サム・マクダウェル

サム・マクダウェル
*Sam McDowell*
基本情報
国籍	アメリカ合衆国
出身地	ペンシルベニア州ピッツバーグ
生年月日	1942年9月21日（82歳）
身長; 体重	6' 5" ＝約195.6 cm; 218 lb ＝約98.9 kg
選手情報
投球・打席	左投左打
ポジション	投手
プロ入り	1960年
初出場	1961年9月15日
最終出場	1975年6月24日
経歴（括弧内はプロチーム在籍年度）
	クリーブランド・インディアンス（1961 - 1971）; サンフランシスコ・ジャイアンツ（1972 - 1973）; ニューヨーク・ヤンキース（1973 - 1974）; ピッツバーグ・パイレーツ（1975）;
	この表について

サミュエル・エドワード・マクダウェル（Samuel Edward McDowell, 1942年 9月21日 - ）は、MLBの元選手。ポジションは投手。アメリカ合衆国ペンシルベニア州ピッツバーグ出身。ニックネームは「Sudden Sam」。

経歴

クリーブランド・インディアンス

1960年にクリーブランド・インディアンスと契約。1961年 9月15日のミネソタ・ツインズ戦でメジャーデビュー^[1]。1963年 4月16日のワシントン・セネターズ戦で7四球を与えながら2安打13奪三振でメジャー初完封^[2]。1964年はAAA級で8勝・防御率1.18・102奪三振・5完封の好成績^[3]を挙げてメジャーに昇格し、そのまま定着。終盤に7連勝を記録するなど^[4]11勝6敗・防御率2.70・177奪三振・100四球を記録した。1965年は前半戦で9勝6敗・防御率2.18・164奪三振を記録し^[5]、オールスターゲームに初選出される。9月4日のボルチモア・オリオールズ戦では10イニングを16奪三振で無失点に抑えた^[6]。17勝11敗・防御率2.18・325奪三振の成績で最優秀防御率・最多奪三振を獲得する一方で、リーグワーストの132四球・17暴投の荒れ球ぶりだった。1966年は初の開幕投手を務め^[7]、4月25日のカンザスシティ・アスレティックス戦、5月1日のシカゴ・ホワイトソックス戦では2試合連続で1安打完封勝利を挙げる^[8]。9勝8敗に留まるが、共にリーグトップの225奪三振・5完封を記録した。1967年はいずれもリーグワーストの123四球・101自責点・18暴投と今ひとつの成績に終わる。1968年は5月1日のアスレティックス戦で16奪三振で無四球完封勝利を挙げ^[9]、その試合を含めて2試合で30奪三振、3試合で40奪三振のメジャー記録を樹立^[10]。7月1日から7月12日にかけても3試合で40奪三振を記録した^[9]。15勝14敗と勝利数は伸びなかったが、チームメイトのルイス・ティアントに次ぐリーグ2位の防御率1.81、リーグトップの283奪三振の好成績を挙げた。1969年は前半戦で7連勝を記録^[11]。18勝14敗・防御率2.94・279奪三振の成績だった。1970年は6月2日のミルウォーキー・ブルワーズ戦で7回までノーヒットに抑える^[12]など前半戦で13勝4敗・防御率2.63・183奪三振を記録^[13]。20勝12敗・防御率2.92、いずれもリーグ最多の304奪三振・305.0イニング・131四球・17暴投の成績で、サイ・ヤング賞の投票ではジム・ペリー、デーブ・マクナリーに次ぐ3位で、10ポイント差で受賞を逃した^[14]。1971年は制球難に陥り開幕から4連敗を喫する。その後6連勝して持ち直すが、終盤で負けが込んで^[15]13勝17敗・192奪三振、8年連続100四球でキャリアワーストの153四球に終わり、連続200奪三振も6年で途切れた。11月29日にゲイロード・ペリー他1選手との交換トレードでサンフランシスコ・ジャイアンツに移籍。

サンフランシスコ・ジャイアンツ

1972年は開幕から5連勝を記録するがその後不調に陥り、7月から1ヶ月半離脱するなど^[16]10勝8敗・防御率4.33と不本意な成績に終わった。1973年はリリーフに回り、6月7日にニューヨーク・ヤンキースに移籍。

以後

移籍後は先発に戻り、最初の6試合で5勝を挙げるがその後7連敗を喫し^[17]、6勝10敗に終わる。1974年は1勝6敗と振るわず、12月20日に解雇された。1975年 4月2日に故郷のピッツバーグ・パイレーツと契約。主にリリーフとしての起用で、防御率2.86を記録したが6月26日に解雇され、32歳で現役引退。

プレイスタイル・人物

身長196cm・体重100kg近い体格の大型左腕で、95mph以上はあったと言われる速球を武器に多くの三振を奪う一方で、8年連続100四球を記録する荒れ球ぶりだった。趣味は絵を描くことでコマーシャルアートも手掛けた。しかし最も好きだったのがアルコールで、それが成長を阻んだ^[10]。

投手としての球種はハードカーブ、スライダー、チェンジアップ(米書　「guide　to　pitchers」より)

詳細情報

年度別投手成績

年度	球団	登板	先発	完投	完封	無四球	勝利	敗戦	セ丨ブ	ホ丨ルド	勝率	打者	投球回	被安打	被本塁打	与四球	敬遠	与死球	奪三振	暴投	ボ丨ク	失点	自責点	防御率	W H I P
1961	CLE	1	1	0	0	-	0	0	0	--	--	27	6.1	3	0	5	0	0	5	0	0	0	0	0.00	1.26
1962		25	13	0	0	-	3	7	1	--	.300	470	97.2	81	9	70	1	4	70	5	0	64	59	6.06	1.72
1963		14	12	3	1	-	3	5	0	--	.375	292	65.0	63	6	44	0	0	63	7	0	37	35	4.85	1.65
1964		31	24	6	2	-	11	6	1	--	.647	760	173.1	148	8	100	6	3	177	11	2	60	52	2.70	1.43
1965		42	35	14	3	-	17	11	4	--	.607	1116	273.0	178	9	132	7	6	325	17	0	80	66	2.18	1.14
1966		35	28	8	5	-	9	8	3	--	.529	806	194.1	130	12	102	3	6	225	5	1	66	62	2.87	1.19
1967		37	37	10	1	-	13	15	0	--	.464	1014	236.1	201	21	123	3	7	236	18	0	112	101	3.85	1.37
1968		38	37	11	3	-	15	14	0	--	.517	1098	269.0	181	13	110	9	10	283	7	1	78	54	1.81	1.08
1969		39	38	18	4	-	18	14	1	--	.563	1166	285.0	222	13	102	9	7	279	14	1	111	93	2.94	1.14
1970		39	39	19	1	-	20	12	0	--	.625	1257	305.0	236	25	131	10	7	304	17	0	108	99	2.92	1.20
1971		35	31	8	2	-	13	17	1	--	.433	943	214.2	160	22	153	13	3	192	13	0	89	81	3.40	1.46
1972	SF	28	25	4	0	-	10	8	0	--	.556	718	164.1	155	12	86	6	6	122	11	0	86	79	4.33	1.47
1973	SF	18	3	0	0	-	1	2	3	--	.333	190	40.0	45	4	29	0	0	35	5	0	23	20	4.50	1.85
1973	NYY	16	15	2	1	-	5	8	0	--	.385	417	95.2	73	4	64	2	0	75	6	0	47	42	3.95	1.43
'73計		34	18	2	1	-	6	10	3	--	.375	607	135.2	118	8	93	2	0	110	11	0	70	62	4.11	1.56
1974		13	7	0	0	-	1	6	0	--	.143	224	48.0	42	6	41	2	0	33	3	0	27	25	4.69	1.73
1975	PIT	14	1	0	0	-	2	1	0	--	.667	149	34.2	30	0	20	3	0	29	1	2	11	11	2.86	1.44
通算：15年		425	346	103	23	-	141	134	14	--	.513	10587	2492.1	1948	164	1312	74	59	2453	140	7	999	879	3.17	1.31

各年度の太字はリーグ最高

タイトル　

最優秀防御率 1回：1965年
最多奪三振 5回：1965年, 1966年, 1968年 - 1970年

表彰・記録

MLBオールスターゲーム選出 6回：1965年, 1966年, 1968年 - 1971年

脚注

^ “1961 Pitching Gamelogs” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月6日閲覧。
^ “1963 Pitching Gamelogs” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月6日閲覧。
^ “Sam McDowell Minor League Statistics & History” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月6日閲覧。
^ “1964 Pitching Gamelogs” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月6日閲覧。
^ “1965 Pitching Splits” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月7日閲覧。
^ “1965 Pitching Gamelogs” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月7日閲覧。
^ “Cleveland Indians Opening Day Starter” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月7日閲覧。
^ “1966 Pitching Gamelogs” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月7日閲覧。
^ ^a ^b “1968 Pitching Gamelogs” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月7日閲覧。
^ ^a ^b 福島良一　歴代「豪腕投手」セレクション - サム・マクダウェル『メジャーリーグ100年「記録」の達人。』ベースボールマガジン社、2002年、雑誌67673-04、80頁
^ “1969 Pitching Gamelogs” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月7日閲覧。
^ “Jun 2, 1970, Indians at Brewers Box Score and Play by Play” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月7日閲覧。
^ “1970 Pitching Splits” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月7日閲覧。
^ “AL Cy Young Voting” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月7日閲覧。
^ “1971 Pitching Gamelogs” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月7日閲覧。
^ “1972 Pitching Gamelogs” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月7日閲覧。
^ “1971 Pitching Gamelogs” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月7日閲覧。

外部リンク

選手の通算成績と情報 Baseball-Reference、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)

[1] “1961 Pitching Gamelogs” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月6日閲覧。

[2] “1963 Pitching Gamelogs” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月6日閲覧。

[3] “Sam McDowell Minor League Statistics & History” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月6日閲覧。

[4] “1964 Pitching Gamelogs” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月6日閲覧。

[5] “1965 Pitching Splits” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月7日閲覧。

[6] “1965 Pitching Gamelogs” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月7日閲覧。

[7] “Cleveland Indians Opening Day Starter” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月7日閲覧。

[8] “1966 Pitching Gamelogs” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月7日閲覧。

[1968_Pitching_Gamelogs-9] “1968 Pitching Gamelogs” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月7日閲覧。

[67673-04-10] 福島良一　歴代「豪腕投手」セレクション - サム・マクダウェル『メジャーリーグ100年「記録」の達人。』ベースボールマガジン社、2002年、雑誌67673-04、80頁

[11] “1969 Pitching Gamelogs” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月7日閲覧。

[12] “Jun 2, 1970, Indians at Brewers Box Score and Play by Play” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月7日閲覧。

[13] “1970 Pitching Splits” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月7日閲覧。

[14] “AL Cy Young Voting” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月7日閲覧。

[15] “1971 Pitching Gamelogs” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月7日閲覧。

[16] “1972 Pitching Gamelogs” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月7日閲覧。

[17] “1971 Pitching Gamelogs” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年4月7日閲覧。

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表話編歴クリーブランド・ガーディアンズ
球団	歴史選手監督成績
歴代本拠地	リーグ・パークミュニシパル・スタジアムプログレッシブ・フィールド
文化	ワフー酋長『メジャーリーグ』『メジャーリーグ2』
永久欠番	3 5 14 18 19 20 21 25 42 455
ガーディアンズ球団殿堂	アール・アベリルジョー・ジャクソンメル・ハーダーナップ・ラジョイジョー・シーウェルトリス・スピーカーサイ・ヤングハル・トロスキーケン・ケルトナースティーブ・オニールルー・ブードロービル・ブラッドリーボブ・フェラーボブ・レモンエルマー・フリックサチェル・ペイジスタン・コベレスキラリー・ドビージム・ヒーガンアーリー・ウィンルイス・ソカレキスレイ・チャップマンロッキー・コラビトアディ・ジョスアル・ロペスサム・マクダウェルアル・ローゼンハーブ・スコアジム・バグビー・シニアマイク・ガルシアチャールズ・ナギーアンドレ・ソーントンジョー・ゴードンマイク・ハーグローヴサンディー・アロマー・ジュニアウェス・フェレルケニー・ロフトンゲイロード・ペリーカルロス・バイエガオマー・ビスケルチャーリー・ジェイミーソンフランク・ロビンソンジム・トーミ
ワールドシリーズ優勝（2回）	1920 1948
ワールドシリーズ敗退（4回）	1954 1995 1997 2016
リーグ優勝（6回）	1920 1948 1954 1995 1997 2016
できごと	10セント・ビア・ナイトアーマンド・ガララーガの幻の完全試合
傘下マイナーチーム	コロンバス・クリッパーズ（AAA級）アクロン・ラバーダックス（AA級）レイクカウンティ・キャプテンズ（High-A級）リンチバーグ・ヒルキャッツ（Low-A級）アリゾナ・コンプレックスリーグ・ガーディアンズ（Rookie級）ドミニカン・サマーリーグ・ガーディアンズ（Rookie級）

表話編歴クリーブランド・ガーディアンズ開幕投手
1900年代	01 ビル・ホッファー 02 アール・ムーア 03 アディ・ジョス 04 ビル・バーンハード 05 アール・ムーア 06 オットー・ヘス 07 グレン・リエブハルト 08 アディ・ジョス 09 アディ・ジョス
1910年代	10 アディ・ジョス 11 フレッド・ブランディング 12 ウィリー・ミッチェル 13 ビーン・グレッグ 14 ウィリー・ミッチェル 15 ウィリー・ミッチェル 16 ウィリー・ミッチェル 17 スタン・コベレスキ 18 スタン・コベレスキ 19 スタン・コベレスキ
1920年代	20 スタン・コベレスキ 21 スタン・コベレスキ 22 ガイ・モートン 23 スタン・コベレスキ 24 ジョー・シャウート 25 シェリー・スミス 26 ジョージ・ウール 27 ジョージ・ウール 28 ジョージ・ウール 29 ジョー・シャウート
1930年代	30 ウィリス・ハドリン 31 ウェス・フェレル 32 ウェス・フェレル 33 クリント・ブラウン 34 オーラル・ヒルデブラント 35 メル・ハーダー 36 メル・ハーダー 37 メル・ハーダー 38 ジョニー・アレン 39 ボブ・フェラー
1940年代	40 ボブ・フェラー 41 ボブ・フェラー 42 ジム・バッグビー・ジュニア 43 ジム・バッグビー・ジュニア 44 アル・スミス 45 アリー・レイノルズ 46 ボブ・フェラー 47 ボブ・フェラー 48 ボブ・フェラー 49 ボブ・フェラー
1950年代	50 ボブ・レモン 51 ボブ・レモン 52 アーリー・ウィン 53 ボブ・レモン 54 アーリー・ウィン 55 ボブ・レモン 56 ボブ・レモン 57 ハーブ・スコア 58 ハーブ・スコア 59 ゲイリー・ベル
1960年代	60 ゲイリー・ベル 61 ジム・ペリー 62 ディック・ドナバン 63 マッドキャット・グラント 64 マッドキャット・グラント 65 ラルフ・テリー 66 サム・マクダウェル 67 サム・マクダウェル 68 ソニー・シバート 69 ルイス・ティアント
1970年代	70 サム・マクダウェル 71 スティーブ・ハーガン 72 ゲイロード・ペリー 73 ゲイロード・ペリー 74 ゲイロード・ペリー 75 ゲイロード・ペリー 76 デニス・エカーズリー 77 デニス・エカーズリー 78 ウェイン・ガーランド 79 リック・ワイズ
1980年代	80 ダン・スピルナー 81 バート・ブライレブン 82 リック・ウェイツ 83 リック・サトクリフ 84 リック・サトクリフ 85 バート・ブライレブン 86 ケン・シュロム 87 トム・キャンディオッティ 88 トム・キャンディオッティ 89 グレッグ・スウィンデル
1990年代	90 バド・ブラック 91 グレッグ・スウィンデル 92 チャールズ・ナギー 93 チャールズ・ナギー 94 デニス・マルティネス 95 デニス・マルティネス 96 デニス・マルティネス 97 チャールズ・ナギー 98 チャールズ・ナギー 99 ジャレット・ライト
2000年代	00 バートロ・コローン 01 バートロ・コローン 02 バートロ・コローン 03 CC・サバシア 04 CC・サバシア 05 ジェイク・ウェストブルック 06 CC・サバシア 07 CC・サバシア 08 CC・サバシア 09 クリフ・リー
2010年代	10 ジェイク・ウェストブルック 11 ロベルト・ヘルナンデス 12 ジャスティン・マスターソン 13 ジャスティン・マスターソン 14 ジャスティン・マスターソン 15 コーリー・クルーバー 16 コーリー・クルーバー 17 コーリー・クルーバー 18 コーリー・クルーバー 19 コーリー・クルーバー
2020年代	20 シェーン・ビーバー 21 シェーン・ビーバー 22 シェーン・ビーバー 23 シェーン・ビーバー 24 シェーン・ビーバー