タイキフォーチュン
この記事は「旧馬齢表記」が採用されており、国際的な表記法や2001年以降の日本国内の表記とは異なっています。 |
タイキフォーチュン | |||||||||
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欧字表記 | Taiki Fortune[1] | ||||||||
品種 | サラブレッド[1] | ||||||||
性別 | 牡[1] | ||||||||
毛色 | 鹿毛[1] | ||||||||
生誕 | 1993年2月9日(31歳)[1] | ||||||||
父 | Seattle Dancer[1] | ||||||||
母 | パテントリークリア[1] | ||||||||
母の父 | Miswaki[1] | ||||||||
生国 | アメリカ合衆国[1] | ||||||||
生産者 | Taiki Farm[1] | ||||||||
馬主 | (有)大樹ファーム | ||||||||
調教師 | 高橋祥泰(美浦北)[1] | ||||||||
競走成績 | |||||||||
生涯成績 | 15戦4勝[1] | ||||||||
獲得賞金 | 1億6324万2000円[1] | ||||||||
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タイキフォーチュン(欧字名:Taiki Fortune、1993年2月9日 - )[1]は、日本の競走馬、種牡馬。
主な勝ち鞍に、1996年のNHKマイルカップ(GI)、毎日杯(GIII)。
戦績
[編集]- 特記事項なき場合、本節の出典はJBISサーチ[2]
1993年2月9日、アメリカ合衆国に誕生[3]。アイルランドで調教が施されたのち、日本で外国産馬としてデビューした[3]。
1995年11月5日、東京競馬場の新馬戦に出走し、8着。翌週の新馬戦に連闘で出走して初勝利を挙げる。中山競馬場の葉牡丹賞をレコードタイムで制して西下し、ラジオたんぱ杯3歳ステークスに出走もロイヤルタッチの11着に終わる。年明けて弥生賞から始動しダンスインザダークの7着ののち再び西下して毎日杯に出走して優勝した。
新設されたNHKマイルカップへ出走、18頭中14頭が外国産馬となった[3]。レース前にはマイル戦への対応が不安視されたが、逃げたバンブーピノが作り出した前半1000メートル通過56秒7というハイペースの展開が中距離向きの馬の台頭を促した形となり、直線では鋭く伸びて最後は遊びつつ勝利、NHKマイルカップ初代王者に輝いた[4]。このレースで記録された1分32秒6というレースレコードタイムは、当時の東京芝1600メートル全体のレコードタイムである1分32秒4(1990年の第40回安田記念でオグリキャップが記録したタイム)とコンマ2秒しか違わないもので異様とも評され[4]、2004年にキングカメハメハが更新するまで維持された[5]。実際、フジテレビでこのレースを実況した三宅正治アナウンサーは4歳馬(現:3歳馬)でこの勝ちタイムを叩き出したため驚愕し、解説の吉田均に「これは…!電光掲示板、間違ってないですよね?」と確認を求める程であった。
秋は毎日王冠から始動して1番人気に支持されるもアヌスミラビリスの8着。続く2戦、ジャパンカップは6着、有馬記念11着と連敗を重ね、古馬になっても勝ち星とは縁遠く、1997年のマイルチャンピオンシップ(競走中止)から連闘で挑んだジャパンカップ(14着)が最後のレースとなった。
競走成績
[編集]以下の内容は、JBISサーチ[2]およびnetkeiba.com[6]に基づく。
年月日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 頭数 | 枠番 | 馬番 | オッズ (人気) |
着順 | 騎手 | 斤量 | 距離(馬場) | タイム (上り3F) |
タイム 差 |
勝ち馬/(2着馬) | |||
1995 | 11. | 5 | 東京 | 3歳新馬 | 14 | 7 | 12 | 2.6 | (2人) | 8着 | 柴田善臣 | 54 | ダ1400m(良) | 1:30.1 (41.0) | 2.2 | タイキフォレスト | |
11. | 11 | 東京 | 3歳新馬 | 9 | 3 | 3 | 3.0 | (1人) | 1着 | 柴田善臣 | 54 | 芝1800m(良) | 1:52.9 (35.5) | -0.1 | (シロキタクロス) | ||
12. | 2 | 中山 | 葉牡丹賞 | 500 | 11 | 3 | 3 | 21.6 | (5人) | 1着 | 柴田善臣 | 54 | 芝2000m(良) | R2:01.6 (36.7) | -0.4 | (マキノプリテンダー) | |
12. | 23 | 阪神 | ラジオたんぱ杯3歳S | GIII | 15 | 8 | 15 | 5.2 | (3人) | 11着 | 坂本勝美 | 54 | 芝2000m(良) | 2:04.0 (36.3) | 1.3 | ロイヤルタッチ | |
1996 | 3. | 3 | 中山 | 弥生賞 | GII | 13 | 1 | 1 | 17.8 | (4人) | 7着 | 柴田善臣 | 55 | 芝2000m(良) | 2:03.7 (36.3) | 1.0 | ダンスインザダーク |
3. | 24 | 阪神 | 毎日杯 | GIII | 16 | 3 | 6 | 5.8 | (3人) | 1着 | 柴田善臣 | 55 | 芝2000m(良) | 2:01.1 (35.3) | -0.2 | (ナムライナズマ) | |
5. | 12 | 東京 | NHKマイルC | GI | 18 | 4 | 7 | 11.8 | (4人) | 1着 | 柴田善臣 | 57 | 芝1600m(良) | 1:32.6 (34.8) | -0.1 | (ツクバシンフォニー) | |
10. | 6 | 東京 | 毎日王冠 | GII | 12 | 8 | 12 | 3.6 | (1人) | 8着 | 柴田善臣 | 57 | 芝1800m(良) | 1:46.8 (35.7) | 1.0 | アヌスミラビリス | |
11. | 24 | 東京 | ジャパンC | GI | 15 | 2 | 3 | 12.1 | (5人) | 6着 | 柴田善臣 | 55 | 芝2400m(良) | 2:24.3 (36.2) | 0.5 | シングスピール | |
12. | 22 | 中山 | 有馬記念 | GI | 14 | 8 | 13 | 16.9 | (7人) | 11着 | 柴田善臣 | 55 | 芝2500m(良) | 2:36.5 (38.7) | 2.7 | サクラローレル | |
1997 | 4. | 5 | 中山 | ダービー卿CT | GIII | 13 | 7 | 11 | 6.7 | (4人) | 9着 | 柴田善臣 | 57 | 芝1600m(重) | 1:37.2 (38.0) | 1.7 | ロイヤルスズカ |
5. | 10 | 東京 | 京王杯スプリングC | GII | 16 | 5 | 10 | 7.4 | (4人) | 4着 | 柴田善臣 | 58 | 芝1400m(良) | 1:20.9 (33.5) | 0.4 | タイキブリザード | |
6. | 8 | 東京 | 安田記念 | GI | 18 | 4 | 8 | 6.0 | (2人) | 11着 | 柴田善臣 | 58 | 芝1600m(良) | 1:34.9 (35.6) | 1.1 | タイキブリザード | |
11. | 16 | 京都 | マイルCS | GI | 18 | 5 | 9 | 67.8 | (14人) | - | 柴田善臣 | 57 | 芝1600m(良) | 競走中止 | タイキシャトル | ||
11. | 23 | 東京 | ジャパンC | GI | 14 | 7 | 11 | 56.9 | (11人) | 14着 | 柴田善臣 | 57 | 芝2400m(良) | 2:28.3 (37.5) | 2.5 | ピルサドスキー |
種牡馬時代
[編集]引退後はイーストスタッドで種牡馬として供用され、2000年から2004年までの供用で血統登録頭数29頭、出走頭数23頭を記録[7]。2005年以降は種付け記録がなく種付料も2012年の時点ではプライヴェートに設定されていた[8]。その後、イーストスタッドからの申し出があって認定NPO法人引退馬協会のフォスターホースの一頭に加わることになり[5][注釈 1]、2020年1月18日に新ひだか町の本桐牧場に移動した[9]。高齢のため、去勢手術は見送られた[5]。
2024年4月にはフラワーパークの死亡により、同時点で存命最年長のJRA・GI競走優勝馬およびJRA重賞優勝馬となった。
血統表
[編集]タイキフォーチュンの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ニジンスキー系 |
[§ 2] | ||
父 *Seattle Dancer II 1984 鹿毛 |
父の父 Nijinsky1967 鹿毛 |
Northern Dancer | Nearctic | |
Natalma | ||||
Flaming Page | Bull Page | |||
Flaring Top | ||||
父の母 My Charmer1969 鹿毛 |
Poker | Round Table | ||
Glamour | ||||
Fair Charmer | Jet Action | |||
Myrtle Charm | ||||
母 *パテントリークリア Patently Clear 1988 鹿毛 |
Miswaki 1978 栗毛 |
Mr. Prospector | Raise a Native | |
Gold Digger | ||||
Hopespringseternal | Buckpasser | |||
Rose Bower | ||||
母の母 Badge of Courage1983 鹿毛 |
Well Decorated | Raja Baba | ||
Paris Breeze | ||||
Tamerett | Tim Tam | |||
Mixed Marriage | ||||
母系(F-No.) | パテントリークリア(USA)系(FN:2-f) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Native Dancer5×5、Tom Fool5×5、Princequillo5×5、Striking・Busher5×5 | [§ 4] | ||
出典 |
- 半弟にタイキリオン(ニュージーランドトロフィー)、半妹にタイキダイヤ(クリスタルカップ)、その孫(タイキクラリティの仔)にクラリティスカイ(NHKマイルカップ)、その他近親にセイウンコウセイ(高松宮記念)、モジアナフレイバー(地方重賞4勝)[4][11][12]。
参考文献
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n “タイキフォーチュン(USA)”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年4月24日閲覧。
- ^ a b “タイキフォーチュン(USA) 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年4月24日閲覧。
- ^ a b c 『優駿』1996年6月号 通巻630号 5頁
- ^ a b c “【G1温故知新】1996年NHKマイルC優勝 タイキフォーチュン”. スポニチアネックス - ギャンブル. スポーツニッポン (2017年5月3日). 2020年4月24日閲覧。
- ^ a b c “タイキフォーチュン”. フォスターホース紹介. 認定NPO法人引退馬協会. 2020年4月24日閲覧。
- ^ “タイキフォーチュンの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2020年4月24日閲覧。
- ^ “タイキフォーチュン(USA) 種牡馬情報:世代・年次別(サラ系総合)”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年4月24日閲覧。
- ^ “イーストスタッドで新種牡馬バンブーエールなどがお披露目”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd. (2012年2月26日). 2020年4月24日閲覧。
- ^ “2020年1月22日”. フォーチュンだより. 認定NPO法人引退馬協会 (2020年1月22日). 2020年4月24日閲覧。
- ^ a b c “タイキフォーチュン(USA) 血統情報:5代血統表”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年4月24日閲覧。
- ^ a b c d “タイキフォーチュンの5代血統表”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2020年4月24日閲覧。
- ^ “タイキクラリティの5代血統表”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2020年4月24日閲覧。