ゴーストライター (映画)
ゴーストライター | |
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The Ghost Writer | |
監督 | ロマン・ポランスキー |
脚本 |
ロバート・ハリス ロマン・ポランスキー |
原作 | ロバート・ハリス |
製作 |
ロベール・ベンムッサ ロマン・ポランスキー アラン・サルド |
製作総指揮 | ヘニング・モルフェンター |
出演者 |
ユアン・マクレガー ピアース・ブロスナン キム・キャトラル オリヴィア・ウィリアムズ |
音楽 | アレクサンドル・デプラ |
撮影 | パヴェル・エデルマン |
編集 | エルヴェ・ド・リューズ |
配給 | 日活 |
公開 |
2010年2月12日 (第60回ベルリン国際映画祭) 2010年9月18日 2010年3月3日 2010年4月16日 2010年10月27日 (第23回東京国際映画祭) 2011年8月27日 |
上映時間 | 124分 |
製作国 |
フランス ドイツ イギリス |
言語 | 英語 |
製作費 | $45,000,000[1] |
興行収入 | $60,222,298[1] |
『ゴーストライター』(The Ghost Writer, 英国題: The Ghost)は、ロマン・ポランスキー監督による2010年の政治スリラー映画。ロバート・ハリスの小説『ゴーストライター』を原作としており、ハリス自身とポランスキーが脚色した。
ストーリー
[編集]主人公の男性『私』(ユアン・マクレガー)は、自叙伝を、あたかも本人が書いたかに代筆するゴーストライターのプロだった。元英国首相のアダム・ラング(ピアース・ブロスナン)から依頼を受ける『私』。以前の執筆担当者が謎の事故死を遂げたと聞き、気後れするも、報酬は破格だった。前任者の残した初稿をリライトするだけだと押し切られ、『私』は渋々ながら仕事を引き受けた。
ラングが滞在するアメリカ東部の島に赴く『私』。だが、翌日にはラングの戦犯容疑でマスコミが騒ぎ出した。ラングは首相当時、イスラム過激派の容疑者をCIAに引き渡し、違法に拷問させていたのだ。ラングは急遽、味方であるワシントンの要人の元へ向かい、『私』は、ラングの妻ルースと共に屋敷に取り残された。
事故死した前任者であるマカラが書いた自叙伝の初稿や資料をチェックする『私』。そこで『私』は、ラングの言葉と事実の間に誤差がある事に気付いた。ラングは、政治に興味を持った時期や理由について嘘をついていたのだ。前任者のマカラは、その嘘の理由を知った為に殺されたと推測する『私』。
ラングの大学時代の知人、エメット博士を訪ねる『私』。エメット博士は、ラングとさほど親しくなかったと言い切った。ネットで検索すると、エメット博士がCIAの元・人材勧誘担当であり、アメリカの巨大軍事産業とも親しい事がヒットした。英国首相だったラングがCIAに協力したなら、アメリカは大きな利益を受けたはずだ。しかし、更なる事実を掴む前に、ラングは暗殺されてしまった。
ラングの自叙伝を書き上げる『私』。本はベストセラーになったが、ゴーストライターの『私』は日陰の存在だった。前任者マカラの残した初稿を再度チェックした『私』は、事件の真の黒幕でCIAの協力者が、ラングの妻ルースであることを突き止めた。しかし、すでに『私』には、その事実を公表する術は残されていなかった。
キャスト
[編集]※括弧内は日本語吹替
- ゴーストライター - ユアン・マクレガー(森川智之)
- アダム・ラング元首相 - ピアース・ブロスナン(てらそままさき)
- アメリア・ブライ - キム・キャトラル(西村野歩子)
- ルース・ラング - オリヴィア・ウィリアムズ(幸田直子)
- ポール・エメット - トム・ウィルキンソン(喜多川拓郎)
- シドニー・クロール - ティモシー・ハットン(志村知幸)
- リック・リカルデッリ - ジョン・バーンサル(土屋直人)
- ストレンジャー - デヴィッド・リントール
- リチャード・ライカート - ロバート・パフ(間宮康弘)
- ジョン・マドックス - ジェームズ・ベルーシ(加藤清司)
- ヴィニヤードの老人 - イーライ・ウォラック(板取政明)
受賞・ノミネート
[編集]映画祭・賞 | 部門 | 候補 | 結果 |
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ベルリン国際映画祭[2] | 金熊賞 | ロマン・ポランスキー | ノミネート |
銀熊賞(監督賞) | ロマン・ポランスキー | 受賞 | |
全米映画批評家協会賞[3] | 助演女優賞 | オリヴィア・ウィリアムズ | 受賞 |
ロサンゼルス映画批評家協会賞[4] | 助演女優賞 | オリヴィア・ウィリアムズ | 次点 |
ヨーロッパ映画賞[5] | 作品賞 | ロマン・ポランスキー | 受賞 |
監督賞 | ロマン・ポランスキー | ||
男優賞 | ユアン・マクレガー | ||
脚本賞 | ロマン・ポランスキー、ロバート・ハリス | ||
音楽賞 | アレクサンドル・デスプラ | ||
編集賞 | エルヴェ・ド・リューズ | ノミネート | |
プロダクションデザイン賞 | アルブレヒト・コンラート | 受賞 | |
セザール賞 | 作品賞 | ノミネート | |
監督賞 | ロマン・ポランスキー | 受賞 | |
脚色賞 | ロマン・ポランスキー、ロバート・ハリス | ||
音楽賞 | アレクサンドル・デスプラ | ||
撮影賞 | パヴェル・エデルマン | ノミネート | |
音響賞 | |||
編集賞 | エルヴェ・ド・リューズ | 受賞 | |
美術賞 | アルブレヒト・コンラート | ノミネート | |
ロンドン映画批評家協会賞[6] | 助演男優賞 | ピアース・ブロスナン | ノミネート |
助演女優賞 | オリヴィア・ウィリアムズ | 受賞 | |
フェニックス映画批評家協会賞[7] | 作曲賞 | アレクサンドル・デスプラ | ノミネート |
サテライト賞[8] | ドラマ映画賞 | ノミネート | |
監督賞 | ロマン・ポランスキー | ||
助演男優賞 | ピアース・ブロスナン | ||
脚本賞 | ロマン・ポランスキー、ロバート・ハリス |
参考文献
[編集]- ^ a b “The Ghost Writer (2010)” (英語). Box Office Mojo. 2011年4月30日閲覧。
- ^ “2010 > Prize Winners”. ベルリン国際映画祭. 2011年4月30日閲覧。
- ^ “National Society Of Film Critics 2010 Awards & Statements”. Movie City News (2010年1月8日). 2011年5月1日閲覧。
- ^ “36TH ANNUAL LOS ANGELES FILM CRITICS ASSOCIATION AWARDS”. lafca. 2011年5月1日閲覧。
- ^ “European Film Awards - The Ghost Writer”. ヨーロッパ映画賞. 2011年5月1日閲覧。
- ^ “31st London Critics’ Circle nominations”. awardsdaily.com. 2011年5月1日閲覧。
- ^ “Phoenix Film Critics Name THE KINGS SPEECH Best Film of 2010”. phoenixfilmcriticssociety.org. 2011年5月1日閲覧。
- ^ “15th Annual SATELLITE Awards Nomination List” (PDF). 国際プレスアカデミー. 2011年5月1日閲覧。