | 57 | ウインプリメーラ | 508 |
2017. 8.27 | 新潟 | 朱鷺S | OP | 芝1400m(良) | 10 | 8 | 10 | 38.6 (9人) | 9着 | 1:21.2(35.3) | 0.5 | 柴田大知 | 57 | ワンスインナムーン | 526 |
10. 1 | 阪神 | ポートアイランドS | OP | 芝1600m(良) | 13 | 6 | 9 | 39.8(11人) | 13着 | 1:34.2(35.0) | 1.2 | 荻野極 | 57 | ムーンクレスト | 514 |
10.29 | 京都 | カシオペアS | OP | 芝1800m(不) | 12 | 4 | 5 | 87.6(12人) | 7着 | 1:55.0(39.4) | 1.6 | 国分恭介 | 57 | アメリカズカップ | 520 |
11.25 | 東京 | キャピタルS | OP | 芝1600m(良) | 18 | 8 | 17 | 419.9(18人) | 18着 | 1:34.6(35.9) | 2.0 | 丹内祐次 | 58 | ダイワキャグニー | 520 |
血統表
[編集]マイネルホウオウの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ヘイロー系(サンデーサイレンス系) |
[§ 2] | ||
父 スズカフェニックス 2002 栗毛 |
父の父 *サンデーサイレンスSunday Silence 1986 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason | |
Cosmah | ||||
Wishing Well | Understanding | |||
Mountain Flower | ||||
父の母 *ローズオブスズカ1992 鹿毛 |
Fairy King | Northern Dancer | ||
Fairy Bridge | ||||
Rose of Jericho | Alleged | |||
Rose Red | ||||
母 テンザンローズ 2002 栗毛 |
*フレンチデピュティ French Deputy 1992 栗毛 |
Deputy Minister | Vice Regent | |
Mint Copy | ||||
Mitterand | Hold Your Peace | |||
Laredo Lass | ||||
母の母 コウエイシャダイ 1994 栗毛 |
*リアルシャダイ | Roberto | ||
Desert Vixen | ||||
ポイントゲッター | *シルバーシャーク | |||
トサハヤテ | ||||
母系(F-No.) | 16号族(FN:16-c) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Northern Dancer 12.50% 4x5x5、Hail to Reason 9.38% 4x5 | [§ 4] | ||
出典 |
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- 祖母の半兄に京成杯勝ちのあるオースミポイントがいる。
- 4代母のトサハヤテの仔に桜花賞勝ちがあるオヤマテスコがいる。また近親に中日新聞杯勝ちがあるショウリテンユウがいる。
- 母系を遡ると日本の土着牝系のひとつであり、小岩井農場の基礎輸入牝馬の1頭であるヘレンサーフへ行き着く。
参考文献
[編集]出典
[編集]- ^ マイネルホウオウ号が競走馬登録抹消日本中央競馬会、2017年11月29日閲覧
- ^ “マイネルホウオウ登録抹消、乗馬に”. ラジオNIKKEI. 2022年7月16日閲覧。
- ^ 2011年サマーセール取引成績速報 - 日高軽種馬農協公式HPより
- ^ “3着 マイネルホウオウ(畠山吉調教師)”. 競馬ラボ. 2022年5月15日閲覧。
- ^ 1999年に障害競走のグレード制を導入後、初めての平地・障害GIダブル制覇者は熊沢重文である。また、根本康広、小島貞博2人は、格付け前の障害GI競走と格付け後の平地GI競走の両方を制している。
- ^ マイネルホウオウ号が故障 - 2013年9月25日JRAニュース
- ^ “【東京新聞杯】マイネルホウオウ 屈腱炎克服し1年9カ月ぶり復帰”. Sponichi Annex (2015年2月3日). 2015年2月5日閲覧。
- ^ “【東京新聞杯(GIII)】(東京)〜ヴァンセンヌが4連勝で重賞初制覇”. netkeiba.com (2015年2月8日). 2015年2月8日閲覧。
- ^ 誘導馬紹介 (東京競馬場) - JRA (2021/05/26)
- ^ 日本ダービー誘導馬はサクセスブロッケンとマイネルホウオウ スポーツニッポン、2020年5月24日、2020年8月1日閲覧
- ^ “マイネルホウオウの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2020年12月20日閲覧。
- ^ “マイネルホウオウ 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年12月20日閲覧。
関連項目
[編集]- 人気二桁番台でGI級競走を制した競走馬
- ノアノハコブネ - 1985年優駿牝馬(21番人気)
- サンドピアリス - 1989年エリザベス女王杯(20番人気)
- ダイユウサク - 1991年有馬記念(14番人気)
- タケノベルベット - 1992年エリザベス女王杯(17番人気)
- メジロパーマー - 1992年有馬記念(15番人気)
- ダイタクヤマト - 2000年スプリンターズステークス(16番人気)
- ノーリーズン - 2002年皐月賞(15番人気)
- ヒシミラクル - 2002年菊花賞(10番人気)
- イングランディーレ - 2004年天皇賞(春)(10番人気)
- ヘヴンリーロマンス - 2005年天皇賞(秋)(14番人気)
- ピンクカメオ - 2007年NHKマイルカップ(17番人気)
- クィーンスプマンテ - 2009年エリザベス女王杯(11番人気)
- ビートブラック - 2012年天皇賞(春)(14番人気)
- コパノリッキー - 2014年フェブラリーステークス(16番人気)
- サンビスタ - 2015年チャンピオンズカップ(12番人気)
- ロジャーバローズ - 2019年東京優駿(12番人気)
- キャッスルトップ - 2021年ジャパンダートダービー(12番人気)
- アカイイト - 2021年エリザベス女王杯(10番人気)
- ドゥラエレーデ - 2022年ホープフルステークス(14番人気)
- ファストフォース - 2023年高松宮記念(12番人気)
- ペプチドナイル - 2024年フェブラリーステークス(11番人気)
- テンハッピーローズ - 2024年ヴィクトリアマイル(14番人気)