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グラッブユアハート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
グラッブユアハート
欧字表記 Grab Your Heart
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 鹿毛[1]
生誕 2000年4月30日[1]
死没 不明(2020年9月1日用途変更)
抹消日 2006年12月8日
Deputy Commander[1]
Kelly Amber[1]
母の父 Highland Park [1]
生国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国[1]
生産者 Mr. & Mrs. Dreabon Copeland[1]
馬主 吉田和子[1]
調教師 畠山吉宏美浦[1]
競走成績
生涯成績 28戦8勝
中央:8戦3勝
地方:20戦5勝
[1]
獲得賞金 2億7859万1000円[1]
勝ち鞍
GIII スパーキングレディーカップ 2004年
GIII 白山大賞典 2005年
GIII クイーン賞 2005年
GIII TCK女王盃 2006年
GIII マリーンカップ 2006年
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グラッブユアハート(欧字名:Grab Your Heart2000年4月30日 - 不明)は、日本競走馬繁殖牝馬[1]。主な勝ち鞍に2004年スパーキングレディーカップ2005年白山大賞典クイーン賞2006年TCK女王盃マリーンカップ

戦歴

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3歳(2003年)

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2003年1月5日新馬戦(京都ダート1800m)でデビューし、逃げるベガスナイトをアタマ差交わし初勝利を挙げる。次走は芝のフラワーカップに挑戦したが15着と大敗に終わる。ダートに戻し、3か月ぶりとなった檜山特別で4着に入ると、柏崎特別を6馬身の圧勝、2勝目を挙げる。次走は交流重賞のサラブレッドチャレンジカップに出走し、ハナ+アタマ差の3着に惜敗。続く自己条件の利根川特別で2着に入ったのち、3歳以上1000万下を1.7倍の断然人気に応え2馬身半差をつけ勝利する。

4歳(2004年)

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4歳初戦となったTCK女王盃は1番人気に支持されるがレマーズガールに敗れ2着。続くエンプレス杯でもレマーズガールとの叩き合いに敗れ連続2着となる。なおこのレースから安藤勝己が騎乗し引退するまで2戦を除き騎乗している。次走のマリーンカップは先行するもベルモントビーチ、レマーズガールに交わされ3着に終わる。3か月の休養明けとなったスパーキングレディーカップは中団やや後ろから先に抜け出したレマーズガールを3/4馬身交わして1着。レマーズガールとの対決4戦目にして初めて先着し、重賞初制覇となった。次走は芝の府中牝馬ステークスを選択したが14着と惨敗に終わる。続くクイーン賞はレマーズガールに半馬身差の2着に敗れた。

5歳(2005年)

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年明けは前年に続きTCK女王盃に出走、前走に続き番人気に推されるもスタートが決まらず5着、勝ったのはレマーズガールだった。次走のエンプレス杯はレマーズガールをハナ差交わすもプルザトリガーに半馬身差で逃げ切られ2着となる。1年3か月ぶりに混合戦に出走した仁川ステークスは8着に敗れる。続くマリーンカップは上がり最速の脚を使うもトーセンジョウオーにクビ差屈し2着、連覇を狙ったスパーキングレディーカップは3着に敗れ連覇を逃す。3か月間を開け、白山大賞典に出走、2週目3コーナーで先頭に立つと後続を突き放し、猛然と迫るハードクリスタルを1馬身振り切り重賞2勝目を挙げる。なお、牝馬による白山大賞典制覇は25回目にして初めてだった。次走、前年2着だったクイーン賞は4コーナーで抜群の手応えで前に取り付くと、直線では差を広げていき、10馬身差の圧勝。連勝で重賞3勝目を挙げた[2]。なお、前年覇者のレマーズガールは最下位に敗れている。

6歳(2006年)

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6歳初戦、TCK女王盃は1.2倍の圧倒的人気を集める。レースはスタート後すぐに先頭を奪うとレマーズガールの追い上げを4/3馬身退けて逃げ切り勝ち。交流重賞3連勝で重賞4勝目を飾った[3]。次走、重賞4連勝を狙ったエンプレス杯は1倍台の人気を集めるが4着に敗れる。前年2着だったマリーンカップは直線で馬群を割って抜け出しジーナフォンテン、レマーズガールに半馬身差をつけ優勝。重賞5勝目を挙げた。続くスパーキングレディーカップはスタートで後手を踏み追い上げるも7着。交流重賞で掲示板を外したのはこれが初めてだった。次走のマーキュリーカップは先行するもクーリンガーに交わされ2着に敗れる。連覇を狙った白山大賞典は逃げるも2周目3コーナーで交わされ離れた4着に終わる。勝ったのはレマーズガールだった。続く彩の国浦和記念も4着に敗れる。初めて57㎏を背負っての出走となったクイーン賞は後方から動けず8着と凡退。これが最後のレースとなり2日後の12月8日に競走馬登録を抹消した[4]

引退後

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引退後は社台ファーム繁殖牝馬となった。2020年9月1日付で用途変更となっている[5]

競走成績

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以下の内容は、JBISサーチ[6]およびnetkeiba.com[7]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2003.01.05 中山 3歳新馬 ダ1800m(重) 16 8 15 009.10(3人) 01着 R1:58.9(38.0) -0.0 0D.バルジュー 54 (ベガスナイト) 456
0000.03.22 中山 フラワーC GIII 芝1800m(良) 16 6 11 057.0(10人) 15着 R1:52.0(37.6) -2.5 0北村宏司 54 マイネヌーヴェル 464
0000.06.28 函館 檜山特別 500万下 ダ1700m(良) 12 5 5 035.40(7人) 04着 R1:47.3(38.5) -1.0 0北村宏司 52 アンドゥオール 466
0000.08.02 新潟 柏崎特別 500万下 ダ1800m(良) 13 2 2 002.70(1人) 01着 R1:53.4(37.8) -1.0 0北村宏司 52 (エイシンコーリンガ) 462
0000.09.02 金沢 サラブレッドCC GIII ダ2000m(稍) 11 6 6 00 - 00(3人) 03着 R2:10.0 -0.0 0北村宏司 54 タマモリッチ 462
0000.09.28 中山 利根川特別 1000万下 ダ1800m(良) 16 1 2 002.50(1人) 02着 R1:55.1(39.4) -0.3 0柴田善臣 53 ジェイケイガバナー 454
0000.12.20 中山 3歳上1000万下 ダ1800m(良) 16 2 3 001.70(1人) 01着 R1:54.5(39.8) -0.4 0O.ペリエ 54 (ライトアップジーン) 460
2004.01.21 大井 TCK女王盃 GIII ダ1800m(良) 13 1 1 00 - 00(1人) 02着 R1:53.4(37.4) -0.3 0内田博幸 52 レマーズガール 456
0000.02.26 川崎 エンプレス杯 GII ダ2100m(良) 14 5 8 00 - 00(3人) 02着 R2:16.9(39.7) -0.2 0安藤勝己 53 レマーズガール 457
0000.04.14 船橋 マリーンC GIII ダ1600m(良) 12 3 3 00 - 00(2人) 03着 R1:41.1(38.4) -0.3 0安藤勝己 54 ベルモントビーチ 473
0000.07.20 川崎 スパーキングレディーC GIII ダ1600m(良) 14 4 6 004.50(3人) 01着 R1:41.0(38.8) -0.1 0安藤勝己 55 (レマーズガール) 468
0000.10.17 東京 府中牝馬S GIII 芝1800m(良) 16 2 4 120.3(14人) 14着 R1:47.4(34.7) -1.2 0角田晃一 55 オースミハルカ 472
0000.12.15 船橋 クイーン賞 GIII ダ1800m(良) 14 6 9 00 - 00(1人) 02着 R1:53.6(37.8) -0.1 0安藤勝己 55 レマーズガール 471
2005.01.19 大井 TCK女王盃 GIII ダ1800m(良) 14 8 13 00 - 00(1人) 05着 R1:53.7(38.9) -1.0 0安藤勝己 55 レマーズガール 471
0000.02.09 川崎 エンプレス杯 GII ダ2100m(稍) 12 7 10 00 - 00(3人) 02着 R2:15.3(38.9) -0.1 0安藤勝己 55 プルザトリガー 469
0000.03.06 阪神 仁川S OP ダ1800m(良) 16 6 12 059.0(11人) 08着 R1:52.3(36.9) -0.9 0柴山雄一 53 エンシェントヒル 468
0000.06.01 船橋 マリーンC GIII ダ1600m(重) 11 6 7 00 - 00(4人) 02着 R1:38.7(35.4) -0.0 0安藤勝己 55 トーセンジョウオー 471
0000.07.06 川崎 スパーキングレディーC GIII ダ1600m(不) 14 7 12 00 - 00(1人) 03着 R1:41.0(40.0) -0.4 0安藤勝己 56 トーセンジョウオー 473
0000.10.04 金沢 白山大賞典 GIII ダ2100m(不) 11 8 11 005.20(3人) 01着 R2:16.5 -0.2 0安藤勝己 55 ハードクリスタル 475
0000.12.15 船橋 クイーン賞 GIII ダ1800m(良) 11 5 6 001.60(1人) 01着 R1:54.7(38.4) -2.0 0安藤勝己 55 (クインオブクイン) 474
2006.01.18 大井 TCK女王盃 GIII ダ1800m(稍) 14 2 2 001.20(1人) 01着 R1:53.8(38.3) -0.1 0安藤勝己 56 (レマーズガール) 471
0000.02.22 川崎 エンプレス杯 GII ダ2100m(重) 13 8 12 00 - 00(1人) 04着 R2:15.4(38.2) -0.4 0安藤勝己 55 ローレルアンジュ 471
0000.04.05 船橋 マリーンC GIII ダ1600m(不) 14 6 10 002.40(1人) 01着 R1:38.2(36.3) -0.1 0安藤勝己 56 ジーナフォンテン
(レマーズガール)
479
0000.07.05 川崎 スパーキングレディーC GIII ダ1600m(不) 14 6 9 002.20(1人) 07着 R1:43.1(39.6) -1.4 0安藤勝己 56 レマーズガール 480
0000.07.17 盛岡 マーキュリーC GIII ダ2000m(良) 14 7 12 004.00(2人) 02着 R2:07.4 -0.4 0安藤勝己 55 クーリンガー 473
0000.10.10 金沢 白山大賞典 GIII ダ2100m(良) 11 3 3 002.30(1人) 04着 R2:17.9 -2.0 0安藤勝己 56 レマーズガール 466
0000.11.22 浦和 彩の国浦和記念 GII ダ2000m(重) 11 5 5 003.40(3人) 04着 R2:07.1(37.7) -0.6 0安藤勝己 54 ケイアイミリオン 468
0000.12.06 船橋 クイーン賞 GIII ダ1800m(稍) 14 6 9 005.10(3人) 08着 R1:53.9(38.9) -1.7 0安藤勝己 57 レマーズガール 471

繁殖成績

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生年 馬名 毛色 馬主 厩舎 戦績 供用 出典
初仔 2008年 グランス 鹿毛 アグネスタキオン 吉田千津 美浦・畠山吉宏 11戦2勝 (引退・繁殖) [8]
2番仔 2009年 ハーツブラッド 鹿毛 ハーツクライ (有)社台レースホース 5戦0勝 (引退・繁殖) [9]
3番仔 2010年 ダイワユニティー 黒鹿毛 ディープインパクト 大城敬三 栗東矢作芳人 11戦1勝 (引退) [10]
4番仔 2011年 デザートオブムーン 黒鹿毛 ゼンノロブロイ (株)グリーンファーム 美浦・畠山吉宏 24戦3勝 (引退・繁殖) [11]
5番仔 2012年 グラッブユアコート 鹿毛 ゴールドアリュール (株)G1レーシング 栗東・千田輝彦 21戦4勝 (引退・繁殖) [12]
6番仔 2013年 ビーインマイハート 鹿毛 ダイワメジャー 吉田照哉 船橋川島正一 20戦3勝 (引退) [13]
7番仔 2014年 グラッブユアダイヤ 鹿毛 ゴールドアリュール 19戦7勝 (引退・繁殖) [14]
8番仔 2015年 プロネルクール 鹿毛 (株)G1レーシング 栗東・千田輝彦 25戦2勝 (引退・繁殖) [15]
9番仔 2017年 ニシノカリウド 鹿毛 ダイワメジャー 西山茂行
冨田藤男
美浦・水野貴広
西脇・山口浩幸
63戦2勝 (現役) [16]
10番仔 2019年 グラッブザトップ 鹿毛 ベルシャザール 吉田照哉 大井的場直之 18戦6勝 (現役) [17]
11番仔 2020年 グラビティモデル 鹿毛 キンシャサノキセキ 北海道・角川秀樹
→大井・藤田輝信
→大井・村上頼章
16戦4勝 (現役) [18]
  • 2024年10月8日現在

エピソード

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同世代のレマーズガールとは28戦中18戦も対戦している。先着数はグラッブユアハート8回、レマーズガール10回。勝利数はグラッブユアハート4勝、レマーズガール7勝で直接対決ではレマーズガールに軍配が上がっている。

血統表

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グラッブユアハート血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 デピュティミニスター系
[§ 2]

Deputy Commander
1994 黒鹿毛
父の父
Deputy Minister
1979 黒鹿毛
Vice Regent Northern Dancer
Victoria Regina
Mint Copy Bunty' Flight
Shakney
父の母
Anka Germania
1982 栗毛
Malinowski Sir Ivor
Best in Show
Affaire d'Amour Tudor Music
Fair Darling

Kelly Amber
1988 鹿毛
Highland Park
1980 栗毛
Raise a Native Native Dancer
Raise You
Old Goat Olden Times
Rullah Good
母の母
Pamela Kay
1983 鹿毛
Hold Your Peace Speak John
Blue Moon
Proven Right Prove Out
Privileged
母系(F-No.) (FN:4-f) [§ 3]
5代内の近親交配 なし
出典
  1. ^ [19]
  2. ^ [20]
  3. ^ [19]


脚注

[編集]
  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n グラッブユアハート(USA)”. JBISサーチ(JBIS-Search). 2021年7月3日閲覧。
  2. ^ ラジオNIKKEI - 競馬実況web - 【クイーン賞】(船橋)〜グラッブユアハート10馬身差圧勝!”. keiba.radionikkei.jp. 2021年7月3日閲覧。
  3. ^ 1月18日(水)「TCK女王盃、グラップユアハート重賞3連勝」ほか | 競馬実況web | ラジオNIKKEI”. keiba.radionikkei.jp. 2021年7月5日閲覧。
  4. ^ グラッブユアハートが引退、繁殖入り | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2021年7月5日閲覧。
  5. ^ グラッブユアハート(USA)”. 血統書サービス. ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2023年8月13日閲覧。
  6. ^ グラッブユアハート 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年7月6日閲覧。
  7. ^ グラッブユアハートの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2021年7月6日閲覧。
  8. ^ グランス”. JBISサーチ(JBIS-Search). 2021年7月5日閲覧。
  9. ^ ハーツブラッド”. JBISサーチ(JBIS-Search). 2021年7月5日閲覧。
  10. ^ ダイワユニティー”. JBISサーチ(JBIS-Search). 2021年7月5日閲覧。
  11. ^ デザートオブムーン”. JBISサーチ(JBIS-Search). 2021年7月5日閲覧。
  12. ^ グラッブユアコート”. JBISサーチ(JBIS-Search). 2021年7月5日閲覧。
  13. ^ ビーインマイハート”. JBISサーチ(JBIS-Search). 2021年7月5日閲覧。
  14. ^ グラッブユアダイヤ”. JBISサーチ(JBIS-Search). 2021年7月5日閲覧。
  15. ^ プロネルクール”. JBISサーチ(JBIS-Search). 2021年7月5日閲覧。
  16. ^ ニシノカリウド”. JBISサーチ(JBIS-Search). 2021年7月5日閲覧。
  17. ^ グラッブザトップ”. JBISサーチ. 2022年9月14日閲覧。
  18. ^ グラビティモデル”. JBISサーチ. 2022年5月30日閲覧。
  19. ^ a b 血統情報:5代血統表|グラッブユアハート|JBISサーチ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年7月5日閲覧。
  20. ^ グラッブユアハートの血統表|競走馬データ - netkeiba.com”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2021年7月5日閲覧。

外部リンク

[編集]