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ルージュバック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ルージュバック
2016年天皇賞(秋)
欧字表記 Rouge Buck
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 2012年4月22日
死没 (存命)
登録日 2014年9月4日
抹消日 2018年1月5日[1]
マンハッタンカフェ
ジンジャーパンチ
母の父 Awesome Again
生国 日本の旗 日本北海道安平町
生産者 ノーザンファーム
馬主 (有)キャロットファーム
調教師 大竹正博美浦
競走成績
生涯成績 18戦6勝
獲得賞金 3億4648万5000円
勝ち鞍
GII 毎日王冠 2016年
GII オールカマー 2017年
GIII きさらぎ賞 2015年
GIII エプソムカップ 2016年
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ルージュバックは、日本競走馬である。2015年きさらぎ賞、2016年エプソムカップ毎日王冠、2017年オールカマーに優勝した。 牝馬でありながら重賞勝ちは4勝すべてが混合戦である。

経歴

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2歳(2014年)

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9月28日の2歳新馬(新潟競馬場芝1800m)でデビュー。上がり3ハロン32秒8の末脚を繰り出して優勝[2]。続く百日草特別では2歳コースレコードで優勝し、2連勝となった[3]

3歳(2015年)

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2月のきさらぎ賞から始動。直線で前をとらえると2着ポルトドートウィユに2馬身差をつけて優勝、重賞初勝利となった。牝馬によるきさらぎ賞制覇は1964年のフラミンゴ以来51年ぶり。当時は砂[注 1]1200mでの施行であり、芝コースで行われるようになって以降では初の牝馬による優勝となった[4]トライアル競走には出走せず、桜花賞へ直行。単勝1.8倍の1番人気に支持されたが、超スローペースな上に終始馬群の中で窮屈な競馬になり末脚が不発、9着に敗れた[5]。桜花賞に続いて1番人気となった優駿牝馬ではこれまでとは違う先行策を見せ一時は先頭に立つが、ミッキークイーンに差し切られ2着に敗れた[6]

出走予定だった札幌記念を熱発により回避[7]。体調が戻りきらず秋華賞も回避した[8]。約半年ぶりの出走となったエリザベス女王杯は4着、有馬記念は10着に敗れた。

4歳(2016年)

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初戦の中山牝馬ステークスに1番人気で出走。道中は好位で追走し直線で一旦は先頭に立つもシュンドルボンにかわされ2着[9]。その後5月のヴィクトリアマイルではクリストフ・ルメールとコンビを組むも5着に終わる[10]。6月12日のエプソムカップでは中団でレースを進めると直線で一気に抜け出し後方から追い上げてきたフルーキーに2馬身半差をつけ快勝、きさらぎ賞以来の重賞制覇を飾った[11]

秋初戦の毎日王冠は道中後方を追走し、最後の直線でアンビシャスとの一騎討ちを制し重賞3勝目を挙げる[12]。毎日王冠の牝馬優勝は23年ぶり。しかし天皇賞(秋)は7着、ジャパンカップは9着と振るわなかった。

5歳(2017年)

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初戦の金鯱賞は8着、5月のヴィクトリアマイルは10着と精彩を欠いた。秋初戦のオールカマーは道中好位の4番手でレースを進めると直線で馬場の内を突いて脚を伸ばしステファノスに半馬身差をつけ重賞4勝目を挙げた[13]。この時、4コーナーで外側に斜行したため4頭の進路を妨害し、騎乗していた北村宏司騎手は開催2日間の騎乗停止処分を受けた。11月のエリザベス女王杯ヴィブロスに次ぐ2番人気に推されたが、スローペースに泣き9着に終わる[14]。引退レースとなった有馬記念は10番人気と評価を下げるも5着と健闘した[15]。翌2018年1月5日付で競走馬登録を抹消、引退後はノーザンファームで繁殖入りする[1]

競走成績

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競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量 1着馬(2着馬)
2014.09.28 新潟 2歳新馬 芝1800m(良) 9 8 8 003.80(2人) 01着 R1:55.5(32.8) -0.2 戸崎圭太 54kg (アンバーグリスキー)
0000.11.09 東京 百日草特別 500万下 芝2000m(良) 10 6 6 002.90(2人) 01着 R2:00.8(33.3) -0.4 戸崎圭太 54kg ベルーフ
2015.02.08 京都 きさらぎ賞 GIII 芝1800m(良) 8 3 3 001.70(1人) 01着 R1:48.6(34.4) -0.3 戸崎圭太 54kg (ポルトドートウィユ)
0000.04.12 阪神 桜花賞 GI 芝1600m(良) 18 4 8 001.60(1人) 09着 R1:37.0(33.6) -1.0 戸崎圭太 55kg レッツゴードンキ
0000.05.24 東京 優駿牝馬 GI 芝2400m(良) 17 7 14 002.70(1人) 02着 R2:25.1(34.5) -0.1 戸崎圭太 55kg ミッキークイーン
0000.11.15 京都 エリザベス女王杯 GI 芝2200m(稍) 18 7 15 006.10(3人) 04着 R2:15.0(34.2) -0.1 戸崎圭太 54kg マリアライト
0000.12.27 中山 有馬記念 GI 芝2500m(良) 18 5 10 010.70(6人) 10着 R2:33.5(35.0) -0.5 戸崎圭太 53kg ゴールドアクター
2016.03.13 中山 中山牝馬S GIII 芝1800m(良) 16 8 15 002.00(1人) 02着 R1:50.3(34.7) -0.0 戸崎圭太 56kg シュンドルボン
0000.05.15 東京 ヴィクトリアマイル GI 芝1600m(良) 18 4 7 008.60(4人) 05着 R1:32.1(34.1) -0.6 C.ルメール 55kg ストレイトガール
0000.06.12 東京 エプソムC GIII 芝1800m(良) 18 8 18 002.80(1人) 01着 R1:46.2(32.8) -0.4 戸崎圭太 54kg フルーキー
0000.10.09 東京 毎日王冠 GII 芝1800m(良) 12 7 10 003.30(1人) 01着 R1:46.6(33.4) -0.0 戸崎圭太 54kg アンビシャス
0000.10.30 東京 天皇賞(秋) GI 芝2000m(良) 15 5 9 005.10(3人) 07着 R1:59.9(33.9) -0.6 戸崎圭太 56kg モーリス
0000.11.27 東京 ジャパンC GI 芝2400m(良) 17 2 4 015.10(7人) 09着 R2:26.8(35.2) -1.0 戸崎圭太 55kg キタサンブラック
2017.03.11 中京 金鯱賞 GII 芝2000m(良) 16 1 1 005.20(4人) 08着 R1:59.6(35.4) -0.4 戸崎圭太 55kg ヤマカツエース
0000.05.14 東京 ヴィクトリアマイル GI 芝1600m(稍) 17 4 7 007.60(2人) 10着 01:34.6(33.3) -0.7 戸崎圭太 55kg アドマイヤリード
0000.09.24 中山 オールカマー GII 芝2200m(良) 17 3 6 007.80(5人) 01着 R2:13.8(33.9) -0.1 北村宏司 55kg ステファノス
0000.11.12 京都 エリザベス女王杯 GI 芝2200m(良) 18 8 17 006.20(2人) 09着 R2:14.8(34.0) -0.5 R.ムーア 56kg モズカッチャン
0000.12.24 中山 有馬記念 GI 芝2500m(良) 16 6 11 055.4(10人) 05着 R2:34.0(34.3) -0.4 北村宏司 55kg キタサンブラック
  • タイム欄のRはレコード勝ちを示す。
  • 出典:[16]

繁殖成績

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生年 馬名 毛色 馬主 厩舎 戦績 出典
初仔 2019 ブラーバック 鹿毛 ロードカナロア (有)キャロットファーム 美浦・大竹正博
名古屋・角田輝也
8戦1勝(引退) [17]
2番仔 2020 フレーヴァード 鹿毛 モーリス 美浦・大竹正博 9戦3勝(現役) [18]
3番仔 2022 ルージュバックの2022 青鹿毛 サートゥルナーリア (デビュー前) [19]
4番仔 2023 ルージュバックの2023 栗毛 レイデオロ (有)キャロットファーム 美浦・大竹正博 (デビュー前) [20]
5番仔 2024 ルージュバックの2024 黒鹿毛 エピファネイア [21]
  • 2024年9月28日現在

血統表

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ルージュバック血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 サンデーサイレンス系
[§ 2]

マンハッタンカフェ
1998 青鹿毛
父の父
*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
父の母
*サトルチェンジ
Subtle Change
1988 黒鹿毛
Law Society Alleged
Bold Bikini
Santa Luciana Luciano
Suleika

*ジンジャーパンチ
Ginger Punch
2003 栗毛
Awesome Again
1994 鹿毛
Deputy Minister Vice Regent
Mint Copy
Primal Force Blushing Groom
Prime Prospect
母の母
Nappelon
1992 栗毛
Bold Revenue Bold Ruckus
More Revenue
Sally Go Gray Wise Exchange
Surreptitious
母系(F-No.) (FN:16-d) [§ 3]
5代内の近親交配 Promised Land 5×5=6.25%、Boldnesian 5×5=6.25% [§ 4]
出典
  1. ^ [22]
  2. ^ [23]
  3. ^ [24]
  4. ^ [22]

脚注

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注釈

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  1. ^ 中京競馬場でかつて採用されていたコース。ダートとは異なる。

出典

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  1. ^ a b ルージュバック号が競走馬登録抹消”. 日本中央競馬会 (2018年1月5日). 2018年1月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年1月5日閲覧。
  2. ^ “大差勝ちのクロスクリーガー 砂で芝並み切れ味見せた”. スポーツニッポン. (2014年9月30日). https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2014/09/30/kiji/K20140930009016340.html 2018年3月26日閲覧。 
  3. ^ “【百日草特別】2番人気ルージュバック 豪快差し切りで連勝”. スポーツニッポン. (2014年11月10日). https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2014/11/10/kiji/K20141110009255270.html 2018年3月26日閲覧。 
  4. ^ “ルージュバックが無傷の3連勝&51年ぶりの牝馬V!/きさらぎ賞”. netkeiba.com. (2015年2月8日). https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=95475 2018年3月26日閲覧。 
  5. ^ “【桜花賞】ルージュ不敗神話崩れ9着”. デイリースポーツ. (2015年4月13日). https://www.daily.co.jp/horse/2015/04/13/0007912928.shtml 2018年3月26日閲覧。 
  6. ^ “【オークス】ルージュ無冠「2着では」”. デイリースポーツ. (2015年5月25日). https://www.daily.co.jp/horse/2015/05/25/0008057913.shtml 2018年3月26日閲覧。 
  7. ^ “ルージュバックが熱発のため札幌記念を回避”. netkeiba.com. (2015年8月12日). https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=100971 2018年3月26日閲覧。 
  8. ^ “ルージュバック秋華賞回避、エ女王杯へ”. デイリースポーツ. (2015年9月30日). https://www.daily.co.jp/newsflash/horse/2015/09/30/0008444723.shtml 2018年3月26日閲覧。 
  9. ^ “【中山牝馬S】ルージュバック落鉄で2着”. デイリースポーツ. (2016年3月13日). https://www.daily.co.jp/newsflash/horse/2016/03/13/0008888880.shtml 2016年12月26日閲覧。 
  10. ^ “【ヴィクトリアマイル】5着ルージュバック「久しぶりのマイルで…」とルメール”. スポーツ報知. (2016年5月15日). オリジナルの2016年12月25日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20161225215530/http://www.hochi.co.jp/horserace/20160515-OHT1T50194.html 2016年12月26日閲覧。 
  11. ^ “ルージュバックが突き抜け牡馬撃破! 1年4か月ぶりのV/エプソムC”. netkeiba.com. (2016年6月12日). https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=111151 2016年12月26日閲覧。 
  12. ^ “【毎日王冠】ルージュバック完勝 牡馬蹴散らし23年ぶり牝馬V”. netkeiba.com. (2016年10月10日). https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=114683 2016年12月26日閲覧。 
  13. ^ “【オールカマー】ルージュバック復活V 最内ズバッ牡馬斬った”. スポーツニッポン. (2017年9月25日). https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2017/09/25/kiji/20170924s00004048493000c.html 2017年12月28日閲覧。 
  14. ^ “【エリザベス女王杯】ルージュバック悲願は遠く…ムーア騎乗も9着に”. スポーツ報知. (2017年11月12日). オリジナルの2017年12月27日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20171227235925/http://www.hochi.co.jp/horserace/20171112-OHT1T50153.html 2017年12月28日閲覧。 
  15. ^ “ルージュバック引退 有馬記念は5着”. スポーツニッポン. (2017年12月27日). https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2017/12/27/kiji/20171227s00004000177000c.html 2017年12月28日閲覧。 
  16. ^ 競走成績:全競走成績|ルージュバック”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2017年1月30日閲覧。
  17. ^ ブラーバック”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年3月23日閲覧。
  18. ^ フレーヴァード|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2023年1月6日閲覧。
  19. ^ _________”. JBISサーチ. 2022年9月21日閲覧。
  20. ^ _________|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2023年7月29日閲覧。
  21. ^ _________”. JBISサーチ. 2024年9月29日閲覧。
  22. ^ a b ルージュバックの血統表 netkeiba.com、2017年10月7日閲覧。
  23. ^ ルージュバック - Rouge Buck - 競走馬データベース”. 競馬ラボ. 2022年9月21日閲覧。
  24. ^ 血統情報:5代血統表|ルージュバック、JBISサーチ 、2017年10月7日閲覧。

外部リンク

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