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サイドカー (カクテル)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
サイドカー
基本情報
種別 ショートドリンク
作成技法 シェイク
橙黄色
グラス   カクテル・グラス
度数 20度[1] - 30度[2]
レシピの一例
ベース ブランデー
材料
ブランデー …… 1/2
ホワイトキュラソー …… 1/4
レモンジュース …… 1/4
テンプレートを表示

サイドカー: Sidecar) は、コニャックベースのカクテルである[3]

由来

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由来には諸説ある。

広く知られているのは、フランスパリハリーズ・ニューヨーク・バー英語版のオーナーバーテンダーであるハリー・マッケルホーン英語版が1933年に、マッケルホーン自身が考案したカクテルであるホワイト・レディをフランス人向けに改良したカクテルであり、このカクテルを愛飲する客が側車付き2輪車(サイドカー)に乗ってきていたことから命名された、という説である[3][4]

しかし、1922年に発刊されたカクテル本『Cocktails: How to Mix Them』には既に同レシピの記載があった[3]。マッケルホーン自身が1919年に著したカクテル本『ABC of Mixing Cocktails』にはニューヨークのホテル「ホフマン・ハウス(Hoffman House)」のバーテンダー、チャールズ・マハニー(Charles Mahoney)のレシピである旨の但し書きがある[5]

この他にもオテル・リッツ・パリのバーを発祥とする説もある[6]

発祥がいずれにせよ、ハリーズ・ニューヨーク・バーとマッケルホーンがサイドカーの普及に貢献したことは間違いない[6]

レシピの例

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材料[3][4][6]
作り方[3][4][6]
  1. 氷とともにシェイカーに材料を全て入れてシェイクする。
  2. カクテル・グラスに注ぐ。

バリエーション

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ベースを変更したバリエーション

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ベースのブランデーを変更することで、以下のようなバリエーションとなる。

ホワイト・レディ[3][7]
ジンベース
バラライカ[3][7]
ウォッカベース
X-Y-Z[3][7]
ラム酒ベース
マルガリータ
テキーラベース
ウイスキー・サイドカー[7][8]
ウイスキーベース
サイレント・サード[7]
スコッチ・ウィスキーベース
1930年代前半に誕生した。カクテルの名称は考案者の愛車のサード・ギアがとても静かだったことを自慢したことに由来する[9]
アップル・カー
カルヴァドス[10]、またはアップルジャック[11]ベース
シャンパーニュ・サイドカー
シャンパンベース[12]
1935年以降にロンドンで人気となった。
焼酎・サイドカー
焼酎ベース

その他のバリエーション

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シュバリエ・カクテル[13]
サイドカーにアンゴスチュラ・ビターズを加える。1930年代に誕生した。
ドーヴィル[14]
サイドカーにドーヴィル産のカルヴァドスを加える(ブランデーとカルヴァドスの両方が入る)。
ビッグ・ボーイ[15]
サイドカーのレモンジュースをレモンシロップにかえる。1930年代にレモンジュースが無かったときの代替として誕生した。
ビトウィーン・ザ・シーツ[16]
サイドカーにラムを加える。
ブランデー・クラスタ[17]
サイドカーにアンゴスチュラ・ビターズを加え、グラスの縁に砂糖でスノースタイルにする。
1850年代にニューオーリンズのジョセフ・サンティーニが考案したとされ、こちらがサイドカーの原型とも言われる。

出典

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  1. ^ 桑名 伸佐 監修『カクテル・パーフェクトブック』p.262 日本文芸社 2006年2月25日発行 ISBN 978-4-537-20423-0
  2. ^ 桑名 伸佐 監修『カクテル・パーフェクトブック』p.271 日本文芸社 2006年2月25日発行 ISBN 978-4-537-20423-0
  3. ^ a b c d e f g h 福西英三『カクテル教室』保育社、1996年、73頁。ISBN 978-4586508877 
  4. ^ a b c サイドカー レシピ”. サントリー. 2022年8月22日閲覧。
  5. ^ 荒川英二 (2022年5月23日). “カクテル・ヒストリア第21回『「日本初」になり損ねたカクテルブック』”. 2022年8月23日閲覧。
  6. ^ a b c d 『カクテルをたしなむ人のレッスン&400レシピ』日本文芸社、2021年、205頁。ISBN 978-4537218695 
  7. ^ a b c d e THE PLACE『カクテル事典』学研パブリッシング、2014年、57頁。ISBN 978-4058003206 
  8. ^ 『改訂版カクテル完全ガイドうまいつくり方の方程式』池田書店、2021年、171頁。ISBN 978-4262130705 
  9. ^ サイレント・サード”. コアントロー社. 2022年11月19日閲覧。
  10. ^ アップル・カー レシピ”. サントリー. 2022年11月18日閲覧。
  11. ^ アップル・カー”. コアントロー社. 2022年11月19日閲覧。
  12. ^ シャンパーニュ・サイドカー”. コアントロー社. 2022年11月19日閲覧。
  13. ^ シュバリエ・カクテル”. コアントロー社. 2022年11月19日閲覧。
  14. ^ ドーヴィル”. コアントロー社. 2022年11月19日閲覧。
  15. ^ ビッグ・ボーイ”. コアントロー社. 2022年11月19日閲覧。
  16. ^ ビトウィーン・ザ・シーツ”. コアントロー社. 2022年11月19日閲覧。
  17. ^ ブランデー・クラスタ”. コアントロー社. 2022年11月19日閲覧。

外部リンク

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