ブリュッセル首都圏交通T3200形電車
ブリュッセル首都圏交通T3200形電車 ブリュッセル首都圏交通T4200形電車 | |
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T3200形(3203) (2023年撮影) | |
基本情報 | |
運用者 | ブリュッセル首都圏交通 |
製造所 | ボンバルディア・トランスポーテーション→アルストム |
製造年 | 2021年 - |
製造数 |
T3200形 79両(予定) T4200形 11両(予定) |
運用開始 | 2023年(T3200形) |
投入先 | ブリュッセル市電、ブリュッセル・プレメトロ |
主要諸元 | |
編成 |
T3200形 5車体連接車 T4200形 7車体連接車 |
軌間 | 1,435 mm |
電気方式 |
直流600 V (架空電車線方式) |
編成定員 |
T3200形 182人(着席47人) T4200形 256人(着席65人) |
編成長 |
T3000形 32 m T4000形 43 m |
床面高さ | 低床率100 % |
台車 | Bombardier FLEXX Urban 3000 |
備考 | 主要数値は[1][2][3][4][5][6][7][8]に基づく。 |
T3200形は、ベルギーの首都・ブリュッセルの路面電車であるブリュッセル市電の車両。バリアフリーに適した超低床電車で、「新世代路面電車(Tram Nouvelle Génération、TNG)」の愛称を持つ。編成長が異なるT4200形と共にボンバルディア・トランスポーテーション(現:アルストム)への発注が行われ、当初の計画から大幅に遅れた2023年から営業運転を開始した[1][2][3][4][6][7]。
概要
[編集]2018年2月、ブリュッセル首都圏交通はボンバルディア・トランスポーテーション(以下「ボンバルディア」と記す。)との間に最大175両分の新型路面電車車両に関する契約を結び、同年4月に1次発注分として60両、翌2019年5月に2次発注分として30両の製造契約が締結された。これに基づき、ボンバルディアや同社を吸収したアルストムが製造するのが、全長32 m・5車体連接車のT3200形と全長43 m・7車体連接車のT4200形である[1][2][3][6][9]。
車体設計はイエロー・ウィンドウ(Yellow Window)社のインダストリアルデザイナーが手掛けており、先に導入されたボンバルディア製の連接式超低床電車であるT3000形・T4000形と同様にアールヌーヴォーを意識したデザインが採用されている。車内は全体が床上高さを抑えた低床構造となっており、車椅子やベビーカーが設置可能なフリースペースが2箇所に設置される他、座席配置は長距離系統での利用を意識したものとなっている。車内照明はLEDが用いられる。T3000形・T4000形からの改良点として、フリースペースや乗降扉の拡大、冷暖房双方に対応した空調装置の設置など挙げられる[1][2][5][7][10]。
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T3000形(左)と並ぶT3200形(右)
(2024年撮影)
当初は2020年から2022年にかけて納入が行われる予定だったが、最初の車両がブリュッセル市電に到着したのは2021年10月となり、承認の遅れから試運転も2023年に実施と大幅な遅延が生じた。また、当初は81号線(Montgomery - Marius Renard間)に投入される予定だったが、トンネル区間(Tunnel Bailli)の工事の都合により51号線(Stade du Heysel - Lemonnier間)に導入される事となった。そして同年4月26日、T3200形の最初の車両が営業運転を開始した。以降は同年度中に10両、最終的にT3200形(5車体連接車)が79両、T4200形(7車体連接車)が11両導入される。これにより旧型車両(PCCカー)の置き換えが進められる他、ブリュッセル市電自体の輸送力が15 %増強される事になっている[1][2][3][4][5][9][11]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e “NOTRE NOUVEAU TNG EST PRÊT À VOUS TRANSPORTER !”. STIB. 2023年5月17日閲覧。
- ^ a b c d e “LA STIB COMMANDE 30 NOUVEAUX TRAMS SUPPLÉMENTAIRES”. STIB. 2023年5月17日閲覧。
- ^ a b c d “BRUXELLES: LE PREMIER TRAM DE LA NOUVELLE SÉRIE 3200 EST ARRIVÉ JEUDI SOIR AU DÉPÔT STIB DE HAREN”. L Post (2021年10月15日). 2023年5月17日閲覧。
- ^ a b c “EXCLUSIF : LE NOUVEAU TRAM 3200 DE LA STIB EST TROP LOURD POUR CIRCULER SUR LA LIGNE 81 À BRUXELLES”. L Post (2023年2月21日). 2023年5月17日閲覧。
- ^ a b c “Four years after its presentation, the “New Generation” tram finally arrives on the Brussels network: the details of the car and the reasons for the delay”. dayFR Euro (2023年4月27日). 2023年5月17日閲覧。
- ^ a b c “Bruxelles TNG Informations sur le paquet”. Leopold Halling Ges.m.b.H.. 2023年5月17日閲覧。
- ^ a b c “Bombardier Wins Contract to Provide up to 175 FLEXITY Trams to Brussels Transportation Company”. Bombardier (2018年4月5日). 2020年7月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月27日閲覧。
- ^ “FLEXITY Outlook – Brussels, Belgium”. Bombardier. 2015年10月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月17日閲覧。
- ^ a b Libor Hinčica (2023年5月3日). “S tříletým zpožděním. V Bruselu vyjela první tramvaj TNG”. Československý Dopravák. 2023年5月17日閲覧。
- ^ Sheras Frenandes (2023年4月26日). “Belgium’s STIB launches modern “Tram New Generation” for increased accessibility”. bnn. 2023年5月17日閲覧。
- ^ “Delivery of the first "Tram New Generation"”. STIB. 2023年5月17日閲覧。