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フレキシティ・リンク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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フレキシティ・リンク
Flexity Link
ザールバーンS1000形電車
フレキシティ・リンク(2003年撮影)
基本情報
運用者 ザールバーン
製造所 ボンバルディア・トランスポーテーション
製造年 1996年 - 1997年2000年
製造数 28両(1001 - 1028)
運用開始 1997年10月24日
主要諸元
編成 3車体連接車、両運転台
軸配置 Bo′+Bo′Bo′+Bo′
軌間 1,435 mm
電気方式 直流750 V
交流15 kV・16 23 Hz
架空電車線方式
最高速度 100 km/h
車両定員 243人(着席96人)
(乗客密度4人/m2時)
車両重量 55.0 t
全長 37,870 mm
全幅 2,650 mm
車体高 3,360 mm
床面高さ 400 mm(低床部分)
800 mm(高床部分)
(低床率48 %)
車輪径 660 mm
台車中心間距離 11,130 mm(前後車体 - 中間車体間)
7,360 mm(中間車体間)
主電動機 三相誘導電動機
4 LXA 1442 A
主電動機出力 120 kW(640 V、140 A、78 Hz)
歯車比 6.34
出力 960 kW
制御方式 GTO素子VVVFインバータ制御(1C4M)
制御装置 キーペ英語版製DPU 241
制動装置 回生ブレーキ
備考 主要数値は[1][2][3][4][5][6][7]に基づく。
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フレキシティ・リンク(Flexity Link)は、鉄道車両メーカーのボンバルディア・トランスポーテーションが展開する路面電車ブランド・フレキシティのうち、路面電車と普通鉄道を直通するトラムトレイン向けに開発された車種である[1][2][3][4][5][6][8]

概要・運用

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ザールバーン(Saarbahn GmbH)は、ドイツザールブリュッケンを中心とした公共交通網を運営する企業で、軌道交通としてザールブリュッケン市内の路面電車区間からドイツ鉄道に乗り入れ、国境を越えてフランスサルグミーヌ(Saargemünd)まで向かうトラムトレインの運行を実施している。この路線の開通に合わせ1995年に発注が行われたのが、トラムトレイン用電車として世界で初めて低床構造を採用した部分超低床電車のフレキシティ・リンクである[1][5][7][9][10]

ドイツでは路面電車BOStrabドイツ語版)と普通鉄道EBOドイツ語版)で異なる規格が用いられている他、電化方式も路面電車は直流電化、ドイツ鉄道は交流電化と異なる。そのため、フレキシティ・リンクはこの双方の規格に対応した構造を有しており、デッドセクションを通過する際に自動的に対応電圧が切り替わる他、電力が回収可能な回生ブレーキも双方の電圧で使用可能となっている。車内は乗降扉が存在する前後車体の連結面寄り、車内全体の48 %が低床構造(床上高さ400 mm)となっている他、乗降扉下部には併用軌道走行時に展開する収納式ステップが設置されており、プラットホームの高さが異なる区間にも対応可能である。主電動機三相誘導電動機)や制御装置抵抗器空調装置などの電気機器はキーペ英語版が製造を担当しており、マイクロプロセッサによる自動制御・診断が行われる[1][2][3][8][11][12]

1997年10月24日のザールブリュッケンのトラムトレイン開通と共に15両(1001 - 1015)が営業運転を開始し、2000年に路線延伸に合わせて13両(1016 - 1028)が増備された事で、2020年現在全28両が使用されている。また、カッセルと周辺都市を結ぶトラムトレイン網(レギオトラム)の開通当初、一部車両が貸し出された事もある。ただし2025年以降、ザールバーンも参加する「VDVトラムトレイン・プロジェクト(VDV TramTrain project)」の一環として開発されるトラムトレイン用標準型車両への置き換えが検討されている[4][6][13][14]

脚注

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注釈

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出典

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  1. ^ a b c Karl-Heinz Janson (2011-10-1). Die Riegelsberger Straßenbahn: St. Johann-Riegelsberg-Heusweiler. Sutton Verlag Gmbh. pp. 120-121. ISBN 978-3866808843 
  2. ^ a b c 125 BEWEGTE JAHRE (1997 - 1999)”. SaarBahn GmbH. 2020年7月3日閲覧。
  3. ^ a b c Miroslav BUREŠ (2008). SOUČASNÁ VOZIDLA PROVOZOVANÁ NA DRÁHÁCH SYSTÉMŮ „TRAMTRAIN“ (VLAKOTRAMVAJ) V EVROPĚ. Czech Railways. pp. 8. http://www.czech-raildays.cz/2008/seminare/s_11.pdf 2020年7月3日閲覧。 
  4. ^ a b 吉見宏 2013, p. 20.
  5. ^ a b Bombardier 2008, p. 33.
  6. ^ 吉見宏 2013, p. 21.
  7. ^ Bombardier Flexity Light Rail Vehicles (LRVs)”. Railway Technology. 2020年7月3日閲覧。
  8. ^ Cezary KRAŚKIEWICZ; Wojciech OLEKSIEWICZ (2016/12). “TRAMWAJE DWUSYSTEMOWE W WYBRANYCH MIASTACH NIEMIECKICH”. TTS Technika Transportu Szynowego (Instytut Naukowo-Wydawniczy "TTS" Sp. z o.o): 452. http://yadda.icm.edu.pl/yadda/element/bwmeta1.element.baztech-3b37e050-2a71-4990-b4eb-fe4cbb0f077e/c/81_252_TTS_T_KRASKIEWICZ_OLEKSIEWICZ.pdf 2020年7月3日閲覧。. 
  9. ^ Tram-train vehicles”. キーペ英語版. 2020年7月3日閲覧。
  10. ^ Keith Barrow (2019年5月26日). “German transport authorities plan joint order for up to 240 tram-trains”. International Railway Journal. 2020年7月3日閲覧。
  11. ^ 125 Jahre KVG zum Scrollen”. Kasseler Verkehrs-Gesellschaft AG. 2022年9月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月2日閲覧。

参考資料

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外部リンク

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